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社畜 じゃじゃ馬な剣
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掘り出し物の武器は触れれば発動の条件だけ分かる
どんな物かは能力を発動するまで分からない
条件が脳裏に浮かぶ
(発動出来るのか)
炎の刀で触手を捌きながら能力を発動させる
能力を一鬼に聞く時間は無い、早めに畳み掛けないとならない
剣から黒い何かが生え右腕に巻き付く、茨の様な形をしている
強く締め付けてくる
「なんだこれ」
『気持ち悪っ』
『なんか縛りついたな……なんだあれ』
『怖っ』
『不気味……』
『なんか血を吸いそう』
『なるほど……じゃじゃ馬か』
『頑張れー』
手を固定され剣を離せない、腕に関しては問題無く動かせる
(これが能力?)
腕を縛り付けるだけの能力なら使えない
だがそれなら一鬼がこの状況で剣を渡してくるはずが無い
黒い茨の棘が蓮二の腕の皮膚を貫通する
痛みが生じる、余り痛くは無い
気にせずに触手を捌く
(時間かかるな)
このままだと再生が終わってしまうと考えて再び炎を溜め始める
傷口から血が流れる
血を吸って茨が脈打つ、血液は茨を通り剣に流れていく
炎を溜め始めた分防御に回せる炎が少なくなる
天音も触手に攻撃を仕掛ける、一鬼から借りた掘り出し物の短剣、威力が低いが範囲の広い風の短剣
風を触手にぶつける、範囲を抑えて数本の触手を狙って打ち込む
触手は風で大きく弾かれる
触手にろくにダメージは与えられないが蓮二に少しは余裕が出来る
触手の数本が天音に襲いかかる
「不味い」
蓮二はすぐに天音に向かっている触手に向かって攻撃を仕掛ようとする
『天音ちゃん危ない!』
『逃げて!』
『ひぃ』
『やばくね』
『ひぃぃぃ!』
『逃げて!』
「私は大丈夫です! 足手纏いになるつもりはありません!」
天音は叫ぶ
躱せる攻撃は躱して風の短剣と剣で触手を防御する
風で弾いたり本体目掛けて氷の礫を飛ばす
天音も探索者、護られるだけの存在では無い
『うぉぉぉ!』
『すげぇ捌いた』
『てか何あの短剣』
『あれが獅子神さんが貸した武器かな?』
『触手弾けるの強いな』
『攻撃力は低いが代わりに範囲が広いっぽい』
『おぉ、これで2対1』
蓮二は魔物の方を向き自分の役目を果たす
天音の方に触手の一部が向いた事でその分攻め込める隙が出来た
しかし、再生が終わりかけている
「間に合わないか……いやまだだ」
再び触手の雨を焼き斬りながら最短で突っ込む
終わりかけているだけでまだ再生は終わり切っていない
まだ炎は余り溜まっていない、打ち込んでも先程の火力は期待出来ない
その上同じ手が二度も通じるとは思えない
剣に血が溜まる
その瞬間この剣の能力を理解する
「まじかよ」
剣を振るう
剣に溜まった血を使った血の斬撃が発生し飛んでいく
血の斬撃は触手を切り裂いていく
何本か切って弾けて触手や魔物本体に血が付着する
『真っ赤な斬撃』
『あれが剣の能力?』
『まじで血を吸ってその血を飛ばしてるとかじゃね』
『血の斬撃?』
『触手切れるのか強いな。ただ血を使うのか扱いづらいなぁ』
『獅子神さんが使わないのも分かる。これは俺も使わん』
『だがこれは攻撃手段が増えたってことだ、行けるかもしれん』
『いけぇ!』
(貧血になりそう)
所有者の血を吸い溜めてその血を操作する能力
剣の周りに血を纏わせて剣を振るう
剣は触手を真っ二つに切り裂く
「強いが……」
茨は少しずつだが血を吸い続ける
能力を解除するまで吸い続け解除すると吸った分の血は剣に残るが操れない
強いが扱いづらい能力、一歩間違えてば倒れかねない
一鬼が一度も配信で使っていない理由がわかる
その上でこの剣はじゃじゃ馬なのだ
