368 / 588
Ⅳ セブンリーフ新北中同盟女王選定会議
退去勧告、しんどい夕食会 上
しおりを挟む
「おお、衣図ライグ本人ではないですか」
「大将!!」
砂緒の乗っかる魔戦車は動きを停止した。
「戦闘停止だ! 砂緒、フルエレ嬢ちゃん俺達味方同士だろ!? 皆も撃つな!」
衣図ライグのその声を聞き、砂緒の乗っかる魔戦車の乗組員達が一斉に我先にと各ハッチから飛び出して行く。
「砂緒さん、じゃ俺もここら辺でドロンするわ!」
おれおれ詐欺の男も飛び出して行った。
「おやおや」
「あ、こらっ待て! 出るんじゃねえ!!」
衣図ライグは慌てて飛び出た連中を止めようとするが既に遅かった。
「じゃあ乗員も脱出した事ですし、思う存分この魔戦車は潰しときましょうか!」
等と言いつつ砂緒は再び硬化して重くなり、肌がシュワシュワとソーダ水の様な音を立てて乳白色の色に変わって行く。
「わ、馬鹿か? 戦闘は終わったんだよ何で潰しに掛かるんだ止めてくれよ!」
クシャッ!
衣図ライグの叫びと同時に最後の魔戦車は修理不能なくらいに潰れてしまった。
「てめー、俺が目の前で笑顔で戦闘は終わったって言ったのが分からなかったか?」
それまで必死に笑顔を保っていた衣図ライグが途端に恐ろしい形相になった。
「ハァ? 私はフルエレとセレネに魔戦車を潰すと言って来たのです。そんなの知りませんよ」
「何だと、やるって言うのかコラ?」
「あ?」
衣図ライグは巨馬に跨ったまま巨大な剣を抜こうとする。それを見て砂緒は硬化を解かずにギョロッと衣図ライグを睨んだ。
「ちょっと何やってるの!? 砂緒も衣図さんも喧嘩は止めて!」
「フルエレさん、ほっときゃ良いじゃないですか! どうせ砂緒が勝つのですから」
衣図ライグも当然砂緒には魔法も剣も何も通じず、さらに恐ろしい雷攻撃を持っている事も心得ている。彼は思わず剣を抜きかけたが、このままでは死ぬ事となりフルエレの助け舟で命拾いした。
「へ、へへ、フルエレ嬢ちゃんが言うなら仕方がねえ。ここは矛を収めてやるよ」
「ほほう? 私も実は友達の衣図ライグを殺したくは無いのです」
「だろーー? なあ俺達友達だからなあ!!」
衣図ライグは巨馬から飛び降りると、途端に馴れ馴れしく砂緒の肩に太い腕を回した。
「何だ調子の良い男だな」
衣図と馬が合わないセレネが嫌悪感を露わにして彼を見た。
「おお総司令官殿の姉ちゃんじゃねえか? その後愛人の砂緒さんとは関係が進展したかな?」
セレネは冷たい目でキッと睨み返した。
「そんな事はどうでも良い。今日はオゴ砦退去の勧告をしに来た。今すぐ退去してもらいたい!」
セレネは用件をストレートに言い放った。
「おいおい総司令官姉ちゃん、今はもう夜だぜ。しかもお前さん達が魔戦車を潰しちまってえらい騒ぎだ。もう少し落ち着いて話そうぜ」
「はあ? 何を言っている。トリッシュショッピングモールを襲撃に行こうとした方が悪いのだろうが」
「襲撃? 違う違うそれは間違いだ。俺達は平和裏に地代を取りに行こうとしてただけだぜ」
「何でお前に地代を取り立てる権利がある? 話にならんわ」
「ムカツク女だな」
直ぐにまた衣図ライグとセレネは険悪な状態になった。
「ちょっと待ってよ二人共喧嘩しないで」
「フルエレさんそればっかですね」
「おおおーい! 大将!!」
