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Ⅳ セブンリーフ新北中同盟女王選定会議
フルエレ復活 上 ジェンナ超地味戦法 SRV隊の壊滅
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「ごめんカレンちゃん、やっぱ戦う事にするわ」
余裕の状態で上空でふわふわ浮く、黒猫仮面操縦という事になっている貴城乃シューネの金輪を激しく睨んでいたジェンナはもう我慢ならんという声で言った。
「私も……もうなんかブチ切れててアイツ倒したくてうずうずしてたのよ、いいわやりましょう!」
「有難う」
ジェンナは静かに言うとSRVの剣を掲げた。
『おや窮鼠猫を噛むかな、歯向かって来る勇気ある者がまだ居たか! ハハハ』
『なめんなっ魔法剣!』
ジェンナが叫ぶと、一本だけ持っているSRVの剣が炎を纏った魔法剣と化した。
『おや、今日は魔法剣のバーゲンセールの様だね!』
「しかし一本だけでは上下のターゲットを同時カバー出来ないぞ」
シューネに続けて猫弐矢が呟く様に言った。心情的には名も知らぬSRV隊員を応援していた。
「どうするのよ? 足も肩も両方狙われてしまうわっ!」
カレンに急かされてジェンナは不敵に笑った。
『こうよっ!!』
すっっ
ジェンナの操縦する真っ赤なSRVは鮮やかな動きでスッとしゃがんだ……そして頭上にヘルメット的に魔法剣を掲げた。
「へっ? 何コレどういう事??」
カレンが目を細めて慌てた。それはシューネや猫弐矢も同じだった。
『ふははは、どうだまいったか! こうする事で魔法剣からはみ出る暴露面積を最小限にしたわよっ! さぁ光の矢を撃ってごらんなさい!!』
上空に浮く敵に対し確かにジェンナの言っている事は理に適っているかもしれない。しかしそれはシューネの金輪が光剣しか使えず地上に降りられないという前提の限りであった。
スィーーー
シューネは事も無げに金輪を地上に降ろし、通常の実体剣を魔法剣にして振りかぶった。
『やれやれ、必死に考えた戦法がそれかね?』
そしてスイカ割りでもするかの様に、魔法剣を両手で上段から斬り降ろす構えのまま、ゆっくりとジェンナのSRVに向けて歩き出した。
スカカカカ!!
さらにすかさず、背中の後光の輪から光の剣を牽制として放った。これはまさにジェンナの思惑通り頭上に掲げた魔法剣で消えていく。しかしそれまでだった。光剣を受け続けるジェンナのSRVはしゃがんだ情けない姿勢のまま動く事が出来ない。
「ど、どうすんのよ!? このままじゃ結局やられちゃうよっ!」
「フフッ勝ったわっ!」
ジェンナは冷や汗を掻いていたがその表情は明るかった。
「へ? どゆこと??」
「奴が頭上に一撃を食らわす前に私が奴の足首を斬ってやるわっ!!」
「マジデッ!?」
カレンは固唾を飲んでジェンナと魔法モニターを見た。
ガシャーンガシャーン
知ってか知らずか金輪はSRVの目前まで来る。ジェンナの後ろに控えるSRV隊達は誰一人加勢に来る者は居なかったが、最初からジェンナはそんな物期待していなかった。
「来るわ……」
「うん」
金輪は遂にしゃがむSRVの目前まで来て、上段から思い切り剣を振り下ろす動きを見せた。
「今よっっ!!」
ブンッッッ!!
しゃがんだままのジェンナのSRVの渾身の一撃は足首に届かず空を切った。
ぴょいーーーーーん。
「バカなのかっ?」
シューネの金輪はそのまま剣を振り下ろさずに、垂直に飛び上がっていた。そしてすかさず、魔法剣で足首を斬ろうとしてがら空きになったSRVの肩に光剣を撃った。
カカッ!!
ズシャーーン!!
