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III プレ女王国連合の成立
邂逅、蛇輪ロータス城に飛ぶ
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「おっなんか変な感じがするぞ。煙かブラストかなあ」
蛇輪の上の操縦席でセレネが魔法モニターを観てつぶやいた。
「え? なんでしょう……今凄く大事な時なんですけど……これからって時に……」
今まさに操縦桿から雷の一撃をメドース・リガリァ兵に降り注ごうとしていた砂緒が調子が狂う様に言った。
「砂緒……殿、もう一回いつもの望遠で見て、下さい。我も何か変な雰囲気を感じる」
「あーはいはい」
砂緒は一旦操縦桿から手を離すと、下の操縦席のハッチを開き再び有料双眼鏡の能力でロータス国城壁を観察した。
「むおっ!? 何ですかこりゃ……」
「どうした!?」
「何なの??」
「何か城から兵が打って出てますね、それに城壁の上にもそれなりの数の兵が出て応戦しています」
「えーーロータス兵って多くても五百程度なんだろ? どこから湧いたんだよそれ」
「砂緒殿そのまま動かないで!」
いきなり黒い稲妻Ⅱがタックルする勢いで蛇輪に肉薄する。すると突然兎幸の手を引いたY子こと雪乃フルエレ女王が砂緒の乗る下の座席に飛び移って来た。
「わーーーっ何ですか急に!」
「悪い、砂緒殿、上のセレネの座席へ! 早くっ」
「砂緒はろーっ!」
「ご、強引ですね……これ一応私の魔呂なのですけど」
「貴方と雪乃フルエレ女王の共有でしょう!」
「いや、砂緒とあたしとフルエレさんの共有だ、お忘れ無く」
等と言いながらも、砂緒はY子の勢いに飲まれ渋々セレネの待つ上の座席に移動した……
「砂緒、愛するセレネさんの元に帰って参りました!!」
「はぁ、よかったじゃん」
敬礼する砂緒をセレネは見もしない。
「セレネ、操縦しないで! これから変形してロータス城に飛ぶ!」
「はっ?」
「え?」
Y子は叫ぶといきなり蛇輪を鳥型に変形させて飛び去った。
「あーーーーっまた私の黒い稲妻Ⅱを邪険にしたっあの人もう許せないわ」
「まあまあ、席が空いたから良かったじゃない!」
叫ぶメランをミミイがなだめた。同乗する好青年はメランがまた魔戦車から去らないか危惧した……
「あのう、Y子殿よく変形出来ましたね? セレネに次ぐ実力者の瑠璃ィですら無理だったのに」
「い、いやその……フルエレ様からコツを聞いていた!」
「あーーなるほど!」
「いや、納得するなよ」
巨大な鳥型に変形した蛇輪からすればほんの一瞬でロータス城周辺に到達する。城の周囲は約三千名程のメド国敗残兵と城から出撃して突撃して来た謎の騎馬隊によって大激闘状態になっていた。城壁周辺は城からの猛攻撃によって盾や荷物に隠れた攻城兵達が攻めあぐねて前進を止めていた。しかし城から突撃した騎馬兵も数が極端に少ない為に、これ以上長時間の戦闘が続けば危ないという感じもした。
「な、なんだぁ!? 飛ぶタイプの魔呂だ!」
「同盟が追い付いて来たっ!!」
「やばいぞ挟み撃ちだ!!」
メド国兵達が蛇輪に気付いて上を向いて叫んだ。
「城壁と騎馬隊、共に黒字に白い二匹の蛇の紋章、海と山とに挟まれた小さき王国の旗だっ!」
Y子が叫ぶ。
「えっえっそうなんですか!?」
「知らんかったわー、んじゃあたしが出した書簡が通じてたんじゃん!」
「兎幸、落ちない様にしっかり掴んでて頂戴!!」
「うーん?」
言うや否や突然Y子はハッチを開けると、魔法外部スピーカーで語り掛けた。
「わーーーっY子ちゃん、風が風が凄いって!」
『騎馬隊の方、海と山と国の御方とお見受け致す! 我は北部海峡列国同盟軍、雪乃フルエレ女王陛下が名代Y子と申す。加勢かたじけない! これより東から我が同盟軍が大挙して押し寄せる、決して同士討ち無き様お願い申す!! すぐに我が同盟軍にも貴軍の参陣をお伝えする!!』
Y子は力いっぱい少数で奮戦する騎馬隊に向けて叫んだ。
「私は海と山と国近衛隊長コーディエ! 我ら同盟軍に参陣する為に馳せ参じた!! 城の兵には限度がある、至急同盟軍の参戦を請う!!」
(えっコーディエ!?)
