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四国編
第二十六話
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「さてさて!愛媛ではお仕事もあったけど、経験則上こういうのはそうそう続けてあるもんじゃないし、高知ではめいっぱい観光しよーう!」
「「「おー」!」」
松山市から南へ進む事数時間、県境付近の道の駅で休憩を終えて再発進した車の中にて、水無月の掛け声に合わせノリ良く全員が手を突き上げそう言ってくれる。
「それで水無月や、その高知県にはどんな魅力があるんじゃ?」
「高知県といえばまず出てくるのはやっぱりあの人だね」
「人?」
「そうだよー。坂本龍馬って人なんだけどね、日本の歴史を語る上で避けては通れないくらいの偉人なんだよー」
「一体何をやった人なのです?」
「細かく言うと長くなるから簡単にだけど、昔の日本の政府を倒した明治維新の最大勢力、薩長同盟の立役者でね。この人が居なきゃ今の日本は無かったって人なんだよ」
「なるほどのぅ。そしてそれ程の人物の生まれ故郷がここという訳か」
「正解。でも勿論坂本龍馬以外にも見所はあってね、その一つに高知は海の国って言われるくらい海に面してる県っていうのもあるね」
「「「海の国?」」」
「そ、海の国」
坂本龍馬の話を一通り終えた所で丁度信号に引っかかり、せっかくだから高知の海の国という側面を見せようと、マップで四国の下の方、高知をアップにして三人に見せる。
「確かに、四国の下の方殆どが高知だ」
「下の湾の様になっておる所全てが高知なのか……これは確かに海の国と言ってもいいくらいじゃな」
「と思うじゃん?」
「「へ?」」
「実は山地率が全国1位でね、山の国っていうくらい土地の殆どが山なんだよー」
「凄い、海も山も両方楽しめる。夏満喫できる」
「お、ロクラエルちゃんいい考え方だね。向こうの世界と時間が違うからかこっちはもうすっかり夏だし、夏といえばのその二つはどっちも満喫したいねぇ」
「いい考えなのです!でもアタシとしてはやっぱり食べ物にも興味があるのです!何か美味しいものとかは無いのです?」
「勿論。高知は鰹が有名だね!高知といえば坂本龍馬の次に出てくるくらいだよ!」
「鰹……というとあれか、味噌汁とかの出汁に使われておるやつ」
「そうそう。でも出汁に使われる鰹節が有名なんじゃなくって、鰹の名産地として有名なの。特に鰹のタタキ、あれは絶対食べないと損だね!」
「みーちゃんがそこまで言うとは……絶対食べたいのです!」
「私も、是非食べたい」
「日本の海鮮は美味いからのぅ。期待もひとしおじゃ」
ビールをクイッと飲みながら食べると美味いんだと言った顔をする水無月を見て、三人はどれだけ美味しいのだろうと楽しみにするのだった。
「他にも四国カルストっていうキャンパーの聖地っても言われる高原があったりしてね、観光でも見所がある場所なんだ。それに、この時期だと丁度あのイベントも……」
「ん?まだ何かあるのです?」
「まぁそれは行ってからのお楽しみって事で。さて、それじゃあ高知県も全力で楽しもーう!」
「「「おー!」」」
「「「おー」!」」
松山市から南へ進む事数時間、県境付近の道の駅で休憩を終えて再発進した車の中にて、水無月の掛け声に合わせノリ良く全員が手を突き上げそう言ってくれる。
「それで水無月や、その高知県にはどんな魅力があるんじゃ?」
「高知県といえばまず出てくるのはやっぱりあの人だね」
「人?」
「そうだよー。坂本龍馬って人なんだけどね、日本の歴史を語る上で避けては通れないくらいの偉人なんだよー」
「一体何をやった人なのです?」
「細かく言うと長くなるから簡単にだけど、昔の日本の政府を倒した明治維新の最大勢力、薩長同盟の立役者でね。この人が居なきゃ今の日本は無かったって人なんだよ」
「なるほどのぅ。そしてそれ程の人物の生まれ故郷がここという訳か」
「正解。でも勿論坂本龍馬以外にも見所はあってね、その一つに高知は海の国って言われるくらい海に面してる県っていうのもあるね」
「「「海の国?」」」
「そ、海の国」
坂本龍馬の話を一通り終えた所で丁度信号に引っかかり、せっかくだから高知の海の国という側面を見せようと、マップで四国の下の方、高知をアップにして三人に見せる。
「確かに、四国の下の方殆どが高知だ」
「下の湾の様になっておる所全てが高知なのか……これは確かに海の国と言ってもいいくらいじゃな」
「と思うじゃん?」
「「へ?」」
「実は山地率が全国1位でね、山の国っていうくらい土地の殆どが山なんだよー」
「凄い、海も山も両方楽しめる。夏満喫できる」
「お、ロクラエルちゃんいい考え方だね。向こうの世界と時間が違うからかこっちはもうすっかり夏だし、夏といえばのその二つはどっちも満喫したいねぇ」
「いい考えなのです!でもアタシとしてはやっぱり食べ物にも興味があるのです!何か美味しいものとかは無いのです?」
「勿論。高知は鰹が有名だね!高知といえば坂本龍馬の次に出てくるくらいだよ!」
「鰹……というとあれか、味噌汁とかの出汁に使われておるやつ」
「そうそう。でも出汁に使われる鰹節が有名なんじゃなくって、鰹の名産地として有名なの。特に鰹のタタキ、あれは絶対食べないと損だね!」
「みーちゃんがそこまで言うとは……絶対食べたいのです!」
「私も、是非食べたい」
「日本の海鮮は美味いからのぅ。期待もひとしおじゃ」
ビールをクイッと飲みながら食べると美味いんだと言った顔をする水無月を見て、三人はどれだけ美味しいのだろうと楽しみにするのだった。
「他にも四国カルストっていうキャンパーの聖地っても言われる高原があったりしてね、観光でも見所がある場所なんだ。それに、この時期だと丁度あのイベントも……」
「ん?まだ何かあるのです?」
「まぁそれは行ってからのお楽しみって事で。さて、それじゃあ高知県も全力で楽しもーう!」
「「「おー!」」」
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