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4年後の話
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事務所から生産エリアへ続く、電灯が光る廊下。
パンプスの軽い足音と革靴の鈍い音が複数響き渡る。
屋外の雨音は聞こえないが、雷鳴が時々中まで轟いてきた。
今回の視察の対応役である内藤が、重役たちに話し掛けた。
「本日はこのような天気の中お越しくださって、ご足労をおかけしました」
先導する内藤が言うと、背広を着た重役の一人が答えた。
「いやあ、着いた頃には土砂降りで些か間が悪かったな。まあこの時期には良くあることだ」
生産エリアまで来ると工場長が出迎え、全員作業用の服に着替えて通路を歩いて行った。
「…事故が発生したところは問題なく復旧しているようだな」
「確かに報告書通りだが、現状の作業員で定期点検を実施出来るのかね」
「改正した業務内容で既に何度か行っておりまして、実施可能な見通しが立っております。具体的には、……」
重役達の後ろで工場長の説明を聞きながら、内藤は生産エリア内の一点に目をやった。
ーーーーあの場所については一体なんて言われるだろうか。
やがて内藤の考えを読んだかのように、重役の一人が言った。
「…改築した例の場所は視察できるかね」
「事故の"元凶"の石塚か」
重役たちの間で小さな笑いが起きた。
内藤と工場長が一瞬目を合わせた。
直ぐに工場長が、
「ここから見えますが、あの6番のラインの隣です。行ってみましょうか」
エリア内に整然と並んだ機械の間に、灰色の四角い大きな矩形がピラミッドのように鎮座している。
「想像してたよりでかいな。扉付きか」
「コンクリートで周囲を覆い、スライドドアも付けて中に入れるようになってます」
「…今更無駄というのも野暮なんだろうが、これにかかった整備費を考えるとなあ…」
重役の一人が矩形を見上げてぼやくように言った。
「折角だ、中も見させてもらおうか。今開けられるかね」
工場長が鍵を取り出して扉を開けた。
「普段は消してありますが照明も設置してます。点けましょうか?」
「ああ、頼む」
内藤が扉付近のスイッチを入れると、入口の向こうにはごつごつした岩肌が立ちはだかっていた。
「岩の周りを一周できるくらいの余裕を残して部屋を作ってあります。天井部分も同じくらい隙間があります」
「ふーん…何でも昔からある癖に謂れが不明だそうだな。史跡としての宣伝は出来そうもないか」
内藤と工場長の顔が強張った。
名所になど出来るわけがない。
社員間の殺人事件、工場内の事故、自殺、怪我、発病、家庭内不和ーーーー。
工場に勤める社員の多くに降り掛かった厄災だ。
厄災などと言ったら信心深いことと笑われるかもしれない。
内藤はここに異動して4年間の勤務で起きたことを思い出す。
仕事上顔を合わせる他の部署の女性は朗らかな印象の人だった。
次第に挨拶もしなくなり、顔も強張って何か考え込むようになった。
数日後彼女の自宅は火災で全焼し、焼け跡から彼女含む家族の遺体が見つかった。
重役達が指摘していた事故は、機械の整備漏れが原因ということになっている。
しかし前回点検時に異常のなかった箇所に顕著な劣化が見られたことについて、整備担当の者は未だに首をひねっているらしい。
内藤が休憩室の前を通った時、工員同士で言い争うような声を聞いたことも何度かある。
数日後に休憩中に傷害事件が発生し、警察沙汰を避けたい会社側によって社内で収められた。
現場に駆け付けた内藤が見た工員達の顔は、鬼か何かに取り憑かれたように生気なく変貌していた。
既往歴の無かった工場長の部下はある日精神錯乱を起こし、当分の間休職することになった。
岩を戻す前の生産ラインで業務をしていた時のことだ。
理由も告げず、職場に顔を出さなくなった者がいる。
突然の体調不良を理由に工場を辞めていった者もいる。
辞める際に、その工員が内藤に言い残した言葉は次の通りである。
『笑われるかもしれませんけど、この建物にいると、…本当に嫌な気分になるんです。ちくちくと針で刺されてるというか、何か悪意をぶつけられているというか』
内藤は苦笑した。
