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第1章 幼少期
19話 姫初めてのスラム(前編)
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[コルラド王城 城門前]
セイドが王城正門前で待っている。
マイに王族だとばれない様に、目立たない格好で待つようにと言われた為、セイドは都民の格好をしていた。
麻の地味なシャツと、少し汚れた麻のズボンが用意され、ニューヨークハットの様な帽子もセットであった。
これでも、容姿端麗なセイドが着れば、中々都民には見えないのだが。
そして、大きなバケットを持った都民仕様ソニアと、マリンキャップの様な帽子を深く被った、地味な服を着た小さい女の子と王城から出てくる。
王城門前の衛兵達が、だらしない笑みを浮かべている。
マイの髪は目立つので、キャップにしまっているのだが、すべてが隠せる訳では無く、襟足からともみあげ部分から、綺麗な金髪が出てしまっている。
いつもは、ストレートのままアクセサリー等を付けたり、リボンで一本に縛ったりしているので、見慣れてる者からしては、ギャップがすごいのである。
しかも、服装もドレスでは無く、地味目の子供服を着ているのが身近感が出て、なお高ポイントなのだ。
隠しようが無い、気品感とオーラ(天使の加護)はそのままだ。
「マイ姫様・・バレバレではないでしょうか?」
セイドが心配して声を掛ける。
「え?そう?」
マイがくるりと回転する。
『う!!』
ソニア・セイド・衛兵達が悶絶する。
何処にでも居る様な服装なのに、マイが着る事により、子供モデル級になってしまう。
しかも目立つのだ。
とてもその辺の子供に見えず、貴族がお忍びレベルも超えてくる。
それに輪を掛け、セイドもソニアも美男・美女なのだ、悪目立ちしすぎである。
しかし、彼等二人もマイに気を取られている為、しかも自分の事なので気付かない。
「わたしのお披露目会は、まだだしわたしの顔を知ってるのは学園関係や、一部の市民だけでしょ?」
マイが心配無いと語る。
しかしセイドが答える。
「マイ姫様の似顔絵は、民が毎年更新されたものを購入しています。
マイ姫様を拝見した絵師職人が幸せになると口外して売っているのです。
特に苦情等が出ている訳では無いので、取り締まっていないのが現状ですので、マイ姫様のお顔は、ほぼすべての王都民にばれてしまうでしょう・・・」
ソニア達もうんうんと頷く。
「ええええ!そんな事になってるのわたし知らないわよ!」
マイが驚く。
そこでマイが急に城門前の花壇に向かい驚くべき行動をする。
土に手を入れ顔に塗りたくる。
ソニアとセイドが一斉に止め、抱き抱える。
『姫様!!!』
汚れた顔を覗かせるマイ。
「姫さま!綺麗なお顔に何てことを、拭きましょう、それか湯あみしに戻りましょう!」
ソニアが、マイを城に連れ戻そうとする。
「ソニア、これでぱっと見た感じわたしだと分かる?」
汚れた手と顔を見せる。
「う、綺麗なお顔が・・でも、まじまじ見ないと姫さまだと分から無いかも・・」
(しかも汚れている姫さま希少!!)
