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第1話 恋とカテーテル
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その時、1年の蒼井広夢は下半身裸であぐらをかいていた。
上はブレザーのまま、スラックスとボクサーパンツは横に脱ぎ捨ててある。
尻の下には愛想のない無地のセンターラグ。
そして目の前では、ひとつ年上の先輩・日向が立ったまま広夢の股間を見下ろしていた。
広夢の股間のものは中途半端に起ち上がっている。
「それで、どうすればいいんですか?」
「これ入れんの」
日向がポケットから取り出したもの無造作にを放った。
20センチくらいの長さがある、透明のチューブである。
「カテーテル。病院とかで使うやつ」
「これをどうするんです」
「だから、入れるんだよ」
広夢の声は不安にうわずっているのに、日向のそれは低く沈んでいた。
言葉尻は乱暴だが、そこに苛立ちは感じられない。
ただ冷ややかな目で広夢を見下ろしている。
「そんなこともわかんねえでOKしたのか」
背の高い彼が突然しゃがんだ。
日向の顔が鼻先まで来て、広夢の胸の鼓動は大きく跳ねた。
「あっ……すみません……」
「そんな泣きそうな顔されてもな。やることやろう」
日向がさっき落としたカテーテルを拾い上げる。
「これを、ここにいれんの」
ぶつ切りになったカテーテルの先を、亀頭の先にちょんちょんと押しつけられた。
ドキリとしたが、それはやわらかくて押しつけられても痛みは感じない。
「これを、この中に入れる……」
「そう」
広夢は自分の亀頭を見つめ、それから顔をあげて日向を見た。
すっとした鼻梁、冷たいが意志の強そうな瞳。痩せた頬に妙な色気が漂っている。
ゲイを自覚した広夢にとって、日向は憧れの人だった。
同じ学生寮に住む先輩で、寮長でもある彼は周囲が一目置く存在だ。
一見するとコワモテだが、これで案外面倒見がいい。
その日向に広夢があれこれ相談するようになったのは3カ月前。
そして3カ月後には、広夢は思い余って彼に告白していた。
「俺、男だけど好きなんです」
そう告白した広夢に、日向は「付き合えないが抱いてはやれる」と答えた。
絶望と希望に同時に襲われた。
どうせ男同士なんだ、体だけの関係でいい。
そう覚悟を決めた広夢に、日向が出した条件がこれだった。
「とりあえず尿道でイッてみろ。お前のエロい姿見たら、俺もその気になれる気がする」
相手が彼でなければ、こんな話一蹴するところだが……。
これは冗談でない。日向は本気で言っている。
なぜなら彼は、普段からけっして冗談を言わない男なのだ。
それで広夢は、尿道でイクために彼の部屋で下を脱いだのだった。
上はブレザーのまま、スラックスとボクサーパンツは横に脱ぎ捨ててある。
尻の下には愛想のない無地のセンターラグ。
そして目の前では、ひとつ年上の先輩・日向が立ったまま広夢の股間を見下ろしていた。
広夢の股間のものは中途半端に起ち上がっている。
「それで、どうすればいいんですか?」
「これ入れんの」
日向がポケットから取り出したもの無造作にを放った。
20センチくらいの長さがある、透明のチューブである。
「カテーテル。病院とかで使うやつ」
「これをどうするんです」
「だから、入れるんだよ」
広夢の声は不安にうわずっているのに、日向のそれは低く沈んでいた。
言葉尻は乱暴だが、そこに苛立ちは感じられない。
ただ冷ややかな目で広夢を見下ろしている。
「そんなこともわかんねえでOKしたのか」
背の高い彼が突然しゃがんだ。
日向の顔が鼻先まで来て、広夢の胸の鼓動は大きく跳ねた。
「あっ……すみません……」
「そんな泣きそうな顔されてもな。やることやろう」
日向がさっき落としたカテーテルを拾い上げる。
「これを、ここにいれんの」
ぶつ切りになったカテーテルの先を、亀頭の先にちょんちょんと押しつけられた。
ドキリとしたが、それはやわらかくて押しつけられても痛みは感じない。
「これを、この中に入れる……」
「そう」
広夢は自分の亀頭を見つめ、それから顔をあげて日向を見た。
すっとした鼻梁、冷たいが意志の強そうな瞳。痩せた頬に妙な色気が漂っている。
ゲイを自覚した広夢にとって、日向は憧れの人だった。
同じ学生寮に住む先輩で、寮長でもある彼は周囲が一目置く存在だ。
一見するとコワモテだが、これで案外面倒見がいい。
その日向に広夢があれこれ相談するようになったのは3カ月前。
そして3カ月後には、広夢は思い余って彼に告白していた。
「俺、男だけど好きなんです」
そう告白した広夢に、日向は「付き合えないが抱いてはやれる」と答えた。
絶望と希望に同時に襲われた。
どうせ男同士なんだ、体だけの関係でいい。
そう覚悟を決めた広夢に、日向が出した条件がこれだった。
「とりあえず尿道でイッてみろ。お前のエロい姿見たら、俺もその気になれる気がする」
相手が彼でなければ、こんな話一蹴するところだが……。
これは冗談でない。日向は本気で言っている。
なぜなら彼は、普段からけっして冗談を言わない男なのだ。
それで広夢は、尿道でイクために彼の部屋で下を脱いだのだった。
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