しかし、勤務を始めて間もなくは活き活きしていた人々の表情が、日を経ずに焦燥とも憔悴ともとれる翳りを浮かべて消沈していくのを、確かに内藤は見てきた。
重役達はこれらの奇妙な報告に心を動かされたが、彼らが疑惑を持ったのは、内藤含む中間管理職達の管理者としての資質であった。
一度工場の者に対してヒアリング調査などが行われたが、業務上大きな問題のありそうなところはどうにも出てこない。
更に4年前、大石の課長殺害事件の後、岩の撤去に苦言を呈していた老婆が、役所で一騒ぎしていたのだ。
「ほら見たことか」「これはほんの始まりに過ぎんぞ」と窓口で職員相手に喚くものだから、次第に町民にも知れ渡ることとなってしまった。
「あの工場は祟られているらしい」などという地域の噂は、じわじわと広まってきている。
非科学的な噂であっても、地域に根付いた企業を謳う会社側としては払拭したいはずだ。
岩を工場内に移動させる稟議書が、本社から差し戻ってきたときは、やはりという気持ちになったものだ。
ただの岩を生産設備の立ち並ぶ真っ只中に移動させようなど、正気の沙汰とは思えないだろう。
内藤含む工場の者が必死に上申し、作業に支障の出ない施工計画を何度か作り直して、この突拍子もない提案に漸く許可が下りたのだ。
外の雷が大きな窓越しに時々光っては、ゴロゴロと音をたてる。
重役のうち小柄な常務が、安全性確認のため扉の内部に入って行った。
「常務、お気を付け下さい」
同行しようと内藤が後を追って中に入った時、窓一面に鮮烈な稲光が数回瞬き、一瞬真っ白になった。
間を置かずドーンと音が轟き、生産エリア内の照明が消えた。
「おっ、停電だ」
重役の誰かが言った。
分厚い雨雲で外は暗く、エリアの中も仄暗くなる。
内藤は突然内部の照明が消えたことに驚いた。
直ぐに雷による停電だと気付き、前方にいる常務に声を掛けた。
「停電のようです。周りにぶつからないように出られますか?」
返事はない。
常務の後ろ姿は闇に飲まれて殆ど見えない。
暗闇に慣れてくると、岩に顔を近付けている様子が見て取れた。
眼を大きく見開き、岩を見つめたまま動かない。
「……」
内藤が常務に近寄った。
その視線は岩の隙間に固定されていた。
…見ないほうがいい。
「…常務、取り敢えず出ましょう」
内藤の声に、金縛りから開放されたような挙動で常務が振り向いた。
「……あ、ああ」
常務は明らかに狼狽した様子で、入り口へ戻ろうとした。
狭い道を急いだせいでやや勢いよく内藤にぶつかった。
よろめいた内藤は反射的に岩に手をついて、寄りかかった体勢になる。
見てはならないのだ。
それなのに目の前には歪な巨石と巨石の黒い隙間がある。
隣の部屋を覗うように目に入ったのは赤黒い人型の何か、それも数人いる。
服らしいものは身に付けておらず、体は液体のようなものでぬらぬらとしている。
黒い空間にしゃがみこんでいたり、背を丸めて歩いていたり、……、
一人がこちらを向いた。
内藤が息を呑む。
何かがこちらに体の向きを変えた。
咄嗟に顔を離し、足早に入り口へと逃げた。
「悪い時に停電しまして。もうすぐ非常用電源が作動しますから」
外では工場長達が立っていた。
常務は矩形の建物を見上げたまま何も言おうとしない。
「後で非常用大型発電機も案内してもらえるかね。確か屋外にあったはずだろう」
外にいた重役の一人が内藤に言った。
「…はい、承知しました。後程傘の準備をいたしますので……」
内藤はどうにか平静を装って答えた。
重役たちは次の視察場所に移ろうとしている。
内藤は扉に鍵をかける前、もう一度だけ中を覗いてみた。
そこには空間の大部分を占める岩と、周囲の隙間があるだけだった。
「本日はお疲れ様でございました。どうぞ気を付けてお帰り下さい」
数人の社員が視察を終えた重役達を見送った。
雨はだいぶ小降りになっており、社員が重役の隣で傘をさして車まで歩いていく。
「…あの、差し出がましいかと存じますが……」
内藤は常務についていき、車に乗り込む時に声を掛けた。
「当分はご自重なされたほうがよろしいかと」
常務は何も言わなかった。
それから2ヶ月後、常務が入院するという知らせを聞いた。
人間ドックで異常が見つかったらしい。
『触らぬ神に祟り無し』ーーーー
とはいえ、内藤は時々扉を開けて中に入っていく。
