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強者討伐 失われた武器
264 強者アスモ 2
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今考えるのは、アイツをどうやって倒すかということだ。
本来であればベルフェゴルは強者の中で一番弱い。それだと言うのに、あれだけの強さだった。アスタロトのように、攻撃の種類その物が変わっている可能性も十分ある。
初手の定番と言ったらまずはこれだよな。いきなり上位魔法を使うのも有りとは思うが……
アイツも何らかの能力があると思う。
俺の周囲に無数の風球を作り出し、アスモに向かって放つ。
この風球にアイツはどう行動する。
それから始まる無数の斬撃に対して、どういった対処をしてくる?
「何だ? 今のは一体?」
俺が放った風球は、アイツに触れることもなく、まるですり抜けるかのように、奥の壁にぶつかり斬撃が放たれる。
見ていたがアスモが回避した様子もなく、全ての風球が体をすり抜けているようだった。
収納からロングソードを取り出し、魔力糸を使って攻撃を繰り出していく。四本の剣撃は同じようにすり抜ける。
剣を戻し、さっきよりも数を増やして再度風球を放つ。しかし、どの攻撃もすり抜けるばかりで、当たる様子が一向に見られない。
不可解なのが、アイツは浮かんだまま俺の攻撃に対して何も行動をとっては居ない。
考えられるとするのなら、俺の攻撃は全て回避されているということか?
そう考えるのであれば、今見えているアイツは幻影の可能性がある。アスタロトの時は見えていたから索敵をしていなかった。そのため、複数居たということに気が付かなかった。
幻影だとすると、索敵による魔力判定は、別の所になっている可能性が高いのだが……。
「反応から考えてもアイツだよな。攻撃が当たらないとなると、どうすればいい?」
攻撃が当たらないというのなら、物理攻撃による回避が考えられる。だけど、初手に放った風魔法も同様にすり抜けている。
余裕を見せているのか、それともあそこから動かないことで、あの効果が発動できているのか?
ゲームであればダメージによる魔法に回避はない。だけど、風球だろうと、バーストロンドの範囲攻撃だとしても移動すれば回避できる。
移動すれば……だが、アスモは動くこともなく全ての攻撃が当たらない。
「なら地面ごと行くしか無いだろ!」
だとするのなら、今見えているアイツは本体ではない。確約できた話ではないが、そう考えられなくもない。
バーストロンドの光を広範囲にアスモの周囲を地面から天井まで爆裂が放たれるように撃ち放った。
無数の光が爆発に切り替わる瞬間、アスモの体が消えた。
索敵を展開すると、俺のすぐ近くに巨大な魔力反応。
アイツは姿を消した。だが、俺の真上に移動していたアスモは俺を見下ろして気持ち悪い顔をして笑っていた。
シールドを展開して、距離を取るが……笑ったままさっきと同じように動く気配はない。
「ニンゲン ヨワイ」
「ちっ」
気に入らねぇ。あれだけの不意打ちをしてきたというのに、アイツは何の攻撃をすることもなく俺が離れるのもただ見ている。
角があるのと肌が緑以外は、人と対して変わらない大きさだが……バーストロンドが発動する前にここまで来たというのなら、これがアイツの能力なのか?
考えられるのは二つある。
俺の動体視力では理解できないスピード。
もう一つは、空間転移。俺もまだ使えない魔法だ……。
「なっ」
「ヨワイ ヨワイ ヨワイ」
再び俺との距離を詰めたアスモは、腕が伸びるとウネウネ動き始めまるで触手のような形が変わっていた。
「ライトニング!」
前方範囲に放電による攻撃はかなりのスピードだったが、アイツの姿が先に消える。
またしても、至近距離にやって来たアスモは、腕を鞭のように扱い無数に繰り出される。アスタロトのようなことはなく、今度はシールドがその攻撃を防いでいた。
連続した攻撃に距離を取ろうにも、アスモは俺との一定距離を保ったまま、ひたすら攻撃を繰り出している。
「ヨワイ ヨワイ ヨワーイ」
「ふざけやがって」
この距離だと、逆に一気に詰め寄れるな。
クレムゾンブレイドを具現化し、アイツの攻撃をかわし、アスモ本体に斬りつけるも灼熱の剣は体をすり抜け、攻撃してきた腕に触れることもなく、ただ空を切る感じしか無い。
一体どうなっている……?