Y子は海と山と国の王女、夜宵として幼い頃から知るコーディエだと聞いてぎょっとした。
『こ、コーディエ殿承知した!! 此処に居るメドース・リガリァ兵共に告げる、これより魔呂二機と魔戦車部隊とおびただしい数の兵士が東より参戦する!! 命を失いたく無い者、家族の元に帰りたい者は今すぐ武器を捨てて投降せよ、さすれば命までは奪わない!!』
Y子が操る鳥型の蛇輪はホバリングで上空を周回しながら降伏を告げた。
「そ、そんな事信用出来るかっ!」
「お、俺は死にたくない!! 武器を捨てるぜっ」
カランッ
一人の兵士が武器を捨てた。
「隙あり!!」
グサッ
その瞬間、騎馬兵が武器を捨てた兵士を長い槍で突き刺してしまう。
「な、何故……武器を……すてたの、に」
激しい疑問を感じながらその兵は絶命した。似た様な事が方々で起きる。いくら降伏を告げても機械では無いのだからその瞬間に全てが上手く行く訳では無かった。
「ちっ、Y子殿爪が甘い!」
『メド国兵に告げる、武器を捨てて白旗を上げよ、さすれば手出ししない!!』
「そ、そんな事言われても」
その直後、孤軍奮闘する海と山と国騎馬隊を誤射しない為に待機する魔戦車部隊を追い抜いて、同盟軍の騎馬隊、それにシャル王の指揮する二千名の歩兵部隊が魔法や魔銃を撃ちながら東方から侵入して来た。
「来たーーー! 本当に東から同盟軍が攻めて来たぞ!」
「これでは城壁と挟み撃ちになる」
「まだ魔呂も魔戦車も居るぞ! やばい」
ここに来てようやく戦いの帰趨が見え始めた。もはや三千名程のメド国兵には戦う気力が失せ始めていた。
「兎幸、魔ローン六枚をこの戦場の周囲に突き立てて!!」
「あいあい?」
兎幸はY子に言われてロータス城壁周辺の戦場の周囲に魔ローンをまんべんなく突き立てて行く。もちろんそれだけで逃げれなく出来る訳では無いが、心理的圧迫はあった。
「Y子殿、割と酷い事するな……」
砂緒がぎょっとして言った。
「早く諦めさせる為です!!」
海と山と国の騎馬隊、それに東からは同盟軍と挟み撃ちに合い、メド国兵は徐々に死者が増えて行く。
「我が小隊、盾を並べろ! 密集隊形! それにシャツでもパンツでも包帯でも良い、白い布を貸せ!」
「は、はい?」
言われて密集隊形になった小隊の隊長が渡された白い布を槍の先に突き刺して天に掲げる。
「我が小隊は降伏した、手出しするなっ!!」
「この小隊は手出し無用だ、他に行くぞっ!!」
白旗を上げた部隊に肉薄した同盟軍が直前ですり抜けて他に当たる。
「お、俺達もあれをするぞ!! 白い布だ!!」
「手っ取り早くもう武器を捨てる!!」
「降伏勧告が上手く行き始めた。魔戦車部隊に最後まで突入しないでと伝えて!」
こうした事が徐々に起こり始め、メド国兵はやがて全て戦闘行為を終了した……しかしここに至るまでに、武器を捨てたのに状況が把握されておらず殺された兵もおびただしく多数居た。
カラン
ガシャンッ!!
