最強の探索者、呪いを掛けられ美少女に!? TS少女は親友を巻き込んで配信をして大人気配信者に

代永 並木

文字の大きさ
上 下
7 / 42

苦戦

しおりを挟む
「2階層はどうやって行くんだ? ゲートがあるのか?」
「あぁ、ゲートがある」
「魔物が待ち構えてたりは……」
「無い、一定範囲は魔物が生息しない。最も発見されればゲート付近に居ても襲われる」

 一定範囲に魔物は生息しない為、昔は安全地帯だと言われていた
 その結果、安全地帯と勘違いして襲われる探索者が後を絶たなかった為、定期的に探索者全体に注意喚起がされている

「それは注意が要るな」
「ダンジョンは危険だらけ、注意しないでいい場所なんてほぼ無い」
「その言い方だとあるのか?」
「ダンジョンの中には稀に魔物が現れない近寄らない安全地帯がある。見つけたら覚えておくといざと言う時に役に立つ」

 ダンジョンに存在する安全地帯、魔物が一切近寄らない特殊なエリア
 何泊もする際は良く利用する、警戒せずに身体を休められる
 5階層に1つ存在する

「ほほう、安全地帯か」
「ゲートが見えてきたぞ。あれだ」

 見えてきたゲートを指を差す
 ダンジョンの入口と同じ形をしている

「入口と同じだ」
「ここから先が2階層、見た目は変わらないが魔物のレベルが変わるから気をつけろよ」

 一緒にゲートを通る、景色はほぼ変わらない
 しかし、魔物の強さは変わる

 ……ここに出てくるのはレベル2~5、油断は出来ない。しっかり戦う魔物は決めないとな

「1階層と同じ見た目だな。空があるのはどういう事なんだ?」

 空を見上げる
 1階層と同じで上は空が広がっている
 2階層、本来なら空なんてあるはずが無い

「知らん。もっと下の階層でも空がある階層があるからそう言う物なのだろう」
「謎だな」
「あぁ、謎だ」

 一探索者に過ぎない俺に言われても知らんとしか答えられない
 それよりも別の質問に答えておく
 レベル上げの為に2階層に来た理由
 1階層ではレベル2以上には上がらないと言った仕組みの事を

「2階層でレベル4まで上げる予定だがレベル上げの仕組みについて教える」
「1階層ではレベルが3以上には上がらないって奴か」
「言ったのを覚えていたか」
「覚えてはいたけどゲームだと大体最初の場所でレベル上げたりするからさ。その感覚が残ってて」
「ダンジョンの中では同レベル以上の魔物との戦闘で勝利しないとレベルは上がらない」
「うげ、何その厄介なルール」
「確かに厄介だ。探索者の平均レベルが低いのもこれが原因だ」
「レベルを上げるには危険を犯さないと行けないとなるとある程度のレベルで足踏みする人は多いよね」

 レベル上げに必要な条件が同レベル以上の魔物という事はレベルの低い弱い魔物と違い危険が伴う
 それ故にレベルが高い魔物との戦闘を避けそこからレベルが一切上がらないという事がよくある

「勿論自分以上、レベル差があればあるほど倒した時に得られる経験値は多い」
「経験値って見れるの?」
「いや?」
「ならなんで多いって?」
「数年前に俺の身に一度起きた現象だ。その時の俺のレベルは40で魔物のレベルは45、その魔物を討伐した時俺のレベルは43に上がった」

 これはあくまで経験からの推測に過ぎない
 実際は違う可能性は全然ある

「一気に上がったのか。ならレベルを上げるなら高レベルを狙うべき?」
「勝てるならな。ゲームのようにレベル差で攻撃が通らないなどは無いがステータスの差でダメージが入らないなんて事は良くある」
「大人しく同レベルと戦うわ」
「それが良い」

 魔物を探してレベル2の魔物と1対1で戦わせる
 戦闘音を聞いて1体の魔物が近くに現れる
 四足の獣型の魔物

 ……こいつは確かレベル3の魔物か

 翼を構えて戦う
 攻撃を翼で防ぎ弾こうとするが押される
 相手の方が力のステータスが高い、ジリジリと押し込まれる
 短剣を抜いて突風を起こす
 しかし、避けられる
 当たれば倒せただろう

「レベル1が余裕だったからどうにかなると思ったんだが……甘く見過ぎたな」

 翼で応戦する
 翼を振るうが軽く掠る程度、致命傷には程遠い

 ……捕食者の視覚

 スキルを発動させる
 目に関するスキル、魔物の動きを捉えて待ち構える
 真っ直ぐ襲いかかってくる魔物の攻撃をギリギリで躱す
 爪が僅かに当たり頬に浅い切り傷が出来る
 避け切れなかった事に一瞬驚くがすぐに切り替える
 攻撃が避け切れなかった事よりも先に魔物を倒す方が優先
 魔物に短剣を突き刺して能力を使う

