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爪による攻撃をあえて喰らう
鎧のおかげで身体に傷は付かなかったが衝撃は防げない
尋常ではない痛みが身体に走る
しかし、気にせずにハンマーを全力で振るう
攻撃した瞬間は隙が出来る
「はぁぁぁぁ!」
文字通りの全力で振るわれたハンマーは
空を切る
リザーベドルはその一撃をギリギリで避けた
覚悟を決めたから、全力の一撃だから
それで通じる程ダンジョンは甘く無い
装備を揃えていようが初心者、それもレベル下で全力なら勝てるなんて甘い話は無い
非情で残酷だ
……あぁくっそ、アニメみたいには行かねぇか
死を覚悟する
「弾け!」
目を閉じると同時に突風が起きる
そして1人の人物が間に割り込む
黒い片翼を生やした人物、その人物を良く知っている
~~~
全力で走る
体力が持たず足も痛みが走り始めるが気にせずに向かう
バックからカメラを取り出す
配信用のカメラ、狛が入れていた
そして配信を開始する
……設定!? あぁ適当でいいや
配信すれば誰かしらが見つけて援軍が来てくれる可能性がある
配信の知識は無い、適当にタイトルを決める
タイトルだけの生配信が始まる
タイトルは戦闘!のみ
そして見つけ短剣の能力を使い縮地を使って無理やり間に割り込む
「悠永……」
「この……馬鹿が……」
息が切れている
体力が無いこの身体で全力疾走は中々に疲れる
「勝てるのか」
「今の俺じゃ……絶望的だ。だが」
振り向く
「この程度の修羅場何度超えたと思ってる」
「それは……頼もしいな」
強気な事を言ったが絶望的
翼の攻撃力で届くとは限らない
それに翼のリーチではリザーベドルのリーチより短い
攻撃を当てるには深く踏み込むしかない
今ある情報で最適を見つける
……頭を回せ
思考する
そして1つこれなら勝てると言う勝ち筋を見つける
バックを下ろす
「狛ハンマーは振れるか」
「きついな」
「一度でいいたった一撃で」
「何か思い付いたんだな、なら無理矢理にでも振るってやるよ」
「合図したら頼むぞ」
走って突っ込む
「スキル同時発動」
捕食者の視覚、防御の心得、危機察知、短剣の心得のスキルを発動する
同時発動は負荷が大きい、数が増えればその分負担が増える
……体力からして長期戦は無理、なら出来るのは短期決戦だ
リザーベドルは爪を立てて振り下ろす
捕食者の視覚で強化した目と危機察知、短剣の心得、防御の心得の補正で完璧な受け流しをする
しかし短剣で受けた分手に衝撃が走る
構わずに突っ込みスライディングで腹下に滑り込む
「弾け!」
短剣の能力で風を叩き込む
命中しリザーベドルは苦しむ
すぐに翼で追撃をするが余りダメージにはなっていない
大きく飛び退いたリザーベドルは吼える
「グルル」
立ち上がって再び突っ込んでまた攻撃を受け流す
受け流した時の衝撃で左手は震え使えなくなる
……まだ右手が残ってる。あと2回か
右手に短剣を持ち突風を飛ばす
突風を身体を逸らして回避する
魔物も戦闘中に学習する
横に振るわれた爪を短剣で防ぐ
受け流せずそのまま身体ごと吹き飛ばされる
右手から短剣が零れ落ち転がる
「悠永!」
地面に叩きつけられ血を吐く
立ち上がる
両手は使えないがまだ翼がある
「スキル変更」
防御の心得、短剣の心得を解除
そして限界調整と縮地、速度の心得
「速刀刺突」
独自に編み出した技でありスキルに昇華された物、それをスキル無しで放つ