カラカラッ
バシャッ
おびただしい数のメド国兵が次々順番に持っていた武器を捨てさせられて行く。そしてその後は両手と腰に縄を掛けられて、捕虜として一か所に集められて行く。その背後にはまだ魔砲を敵兵達に向ける魔戦車部隊と、高所から威圧する様に敗残兵を見下ろす二機の魔ローダーが居た。
「いやあコーディエ殿、貴殿がロータス王を説得していち早く入城し、敵兵がぎりぎりまで迫るを待って攻撃を開始した手腕はお見事でしたぞ!」
セレネが鎧を着込んで、兜だけを脱いだコーディエを絶賛した。
「助かりました……貴方達が東から挟み撃ちしてくれなければ、こちらも危うかったのです。申し遅れましたが海と山とに挟まれた小さき王国は同盟軍に参陣致します。これよりは同志として共に戦う事を望みます」
コーディエは総司令官と名乗ったセレネに握手を求めた。
「何を隠そう、この同盟軍に最初から味方として賛同して下さった中部の国は海と山と国が初めて、こちらこそ深い感謝の意を示したい。どうぞこれから共に戦いましょう!」
セレネはコーディエが差し出した手をがっちりと握った。
「ほらほら~私もお忘れなく!」
すると砂緒がさらに手を重ねた。
「え、こ、この御方はどなたです?」
「え? 貴方の大切な砂緒さんではないですか!」
砂緒はコーディエを見つめて目付きの悪い三白眼でにこっと笑った。
「は、はぁ? お后様が仰っていた??」
「こ、こら免疫の無い真面目な人に変絡みするな!」
セレネが慌てて砂緒を追いやった。
「……あの御方は? あの御方が空を飛ぶ魔ローダーでお声がけして頂いた方ですよね?」
コーディエは遠巻きに見つめるY子が気になって仕方が無かった……
蛇輪の上の操縦席でセレネが魔法モニターを観てつぶやいた。
「え? なんでしょう……今凄く大事な時なんですけど……これからって時に……」
今まさに操縦桿から雷の一撃をメドース・リガリァ兵に降り注ごうとしていた砂緒が調子が狂う様に言った。
「砂緒……殿、もう一回いつもの望遠で見て、下さい。我も何か変な雰囲気を感じる」
「あーはいはい」
砂緒は一旦操縦桿から手を離すと、下の操縦席のハッチを開き再び有料双眼鏡の能力でロータス国城壁を観察した。
「むおっ!? 何ですかこりゃ……」
「どうした!?」
「何なの??」
「何か城から兵が打って出てますね、それに城壁の上にもそれなりの数の兵が出て応戦しています」
「えーーロータス兵って多くても五百程度なんだろ? どこから湧いたんだよそれ」
「砂緒殿そのまま動かないで!」
いきなり黒い稲妻Ⅱがタックルする勢いで蛇輪に肉薄する。すると突然兎幸の手を引いたY子こと雪乃フルエレ女王が砂緒の乗る下の座席に飛び移って来た。
「わーーーっ何ですか急に!」
「悪い、砂緒殿、上のセレネの座席へ! 早くっ」
「砂緒はろーっ!」
「ご、強引ですね……これ一応私の魔呂なのですけど」
「貴方と雪乃フルエレ女王の共有でしょう!」
「いや、砂緒とあたしとフルエレさんの共有だ、お忘れ無く」
等と言いながらも、砂緒はY子の勢いに飲まれ渋々セレネの待つ上の座席に移動した……
「砂緒、愛するセレネさんの元に帰って参りました!!」
「はぁ、よかったじゃん」
敬礼する砂緒をセレネは見もしない。
「セレネ、操縦しないで! これから変形してロータス城に飛ぶ!」
「はっ?」
「え?」
