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Ⅳ セブンリーフ新北中同盟女王選定会議
フルエレ復活 下 締めは決闘で!① 神々の戦いっぽい戦い
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『そう言えばさっきセレネが居なくても魔法剣が展開出来てました。ちょっとやってみましょう』
シュバッ!!
砂緒が言うとクラウディア王国で製作した剣が雷を纏い魔法剣状態となった。
『まあっ凄いわ!』
『これで奴をぶった切れば内部からドカンと破裂して敵を木っ端みじんに出来ますぞ。さあ行くぞ~~』
『そ、そうなの?』
蛇輪は魔法剣を構えた。それにつられたのか貴城乃シューネの金輪も魔法剣を展開して構えた。実はシューネの魔法剣は斬り付けられると魅了が掛かるという特殊効果型の物で、砂緒の雷の魔法剣に比べると数段劣っていた。仮にかすったり斬られても即死するという事は無かった……
『とりゃあっ!!』
バシーーン!!
蛇輪と金輪の魔法剣は激しく打ち合い、日が暮れかかった空に激しい火花を散らした。
『くそっ金輪!!』
シュパパパパ!!
剣と剣との闘いの合間にシューネが牽制で光剣を放った。それはピカッと光る一瞬の閃光に見えた。
『あっ』
(終わった……)
それは生身の砂緒への攻撃では無い為、砂緒いーじすは発動する事無く、あっさりと蛇輪の銀色の装甲に吸い込まれていく……
カキンカキンカキン!!
が、砂緒とフルエレが死んだーと思った直後、砂緒の遥か過去の前世の果ての、海と山とに挟まれた小さき王国の割れた半分の真実の鏡の加護で、銀色の装甲はあっさりと光剣を全て弾き返した。
ガキーーーン!!
正気を取り戻した砂緒は危うく当たりそうになった魔法剣を受け止めた。
『あり!? ヤツの光の矢を全部弾き返しましたよ!?』
『ほ本当、私しんだーって思ったわ!』
『恥ずかしながら私もです』
砂緒と雪乃フルエレとライラは戦闘中にも関わらずほのぼのと笑いあった。
『ちいっ! ならばこうだ!!』
切羽詰まったシューネは、今度はよろよろと必死に遠ざかろうと歩くウェカ王子とメアの乗るSRXに向けて、背中の光輪からニョキニョキと生える光の剣を向けた。
「ひぃいいい、なんか急にこっち思い出したゾ!?」
「なんでえええええ!?」
突然振り返ってこっちを向いた金輪に二人は再びパニックとなった。
『駄目よ砂緒!』
『わかってます!!』
砂緒は素早く蛇輪の片手から空に向けて雷を出し、黒雲を発生させた。
シュパッッ!!
ピカッッ!!
やはり早すぎて見えないが、光の剣は全て黒雲から落ちて来た雷に落とされた……
『むうう、諦めんぞっ! 金輪!!』
シュパパパパ!!
バリバリバリ!!!
シューネが懲りずに光剣を連発しても全て砂緒の枝分かれした雷に撃ち落とされていく……
『あれ……もしかして私たちの方が絶対優位に立ってません?』
『砂緒凄いわ!』
『いや違いますよ、フルエレの大魔力があるからこそ魔ローダー動かしつつ、魔法剣出しながらさらに雷出したり出来てるんです。全部フルエレの力ですよ!』
『え、そ~~かな~~いつから砂緒ってそんな口が上手くなったの?』
『……セレネさんの機嫌を取る為に苦労しました……』
『そ、そうね』
二人は一瞬言葉に詰まった。
『くそおお、まだまだだっ! 奴らだって無限に魔力がある訳では!! こんり』
『うっ……』
シューネが懲りずに金輪と叫びそうになった直後、遂に魔力を放出し続けて疲れが出たフゥーがくらっと倒れかけて猫弐矢に支えられた。
『フゥーくん大丈夫かい?』
『離して下さい! 貴方に支えられる道理はありません!』
その様子をシューネは冷や汗を流して振り返って見た。
『済まない、君に無理をさせたね。もう魔法剣は閉じるよ』
そう言うと、金輪の黒い不気味なオーラを纏った魔法剣はシュッと通常の剣に戻った。
『飛ぶけど手伝ってもらえるかい?』
『はい! 全然大丈夫です!』
『……なら僕も魔力を融通しよう。帰れなくなると意味が無いからね』
てっきり船に帰還すると思い込んだ猫弐矢は遂に魔力を貸す事にして、三人で操縦桿を握り合った。その瞬間、猫弐矢に覆い被さられる状態になったフゥーは少しムッとした。
『済まない、セクハラで訴えないでくれ』
『いえ、シューネさまの為に耐えます』
直後、剣で戦う為に地上に降りていた金輪はふわりと浮いてどんどん高度を上げた。
『逃げた!?』
『いえ、高度を上げて上から光の矢で爆撃する気かもしれません!』
ライラの言葉に砂緒とフルエレはハッとした。
『飛びます!』
『追いかけて!!』
蛇輪は背中の翼を展開させると浮いて行った金輪を追い掛けて飛び上がった。
「アーーッ! 二機とも飛んでっちゃったじゃない!? 全然見えないわよ!」
「猫呼、生きてたか」
「当たり前でしょイェラ!!」
カキーーンバシーーーン!!