限界調整は今のステータスから計算して短期間のみ選んだステータスの限界値を底上げするスキル
選ぶのは速度と魔力
そして魔力を翼に込める
速度の心得と限界調整による速度の補正を受けた縮地は全盛期には届かないがそれでもリザーベドルの視認出来ない速度へと至る
そして翼で突きを繰り出す
リザーベドルは反応出来ない一撃を受ける
翼が身体を貫く
「ギァァァァ」
リザーベドルは叫ぶ
一撃を叩き込まれ死にかける
だがまだ死んでいない
俺は力無く倒れる、もう一歩も動けない
だが声を絞り出す
合図を出す為に
「は……く……!」
リザーベドルは俺を殺そうとした
警戒していたから倒れても尚真っ先に殺すべきだと認識しトドメを刺そうとした
それは殆どの場面では正解の行動だろう、しかし今その行動は間違いであった
何せ戦っているのは俺だけでは無い
真横から即死級の一撃が叩き込まれる
魔力を消費して得た推進力と狛のフィジカルで振るわれた一撃は命中しリザーベドルの頭を吹き飛ばし倒す
胴体がパタリと倒れ消滅する
「勝ったぞ」
「そう……だな……」
「抱えて……いや動かしていいのか」
ボロボロの俺を見てどうすればいいか分からず困っている
「暫く……動けん……腕限界だろ」
狛が俺の傍で座る
そしてカメラに気付く
「配信してるのか」
「あぁ……」
「喋らなくていい。休め休め」
狛がカメラを回収して配信の設定を状況と見る
「戦闘!って適当だなぁ」
……うるせぇ
声が出しづらい為、心の中で文句を言う
俺は配信の事なんて何も知らない
むしろその場で生配信が出来た事を褒めて欲しいくらいな物
狛が配信を止める
「既に倒していたか」
止めた瞬間、老人の声がする
その声を聞いた事があった
「さっき倒しましたが貴方は」
「儂は……」
「すめ……らぎ……げん……いちろう……」
よく知っている
レベル78世界最高峰の魔法特化の探索者、皇源一郎
高齢でありながら今でも現役の探索者
強面の老人、威圧感がある
多くの魔法を操り魔法において右に出る者は居ないとまで言われる存在
杖も身に付けているローブも深い階層で手に入る魔法特化補正の装備
「儂のことを知っているか」
皇さんは俺に杖を向ける
すると痛みが引いていく
……詠唱破棄でこのレベルの治癒魔法か相変わらずとんでもないな
魔法発動の際に淡々と高度な技術を行っていた
起き上がる
「貴方は有名ですから」
「皇……あぁレベル78の探索者!」
「その通りじゃ」
狛にも治癒魔法を掛ける
「あ、ありがとうございます」
「これからダンジョンですか?」
「いや? 今日はその予定は無い」
「なら何故?」
「お主らの配信を見たのじゃ、最も途中までじゃがな」
「援軍来ればいいなとは思ってたけどまさか探索者の最高峰が来るとは」
「お主どこかで会ったか?」
……俺の事がわかるのか? いや長年の勘って奴か。ダメ元で言うか
例え相手に信じられなくとも言い損にはならない
その上、皇さんであれば呪いの解除が可能かもしれない
噂程度の話だが解呪系の魔法も持っていると聞いた事がある
認識阻害の仮面を外す
認識阻害の仮面を付けたままでは信用されないと考え座り方も変えてしっかりと皇さんの目を見て話す
「何度かお会いしています。俺の名前は伊崎悠永元は高レベル探索者でした。レベルは元80」
「悠永、そうか主じゃったか。その様子では呪いを受けたのじゃな。その目は呪いの影響か」
「信じるんですね」
……目? 目も何か変わってるのか?