岩に貼った護符が剥がれていないか確認するために。
特に雷鳴轟く日には。
パンプスの軽い足音と革靴の鈍い音が複数響き渡る。
屋外の雨音は聞こえないが、雷鳴が時々中まで轟いてきた。
今回の視察の対応役である内藤が、重役たちに話し掛けた。
「本日はこのような天気の中お越しくださって、ご足労をおかけしました」
先導する内藤が言うと、背広を着た重役の一人が答えた。
「いやあ、着いた頃には土砂降りで些か間が悪かったな。まあこの時期には良くあることだ」
生産エリアまで来ると工場長が出迎え、全員作業用の服に着替えて通路を歩いて行った。
「…事故が発生したところは問題なく復旧しているようだな」
「確かに報告書通りだが、現状の作業員で定期点検を実施出来るのかね」
「改正した業務内容で既に何度か行っておりまして、実施可能な見通しが立っております。具体的には、……」
重役達の後ろで工場長の説明を聞きながら、内藤は生産エリア内の一点に目をやった。
ーーーーあの場所については一体なんて言われるだろうか。
やがて内藤の考えを読んだかのように、重役の一人が言った。
「…改築した例の場所は視察できるかね」
「事故の"元凶"の石塚か」
重役たちの間で小さな笑いが起きた。
内藤と工場長が一瞬目を合わせた。
直ぐに工場長が、
「ここから見えますが、あの6番のラインの隣です。行ってみましょうか」
エリア内に整然と並んだ機械の間に、灰色の四角い大きな矩形がピラミッドのように鎮座している。
「想像してたよりでかいな。扉付きか」
「コンクリートで周囲を覆い、スライドドアも付けて中に入れるようになってます」
「…今更無駄というのも野暮なんだろうが、これにかかった整備費を考えるとなあ…」
重役の一人が矩形を見上げてぼやくように言った。
「折角だ、中も見させてもらおうか。今開けられるかね」
工場長が鍵を取り出して扉を開けた。
「普段は消してありますが照明も設置してます。点けましょうか?」
「ああ、頼む」
内藤が扉付近のスイッチを入れると、入口の向こうにはごつごつした岩肌が立ちはだかっていた。
「岩の周りを一周できるくらいの余裕を残して部屋を作ってあります。天井部分も同じくらい隙間があります」
「ふーん…何でも昔からある癖に謂れが不明だそうだな。史跡としての宣伝は出来そうもないか」
内藤と工場長の顔が強張った。
名所になど出来るわけがない。
社員間の殺人事件、工場内の事故、自殺、怪我、発病、家庭内不和ーーーー。
工場に勤める社員の多くに降り掛かった厄災だ。
厄災などと言ったら信心深いことと笑われるかもしれない。
内藤はここに異動して4年間の勤務で起きたことを思い出す。
仕事上顔を合わせる他の部署の女性は朗らかな印象の人だった。
次第に挨拶もしなくなり、顔も強張って何か考え込むようになった。
数日後彼女の自宅は火災で全焼し、焼け跡から彼女含む家族の遺体が見つかった。
重役達が指摘していた事故は、機械の整備漏れが原因ということになっている。
しかし前回点検時に異常のなかった箇所に顕著な劣化が見られたことについて、整備担当の者は未だに首をひねっているらしい。
内藤が休憩室の前を通った時、工員同士で言い争うような声を聞いたことも何度かある。
数日後に休憩中に傷害事件が発生し、警察沙汰を避けたい会社側によって社内で収められた。
現場に駆け付けた内藤が見た工員達の顔は、鬼か何かに取り憑かれたように生気なく変貌していた。
既往歴の無かった工場長の部下はある日精神錯乱を起こし、当分の間休職することになった。
岩を戻す前の生産ラインで業務をしていた時のことだ。
理由も告げず、職場に顔を出さなくなった者がいる。
突然の体調不良を理由に工場を辞めていった者もいる。
辞める際に、その工員が内藤に言い残した言葉は次の通りである。
『笑われるかもしれませんけど、この建物にいると、…本当に嫌な気分になるんです。ちくちくと針で刺されてるというか、何か悪意をぶつけられているというか』
内藤は苦笑した。
しかし、勤務を始めて間もなくは活き活きしていた人々の表情が、日を経ずに焦燥とも憔悴ともとれる翳りを浮かべて消沈していくのを、確かに内藤は見てきた。