Y子は叫ぶといきなり蛇輪を鳥型に変形させて飛び去った。
「あーーーーっまた私の黒い稲妻Ⅱを邪険にしたっあの人もう許せないわ」
「まあまあ、席が空いたから良かったじゃない!」
叫ぶメランをミミイがなだめた。同乗する好青年はメランがまた魔戦車から去らないか危惧した……
「あのう、Y子殿よく変形出来ましたね? セレネに次ぐ実力者の瑠璃ィですら無理だったのに」
「い、いやその……フルエレ様からコツを聞いていた!」
「あーーなるほど!」
「いや、納得するなよ」
巨大な鳥型に変形した蛇輪からすればほんの一瞬でロータス城周辺に到達する。城の周囲は約三千名程のメド国敗残兵と城から出撃して突撃して来た謎の騎馬隊によって大激闘状態になっていた。城壁周辺は城からの猛攻撃によって盾や荷物に隠れた攻城兵達が攻めあぐねて前進を止めていた。しかし城から突撃した騎馬兵も数が極端に少ない為に、これ以上長時間の戦闘が続けば危ないという感じもした。
「な、なんだぁ!? 飛ぶタイプの魔呂だ!」
「同盟が追い付いて来たっ!!」
「やばいぞ挟み撃ちだ!!」
メド国兵達が蛇輪に気付いて上を向いて叫んだ。
「城壁と騎馬隊、共に黒字に白い二匹の蛇の紋章、海と山とに挟まれた小さき王国の旗だっ!」
Y子が叫ぶ。
「えっえっそうなんですか!?」
「知らんかったわー、んじゃあたしが出した書簡が通じてたんじゃん!」
「兎幸、落ちない様にしっかり掴んでて頂戴!!」
「うーん?」
言うや否や突然Y子はハッチを開けると、魔法外部スピーカーで語り掛けた。
「わーーーっY子ちゃん、風が風が凄いって!」
『騎馬隊の方、海と山と国の御方とお見受け致す! 我は北部海峡列国同盟軍、雪乃フルエレ女王陛下が名代Y子と申す。加勢かたじけない! これより東から我が同盟軍が大挙して押し寄せる、決して同士討ち無き様お願い申す!! すぐに我が同盟軍にも貴軍の参陣をお伝えする!!』
Y子は力いっぱい少数で奮戦する騎馬隊に向けて叫んだ。
「私は海と山と国近衛隊長コーディエ! 我ら同盟軍に参陣する為に馳せ参じた!! 城の兵には限度がある、至急同盟軍の参戦を請う!!」
(えっコーディエ!?)
Y子は海と山と国の王女、夜宵として幼い頃から知るコーディエだと聞いてぎょっとした。
『こ、コーディエ殿承知した!! 此処に居るメドース・リガリァ兵共に告げる、これより魔呂二機と魔戦車部隊とおびただしい数の兵士が東より参戦する!! 命を失いたく無い者、家族の元に帰りたい者は今すぐ武器を捨てて投降せよ、さすれば命までは奪わない!!』
Y子が操る鳥型の蛇輪はホバリングで上空を周回しながら降伏を告げた。
「そ、そんな事信用出来るかっ!」
「お、俺は死にたくない!! 武器を捨てるぜっ」
カランッ
一人の兵士が武器を捨てた。
「隙あり!!」
グサッ
その瞬間、騎馬兵が武器を捨てた兵士を長い槍で突き刺してしまう。
「な、何故……武器を……すてたの、に」
激しい疑問を感じながらその兵は絶命した。似た様な事が方々で起きる。いくら降伏を告げても機械では無いのだからその瞬間に全てが上手く行く訳では無かった。
「ちっ、Y子殿爪が甘い!」
『メド国兵に告げる、武器を捨てて白旗を上げよ、さすれば手出ししない!!』
「そ、そんな事言われても」