「お主は嘘をついておらぬ。見えぬ呪いか」
「はい」
「それは厄介じゃな。解呪の魔法はあるが儂にも解除は出来んな。どういう呪いじゃ?」
最高峰の魔法使いが言うのだから解呪は絶望的なのだろう
……早い段階でわかっただけ良いか
皇さんですら解呪出来ないのなら解呪師を探す必要がなくなりレベル上げに集中出来る
「性別変換と弱化です。性別変換の呪いは追加でレベル及び身体ステータスのリセット、弱化はステータスを半分にする呪いです」
「厄介な呪いだな。掛けた魔物は?」
「人型に近い姿をしたイレギュラーの魔物です。階層は43階層」
「あそこか、次向かう時気をつけておく。討伐可能なら討伐をしよう」
「お願いします」
「2人とも動けるか?」
「魔法のお陰で」
「俺も大丈夫です」
「では用があるので先に戻る。ダンジョンに潜り続ける限り再び会う機会があるじゃろう。次は深い階層で会おう」
そう言い残して皇さんは帰っていく
……あの人と2階層で出会えるとは……配信したかい合ったなぁ。さて
体力は皇さんのお陰で回復した
これなら問題なく帰れる
その前に問い詰める
「なんでお前ここに居るんだ?」
ダンジョンに連日潜るのは危険と伝えていた
「レベル上げと訓練の為に……」
「きつく言えばよかったか。いやまぁお前の体力なら確かに気を付ければ大丈夫ではあると思ってたが」
「レベル2とかは問題なく倒したよ」
「まぁお前のフィジカルと武器なら行けるわな……でなんで逃げなかった? 言ったよな逃げろって」
俺が間に合わなければ死んでいた
「……それは」
「まぁどうせ誰か助けたんだろ? お前は普通なら無謀な事はしない。だが誰かを助ける為なら無理をする」
昔からそうだ
こいつは誰かを助ける為なら危険を犯す
自分の命を顧みない
間違いなく良い人間だ
……こいつは人を助ける。優しい奴は向かないとは聞くが……
命のやり取りが多いダンジョンでは多くの人間が死ぬ
近くに居るからと言って助け続けていたらいずれ死ぬだろう
「…………」
「……助けた事に何か言う気は無い、見捨てろなんて口が裂けても言えん。だが無謀な行動はしないでくれ……」
俺に仲が良い人間は少ない
そうなれば自然と気を許せる人間も数が少ない
「気を付ける……しっかり強くなるまでは無謀はしない」
「いや、強くなっても無謀な行動はダメだぞ」
「……それもそうか」
「疲れたから飯奢れ! 寿司!」
「回転寿司でいいか?」
「良いぞ」
仮面をつけて魔物に気を付けながらダンジョンの入口に向かう
鎧のおかげで身体に傷は付かなかったが衝撃は防げない
尋常ではない痛みが身体に走る
しかし、気にせずにハンマーを全力で振るう
攻撃した瞬間は隙が出来る
「はぁぁぁぁ!」
文字通りの全力で振るわれたハンマーは
空を切る
リザーベドルはその一撃をギリギリで避けた
覚悟を決めたから、全力の一撃だから
それで通じる程ダンジョンは甘く無い
装備を揃えていようが初心者、それもレベル下で全力なら勝てるなんて甘い話は無い
非情で残酷だ
……あぁくっそ、アニメみたいには行かねぇか
死を覚悟する
「弾け!」
目を閉じると同時に突風が起きる
そして1人の人物が間に割り込む
黒い片翼を生やした人物、その人物を良く知っている
~~~
全力で走る
体力が持たず足も痛みが走り始めるが気にせずに向かう
バックからカメラを取り出す
配信用のカメラ、狛が入れていた
そして配信を開始する
……設定!? あぁ適当でいいや
配信すれば誰かしらが見つけて援軍が来てくれる可能性がある
配信の知識は無い、適当にタイトルを決める
タイトルだけの生配信が始まる
タイトルは戦闘!のみ
そして見つけ短剣の能力を使い縮地を使って無理やり間に割り込む
「悠永……」
「この……馬鹿が……」
息が切れている
体力が無いこの身体で全力疾走は中々に疲れる
「勝てるのか」
「今の俺じゃ……絶望的だ。だが」
振り向く
「この程度の修羅場何度超えたと思ってる」