血を吸う事だけでは無い
「こいつ勝手に」
突然剣が動く
意思があるかのように血を操り触手に一心不乱に攻撃をする
襲いかかってくる触手を全て切り落とす
『なにあれ』
『不自然な動き、なんか剣に引っ張られてない?』
『ニワトリくんが剣に引っ張られてる?』
『じゃじゃ馬ってまさか……』
『自分の意思で動くってか?』
『何それ怖っ』
『魔剣とか妖刀の類やん』
『ちょっ、あれどうするの!? あのままだとやばくない!?』
『ニワトリくんが制御出来ないときついな』
『頑張れー』
『剣に負けるなぁ~』
(なんだこれ)
剣は腕に茨を縛り付けている、剣が動けば腕ごと動いてしまう
適当ではなく触手を切っているだけまだ良いがこれでは本体に届かない
蓮二は焦る、こんな事している場合では無い
再生が終わってしまう
剣を引っ張り食い止めようとするが力が強い
このままではどうしようもない、蓮二は能力の解除を考える
しかし、この剣の能力を使わないで倒せるか分からない
「止まれ!」
蓮二は叫ぶ
大声、周囲の空気を揺らす
この剣の能力を使うには暴れているこの剣を制御するしかない
戦う事に集中したい蓮二は剣に苛立っている
『うぉっ』
『耳がァァ』
『凄い大声』
『これニワトリ君凄い怒ってるなぁ』
『怖ぇ』
『ひぃぃ』
柄を握り潰すつもりで強く握る
剣が動こうとするが先程と違い腕はビクとも動かない
力を入れている為刺さった茨が更に刺さり痛みが生じるがそんな事構わずに蓮二は呟く
「勝手に動くな、あの魔物を斬らせてやるから黙って従え」
剣は動きを止める
剣にその言葉が通じたのかはたまた恐怖でも感じたのか分からない
分かる事は剣は蓮二に逆らうのをやめたという事
(ちっ、少し手こずったな。まじで時間が無いってのに)
炎の刀で触手を焼き斬りながら本体へ向かって走る
炎の刀で捌ききれなかった触手を血を纏った剣で切り裂いて進む
血を飛ばすと消費する為周りに纏うだけにしておく
今の剣は血を吸っていない、どうやら剣の意思で吸っているようだ
溜めた炎を圧縮して待機させて触手の突破方法を考える
どんな物かは能力を発動するまで分からない
条件が脳裏に浮かぶ
(発動出来るのか)
炎の刀で触手を捌きながら能力を発動させる
能力を一鬼に聞く時間は無い、早めに畳み掛けないとならない
剣から黒い何かが生え右腕に巻き付く、茨の様な形をしている
強く締め付けてくる
「なんだこれ」
『気持ち悪っ』
『なんか縛りついたな……なんだあれ』
『怖っ』
『不気味……』
『なんか血を吸いそう』
『なるほど……じゃじゃ馬か』
『頑張れー』
手を固定され剣を離せない、腕に関しては問題無く動かせる
(これが能力?)
腕を縛り付けるだけの能力なら使えない
だがそれなら一鬼がこの状況で剣を渡してくるはずが無い
黒い茨の棘が蓮二の腕の皮膚を貫通する
痛みが生じる、余り痛くは無い
気にせずに触手を捌く
(時間かかるな)
このままだと再生が終わってしまうと考えて再び炎を溜め始める
傷口から血が流れる
血を吸って茨が脈打つ、血液は茨を通り剣に流れていく
炎を溜め始めた分防御に回せる炎が少なくなる
天音も触手に攻撃を仕掛ける、一鬼から借りた掘り出し物の短剣、威力が低いが範囲の広い風の短剣
風を触手にぶつける、範囲を抑えて数本の触手を狙って打ち込む
触手は風で大きく弾かれる
触手にろくにダメージは与えられないが蓮二に少しは余裕が出来る
触手の数本が天音に襲いかかる
「不味い」
蓮二はすぐに天音に向かっている触手に向かって攻撃を仕掛ようとする
『天音ちゃん危ない!』
『逃げて!』
『ひぃ』
『やばくね』
『ひぃぃぃ!』
『逃げて!』
「私は大丈夫です! 足手纏いになるつもりはありません!」
天音は叫ぶ
躱せる攻撃は躱して風の短剣と剣で触手を防御する