本来であればベルフェゴルは強者の中で一番弱い。それだと言うのに、あれだけの強さだった。アスタロトのように、攻撃の種類その物が変わっている可能性も十分ある。
初手の定番と言ったらまずはこれだよな。いきなり上位魔法を使うのも有りとは思うが……
アイツも何らかの能力があると思う。
俺の周囲に無数の風球を作り出し、アスモに向かって放つ。
この風球にアイツはどう行動する。
それから始まる無数の斬撃に対して、どういった対処をしてくる?
「何だ? 今のは一体?」
俺が放った風球は、アイツに触れることもなく、まるですり抜けるかのように、奥の壁にぶつかり斬撃が放たれる。
見ていたがアスモが回避した様子もなく、全ての風球が体をすり抜けているようだった。
収納からロングソードを取り出し、魔力糸を使って攻撃を繰り出していく。四本の剣撃は同じようにすり抜ける。
剣を戻し、さっきよりも数を増やして再度風球を放つ。しかし、どの攻撃もすり抜けるばかりで、当たる様子が一向に見られない。
不可解なのが、アイツは浮かんだまま俺の攻撃に対して何も行動をとっては居ない。
考えられるとするのなら、俺の攻撃は全て回避されているということか?
そう考えるのであれば、今見えているアイツは幻影の可能性がある。アスタロトの時は見えていたから索敵をしていなかった。そのため、複数居たということに気が付かなかった。
幻影だとすると、索敵による魔力判定は、別の所になっている可能性が高いのだが……。
「反応から考えてもアイツだよな。攻撃が当たらないとなると、どうすればいい?」
攻撃が当たらないというのなら、物理攻撃による回避が考えられる。だけど、初手に放った風魔法も同様にすり抜けている。
余裕を見せているのか、それともあそこから動かないことで、あの効果が発動できているのか?
ゲームであればダメージによる魔法に回避はない。だけど、風球だろうと、バーストロンドの範囲攻撃だとしても移動すれば回避できる。
移動すれば……だが、アスモは動くこともなく全ての攻撃が当たらない。
「なら地面ごと行くしか無いだろ!」
だとするのなら、今見えているアイツは本体ではない。確約できた話ではないが、そう考えられなくもない。
バーストロンドの光を広範囲にアスモの周囲を地面から天井まで爆裂が放たれるように撃ち放った。
無数の光が爆発に切り替わる瞬間、アスモの体が消えた。
索敵を展開すると、俺のすぐ近くに巨大な魔力反応。
アイツは姿を消した。だが、俺の真上に移動していたアスモは俺を見下ろして気持ち悪い顔をして笑っていた。
シールドを展開して、距離を取るが……笑ったままさっきと同じように動く気配はない。
「ニンゲン ヨワイ」
「ちっ」
気に入らねぇ。あれだけの不意打ちをしてきたというのに、アイツは何の攻撃をすることもなく俺が離れるのもただ見ている。
角があるのと肌が緑以外は、人と対して変わらない大きさだが……バーストロンドが発動する前にここまで来たというのなら、これがアイツの能力なのか?
考えられるのは二つある。
俺の動体視力では理解できないスピード。
もう一つは、空間転移。俺もまだ使えない魔法だ……。
「なっ」
「ヨワイ ヨワイ ヨワイ」
再び俺との距離を詰めたアスモは、腕が伸びるとウネウネ動き始めまるで触手のような形が変わっていた。
「ライトニング!」
前方範囲に放電による攻撃はかなりのスピードだったが、アイツの姿が先に消える。
またしても、至近距離にやって来たアスモは、腕を鞭のように扱い無数に繰り出される。アスタロトのようなことはなく、今度はシールドがその攻撃を防いでいた。
連続した攻撃に距離を取ろうにも、アスモは俺との一定距離を保ったまま、ひたすら攻撃を繰り出している。
「ヨワイ ヨワイ ヨワーイ」
「ふざけやがって」
この距離だと、逆に一気に詰め寄れるな。
クレムゾンブレイドを具現化し、アイツの攻撃をかわし、アスモ本体に斬りつけるも灼熱の剣は体をすり抜け、攻撃してきた腕に触れることもなく、ただ空を切る感じしか無い。
一体どうなっている……?
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