そこに最初に魔戦車を潰されたラフが走って来た。
「おおっラフ生きてたか! 丁度良かったぜ!」
「へへい?」
すぐに衣図は巨大な身体でひょろひょろのラフを抱え込み、砂緒達に聞かれない様に小声で話した。
「いいか、北で無限軌道潰されたウェドの魔戦車の修理を急がせろ。それで此処まで来て壊れてる魔戦車を何とか本拠のレナード市まで牽引すんだ。あと自力で動かせる物もレナード市に行け、決してオゴ砦に戻るな」
「何ででやす?」
「没収されるか潰される。分かったか?」
「へいへい」
「今すぐ行け!」
衣図はラフの背中をバンと叩き、一Nメートル程飛んだ。
「じゃ砂緒さんフルエレちゃんあっしはここら辺で~~~」
「あ、ああ」
砂緒は訳も分からずラフに手を振った。
「ごちゃごちゃと。で、オゴ砦を退去するのか?」
「何だ姉ちゃんまだ居たのか?」
「いるわっ!」
セレネは長い髪を逆立てて怒った。
「もう夜だぜ。それもこれも当のオゴ砦に行ってじっくり話し合わないか? そうだフルエレ嬢ちゃんリズの奴が会いたがってるぜっ!!」
「まあっリズさん久しぶりだわっ」
フルエレが両手を合わせて喜んだ。
「ちょっとフルエレさん、何で敵の本拠地に行くのですか? 危険ですよ」
「危険ってつい最近までメド国戦で一緒に戦った衣図さんじゃない、何を言っているの?」
フルエレが信じられないという目でセレネを見た。
「セレネ、貴方の危惧も分かりますが、私とセレネが居れば大抵の敵は簡単にやっつける事が出来ます。衣図ライグは巨体で如何にも強そうに見えますが、実力的にはイェラ等と大差無い普通の人間です。それ程気にする事も無いでしょう」
「……おい。身も蓋も無いなお前」
「そうだな、見掛け倒しだしな」
「コラ」
「それにもう夜よ、今度こそ何処かに泊まらないといけないわよ」
フルエレがすっかり暗くなって来た周囲を見て言った。
「フルエレさん、まさかオゴ砦に泊まる気じゃないでしょうね!?」
「そのつもりよ?」
「おおそりゃいい。夕食奢るぜ」
「何で、もうっ!?」
セレネは警戒心ゼロのフルエレに苛立って地団太を踏んだ。
「毒が怖いならセレネは絶食すれば良いではないですか」
「そういう問題じゃない!」
タタタタタ……
遠くから可愛い足音が近づいて来た。
「殺す気かああああああ!! どりゃああああああ!!!」
ドギャッッ!!
走って来た猫呼は砂緒に両脚で、思い切り綺麗にドロップキックを決めた。
「あうっ!?」
「大将!!」
砂緒の乗っかる魔戦車は動きを停止した。
「戦闘停止だ! 砂緒、フルエレ嬢ちゃん俺達味方同士だろ!? 皆も撃つな!」
衣図ライグのその声を聞き、砂緒の乗っかる魔戦車の乗組員達が一斉に我先にと各ハッチから飛び出して行く。
「砂緒さん、じゃ俺もここら辺でドロンするわ!」
おれおれ詐欺の男も飛び出して行った。
「おやおや」
「あ、こらっ待て! 出るんじゃねえ!!」
衣図ライグは慌てて飛び出た連中を止めようとするが既に遅かった。
「じゃあ乗員も脱出した事ですし、思う存分この魔戦車は潰しときましょうか!」
等と言いつつ砂緒は再び硬化して重くなり、肌がシュワシュワとソーダ水の様な音を立てて乳白色の色に変わって行く。
「わ、馬鹿か? 戦闘は終わったんだよ何で潰しに掛かるんだ止めてくれよ!」
クシャッ!
