ヰタ・ピクトアリス

てるる

文字の大きさ
上 下
37 / 49

ターゲットは誰だ!?

しおりを挟む
読者を殊更想定することなく、自分のために描いているので、
対象年齢とかあまり考えないんだけど、
自分の10~20代の思い出を中心に描いているので、
まあ、それくらいのひとたちから、同じように
昔を懐かしむお年頃になるのだろう。

生徒に読んでほしくて描いているのもあるけど、
いずれ大人になってから、
ああ、せんせいはこんなセイシュンを過ごしていたのか、
へー、ほー、と苦笑いしてもらえれば重畳なので、
やはり、年齢設定は高めかもしれない。

作品として至らないがゆえに、
「わからない」のは明らかに作者の落ち度だが、
読者側の知識不足、経験値の低さ、想像力のなさが
理解を妨げるのは、不幸な出会いと言わざるを得ない。

だいぶ以前、投稿作品について、萩尾望都先生が
「読者サービス」として、ひとこと説明を
加えたほうがいいとアドヴァイスされているのを読んで、
腕組みをしました。
拒絶のやつ。
解説はムードを損なう蛇足だとわたしは思う。
でも、今にして思えば、まずはデビュー作となる
作品はみんなにわからなくてはならない。
作家性を発揮するのはそれからでいい、という
教えなのか、と。

基本的にわたしは、感性を磨け!わからなければ、
自分で調べろ!派です。
いつまで口を開けてご飯が入ってくるのを
待っているつもりだ、と思います。
歴史物などで註が入りすぎているマンガなどは、
本当に、本当に、興醒めです。

とはいえ、
そこに描かれる時代背景や、もろもろの事情が
よくわからなくても読ませる作品というのがあって、
そういう骨格があることがまず肝要。

要は、読むに足る作品であるならば、老若男女
誰だっておもしろいと思うわけで、だから、
こちらの「~向け」は撤廃して、せめてタグにしてくれないかと
思っています。
子どもの頃から手塚・石森に親しんできたし、
みんなが少年誌を好んで読む年齢には、
もう青年誌に興味が移っていたし、
今はもう所謂少年少女向けのぬるいマンガは読む気が起きない。
もっと言うなら、小説などもいいひとしか出てこないようなのは
おもしろいと思えない。

「毒」こそが、作品をおもしろくする。

それも上質のものでなければならない。

ドロドロした人間関係や、エロ・グロをひけらかしても、
毒にはならない。
ヤンキーのドヤ顔みたいなものだ。

人間の心の奥底に潜む闇。

朗らかな中にも、そんなものが匂う作品は面白いと思う。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

No DOG No LIFE

てるる
エッセイ・ノンフィクション
動物と暮らすのが夢だったてるるが ひょんなことから、10年パピヨンと過ごすうち、 考えたあれこれについて。 知らんことがありすぎることを知る毎日です。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【ショートショート】おやすみ

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

男性向け(女声)シチュエーションボイス台本

しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。 関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください ご自由にお使いください。 イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

兄の悪戯

廣瀬純一
大衆娯楽
悪戯好きな兄が弟と妹に催眠術をかける話

まったくの初心者から長編小説が書けるようになる方法|私の経験をすべてお話します

宇美
エッセイ・ノンフィクション
小説を書いてみたい!! 頭の中は壮大なイマジネーションやアイディアが溢れていて、それを形にしてみたい!! けれども書き始めてはやめての繰り返し…… そういう人は多いと思います。 かくゆう、私も数年前まではそうでした。 頭の中のイマジネーションを書き始めるけど、書いては消しての繰り返しで短編1本仕上げられない…… そんな私でしたが、昨年50万字超の作品を完結させ、今では2万字程度の短編なら土日を2回ぐらい使えば、書き上げられるようになりました。 全くのゼロからここまで書けるになった過程をご紹介して、今から書き始める人の道しるべになればと思います。

処理中です...