遥か高度の夕闇の空では赤と青の光が輝く長い尾を引いて、バチバチと当たったり離れたりを繰り返していた。
「え、アレ戦闘なの?? よく分かんにゃーい」
「凄いエフェクトだな、まるで神々の戦いっぽい戦いだ!」
「エフェクトって何よ、激しい光で良いでしょ! ぽいって何よぽいって」
「所でどっちを応援したら良いんだ?」
「知らないわよ」
猫呼は目を細めた。
「海の見える神殿の女神様、コ・ウサ・コの神様どうか砂緒さまをお守り下さい! 五華も祈りなさい!」
「は、はいお姉さまっ!」
七華とリコシェ五華は手を組んで神妙な顔で空を見上げて祈っていた。イェラはまさか嫌いな七華も砂緒とデキているのかと疑った。
「何よ七華キャラ変わり過ぎじゃにゃい……」
「あ、猫呼ちゃん!! 無事でいたんだね??」
声がして振り返ると、脱出したウェカ王子が立っていた。その後ろには目をビガッと発光させ禍々しいオーラを放つメイドさんらしき女の子もいた。
シュバッ!!
砂緒が言うとクラウディア王国で製作した剣が雷を纏い魔法剣状態となった。
『まあっ凄いわ!』
『これで奴をぶった切れば内部からドカンと破裂して敵を木っ端みじんに出来ますぞ。さあ行くぞ~~』
『そ、そうなの?』
蛇輪は魔法剣を構えた。それにつられたのか貴城乃シューネの金輪も魔法剣を展開して構えた。実はシューネの魔法剣は斬り付けられると魅了が掛かるという特殊効果型の物で、砂緒の雷の魔法剣に比べると数段劣っていた。仮にかすったり斬られても即死するという事は無かった……
『とりゃあっ!!』
バシーーン!!
蛇輪と金輪の魔法剣は激しく打ち合い、日が暮れかかった空に激しい火花を散らした。
『くそっ金輪!!』
シュパパパパ!!
剣と剣との闘いの合間にシューネが牽制で光剣を放った。それはピカッと光る一瞬の閃光に見えた。
『あっ』
(終わった……)
それは生身の砂緒への攻撃では無い為、砂緒いーじすは発動する事無く、あっさりと蛇輪の銀色の装甲に吸い込まれていく……
カキンカキンカキン!!
が、砂緒とフルエレが死んだーと思った直後、砂緒の遥か過去の前世の果ての、海と山とに挟まれた小さき王国の割れた半分の真実の鏡の加護で、銀色の装甲はあっさりと光剣を全て弾き返した。
ガキーーーン!!