真っ赤なSRVの両腕が魔法剣もろとも飛んだ。
「ぐううっ」
「ジェンナ!? 大丈夫?」
伝わる激痛に耐えるジェンナをカレンは気遣って、目の前に立つ金輪を睨んだ。
『天晴なり! 褒めて遣わすぞハハハハハ』
『何よ偉そうにバーカ』
『ますます気に入ったぞ、立つが良い綺麗に残りのパーツも斬ってやろう』
『ああいいわよ! でも殺サ不だって、場合によっちゃ大怪我しちゃう事もあるのよ!』
『わーーダメダメ、敵の気が変わっちゃうでしょ! 殺サ不大歓迎よっ!』
『どうやら可愛い同乗者がいるようだね、私と同じだね! ますます命は取らない安心したまえっ!』
最後にシューネは叫ぶと光の剣を放った。
シャシャシャッ!!
放たれた光剣は綺麗に首と両足を根本から斬り落とし、真っ赤なSRVは地上に崩れ落ちた。
ズシャッ……バシャッ!!
直後に壊れた機体のハッチが開き、隠れる事無くジェンナとカレンはよろよろと飛び降りた。
「……覚えとけアホーー! 絶対に仕返ししたるからなーー!」
「べーーだっ」
パンパン!!
何とカレンは舌を出しながら短魔銃を金輪に向け連射した。
「止めなさいって! キレたら殺されるわよ」
挑発してた癖に慌ててカレンの腕を押さえるジェンナだった。二人はそのまま皆が避難する宮殿に向かって走って行った。
『やれやれ……誰一人として可愛い美女二人の奮戦を助けに来る者は無かったな? もはや掛ける言葉すら無い』
シャシャシャシャシャシャ!!
身動き一つ出来ずに推移を見守るだけだった残り十機程のSRV隊に向けて、無情にも光剣が無数に放たれた。その後にはただただ手足胴頭のパーツの山になったSRV隊の墓場となった。
「戻って来る……」
ウェカ王子は握っていたメアの手を離して操縦桿を握り直した。
(王子……)
余裕の状態で上空でふわふわ浮く、黒猫仮面操縦という事になっている貴城乃シューネの金輪を激しく睨んでいたジェンナはもう我慢ならんという声で言った。
「私も……もうなんかブチ切れててアイツ倒したくてうずうずしてたのよ、いいわやりましょう!」
「有難う」
ジェンナは静かに言うとSRVの剣を掲げた。
『おや窮鼠猫を噛むかな、歯向かって来る勇気ある者がまだ居たか! ハハハ』
『なめんなっ魔法剣!』
ジェンナが叫ぶと、一本だけ持っているSRVの剣が炎を纏った魔法剣と化した。
『おや、今日は魔法剣のバーゲンセールの様だね!』
「しかし一本だけでは上下のターゲットを同時カバー出来ないぞ」
シューネに続けて猫弐矢が呟く様に言った。心情的には名も知らぬSRV隊員を応援していた。
「どうするのよ? 足も肩も両方狙われてしまうわっ!」
カレンに急かされてジェンナは不敵に笑った。
『こうよっ!!』
すっっ
ジェンナの操縦する真っ赤なSRVは鮮やかな動きでスッとしゃがんだ……そして頭上にヘルメット的に魔法剣を掲げた。
「へっ? 何コレどういう事??」
カレンが目を細めて慌てた。それはシューネや猫弐矢も同じだった。
『ふははは、どうだまいったか! こうする事で魔法剣からはみ出る暴露面積を最小限にしたわよっ! さぁ光の矢を撃ってごらんなさい!!』
上空に浮く敵に対し確かにジェンナの言っている事は理に適っているかもしれない。しかしそれはシューネの金輪が光剣しか使えず地上に降りられないという前提の限りであった。
スィーーー
シューネは事も無げに金輪を地上に降ろし、通常の実体剣を魔法剣にして振りかぶった。
『やれやれ、必死に考えた戦法がそれかね?』
そしてスイカ割りでもするかの様に、魔法剣を両手で上段から斬り降ろす構えのまま、ゆっくりとジェンナのSRVに向けて歩き出した。
スカカカカ!!
