魔力に嫌われた女剣士と魔法で呪われた少女〜魔法を使えない無能にして最強の剣士〜

代永 並木

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呪い編

呪いを解く水探し

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研究所を出た4人は裏路地で話し合う
ミラが居る状態で下手に外は歩けない
騎士団本部にも行けない

「ユイラは最後の1人を探しに行く?」
「そうします。呪いが3人でその中に兄が関わっているのなら私が直接動くしかありません」
「3人全員が解除条件を満たすだったらどうするの?」
「決闘をします」
「決闘?」
「当主の座を決める決闘です。敗者は勝者の言う事を聞かねばならないと言う条件があります」
「相手が受けるとは限らないんじゃ」
「プライドが高いので煽れば多分行けます」
「そ、そうなんだ……勝てるの?」
「兄相手であれば魔法の腕では負ける事はありません。しかし決闘をするとなると何かしら罠を張ってくると思いますので状況次第ですね」
「それって代理は可能なの?」

……場合によっては私が出れば

「可能です。兄はほぼ確実に代理を立ててきますから」
「なら決闘は私が出る。私なら適任でしょ」
「確かにそうですね。実力もありますし」

クロナは対人戦闘が得意で実力がある
相当相性が悪い相手や強い相手でも無ければ負ける事は無い
ミラや酒場の店主戦は相手が悪過ぎた

「決闘はいつになる?」
「決闘は色々と手続きがあるので早くても1ヶ月後くらいですね」
「ならその間に水探しに行って1ヶ月くらいで戻って決闘してまた水探しがいいかな」
「決闘はどちらにせよするのだから良いかも」
「そうだね、呪いに関わってるんだからフルボッコにしないと」
「呪いが解けた後の決闘に勝利した場合、兄から家名剥奪します」
「家名剥奪……って何?」
「命を奪おうとしたのですから妥当とは思いますが正直周りが認めないと思います」
「次期当主の命令なら公爵家や王族でも無ければ文句を言う権利は与えられない」
「そうですね。決闘に勝てば侯爵家の次期当主になりますから決定権は完全にユイラ様の物ですね」

……ユイラ怖っ、剥奪っていうくらいだから家から追い出すぞーって事かな

「貴族は家名を重視する。家名を失えば貴族階級から追い出されるのは勿論、自分の保有する財産なども失う」

家名を失うは貴族としての今までの人生を失うのと同義
貴族階級の人間からすると命よりも重い

「えげつない」
「命の対価なら妥当かと」
「それは……そうかな。貴族の事はよく分からないけど……まぁいいや取り敢えず水探し行ってくる」
「準備は?」
「骸龍討伐の為に買ったのがある」
「ありますね。ですがあれでは多分足りないので更に買い貯めて箱に入れて使ってください」

ユイラは神秘の箱を取り出してクロナに手渡す
受け取る

「おぉ、なんちゃらの箱」

……名前なんだっけ? 神羅の箱?

「神秘の箱、水探しには多くの道具が必要になると思うので」
「ちゃんと使わせて貰うよ」
「なら食べ物や飲み物買おう。一先ずそれらがあれば活動には問題無い」
「……金足りるかな」
「お金はあります」

袋を手渡される
袋は大きくないが紙幣が沢山入っている
一目で大金だと理解する

……お、おぉ沢山

ユイラ、アルトと別れて買い物をする
食べ物や飲み物を沢山買い貯めて準備をする

「これもあれもこれも全部!」
「金があるとはいえ買い過ぎかと」
「……まぁ1ヶ月でって言っても1ヶ月で帰れるかわからないわけだし」

遠出は何があるか分からない
山ともなれば遭難するケースもある
そうなれば時間通りに戻る事は出来ないだろう

……遅れたら決闘不味いだろうけど遭難したらなぁ無理なのは無理だし

「成程」
「それに見つかってなければ決闘後も行く事になるし」
「見つかるまでやる気?」
「時間がある限りそのつもり」
「くれぐれも私から離れないように」
「なんで?」
「貴女は瘴気の毒に耐えられないでしょ?」
「少しなら良いんじゃ」
「瘴気の毒は瘴気が無い所に数日居ないと発散されない。少量でも蓄積すればって事」
「成程、なら引っ付く」
「そこまでしなくていい」
「冷たいなぁ」