ソニアの心の声が少し痛いのである。
「でしょ!これなら近付いてこないとバレないでしょ!」
マイどや顔である。
ソニアとセイドは、汚れを落すのを諦めマイをスラムに連れていく事に。
[コルラド王都 北西エリア]
子連れの二人組がスラム街の入り口に立つ。
まだ、お昼過ぎなのに薄暗い雰囲気である。
路肩には、昼間なのに酔っ払いが何人も座り込んだり寝ているが、誰も介抱をしない。
薄着の年若い女性達も客引きをしている。
そして、何人も物乞いが居る、しかも年端も行かない子供達だ。
服装はボロボロで靴も履いていない、髪もぼさぼさで目が虚ろ、栄養を満足に取れていない様な雰囲気である。
入口に立つ二人組の一人の男性がヒョイっと小さい子供を腕に抱く。
「アイ様ここでは私が抱く事をお許し下さい。
何か有りましたらすぐに戻りますので御容赦下さい」
そう、男性の方はセイドで、そして腕に抱かれるはマイである。
マイをアイと呼ぶように来る途中で決めておいたのだ。
マイの名前は知名度が高く、コルラド王国では姫しかいない為使う事を避けた 。
マイは素直に頷く。
するとセイドは警戒しながらスラムの中に入っていく。
ソニアはバケットを持ちながらセイドの横を歩く。
しばらく進むと右には酒場、左には娼館が並び、入口よりもひどい状態になっている。
人生に疲れた様な人間が何人も倒れている。
ゴミを漁っている者、倒れている者を漁る者、誰も止めない、トラブルに巻き込まれるのはごめんと言う感じで自業自得だと言わんばかりの雰囲気。
老若男女問わず人生に絶望している者が多くいる。
「セイド・・何でこんなに・・ひどいことに?」
(前世では日本の社会福祉がしっかりしていて、ホームレス等も私の時代は極端に少なかった、他の国では治安が悪い所は沢山有るけど、日本はとてもいい方だったわ。
これは根本から直していかないと絶対にダメだわ!)
マイがこの国が抱える一つ目の問題に直面する。
「私の主観では、就職難が根底に有ると思います。
農業等はモンスターの危険にさらされる事が多く、それに輪を掛け天候等にも左右される為、老人や子供等は農作業に適しません、なので働き手が居ない家庭は困窮します。
モンスターを狩り生計を立ててる者も居ますが、こちらは確実に戦闘力が必要なので一般市民には難しいです。
なので、食材に関しては高額になりやすく、庶民には中々手に入らないのです。
まだ王都は裕福な家庭が多く、こう言うスラム街は小規模ですが、深刻化している領地もある様です。
ここの住人は、基本途中で働き手が居なくなった為、女性は娼館やお酒を注ぐ仕事に就いているかと、子供や老人は物乞いや犯罪に手を染めてしまうのでしょう・・そして・・」
セイドが今まで見て経験した物を説明する。
「そう・・やっぱりまずは、食べ物の安定供給が必要ね。
そして、お仕事の安定化だわ」
マイはユリウスに聞いていた事の再確認をし改善策を検討する。
ソニアは、事件に巻き込まれない様、細心の注意を払いセイドの横を歩く。
若干、マイを抱くセイドにジェラシーを感じているが、男性が傍に居るのに女性の方が幼女を抱くのは、違和感が有る為グッと我慢する。
しばらく通りを進むとお店が少なくなる、
そして、遠くに教会ぽい建物が見える。
「あれが、私とソニアが育った場所になります。
私はマイ姫様ぐらいの歳の時に、ルイド家の養子になりとても良くしてもらいました。
ですが、それまでは軽犯罪に手を染める事も有りました。
まだ私達が小さい時は、もっと治安が悪く、犯罪組織の巣窟になっていました。
集団恐喝、窃盗、詐欺等が、小さい子供のご飯の種です・・・
毎日ご飯が食べれない、日に日に倒れていく仲間・・
ソニアはユリウス丞相に拾われるまで、かなり苦労した事でしょう。
ここは地獄でした、でもコルラド王様のお陰で本当に良くなりました」
セイドは最後は微笑みながらマイに語る。
ソニアは俯きセイドの言葉を噛みしめている。
「パパ達がとても頑張ってくれたのが伝わるわね。
わたしにもできる事が有るの、だからここに来たかったのよ。
直には良くならないかもしれないけど、確実にいい方向になると思うの。
後、保護施設の方にもちょっとお願いが有るんだ~」
マイが二人に聞こえる声で話す。
二人は期待の眼差しでマイを見つめる。
(姫さまは、絶対に私達を失望させたりしない!私も協力するんだ!)
