ヰタ・ピクトアリス

てるる

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人生はさほどドラマティックじゃないほうがいい

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リア充なんです、多分。

「突拍子もない設定の面白さ」
というものに心を動かされることは、ない。
仮にそういう設定であったとしても、
興味を惹かれるのは、登場人物の在り方ですわね。
そして「設定倒れ」になる作品は、恐らく、
内容がないのだろう。
読んだことないから知らんけど。

WEBなどで知り合って仲良くなる方は、
多かれ少なかれ「脛に傷持ち」であることを
後に知らされます。
その傷も、小さなものから入院レベルまで
様々ですが、そんなことをおくびにも出さず、
表向き、朗らかで元気いっぱいなのには
驚かされるものです。
痛みが創作やお人柄などに影響しているという
側面は否めないと思いますが、
かといって、だからよかったね、などと言えるものか。
そんな経験はしないに越したことはない。
ともあれ、つらい体験をしながらも、その苦境に負けずに
今を強かに生きる姿を見せられると、
勇気がわきます。

自分の半生もなかなか数奇なもので、
波乱万丈に対する憧れなど微塵もない。
ひたすら静かに過ごしたい。

自分の描くキャラも、フツーがいいと思っている。
過去、一番マンガらしい経歴の持ち主は、

母親が看護師で、医者の卵と恋愛し、
養育費全部向こう持ちで別れさせられて、
ぬくぬくと何不自由なく育った医学部の青年。
（いずれ中退する）
自身は学生時代からデイトレーディングで億の
お金を動かす、セフレの居るエロ・イケメン
だけど、本当に好きな子には奥手。
（いずれ結婚する）

ええ、知るひとぞ知る、あの「気の流れの見える」
合氣道部の主将です。

とはいえ。
これもわりと実例の積み重ねだったりして。
まったく知らないひとは描けないのです。

今をときめきたまふ、朝井リョウくんが、新聞のコラムで
ぶーぶー言うてたのに共感するのですが、
世の中、そうそう屈折した人物ばかりじゃない。
見た目と中身が一致している朗らかなニンゲンだって居る。
その通り。
そんなアタリマエのあなたやわたしのような
等身大の人物像で豊かな物語を紡げる才能こそ、
素晴らしいと思います。