「弾け!」

 突風が内部から魔物を貫き倒す

「はぁはぁ」

 息を切らす
 前の俺なら余裕で回避が出来た
 なのに今俺は攻撃を避け切れなかった

 ……見えていた……なら身体能力の問題か

 見えていても身体が追い付かなかったのが原因

「倒したぞ」
「そうか」
「大丈夫か?」

 俺が疲れている事に気付いた狛が聞いてくる

 ……まだ2階層来たばっかりなんだがな……

 体力の限界を感じる
 狛はまだ体力があるが初心者という事もあって今日は引き上げるのも有りだろう

「問題無い。もう一体倒して終わりにする」
「了解」

 レベル2の魔物を探し倒す
 そして1階層に戻る
 魔物との戦闘を避けて入口に向かうが見つかり襲われる
 翼で攻撃を防ぐ
 狛がハンマーで魔物を吹き飛ばし倒す
 俺は体勢を崩して尻もちをつく

「抱えるか?」
「必要ない」

 狛が抱えると魔物に襲われた時狛も俺も攻撃が出来ない
 そうなれば頑丈な鎧を付けている狛であっても危険になる、それと抱えられたくない
 魔物を避けながらダンジョンの入口のゲートに入る

「鎧外してこい……椅子で休んでくる」
「分かった」

 一番近くにあった椅子に座る
 水を飲み休み体力を回復させる

 ……レベルを上げないとダンジョン内で活動がキツイな

 10分後に狛が鎧とハンマーをバックに入れて戻ってくる

「そんじゃ帰るぞ。抱えるか?」
「車までなら大丈夫だ」
「了解」

 車に乗って狛のマンションに戻る
 部屋に帰ってからすぐにソファーに寝転がる

 ……足が痛いな。ここまで体力が無いとは

「次はいつ行く? 明日は仕事終わりに時間あるが」

 狛は仕事をしている
 俺のように探索者のみとは違い長期のダンジョン潜りや連日戦闘は難しい

「ダンジョンは基本連日行かない方がいい」
「連日ダンジョン潜り続けてたお前が言うか」
「その俺が言うんだ。疲れてる時疲れを取らずに挑めばその分きつい戦いになりかねん」

 疲れは寝れば取れるなんて単純な物では無い
 物によっては次の日以降にも続く
 ダンジョンに潜る探索者も一度挑んだら1日2日休みを挟む

「シャワー浴びる」
「行ってらー」

 シャワーを浴び買った下着と寝間着を身につける

 ……明日1階層で練習するか。流石に弱過ぎる

 再びソファーに寝転がる

 翼の魔法は今の段階でもかなり優秀と思える
 攻防一体で魔物にダメージも与えられる
 しかし、使いこなせてはいない
 使いこなさないとダンジョンで戦うのは厳しいのは確実と言える

 俺はボーとソファーに寝転がりながら考える
 そして狛もまたダンジョンについて考えていた

 翌日疲れで昼頃に起きた俺は食事を取り支度をしてダンジョンへ向かう
 疲れたので一先ずダンジョン前の施設で休み受付を通ってゲートに入る
 1階層で1対1の訓練をする為丁度いい魔物を探し翼をメインに戦闘をする
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます

内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」  ――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。  カクヨムにて先行連載中です! (https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)  異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。  残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。  一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。  そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。  そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。  異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。  やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。  さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。  そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

ダンジョン配信 【人と関わるより1人でダンジョン探索してる方が好きなんです】ダンジョン生活10年目にして配信者になることになった男の話

天野 星屑
ファンタジー
突如地上に出現したダンジョン。中では現代兵器が使用できず、ダンジョンに踏み込んだ人々は、ダンジョンに初めて入ることで発現する魔法などのスキルと、剣や弓といった原始的な武器で、ダンジョンの環境とモンスターに立ち向かい、その奥底を目指すことになった。 その出現からはや10年。ダンジョン探索者という職業が出現し、ダンジョンは身近な異世界となり。ダンジョン内の様子を外に配信する配信者達によってダンジョンへの過度なおそれも減った現在。 ダンジョン内で生活し、10年間一度も地上に帰っていなかった男が、とある事件から配信者達と関わり、己もダンジョン内の様子を配信することを決意する。 10年間のダンジョン生活。世界の誰よりも豊富な知識と。世界の誰よりも長けた戦闘技術によってダンジョンの様子を明らかにする男は、配信を通して、やがて、世界に大きな動きを生み出していくのだった。 *本作は、ダンジョン籠もりによって強くなった男が、配信を通して地上の人たちや他の配信者達と関わっていくことと、ダンジョン内での世界の描写を主としています *配信とは言いますが、序盤はいわゆるキャンプ配信とかブッシュクラフト、旅動画みたいな感じが多いです。のちのち他の配信者と本格的に関わっていくときに、一般的なコラボ配信などをします *主人公と他の探索者(配信者含む)の差は、後者が1~4まで到達しているのに対して、前者は100を越えていることから推察ください。 *主人公はダンジョン引きこもりガチ勢なので、あまり地上に出たがっていません

少年神官系勇者―異世界から帰還する―

mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる? 別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨ この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行) この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。 この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。 この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。 この作品は「pixiv」にも掲載しています。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉

まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。 貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

処理中です...