(私は、この方に着いて行きたい、そしてこの方が見ている世界を見てみたい)
「さあ!行きましょう!」
『はい!!』
マイの声に明るく答えるソニアとセイド。
教会敷地内に、数人の子供と管理者であろう初老の女性が教会内にある畑で作業していた。
この後、マイとソニア以外がこの訪問に驚愕するのはもう少し後になる。
セイドが王城正門前で待っている。
マイに王族だとばれない様に、目立たない格好で待つようにと言われた為、セイドは都民の格好をしていた。
麻の地味なシャツと、少し汚れた麻のズボンが用意され、ニューヨークハットの様な帽子もセットであった。
これでも、容姿端麗なセイドが着れば、中々都民には見えないのだが。
そして、大きなバケットを持った都民仕様ソニアと、マリンキャップの様な帽子を深く被った、地味な服を着た小さい女の子と王城から出てくる。
王城門前の衛兵達が、だらしない笑みを浮かべている。
マイの髪は目立つので、キャップにしまっているのだが、すべてが隠せる訳では無く、襟足からともみあげ部分から、綺麗な金髪が出てしまっている。
いつもは、ストレートのままアクセサリー等を付けたり、リボンで一本に縛ったりしているので、見慣れてる者からしては、ギャップがすごいのである。
しかも、服装もドレスでは無く、地味目の子供服を着ているのが身近感が出て、なお高ポイントなのだ。
隠しようが無い、気品感とオーラ(天使の加護)はそのままだ。
「マイ姫様・・バレバレではないでしょうか?」
セイドが心配して声を掛ける。
「え?そう?」
マイがくるりと回転する。
『う!!』
ソニア・セイド・衛兵達が悶絶する。
何処にでも居る様な服装なのに、マイが着る事により、子供モデル級になってしまう。
しかも目立つのだ。
とてもその辺の子供に見えず、貴族がお忍びレベルも超えてくる。
それに輪を掛け、セイドもソニアも美男・美女なのだ、悪目立ちしすぎである。
しかし、彼等二人もマイに気を取られている為、しかも自分の事なので気付かない。
「わたしのお披露目会は、まだだしわたしの顔を知ってるのは学園関係や、一部の市民だけでしょ?」
マイが心配無いと語る。
しかしセイドが答える。
「マイ姫様の似顔絵は、民が毎年更新されたものを購入しています。
マイ姫様を拝見した絵師職人が幸せになると口外して売っているのです。
特に苦情等が出ている訳では無いので、取り締まっていないのが現状ですので、マイ姫様のお顔は、ほぼすべての王都民にばれてしまうでしょう・・・」
ソニア達もうんうんと頷く。
「ええええ!そんな事になってるのわたし知らないわよ!」
マイが驚く。
そこでマイが急に城門前の花壇に向かい驚くべき行動をする。
土に手を入れ顔に塗りたくる。
ソニアとセイドが一斉に止め、抱き抱える。
『姫様!!!』
汚れた顔を覗かせるマイ。
「姫さま!綺麗なお顔に何てことを、拭きましょう、それか湯あみしに戻りましょう!」
ソニアが、マイを城に連れ戻そうとする。
「ソニア、これでぱっと見た感じわたしだと分かる?」
汚れた手と顔を見せる。
「う、綺麗なお顔が・・でも、まじまじ見ないと姫さまだと分から無いかも・・」
(しかも汚れている姫さま希少!!)
