遠い記憶、遠い未来。

haco.

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待ちぼうけ

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海の香りが駅から離れた場所から漂ってくる。

吹きつける風にはむかい、外へ歩き進めると、漁港が目の前に広がっている。

「さてと・・・」

マップを開いて現在地を確認をする。

「現在地は、新青森駅が今いるところね。。ここから船が出てればいいんだけど。」

見渡す限りでは、漁船どころか船一つと見当たらない。


「やっぱり、流されていったのかしら」

海鳥の鳴き声はしっかりと景色に溶け込むように飛行している。

「くーちゃん、来てくれるかな」

期待をしてしまう。

大海原を静かに眺めて2時間ぐらいは待ってみた。

それでもくーちゃんの来る気配はない。

「都合よくはこないものね。くーちゃんにも事情はあるだろうし」

クジラでも事情があるのかなんて突っ込んでしまうセイカ。

気づけば、16時を回っていた。

「今日は、ここでテントを張るかな」

駅内に戻ることにした。ちょうど食糧もあるし、安心して寝れるからだ。


その夜、不思議な夢を見てしまった。


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