「それは……頼もしいな」
強気な事を言ったが絶望的
翼の攻撃力で届くとは限らない
それに翼のリーチではリザーベドルのリーチより短い
攻撃を当てるには深く踏み込むしかない
今ある情報で最適を見つける
……頭を回せ
思考する
そして1つこれなら勝てると言う勝ち筋を見つける
バックを下ろす
「狛ハンマーは振れるか」
「きついな」
「一度でいいたった一撃で」
「何か思い付いたんだな、なら無理矢理にでも振るってやるよ」
「合図したら頼むぞ」
走って突っ込む
「スキル同時発動」
捕食者の視覚、防御の心得、危機察知、短剣の心得のスキルを発動する
同時発動は負荷が大きい、数が増えればその分負担が増える
……体力からして長期戦は無理、なら出来るのは短期決戦だ
リザーベドルは爪を立てて振り下ろす
捕食者の視覚で強化した目と危機察知、短剣の心得、防御の心得の補正で完璧な受け流しをする
しかし短剣で受けた分手に衝撃が走る
構わずに突っ込みスライディングで腹下に滑り込む
「弾け!」
短剣の能力で風を叩き込む
命中しリザーベドルは苦しむ
すぐに翼で追撃をするが余りダメージにはなっていない
大きく飛び退いたリザーベドルは吼える
「グルル」
立ち上がって再び突っ込んでまた攻撃を受け流す
受け流した時の衝撃で左手は震え使えなくなる
……まだ右手が残ってる。あと2回か
右手に短剣を持ち突風を飛ばす
突風を身体を逸らして回避する
魔物も戦闘中に学習する
横に振るわれた爪を短剣で防ぐ
受け流せずそのまま身体ごと吹き飛ばされる
右手から短剣が零れ落ち転がる
「悠永!」
地面に叩きつけられ血を吐く
立ち上がる
両手は使えないがまだ翼がある
「スキル変更」
防御の心得、短剣の心得を解除
そして限界調整と縮地、速度の心得
「速刀刺突」
独自に編み出した技でありスキルに昇華された物、それをスキル無しで放つ
限界調整は今のステータスから計算して短期間のみ選んだステータスの限界値を底上げするスキル
選ぶのは速度と魔力
そして魔力を翼に込める
速度の心得と限界調整による速度の補正を受けた縮地は全盛期には届かないがそれでもリザーベドルの視認出来ない速度へと至る
そして翼で突きを繰り出す
リザーベドルは反応出来ない一撃を受ける
翼が身体を貫く
「ギァァァァ」
リザーベドルは叫ぶ
一撃を叩き込まれ死にかける
だがまだ死んでいない
俺は力無く倒れる、もう一歩も動けない
だが声を絞り出す
合図を出す為に
「は……く……!」
リザーベドルは俺を殺そうとした
警戒していたから倒れても尚真っ先に殺すべきだと認識しトドメを刺そうとした
それは殆どの場面では正解の行動だろう、しかし今その行動は間違いであった
何せ戦っているのは俺だけでは無い
真横から即死級の一撃が叩き込まれる
魔力を消費して得た推進力と狛のフィジカルで振るわれた一撃は命中しリザーベドルの頭を吹き飛ばし倒す
胴体がパタリと倒れ消滅する
「勝ったぞ」
「そう……だな……」
「抱えて……いや動かしていいのか」
ボロボロの俺を見てどうすればいいか分からず困っている
「暫く……動けん……腕限界だろ」
狛が俺の傍で座る
そしてカメラに気付く
「配信してるのか」
「あぁ……」
「喋らなくていい。休め休め」
狛がカメラを回収して配信の設定を状況と見る
「戦闘!って適当だなぁ」
……うるせぇ
声が出しづらい為、心の中で文句を言う
俺は配信の事なんて何も知らない
むしろその場で生配信が出来た事を褒めて欲しいくらいな物
狛が配信を止める
「既に倒していたか」
止めた瞬間、老人の声がする
その声を聞いた事があった
「さっき倒しましたが貴方は」
「儂は……」
「すめ……らぎ……げん……いちろう……」
よく知っている
レベル78世界最高峰の魔法特化の探索者、皇源一郎
高齢でありながら今でも現役の探索者
強面の老人、威圧感がある
多くの魔法を操り魔法において右に出る者は居ないとまで言われる存在