買い物をして隣国アルトラまで行ける馬車を探す
徒歩では難しい
待機している御者に聞く

「アルトラ? 悪いが俺は危険な場所は通らねぇんだ」
「骸龍が居なくなっても危険には変わりないから僕も行かないな」
「ダメかぁ」
「あの山は危険、近寄らないが普通」
「確かに」

他の御者にも聞くが向かってくれる人は居ない

「アルトラ? それならそこの商人の馬車が行く予定だよ」
「情報ありがとうございます」

荷物を馬車に詰めている商人の元へ行く
商人も2人に気づく
貴族のような見た目をしている細身の老人

「おや嬢ちゃん達どうした?」

声を掛けてくる

「馬車に乗せて欲しい」
「儂はアルトラに行く予定だがアルトラに用があるのかい?」
「そう、アルトラに用がある。急ぎの用が」
「急ぎの用か。乗るのは構わないが嬢ちゃん達は冒険者か?」
「私は冒険者」

ミラは冒険者では無い

「冒険者では無いけど戦えはする」
「なら丁度良い。馬車の護衛をしてくれ、骸龍が死んだと言ってもあの山は危険だ。その付近を通る際に護衛が居ないと心配でな」
「護衛? 彼らは護衛の冒険者じゃないの?」

荷物を運び入れている人々
防具や武器を身につけている見た目からして戦闘員だろう
見た目からして冒険者のように見える

「彼らは護衛隊、商人護衛専用の冒険者だよ」

馬車の護衛などを専門に行っている冒険者集団
護衛は安定して高い金が出る為、中にはギルドを介さずに直接商人から依頼を受ける者も居る

「なら護衛は要らないんじゃ」
「何があるか分からないからな。数は多い方がいい」
「成程」
「別に無理なら運ばないって訳じゃない。ただ護衛では無いなら金は払ってもらう」
「護衛なら無料?」
「あぁチャラだ。もし魔物の襲撃があって魔物討伐で活躍したらその分の報酬をやる。悪くないだろ」

……寧ろ金が貰える可能性があるなら悪くない。それに護衛なら問題無く出来る

クロナもミラも実力が高い
並の魔物であれば余裕で倒せる

「護衛一択」
「そうだね。護衛の依頼を受けるよ。それでいつ出発するの?」
「そりゃ有難い、出発は明日の朝6時だ。今回は遠回りしないから早いが魔物との遭遇率は高くなる。準備はしておいてくれよ」
「了解、ここに合流?」
「いや、城門の所でだ」
「了解」

話を終える

「明日まで暇……そう言えばミラは何処で休んでるの?」
「野宿だけど」
「宿来る?」
「金はろくに持ってない」
「あの宿安いし金はユイラから借りてるし」
「私は本来罪人、下手に宿に止まるのは危険」

人前に出るとバレる恐れがある

「平民でミラの事知ってる人多分居ないよ。有名って言っても顔はバレてないんでしょ?」
「騎士の反応からして恐らく」

騎士団の副団長であるアルトですらクロナが名前を出すまで気付かなかった

「なら大丈夫でしょ」
「なら宿で1泊」
「よし行こう」

クロナは泊まっている宿に案内する
すぐに着く

「ここ!」
「オンボロ」
「その分安いし泊まり心地は悪くないよ」
「まぁ野宿より何倍もマシ」
「それは保証する」

チェックインして別の部屋で休む
明日の準備をした後遅れないように早めに寝る
そして5時頃にクロナは起きる

「まだ時間はあるか」

支度をして筋トレをして時間を潰す
室内で剣を振るう訳には行かない、魔物を狩りに行く時間は無い
そして5時半頃に部屋を出てミラの部屋に向かう
ノック無しで扉を開く

「そろそろ行くよー」

すると下着姿のミラが居た
体型が丸分かり
スラッとしたスタイル

……肌綺麗

「あっ、着替え中?」
「後は着替えるだけだから」
「外で待ってる」
「別にそこで待ってれば?」
「見られても大丈夫なの?」
「貴女は男じゃない、なら別に気にするほどの問題ではない」

ミラはササッと着替え終える

「終わった」
「準備万端? 忘れ物はない?」
「貴女こそ無い?」
「大丈夫、服と剣以外は箱に詰めたから忘れようがない」
「その箱を忘れないように」
「しっかりここにある」

ポケットから箱を取り出す

「落とさないでよ」
「大丈夫……うん物を無くした事は無いから、それじゃ行こう!」

そして馬車が居る城門へ向かう
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