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第5挑☆流行りに遅れて異世界へGO!?前
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俺の名前は大一文字挑。虫か何かに刺された感じがして、「痛っ!」と声をあげて目を覚ましたら、草むらの中にいて呆然としている元不良だ。
「なんだぁ? さっきまで、バタフライ野郎の屋敷の中にいたはずだが……」
ふと隣を見ると、白いTシャツに黒い短パン姿のカイソンが倒れている。
「お、おお!? カイソン!? 大丈夫か!」
カイソンの肩を揺さぶると、カイソンは長いまつげを動かしてまぶたを開けた。
「チョーさん……?」
カイソンはゆっくりと身体を起こして、俺をじっと見てきた。
「どうしたんすか、その恰好。めちゃくちゃダサいってか小学生っすか?」
なんだって?
俺は自分の恰好を確認した。白いTシャツに赤色の短パン……。
「うわあっ、なんじゃこりゃあ!」
「しかも、裸足に草履って!」
ぎゃははと笑うカイソンだが、お前も裸足に草履だよ!! ふと、カイソンも自分の恰好に気が付いたのか、
「あれ、俺も、何この恰好!」
と、Tシャツを引っ張った。
「短パン、黒色なだけマシか……」
「おい、なんか背中に書いてねえか?」
「え?」
俺たちはお互いの背中を見合った。
「初心者 (にこちゃんマーク) って書いてある!」
二人の声がそろった。
「なんだこれ、ふざけてんのか」
「ていうか、チョーさん、ここどこっすか。あの屋敷の庭ですか?」
「俺たち、なんかゲームをすることになったんだったよな。変なカプセルに入れられてよ、ヘルメットを被ってしばらくしたら急に意識が飛んで……」
「そうっす。で、目を覚ましたら」
草むらの中だ。周りにあるのはどっかの山に行かねえと見ないような木がたくさん。木の葉がわさわさ茂っているせいで、辺りは暗く陰っている。木々の隙間から見えるのは晴れた空と、活火山っぽい茶色い山……ぎゃあぎゃあ鳴きながら飛び交っている大きな黒い鳥の群れ……?
「おいおいおいおい、なんか、景色おかしくねえか?」
「はい。現代日本に見えないっすね。恐竜でも出てきそうっす」
次の瞬間、俺たちの後ろの草むらからガサゴソと音がした。俺たちはビクリと肩を震わせて、後ろに振り向いた。
茂みから出てきたものを見て、俺とカイソンは叫んだ!
「ギャーーーーーーーー!!!!!!」
「出たぁっ、モスラだ!」
「幼虫だ!」
「なんでモスラがこんなところに!?」
うろたえる俺たちに向かって、超巨大イモムシがのそのそと近づいてくる!
超巨大って言っても、映画で見たモスラよりは小さい。体長2メートルくらい? 枯れ葉色の身体を上下にくねらせながらやってくる。
んん!? よく見たらモスラじゃねえ。体中から触手みたいなものを生やしているじゃねか。王蟲とデイダラボッチのミックスか!
「わわわわわわ、なんっすかこいつ、気持ち悪う!」
「こいつ、目がない! 目はどこだ!」
俺とカイソンは身体を寄せ合って震えていると、上空から声が聞こえてきた。
「すごいじゃない! 最初に出会ったバタフライがヒューイットソンキララシジミなんて、あなたたちついているわね」
「ええ……?」
上を見上げると、透明な羽の生えた小さな女の子がふわふわ飛んでいるじゃねえか!
「よ、妖精!?」
ピンク色のミニワンピを着た、俺の手のひらサイズの女の子が、俺とカイソンの前に舞い降りて来た。
「こんにちは。私はポワロン。あなたたちの旅のサポーターよ。よろしくね」
「旅……サポーター……妖精にモンスターじみたイモムシ。もしかして」
カイソンはハッとしたように言った。
「ここ、ゲームの世界なんじゃないっすか!?」
「ええ!?」
俺がびっくりしていると、ポワロンは呆れたように言った。
「なあに、今頃気づいたの? にぶい人たちね」
「なんだと、この小美人もどき」
「私はコスモス美人族です! とにかく、まずはあなたたちの名前を教えて」
強気な物言いだな。顔可愛いし、とりあえず言うことを聞くか。小さくても女の子だし。
「俺はチョーだ」
「俺はカイソン」
「チョーとカイソンね。オッケー、登録したわ。チョー、カイソン、ようこそファイナルレジェンドバタフライファンタジーXの世界へ」
ポワロンは両腕を大きく広げた。なんか歓迎されてるな、俺たち。
「このゲームのクリアー条件は、世界に8体存在する最上級レジェンドバタフライをすべて集めて、幻の蝶の存り処を見つけること。クリアーするまで、この世界からは出られないわ」
「え、それって簡単なのか?」
「このゲームが始まって以来10年経つけど、まだ誰もクリアーしていないわ」
「んー、どこからつっこんだらいいのかわかんないっす」
カイソンが真顔でポワロンを見つめている。
「とにかく、その、最上級レジェンドバタフライを捕まえればいいんだな?」
「そう。そのためには、世界各地を旅してまわる必要があるの。そして……」
ふいに、また草むらからガサゴソと何かがうごめく音がした。今回の犯人は、そこの超巨大イモムシじゃねえ。
「なんだぁ? さっきまで、バタフライ野郎の屋敷の中にいたはずだが……」
ふと隣を見ると、白いTシャツに黒い短パン姿のカイソンが倒れている。
「お、おお!? カイソン!? 大丈夫か!」
カイソンの肩を揺さぶると、カイソンは長いまつげを動かしてまぶたを開けた。
「チョーさん……?」
カイソンはゆっくりと身体を起こして、俺をじっと見てきた。
「どうしたんすか、その恰好。めちゃくちゃダサいってか小学生っすか?」
なんだって?
