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家での精子採取を決めてから五日後、病院から精子を入れるケースとかそれを更に梱包する箱なんかが送られてきた。
一緒についてきた簡易ホログラムによるとすでに俺と朋拓の情報はケースに登録されているので、採取が終わり次第ホログラムの受付ボタンを押せば五分以内に待機しているアンドロイドが受け取りに来るという。そして何事もなければドローンでアンドロイドごと病院に二十分以内に運ばれるんだそうだ。
「え、じゃあ出してから三十分くらいで病院で診られるってこと?」
そうだよ、と俺が当たり前だろうというようにうなずくと、いまさらに朋拓は赤くなって恥ずかしそうにする。
何を今更……と呆れていると、こんなあけすけだとは思わなかったなんて言うのだ。
「そんなの子どもを作るって段階であけすけも何もないじゃん。もともとは男女がセックスしてできるもんなんだから」
「そう、だけどさ……」
「……朋拓って結構夢見る乙女タイプ?」
そういうわけじゃない! と朋拓は真っ赤なまま言い返したけれど説得力がない。
とは言え、病院の指定によれば採取のキットが届いてから二日以内に採取して提出する約束なので、早い方がいいだろう。遅くなるほどにこういうことは恥ずかしいのだから。
そう俺が言うと、朋拓は何とも言えない顔をしつつも、数十秒逡巡するように目をつぶり、やがて大きく深呼吸してうなずいた。
「そうだね、早く提出しちゃおうか」
やっと腹が決まったかと俺が苦笑していると、朋拓はそっと俺の手を取って自分の股間の辺りに宛がってこう囁く。
「ねえ、折角だから……唯人の手で、シてよ」
「……いいよ、約束だったもんね」
至近距離に迫って来た頬に口付けて応えると朋拓は嬉しそうに、でもどこか欲情の滲んだ表情で微笑んでうなずく。宛がわれているそこはじんわりと熱くなり始めていて、俺は小さく喉を鳴らした。
一緒についてきた簡易ホログラムによるとすでに俺と朋拓の情報はケースに登録されているので、採取が終わり次第ホログラムの受付ボタンを押せば五分以内に待機しているアンドロイドが受け取りに来るという。そして何事もなければドローンでアンドロイドごと病院に二十分以内に運ばれるんだそうだ。
「え、じゃあ出してから三十分くらいで病院で診られるってこと?」
そうだよ、と俺が当たり前だろうというようにうなずくと、いまさらに朋拓は赤くなって恥ずかしそうにする。
何を今更……と呆れていると、こんなあけすけだとは思わなかったなんて言うのだ。
「そんなの子どもを作るって段階であけすけも何もないじゃん。もともとは男女がセックスしてできるもんなんだから」
「そう、だけどさ……」
「……朋拓って結構夢見る乙女タイプ?」
そういうわけじゃない! と朋拓は真っ赤なまま言い返したけれど説得力がない。
とは言え、病院の指定によれば採取のキットが届いてから二日以内に採取して提出する約束なので、早い方がいいだろう。遅くなるほどにこういうことは恥ずかしいのだから。
そう俺が言うと、朋拓は何とも言えない顔をしつつも、数十秒逡巡するように目をつぶり、やがて大きく深呼吸してうなずいた。
「そうだね、早く提出しちゃおうか」
やっと腹が決まったかと俺が苦笑していると、朋拓はそっと俺の手を取って自分の股間の辺りに宛がってこう囁く。
「ねえ、折角だから……唯人の手で、シてよ」
「……いいよ、約束だったもんね」
至近距離に迫って来た頬に口付けて応えると朋拓は嬉しそうに、でもどこか欲情の滲んだ表情で微笑んでうなずく。宛がわれているそこはじんわりと熱くなり始めていて、俺は小さく喉を鳴らした。
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