風で弾いたり本体目掛けて氷の礫を飛ばす
天音も探索者、護られるだけの存在では無い
『うぉぉぉ!』
『すげぇ捌いた』
『てか何あの短剣』
『あれが獅子神さんが貸した武器かな?』
『触手弾けるの強いな』
『攻撃力は低いが代わりに範囲が広いっぽい』
『おぉ、これで2対1』
蓮二は魔物の方を向き自分の役目を果たす
天音の方に触手の一部が向いた事でその分攻め込める隙が出来た
しかし、再生が終わりかけている
「間に合わないか……いやまだだ」
再び触手の雨を焼き斬りながら最短で突っ込む
終わりかけているだけでまだ再生は終わり切っていない
まだ炎は余り溜まっていない、打ち込んでも先程の火力は期待出来ない
その上同じ手が二度も通じるとは思えない
剣に血が溜まる
その瞬間この剣の能力を理解する
「まじかよ」
剣を振るう
剣に溜まった血を使った血の斬撃が発生し飛んでいく
血の斬撃は触手を切り裂いていく
何本か切って弾けて触手や魔物本体に血が付着する
『真っ赤な斬撃』
『あれが剣の能力?』
『まじで血を吸ってその血を飛ばしてるとかじゃね』
『血の斬撃?』
『触手切れるのか強いな。ただ血を使うのか扱いづらいなぁ』
『獅子神さんが使わないのも分かる。これは俺も使わん』
『だがこれは攻撃手段が増えたってことだ、行けるかもしれん』
『いけぇ!』
(貧血になりそう)
所有者の血を吸い溜めてその血を操作する能力
剣の周りに血を纏わせて剣を振るう
剣は触手を真っ二つに切り裂く
「強いが……」
茨は少しずつだが血を吸い続ける
能力を解除するまで吸い続け解除すると吸った分の血は剣に残るが操れない
強いが扱いづらい能力、一歩間違えてば倒れかねない
一鬼が一度も配信で使っていない理由がわかる
その上でこの剣はじゃじゃ馬なのだ
血を吸う事だけでは無い
「こいつ勝手に」
突然剣が動く
意思があるかのように血を操り触手に一心不乱に攻撃をする
襲いかかってくる触手を全て切り落とす
『なにあれ』
『不自然な動き、なんか剣に引っ張られてない?』
『ニワトリくんが剣に引っ張られてる?』
『じゃじゃ馬ってまさか……』
『自分の意思で動くってか?』
『何それ怖っ』
『魔剣とか妖刀の類やん』
『ちょっ、あれどうするの!? あのままだとやばくない!?』
『ニワトリくんが制御出来ないときついな』
『頑張れー』
『剣に負けるなぁ~』
(なんだこれ)
剣は腕に茨を縛り付けている、剣が動けば腕ごと動いてしまう
適当ではなく触手を切っているだけまだ良いがこれでは本体に届かない
蓮二は焦る、こんな事している場合では無い
再生が終わってしまう
剣を引っ張り食い止めようとするが力が強い
このままではどうしようもない、蓮二は能力の解除を考える
しかし、この剣の能力を使わないで倒せるか分からない
「止まれ!」
蓮二は叫ぶ
大声、周囲の空気を揺らす
この剣の能力を使うには暴れているこの剣を制御するしかない
戦う事に集中したい蓮二は剣に苛立っている
『うぉっ』
『耳がァァ』
『凄い大声』
『これニワトリ君凄い怒ってるなぁ』
『怖ぇ』
『ひぃぃ』
柄を握り潰すつもりで強く握る
剣が動こうとするが先程と違い腕はビクとも動かない
力を入れている為刺さった茨が更に刺さり痛みが生じるがそんな事構わずに蓮二は呟く
「勝手に動くな、あの魔物を斬らせてやるから黙って従え」
剣は動きを止める
剣にその言葉が通じたのかはたまた恐怖でも感じたのか分からない
分かる事は剣は蓮二に逆らうのをやめたという事
(ちっ、少し手こずったな。まじで時間が無いってのに)
炎の刀で触手を焼き斬りながら本体へ向かって走る
炎の刀で捌ききれなかった触手を血を纏った剣で切り裂いて進む
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