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おまけ 沢田くんと映画館
沢田くんと待ち合わせ
しおりを挟むついにこの日がやって来た。
沢田くんと映画館デート! ドキドキしすぎて昨日はよく眠れなかった。今朝も6時半に起きちゃったし。
映画を見ている途中で眠っちゃったりしないか心配だなあ。
私はお気に入りのワンピースを着て、大型ショッピングモールの2階に位置する映画館に向かった。
時間は待ち合わせの15分前というところ。いろいろやってたらけっこうあっという間にいい時間になっていたけど、沢田くんはまだ来ていないかな?
【佐藤さん、まだかな……】
来てた。
遠くからでもパッと目を引く艶やかな黒髪と、透明感のある白い肌。それを引き立てるような7分丈の白シャツと細い黒デニムを履いている……私服姿の沢田くん!!!
やばい、血を吐きそうなほどカッコ良いんですが!!
【もしかして、ドッキリだったらどうしよう((((;゚Д゚)))))))緊張しすぎて朝5時に目が覚めたんだけど、もしかしてまだ夢の中だったらどうしよう! 知らず知らずのうちに二度寝することってあるよね。佐藤さんを待たせるわけにはいかないと思って1時間前から待っている俺っていう夢……悪夢じゃん!!((((;゚Д゚)))))))夢なら早く覚めろーーーっ!!!】
ええええっ、1時間も前から待ってたの⁉︎
私は慌てて沢田くんの前に小走りで近づいた。
「沢田くんっ」
【ドキッ!!!Σ(゚д゚lll)】
無表情に驚く沢田くん。顔面固まったままで、私を見つめて、
【さ、佐藤さん……来てくれた!!。゚(゚´Д`゚)゚。ええっ、めっちゃ可愛い! めっちゃ可愛いよ~~~!!! ああ、これが夢だったら脳内で作り出した俺、グッジョブ。いや、目覚めろや!!!】
いきなりテンションMAXのもよう。可愛すぎてニヤニヤしちゃう。
「ごめん、待った?」
「……今、来たとこ」
しかも嘘ついてるし。
【一度言ってみたかったんだ、このセリフヽ(*^ω^*)ノ】
分かるよ、その気持ち!
私は大きくうなずきたいのをこらえて、にっこりと笑った。
「じゃあ入ろうか、沢田くん」
「……うん【ドキドキ(*´Д`*)】」
こうして私たちは映画館のホールの中へと歩みを進めた。
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