俺は自分の恰好を確認した。白いTシャツに赤色の短パン……。
「うわあっ、なんじゃこりゃあ!」
「しかも、裸足に草履って!」
ぎゃははと笑うカイソンだが、お前も裸足に草履だよ!! ふと、カイソンも自分の恰好に気が付いたのか、
「あれ、俺も、何この恰好!」
と、Tシャツを引っ張った。
「短パン、黒色なだけマシか……」
「おい、なんか背中に書いてねえか?」
「え?」
俺たちはお互いの背中を見合った。
「初心者 (にこちゃんマーク) って書いてある!」
二人の声がそろった。
「なんだこれ、ふざけてんのか」
「ていうか、チョーさん、ここどこっすか。あの屋敷の庭ですか?」
「俺たち、なんかゲームをすることになったんだったよな。変なカプセルに入れられてよ、ヘルメットを被ってしばらくしたら急に意識が飛んで……」
「そうっす。で、目を覚ましたら」
草むらの中だ。周りにあるのはどっかの山に行かねえと見ないような木がたくさん。木の葉がわさわさ茂っているせいで、辺りは暗く陰っている。木々の隙間から見えるのは晴れた空と、活火山っぽい茶色い山……ぎゃあぎゃあ鳴きながら飛び交っている大きな黒い鳥の群れ……?
「おいおいおいおい、なんか、景色おかしくねえか?」
「はい。現代日本に見えないっすね。恐竜でも出てきそうっす」
次の瞬間、俺たちの後ろの草むらからガサゴソと音がした。俺たちはビクリと肩を震わせて、後ろに振り向いた。
茂みから出てきたものを見て、俺とカイソンは叫んだ!
「ギャーーーーーーーー!!!!!!」
「出たぁっ、モスラだ!」
「幼虫だ!」
「なんでモスラがこんなところに!?」
うろたえる俺たちに向かって、超巨大イモムシがのそのそと近づいてくる!
超巨大って言っても、映画で見たモスラよりは小さい。体長2メートルくらい? 枯れ葉色の身体を上下にくねらせながらやってくる。
んん!? よく見たらモスラじゃねえ。体中から触手みたいなものを生やしているじゃねか。王蟲とデイダラボッチのミックスか!
「わわわわわわ、なんっすかこいつ、気持ち悪う!」
「こいつ、目がない! 目はどこだ!」
俺とカイソンは身体を寄せ合って震えていると、上空から声が聞こえてきた。
「すごいじゃない! 最初に出会ったバタフライがヒューイットソンキララシジミなんて、あなたたちついているわね」
「ええ……?」
上を見上げると、透明な羽の生えた小さな女の子がふわふわ飛んでいるじゃねえか!
「よ、妖精!?」
ピンク色のミニワンピを着た、俺の手のひらサイズの女の子が、俺とカイソンの前に舞い降りて来た。
「こんにちは。私はポワロン。あなたたちの旅のサポーターよ。よろしくね」
「旅……サポーター……妖精にモンスターじみたイモムシ。もしかして」
カイソンはハッとしたように言った。
「ここ、ゲームの世界なんじゃないっすか!?」
「ええ!?」
俺がびっくりしていると、ポワロンは呆れたように言った。
「なあに、今頃気づいたの? にぶい人たちね」
「なんだと、この小美人もどき」
「私はコスモス美人族です! とにかく、まずはあなたたちの名前を教えて」
強気な物言いだな。顔可愛いし、とりあえず言うことを聞くか。小さくても女の子だし。
「俺はチョーだ」
「俺はカイソン」
「チョーとカイソンね。オッケー、登録したわ。チョー、カイソン、ようこそファイナルレジェンドバタフライファンタジーXの世界へ」
ポワロンは両腕を大きく広げた。なんか歓迎されてるな、俺たち。
「このゲームのクリアー条件は、世界に8体存在する最上級レジェンドバタフライをすべて集めて、幻の蝶の存り処を見つけること。クリアーするまで、この世界からは出られないわ」
「え、それって簡単なのか?」
「このゲームが始まって以来10年経つけど、まだ誰もクリアーしていないわ」
「んー、どこからつっこんだらいいのかわかんないっす」
カイソンが真顔でポワロンを見つめている。
「とにかく、その、最上級レジェンドバタフライを捕まえればいいんだな?」
「そう。そのためには、世界各地を旅してまわる必要があるの。そして……」
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