重役達はこれらの奇妙な報告に心を動かされたが、彼らが疑惑を持ったのは、内藤含む中間管理職達の管理者としての資質であった。
一度工場の者に対してヒアリング調査などが行われたが、業務上大きな問題のありそうなところはどうにも出てこない。
更に4年前、大石の課長殺害事件の後、岩の撤去に苦言を呈していた老婆が、役所で一騒ぎしていたのだ。
「ほら見たことか」「これはほんの始まりに過ぎんぞ」と窓口で職員相手に喚くものだから、次第に町民にも知れ渡ることとなってしまった。
「あの工場は祟られているらしい」などという地域の噂は、じわじわと広まってきている。
非科学的な噂であっても、地域に根付いた企業を謳う会社側としては払拭したいはずだ。
岩を工場内に移動させる稟議書が、本社から差し戻ってきたときは、やはりという気持ちになったものだ。
ただの岩を生産設備の立ち並ぶ真っ只中に移動させようなど、正気の沙汰とは思えないだろう。
内藤含む工場の者が必死に上申し、作業に支障の出ない施工計画を何度か作り直して、この突拍子もない提案に漸く許可が下りたのだ。
外の雷が大きな窓越しに時々光っては、ゴロゴロと音をたてる。
重役のうち小柄な常務が、安全性確認のため扉の内部に入って行った。
「常務、お気を付け下さい」
同行しようと内藤が後を追って中に入った時、窓一面に鮮烈な稲光が数回瞬き、一瞬真っ白になった。
間を置かずドーンと音が轟き、生産エリア内の照明が消えた。
「おっ、停電だ」
重役の誰かが言った。
分厚い雨雲で外は暗く、エリアの中も仄暗くなる。
内藤は突然内部の照明が消えたことに驚いた。
直ぐに雷による停電だと気付き、前方にいる常務に声を掛けた。
「停電のようです。周りにぶつからないように出られますか?」
返事はない。
常務の後ろ姿は闇に飲まれて殆ど見えない。
暗闇に慣れてくると、岩に顔を近付けている様子が見て取れた。
眼を大きく見開き、岩を見つめたまま動かない。
「……」
内藤が常務に近寄った。
その視線は岩の隙間に固定されていた。
…見ないほうがいい。
「…常務、取り敢えず出ましょう」
内藤の声に、金縛りから開放されたような挙動で常務が振り向いた。
「……あ、ああ」
常務は明らかに狼狽した様子で、入り口へ戻ろうとした。
狭い道を急いだせいでやや勢いよく内藤にぶつかった。
よろめいた内藤は反射的に岩に手をついて、寄りかかった体勢になる。
見てはならないのだ。
それなのに目の前には歪な巨石と巨石の黒い隙間がある。
隣の部屋を覗うように目に入ったのは赤黒い人型の何か、それも数人いる。
服らしいものは身に付けておらず、体は液体のようなものでぬらぬらとしている。
黒い空間にしゃがみこんでいたり、背を丸めて歩いていたり、……、
一人がこちらを向いた。
内藤が息を呑む。
何かがこちらに体の向きを変えた。
咄嗟に顔を離し、足早に入り口へと逃げた。
「悪い時に停電しまして。もうすぐ非常用電源が作動しますから」
外では工場長達が立っていた。
常務は矩形の建物を見上げたまま何も言おうとしない。
「後で非常用大型発電機も案内してもらえるかね。確か屋外にあったはずだろう」
外にいた重役の一人が内藤に言った。
「…はい、承知しました。後程傘の準備をいたしますので……」
内藤はどうにか平静を装って答えた。
重役たちは次の視察場所に移ろうとしている。
内藤は扉に鍵をかける前、もう一度だけ中を覗いてみた。
そこには空間の大部分を占める岩と、周囲の隙間があるだけだった。
「本日はお疲れ様でございました。どうぞ気を付けてお帰り下さい」
数人の社員が視察を終えた重役達を見送った。
雨はだいぶ小降りになっており、社員が重役の隣で傘をさして車まで歩いていく。
「…あの、差し出がましいかと存じますが……」
内藤は常務についていき、車に乗り込む時に声を掛けた。
「当分はご自重なされたほうがよろしいかと」
常務は何も言わなかった。
それから2ヶ月後、常務が入院するという知らせを聞いた。
人間ドックで異常が見つかったらしい。
『触らぬ神に祟り無し』ーーーー
とはいえ、内藤は時々扉を開けて中に入っていく。
岩に貼った護符が剥がれていないか確認するために。
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