その直後、孤軍奮闘する海と山と国騎馬隊を誤射しない為に待機する魔戦車部隊を追い抜いて、同盟軍の騎馬隊、それにシャル王の指揮する二千名の歩兵部隊が魔法や魔銃を撃ちながら東方から侵入して来た。
「来たーーー! 本当に東から同盟軍が攻めて来たぞ!」
「これでは城壁と挟み撃ちになる」
「まだ魔呂も魔戦車も居るぞ! やばい」
ここに来てようやく戦いの帰趨が見え始めた。もはや三千名程のメド国兵には戦う気力が失せ始めていた。
「兎幸、魔ローン六枚をこの戦場の周囲に突き立てて!!」
「あいあい?」
兎幸はY子に言われてロータス城壁周辺の戦場の周囲に魔ローンをまんべんなく突き立てて行く。もちろんそれだけで逃げれなく出来る訳では無いが、心理的圧迫はあった。
「Y子殿、割と酷い事するな……」
砂緒がぎょっとして言った。
「早く諦めさせる為です!!」
海と山と国の騎馬隊、それに東からは同盟軍と挟み撃ちに合い、メド国兵は徐々に死者が増えて行く。
「我が小隊、盾を並べろ! 密集隊形! それにシャツでもパンツでも包帯でも良い、白い布を貸せ!」
「は、はい?」
言われて密集隊形になった小隊の隊長が渡された白い布を槍の先に突き刺して天に掲げる。
「我が小隊は降伏した、手出しするなっ!!」
「この小隊は手出し無用だ、他に行くぞっ!!」
白旗を上げた部隊に肉薄した同盟軍が直前ですり抜けて他に当たる。
「お、俺達もあれをするぞ!! 白い布だ!!」
「手っ取り早くもう武器を捨てる!!」
「降伏勧告が上手く行き始めた。魔戦車部隊に最後まで突入しないでと伝えて!」
こうした事が徐々に起こり始め、メド国兵はやがて全て戦闘行為を終了した……しかしここに至るまでに、武器を捨てたのに状況が把握されておらず殺された兵もおびただしく多数居た。
カラン
ガシャンッ!!
カラカラッ
バシャッ
おびただしい数のメド国兵が次々順番に持っていた武器を捨てさせられて行く。そしてその後は両手と腰に縄を掛けられて、捕虜として一か所に集められて行く。その背後にはまだ魔砲を敵兵達に向ける魔戦車部隊と、高所から威圧する様に敗残兵を見下ろす二機の魔ローダーが居た。
「いやあコーディエ殿、貴殿がロータス王を説得していち早く入城し、敵兵がぎりぎりまで迫るを待って攻撃を開始した手腕はお見事でしたぞ!」
セレネが鎧を着込んで、兜だけを脱いだコーディエを絶賛した。
「助かりました……貴方達が東から挟み撃ちしてくれなければ、こちらも危うかったのです。申し遅れましたが海と山とに挟まれた小さき王国は同盟軍に参陣致します。これよりは同志として共に戦う事を望みます」
コーディエは総司令官と名乗ったセレネに握手を求めた。
「何を隠そう、この同盟軍に最初から味方として賛同して下さった中部の国は海と山と国が初めて、こちらこそ深い感謝の意を示したい。どうぞこれから共に戦いましょう!」
セレネはコーディエが差し出した手をがっちりと握った。
「ほらほら~私もお忘れなく!」
すると砂緒がさらに手を重ねた。
「え、こ、この御方はどなたです?」
「え? 貴方の大切な砂緒さんではないですか!」
砂緒はコーディエを見つめて目付きの悪い三白眼でにこっと笑った。
「は、はぁ? お后様が仰っていた??」
「こ、こら免疫の無い真面目な人に変絡みするな!」
セレネが慌てて砂緒を追いやった。
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