衣図ライグの叫びと同時に最後の魔戦車は修理不能なくらいに潰れてしまった。
「てめー、俺が目の前で笑顔で戦闘は終わったって言ったのが分からなかったか?」
それまで必死に笑顔を保っていた衣図ライグが途端に恐ろしい形相になった。
「ハァ? 私はフルエレとセレネに魔戦車を潰すと言って来たのです。そんなの知りませんよ」
「何だと、やるって言うのかコラ?」
「あ?」
衣図ライグは巨馬に跨ったまま巨大な剣を抜こうとする。それを見て砂緒は硬化を解かずにギョロッと衣図ライグを睨んだ。
「ちょっと何やってるの!? 砂緒も衣図さんも喧嘩は止めて!」
「フルエレさん、ほっときゃ良いじゃないですか! どうせ砂緒が勝つのですから」
衣図ライグも当然砂緒には魔法も剣も何も通じず、さらに恐ろしい雷攻撃を持っている事も心得ている。彼は思わず剣を抜きかけたが、このままでは死ぬ事となりフルエレの助け舟で命拾いした。
「へ、へへ、フルエレ嬢ちゃんが言うなら仕方がねえ。ここは矛を収めてやるよ」
「ほほう? 私も実は友達の衣図ライグを殺したくは無いのです」
「だろーー? なあ俺達友達だからなあ!!」
衣図ライグは巨馬から飛び降りると、途端に馴れ馴れしく砂緒の肩に太い腕を回した。
「何だ調子の良い男だな」
衣図と馬が合わないセレネが嫌悪感を露わにして彼を見た。
「おお総司令官殿の姉ちゃんじゃねえか? その後愛人の砂緒さんとは関係が進展したかな?」
セレネは冷たい目でキッと睨み返した。
「そんな事はどうでも良い。今日はオゴ砦退去の勧告をしに来た。今すぐ退去してもらいたい!」
セレネは用件をストレートに言い放った。
「おいおい総司令官姉ちゃん、今はもう夜だぜ。しかもお前さん達が魔戦車を潰しちまってえらい騒ぎだ。もう少し落ち着いて話そうぜ」
「はあ? 何を言っている。トリッシュショッピングモールを襲撃に行こうとした方が悪いのだろうが」
「襲撃? 違う違うそれは間違いだ。俺達は平和裏に地代を取りに行こうとしてただけだぜ」
「何でお前に地代を取り立てる権利がある? 話にならんわ」
「ムカツク女だな」
直ぐにまた衣図ライグとセレネは険悪な状態になった。
「ちょっと待ってよ二人共喧嘩しないで」
「フルエレさんそればっかですね」
「おおおーい! 大将!!」
そこに最初に魔戦車を潰されたラフが走って来た。
「おおっラフ生きてたか! 丁度良かったぜ!」
「へへい?」
すぐに衣図は巨大な身体でひょろひょろのラフを抱え込み、砂緒達に聞かれない様に小声で話した。
「いいか、北で無限軌道潰されたウェドの魔戦車の修理を急がせろ。それで此処まで来て壊れてる魔戦車を何とか本拠のレナード市まで牽引すんだ。あと自力で動かせる物もレナード市に行け、決してオゴ砦に戻るな」
「何ででやす?」
「没収されるか潰される。分かったか?」
「へいへい」
「今すぐ行け!」
衣図はラフの背中をバンと叩き、一Nメートル程飛んだ。
「じゃ砂緒さんフルエレちゃんあっしはここら辺で~~~」
「あ、ああ」
砂緒は訳も分からずラフに手を振った。
「ごちゃごちゃと。で、オゴ砦を退去するのか?」
「何だ姉ちゃんまだ居たのか?」
「いるわっ!」
セレネは長い髪を逆立てて怒った。
「もう夜だぜ。それもこれも当のオゴ砦に行ってじっくり話し合わないか? そうだフルエレ嬢ちゃんリズの奴が会いたがってるぜっ!!」
「まあっリズさん久しぶりだわっ」
フルエレが両手を合わせて喜んだ。
「ちょっとフルエレさん、何で敵の本拠地に行くのですか? 危険ですよ」
「危険ってつい最近までメド国戦で一緒に戦った衣図さんじゃない、何を言っているの?」
フルエレが信じられないという目でセレネを見た。
「セレネ、貴方の危惧も分かりますが、私とセレネが居れば大抵の敵は簡単にやっつける事が出来ます。衣図ライグは巨体で如何にも強そうに見えますが、実力的にはイェラ等と大差無い普通の人間です。それ程気にする事も無いでしょう」
「……おい。身も蓋も無いなお前」
「そうだな、見掛け倒しだしな」
「コラ」
「それにもう夜よ、今度こそ何処かに泊まらないといけないわよ」
フルエレがすっかり暗くなって来た周囲を見て言った。
「フルエレさん、まさかオゴ砦に泊まる気じゃないでしょうね!?」
「そのつもりよ?」
「おおそりゃいい。夕食奢るぜ」
「何で、もうっ!?」
セレネは警戒心ゼロのフルエレに苛立って地団太を踏んだ。
「毒が怖いならセレネは絶食すれば良いではないですか」
「そういう問題じゃない!」
タタタタタ……
遠くから可愛い足音が近づいて来た。
「殺す気かああああああ!! どりゃああああああ!!!」
ドギャッッ!!
走って来た猫呼は砂緒に両脚で、思い切り綺麗にドロップキックを決めた。
「あうっ!?」
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる