ぬいぐるみと家族の思い出

家族の平穏な日常

家族の平穏な日常①

朝の光がリビングに差し込むと、絵里ちゃんが起きてきた。
彼女はまだ眠そうな目をこすりながら、ぼくをぎゅっと抱きしめる。

「おはよう、ぶよちゃん！」

その声で、今日も一緒に過ごせるんだと心が温かくなる。
絵里ちゃんの髪の毛からふわふわとした香りが漂い、ぼくはその瞬間が大好きだ。

お母さんはキッチンで朝ごはんを作っている。
焼きたてのトーストの香ばしい香りが漂ってきて、家全体が温かい雰囲気に包まれる。

「さあ、絵里ちゃん、朝ごはんよ！ぶよちゃんも一緒にね！」

と、お母さんの声が響く。

お父さんは新聞を読みながら、絵里ちゃんの様子を優しく見守っている。
絵里ちゃんが朝ごはんを食べるとき、時々お母さんが彼女に話しかける。

「今日も頑張ってね、絵里ちゃん！」

その言葉が絵里ちゃんの顔に笑顔をもたらす。

朝ごはんの後は、絵里ちゃんが学校に行く準備をする時間。
リビングには絵里ちゃんの好きなおもちゃが散らばっていて、いつもぼくを最後に置いていく。

身体より大きく見えるようなランドセルを持って、ドアを開ける絵里ちゃん。

「行ってきます、ぶよちゃん！」

と振り返る姿に、ぼくの心は嬉しさでいっぱい。
彼女が無事に帰ってくることを願いながら、見送ることがぼくの日課になっている。

いってらっしゃい、絵里ちゃん。
今日も楽しい１日だといいね。