ソニアの心の声が少し痛いのである。
「でしょ!これなら近付いてこないとバレないでしょ!」
マイどや顔である。
ソニアとセイドは、汚れを落すのを諦めマイをスラムに連れていく事に。
[コルラド王都 北西エリア]
子連れの二人組がスラム街の入り口に立つ。
まだ、お昼過ぎなのに薄暗い雰囲気である。
路肩には、昼間なのに酔っ払いが何人も座り込んだり寝ているが、誰も介抱をしない。
薄着の年若い女性達も客引きをしている。
そして、何人も物乞いが居る、しかも年端も行かない子供達だ。
服装はボロボロで靴も履いていない、髪もぼさぼさで目が虚ろ、栄養を満足に取れていない様な雰囲気である。
入口に立つ二人組の一人の男性がヒョイっと小さい子供を腕に抱く。
「アイ様ここでは私が抱く事をお許し下さい。
何か有りましたらすぐに戻りますので御容赦下さい」
そう、男性の方はセイドで、そして腕に抱かれるはマイである。
マイをアイと呼ぶように来る途中で決めておいたのだ。
マイの名前は知名度が高く、コルラド王国では姫しかいない為使う事を避けた 。
マイは素直に頷く。
するとセイドは警戒しながらスラムの中に入っていく。
ソニアはバケットを持ちながらセイドの横を歩く。
しばらく進むと右には酒場、左には娼館が並び、入口よりもひどい状態になっている。
人生に疲れた様な人間が何人も倒れている。
ゴミを漁っている者、倒れている者を漁る者、誰も止めない、トラブルに巻き込まれるのはごめんと言う感じで自業自得だと言わんばかりの雰囲気。
老若男女問わず人生に絶望している者が多くいる。
「セイド・・何でこんなに・・ひどいことに?」
(前世では日本の社会福祉がしっかりしていて、ホームレス等も私の時代は極端に少なかった、他の国では治安が悪い所は沢山有るけど、日本はとてもいい方だったわ。
これは根本から直していかないと絶対にダメだわ!)
マイがこの国が抱える一つ目の問題に直面する。
「私の主観では、就職難が根底に有ると思います。
農業等はモンスターの危険にさらされる事が多く、それに輪を掛け天候等にも左右される為、老人や子供等は農作業に適しません、なので働き手が居ない家庭は困窮します。
モンスターを狩り生計を立ててる者も居ますが、こちらは確実に戦闘力が必要なので一般市民には難しいです。
なので、食材に関しては高額になりやすく、庶民には中々手に入らないのです。
まだ王都は裕福な家庭が多く、こう言うスラム街は小規模ですが、深刻化している領地もある様です。
ここの住人は、基本途中で働き手が居なくなった為、女性は娼館やお酒を注ぐ仕事に就いているかと、子供や老人は物乞いや犯罪に手を染めてしまうのでしょう・・そして・・」
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マイはユリウスに聞いていた事の再確認をし改善策を検討する。
ソニアは、事件に巻き込まれない様、細心の注意を払いセイドの横を歩く。
若干、マイを抱くセイドにジェラシーを感じているが、男性が傍に居るのに女性の方が幼女を抱くのは、違和感が有る為グッと我慢する。
しばらく通りを進むとお店が少なくなる、
そして、遠くに教会ぽい建物が見える。
「あれが、私とソニアが育った場所になります。
私はマイ姫様ぐらいの歳の時に、ルイド家の養子になりとても良くしてもらいました。
ですが、それまでは軽犯罪に手を染める事も有りました。
まだ私達が小さい時は、もっと治安が悪く、犯罪組織の巣窟になっていました。
集団恐喝、窃盗、詐欺等が、小さい子供のご飯の種です・・・
毎日ご飯が食べれない、日に日に倒れていく仲間・・
ソニアはユリウス丞相に拾われるまで、かなり苦労した事でしょう。
ここは地獄でした、でもコルラド王様のお陰で本当に良くなりました」
セイドは最後は微笑みながらマイに語る。
ソニアは俯きセイドの言葉を噛みしめている。
「パパ達がとても頑張ってくれたのが伝わるわね。
わたしにもできる事が有るの、だからここに来たかったのよ。
直には良くならないかもしれないけど、確実にいい方向になると思うの。
後、保護施設の方にもちょっとお願いが有るんだ~」
マイが二人に聞こえる声で話す。
二人は期待の眼差しでマイを見つめる。
(姫さまは、絶対に私達を失望させたりしない!私も協力するんだ!)
(私は、この方に着いて行きたい、そしてこの方が見ている世界を見てみたい)
「さあ!行きましょう!」
『はい!!』
マイの声に明るく答えるソニアとセイド。
教会敷地内に、数人の子供と管理者であろう初老の女性が教会内にある畑で作業していた。
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