杖も身に付けているローブも深い階層で手に入る魔法特化補正の装備
「儂のことを知っているか」
皇さんは俺に杖を向ける
すると痛みが引いていく
……詠唱破棄でこのレベルの治癒魔法か相変わらずとんでもないな
魔法発動の際に淡々と高度な技術を行っていた
起き上がる
「貴方は有名ですから」
「皇……あぁレベル78の探索者!」
「その通りじゃ」
狛にも治癒魔法を掛ける
「あ、ありがとうございます」
「これからダンジョンですか?」
「いや? 今日はその予定は無い」
「なら何故?」
「お主らの配信を見たのじゃ、最も途中までじゃがな」
「援軍来ればいいなとは思ってたけどまさか探索者の最高峰が来るとは」
「お主どこかで会ったか?」
……俺の事がわかるのか? いや長年の勘って奴か。ダメ元で言うか
例え相手に信じられなくとも言い損にはならない
その上、皇さんであれば呪いの解除が可能かもしれない
噂程度の話だが解呪系の魔法も持っていると聞いた事がある
認識阻害の仮面を外す
認識阻害の仮面を付けたままでは信用されないと考え座り方も変えてしっかりと皇さんの目を見て話す
「何度かお会いしています。俺の名前は伊崎悠永元は高レベル探索者でした。レベルは元80」
「悠永、そうか主じゃったか。その様子では呪いを受けたのじゃな。その目は呪いの影響か」
「信じるんですね」
……目? 目も何か変わってるのか?
「お主は嘘をついておらぬ。見えぬ呪いか」
「はい」
「それは厄介じゃな。解呪の魔法はあるが儂にも解除は出来んな。どういう呪いじゃ?」
最高峰の魔法使いが言うのだから解呪は絶望的なのだろう
……早い段階でわかっただけ良いか
皇さんですら解呪出来ないのなら解呪師を探す必要がなくなりレベル上げに集中出来る
「性別変換と弱化です。性別変換の呪いは追加でレベル及び身体ステータスのリセット、弱化はステータスを半分にする呪いです」
「厄介な呪いだな。掛けた魔物は?」
「人型に近い姿をしたイレギュラーの魔物です。階層は43階層」
「あそこか、次向かう時気をつけておく。討伐可能なら討伐をしよう」
「お願いします」
「2人とも動けるか?」
「魔法のお陰で」
「俺も大丈夫です」
「では用があるので先に戻る。ダンジョンに潜り続ける限り再び会う機会があるじゃろう。次は深い階層で会おう」
そう言い残して皇さんは帰っていく
……あの人と2階層で出会えるとは……配信したかい合ったなぁ。さて
体力は皇さんのお陰で回復した
これなら問題なく帰れる
その前に問い詰める
「なんでお前ここに居るんだ?」
ダンジョンに連日潜るのは危険と伝えていた
「レベル上げと訓練の為に……」
「きつく言えばよかったか。いやまぁお前の体力なら確かに気を付ければ大丈夫ではあると思ってたが」
「レベル2とかは問題なく倒したよ」
「まぁお前のフィジカルと武器なら行けるわな……でなんで逃げなかった? 言ったよな逃げろって」
俺が間に合わなければ死んでいた
「……それは」
「まぁどうせ誰か助けたんだろ? お前は普通なら無謀な事はしない。だが誰かを助ける為なら無理をする」
昔からそうだ
こいつは誰かを助ける為なら危険を犯す
自分の命を顧みない
間違いなく良い人間だ
……こいつは人を助ける。優しい奴は向かないとは聞くが……
命のやり取りが多いダンジョンでは多くの人間が死ぬ
近くに居るからと言って助け続けていたらいずれ死ぬだろう
「…………」
「……助けた事に何か言う気は無い、見捨てろなんて口が裂けても言えん。だが無謀な行動はしないでくれ……」
俺に仲が良い人間は少ない
そうなれば自然と気を許せる人間も数が少ない
「気を付ける……しっかり強くなるまでは無謀はしない」
「いや、強くなっても無謀な行動はダメだぞ」
「……それもそうか」
「疲れたから飯奢れ! 寿司!」
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