正気を取り戻した砂緒は危うく当たりそうになった魔法剣を受け止めた。
『あり!? ヤツの光の矢を全部弾き返しましたよ!?』
『ほ本当、私しんだーって思ったわ!』
『恥ずかしながら私もです』
砂緒と雪乃フルエレとライラは戦闘中にも関わらずほのぼのと笑いあった。
『ちいっ! ならばこうだ!!』
切羽詰まったシューネは、今度はよろよろと必死に遠ざかろうと歩くウェカ王子とメアの乗るSRXに向けて、背中の光輪からニョキニョキと生える光の剣を向けた。
「ひぃいいい、なんか急にこっち思い出したゾ!?」
「なんでえええええ!?」
突然振り返ってこっちを向いた金輪に二人は再びパニックとなった。
『駄目よ砂緒!』
『わかってます!!』
砂緒は素早く蛇輪の片手から空に向けて雷を出し、黒雲を発生させた。
シュパッッ!!
ピカッッ!!
やはり早すぎて見えないが、光の剣は全て黒雲から落ちて来た雷に落とされた……
『むうう、諦めんぞっ! 金輪!!』
シュパパパパ!!
バリバリバリ!!!
シューネが懲りずに光剣を連発しても全て砂緒の枝分かれした雷に撃ち落とされていく……
『あれ……もしかして私たちの方が絶対優位に立ってません?』
『砂緒凄いわ!』
『いや違いますよ、フルエレの大魔力があるからこそ魔ローダー動かしつつ、魔法剣出しながらさらに雷出したり出来てるんです。全部フルエレの力ですよ!』
『え、そ~~かな~~いつから砂緒ってそんな口が上手くなったの?』
『……セレネさんの機嫌を取る為に苦労しました……』
『そ、そうね』
二人は一瞬言葉に詰まった。
『くそおお、まだまだだっ! 奴らだって無限に魔力がある訳では!! こんり』
『うっ……』
シューネが懲りずに金輪と叫びそうになった直後、遂に魔力を放出し続けて疲れが出たフゥーがくらっと倒れかけて猫弐矢に支えられた。
『フゥーくん大丈夫かい?』
『離して下さい! 貴方に支えられる道理はありません!』
その様子をシューネは冷や汗を流して振り返って見た。
『済まない、君に無理をさせたね。もう魔法剣は閉じるよ』
そう言うと、金輪の黒い不気味なオーラを纏った魔法剣はシュッと通常の剣に戻った。
『飛ぶけど手伝ってもらえるかい?』
『はい! 全然大丈夫です!』
『……なら僕も魔力を融通しよう。帰れなくなると意味が無いからね』
てっきり船に帰還すると思い込んだ猫弐矢は遂に魔力を貸す事にして、三人で操縦桿を握り合った。その瞬間、猫弐矢に覆い被さられる状態になったフゥーは少しムッとした。
『済まない、セクハラで訴えないでくれ』
『いえ、シューネさまの為に耐えます』
直後、剣で戦う為に地上に降りていた金輪はふわりと浮いてどんどん高度を上げた。
『逃げた!?』
『いえ、高度を上げて上から光の矢で爆撃する気かもしれません!』
ライラの言葉に砂緒とフルエレはハッとした。
『飛びます!』
『追いかけて!!』
蛇輪は背中の翼を展開させると浮いて行った金輪を追い掛けて飛び上がった。
「アーーッ! 二機とも飛んでっちゃったじゃない!? 全然見えないわよ!」
「猫呼、生きてたか」
「当たり前でしょイェラ!!」
カキーーンバシーーーン!!
遥か高度の夕闇の空では赤と青の光が輝く長い尾を引いて、バチバチと当たったり離れたりを繰り返していた。
「え、アレ戦闘なの?? よく分かんにゃーい」
「凄いエフェクトだな、まるで神々の戦いっぽい戦いだ!」
「エフェクトって何よ、激しい光で良いでしょ! ぽいって何よぽいって」
「所でどっちを応援したら良いんだ?」
「知らないわよ」
猫呼は目を細めた。
「海の見える神殿の女神様、コ・ウサ・コの神様どうか砂緒さまをお守り下さい! 五華も祈りなさい!」
「は、はいお姉さまっ!」
七華とリコシェ五華は手を組んで神妙な顔で空を見上げて祈っていた。イェラはまさか嫌いな七華も砂緒とデキているのかと疑った。
「何よ七華キャラ変わり過ぎじゃにゃい……」
「あ、猫呼ちゃん!! 無事でいたんだね??」
声がして振り返ると、脱出したウェカ王子が立っていた。その後ろには目をビガッと発光させ禍々しいオーラを放つメイドさんらしき女の子もいた。
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