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5,個人的なサービス

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 俺は彼のふくらんだ乳首の先をこね始める。
 優しくでると甘い声が出て、強く刺激すると彼は泣くような声をあげた。

「はあんっ、天木さぁん! 気持ちいい」

 いつの間にか彼は両ひざを持ち上げ、内股をぴったりと合わせていた。
 女の子なら、たぶん下着の中がれてしまっているところだ。
 それを想像してから、彼は男だったなと思い直す。

「空くん」

 やんわりと手で押してひざを下ろさせる。思った通りガウンの前が張っていた。

「上から順番にしていくところなんだけど……」

 何かを予感してか、彼がびくっと肩を震わせる。

「我慢できないならここ、してあげようか?」

 俺は自分でも大胆だなと思いながらも申し出た。

「へ……?」

 彼が驚くのも無理はない。そんな風俗店まがいなこと、普段ならしない。

「あくまでこれは、個人的なサービスだけれども……」
「こじん、てきな……?」
「うん、うちはそういう店じゃないから」
「じゃあなんで、してくれるの?」

 彼は声に期待の色をにじませる。

「なぜって……キミがかわいいから」

 何を言っているのか。自分でも恥ずかしくなってしまった。
 かっとなった俺は、彼からの返事を待たずにその下半身に手を伸ばす。

「あっ、天木さん!?」

 ガウンのすそから手を入れ、彼の陰茎に触れた。
 かわいいサイズのそれが、しっかりと芯を持っているのがわかる。

「待って! 僕……」

 ガウンのすそを押しのけて、彼の雄の部分が顔を出した。

「ねえ、こんなのっ、恥ずかしい!」

 彼は上半身を起こし、俺の首にしがみついてくる。

「危ないから、寝ていてほしいんだけど……」

 空くんの顔が近い。彼をいなしながら、俺も自然と息を乱していた。
 俺が動けずにいるうちに、空くんは自分から腰を揺らし始める。

「天木さん、天木さん、あのね……」

 俺はごくりと唾を呑んだ。

「僕、こんなとこ、人に触ってもらうの初めてなの。だから……」
「だから、何?」

 オイルまみれの手と性器がこすれ、くちゅっと濡れた音をたてる。

「……っ、だから……優しくしてほしい……」

 俺の首にしがみついたまま、彼は声を震わせて言った。

「もちろん優しくするよ。心配いらない」

 思わず彼の額にキスを落とす。
 手以外で、客に触れたことなんかなかったのに……。

「空くん」
「天木さんっ、好き」

 かわいい告白に、胸が熱くうずいて敵わない。

「そんなに簡単に、誰かに“好き”をあげちゃダメだよ」

 言いながら俺は、手の中の幼い性器を刺激していった。

「だって、こんなことされたら好きになっちゃう!」

 人差し指と親指で輪を作り、彼の根元から先に向かって指を沿わせる。
 気持ちいいのか、彼はその手の動きに合わせて腰を揺らした。

「はあっ、天木さん、もっとしてぇ」

 控えめだった彼の声が、余裕のないものに変わっている。
 まだ半ば皮に埋もれている先端へ指を持っていくと、彼は息を呑んで震えた。

「……っ、そこはダメかも……」
「なんで?」
「自分でも……触らないから……」

(マジか……)

 おねだりするくせに、あまりに初心うぶな彼に驚く。

「ちゃんといた方がいい」
「えっ……、なんで?」
「初めてならなおさら。きれいにしてあげるから」

 自分でもその言葉が、エステティシャンとしての思いなのか、単なる欲望なのかわからなかった。
 ただ俺には心得があり、彼の体を傷つけない自信があった。
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