さらにすかさず、背中の後光の輪から光の剣を牽制として放った。これはまさにジェンナの思惑通り頭上に掲げた魔法剣で消えていく。しかしそれまでだった。光剣を受け続けるジェンナのSRVはしゃがんだ情けない姿勢のまま動く事が出来ない。
「ど、どうすんのよ!? このままじゃ結局やられちゃうよっ!」
「フフッ勝ったわっ!」
ジェンナは冷や汗を掻いていたがその表情は明るかった。
「へ? どゆこと??」
「奴が頭上に一撃を食らわす前に私が奴の足首を斬ってやるわっ!!」
「マジデッ!?」
カレンは固唾を飲んでジェンナと魔法モニターを見た。
ガシャーンガシャーン
知ってか知らずか金輪はSRVの目前まで来る。ジェンナの後ろに控えるSRV隊達は誰一人加勢に来る者は居なかったが、最初からジェンナはそんな物期待していなかった。
「来るわ……」
「うん」
金輪は遂にしゃがむSRVの目前まで来て、上段から思い切り剣を振り下ろす動きを見せた。
「今よっっ!!」
ブンッッッ!!
しゃがんだままのジェンナのSRVの渾身の一撃は足首に届かず空を切った。
ぴょいーーーーーん。
「バカなのかっ?」
シューネの金輪はそのまま剣を振り下ろさずに、垂直に飛び上がっていた。そしてすかさず、魔法剣で足首を斬ろうとしてがら空きになったSRVの肩に光剣を撃った。
カカッ!!
ズシャーーン!!
真っ赤なSRVの両腕が魔法剣もろとも飛んだ。
「ぐううっ」
「ジェンナ!? 大丈夫?」
伝わる激痛に耐えるジェンナをカレンは気遣って、目の前に立つ金輪を睨んだ。
『天晴なり! 褒めて遣わすぞハハハハハ』
『何よ偉そうにバーカ』
『ますます気に入ったぞ、立つが良い綺麗に残りのパーツも斬ってやろう』
『ああいいわよ! でも殺サ不だって、場合によっちゃ大怪我しちゃう事もあるのよ!』
『わーーダメダメ、敵の気が変わっちゃうでしょ! 殺サ不大歓迎よっ!』
『どうやら可愛い同乗者がいるようだね、私と同じだね! ますます命は取らない安心したまえっ!』
最後にシューネは叫ぶと光の剣を放った。
シャシャシャッ!!
放たれた光剣は綺麗に首と両足を根本から斬り落とし、真っ赤なSRVは地上に崩れ落ちた。
ズシャッ……バシャッ!!
直後に壊れた機体のハッチが開き、隠れる事無くジェンナとカレンはよろよろと飛び降りた。
「……覚えとけアホーー! 絶対に仕返ししたるからなーー!」
「べーーだっ」
パンパン!!
何とカレンは舌を出しながら短魔銃を金輪に向け連射した。
「止めなさいって! キレたら殺されるわよ」
挑発してた癖に慌ててカレンの腕を押さえるジェンナだった。二人はそのまま皆が避難する宮殿に向かって走って行った。
『やれやれ……誰一人として可愛い美女二人の奮戦を助けに来る者は無かったな? もはや掛ける言葉すら無い』
シャシャシャシャシャシャ!!
身動き一つ出来ずに推移を見守るだけだった残り十機程のSRV隊に向けて、無情にも光剣が無数に放たれた。その後にはただただ手足胴頭のパーツの山になったSRV隊の墓場となった。
「戻って来る……」
ウェカ王子は握っていたメアの手を離して操縦桿を握り直した。
(王子……)
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