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強者討伐 失われた武器
212 強者アスタロト 1
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そうだった。俺は強者を倒すために来ていたんだよな。
ダンジョンを攻略することばかり考えていたからすっかり忘れていたな。
白い翼に、まとっている服も白。見るからに女性のような顔をしているが、魅力というものがまるで皆無だな。
出るとこは出ていないし……腕や足はやたらと筋肉質で、腹筋に至っては俺の六倍はあるぞ。
そのくせ、肌は綺麗とかどういう設定になっているんだよ。
「今の状態で、何処まで戦えるのか……はっきり言ってヤバいな」
ここ数日あのギミックばかり相手にしていたから、何の対策も取れていない。
多少の疲れはあるが、対抗できないというわけでもないだろうが……さてと、どうしたものか?
アスタロト。
本来であれば、五番目に登場する強者。
ベルフェゴルは最初に出会う強者だけど、順番なんて関係はないよな。
ゲームであれば当然後半になればなるほど、強者の強さも当然変わってくる。
逃げるにしても、後ろにある階段へと戻ればあのギミックの場所へ戻される。
状況は本当に最悪だな。
救いなのは、ここが空洞ってだけだな。
「殺すます。殺すます」
全く、強者はどいつもこいつもこんなんばっかりかよ。
「す、じゃなくて。し、だからな」
もしかして、アイツは馬鹿だからここに留まっていたとか無いだろうな。
馬鹿ならあのギミックも理解出来無さそうだしな……というかさ、何首を傾げてやがるんだ?
そういう動作が興味を持たれるのは、可愛いから許される行為だぞ?
お前だと違和感しか無いからな。
「殺すまし。殺すまし!」
ムキムキな両腕を振り上げ、叫ぶように声を発している。
やっぱりこいつはただの馬鹿だな……何でそっちを変えるんだよ。
「ちげーよ!」
俺はツッコミと同時に三連バーストロンドを放つ。
叫びのような声を爆音がかき消していく。
シールドを張り、ブレイブオーラで強化をする。
煙幕が薄くなってくると、アイツは顔をかばう腕、体には魔法による傷がついていた。
つまり、ベルフェゴルとは違ってこいつには俺の魔法が通用するということになる。
これだけで俺の勝機が見えてくる。
「ぎぎゃ」
「黒の反対は白だから、魔法じゃなくて物理が無効なのか?」
数発のエアスラッシュを放つと、風の斬撃がアスタロトの体を切り刻んでいく。
やはり、アイツには魔法が確実に効く。
きっとそれなりに抵抗はあるだろうが、全く効果がなかった相手よりも数段楽だ。
再度、エアスラッシュを放ち続け、アスタロトは翼を使い防御に徹していた。
「てんで弱いじゃねえかよ。これなら、もっと打ち込むだけだー!!」
それでも相手は強者だ。
そう簡単には倒れないだろうが、アイツも防御するだけで手一杯のご様子。
警戒すべきは、ベルフェゴルが使ってきた衝撃による範囲攻撃。
それでも、強化版のシールドならある程度は防げるだろうな。
とはいえ、これだけ攻撃を繰り出していれば、いつかは必ずアイツが先に倒れる。俺の魔力量からすれば多分問題はないだろう。
この調子ならドゥームブレイドを使うことは無さそうだな。
「殺すまし! 殺すまし!」
「それは怒っているのか? だけどな、そう簡単にこの攻撃は突破できないぞ」
エアスラッシュを少しだけ弱め、左手に魔力を集めていく。
ドゥームブレイドは大量の魔力を消費するが、アスタロトには魔法が効くから接近する必要もない。上位魔法を使うのに時間稼ぎはこれだけでも十分だ。
同時魔法だと、いくら慣れているとは言え手数はそれなりに減ってしまう。
それでも、防御だけに徹している状況から考えれば問題は無さそうに見える。
シールドとブレイブオーラを一旦解除して、魔力を集中させていく。
「デカイの一発くれてやるからな」
アスタロトは、俺が繰り出すエアスラッシュに耐えるだけ。
上位魔法が後少しで完成するはずだったが、俺の真横には大きな白い魔物が出現した。慌ててシールドを張ったが、間に合わなかったのかその打撃を受けてしまい大きく飛ばされた。
「ぐはっ」
ダンジョンを攻略することばかり考えていたからすっかり忘れていたな。
白い翼に、まとっている服も白。見るからに女性のような顔をしているが、魅力というものがまるで皆無だな。
出るとこは出ていないし……腕や足はやたらと筋肉質で、腹筋に至っては俺の六倍はあるぞ。
そのくせ、肌は綺麗とかどういう設定になっているんだよ。
「今の状態で、何処まで戦えるのか……はっきり言ってヤバいな」
ここ数日あのギミックばかり相手にしていたから、何の対策も取れていない。
多少の疲れはあるが、対抗できないというわけでもないだろうが……さてと、どうしたものか?
アスタロト。
本来であれば、五番目に登場する強者。
ベルフェゴルは最初に出会う強者だけど、順番なんて関係はないよな。
ゲームであれば当然後半になればなるほど、強者の強さも当然変わってくる。
逃げるにしても、後ろにある階段へと戻ればあのギミックの場所へ戻される。
状況は本当に最悪だな。
救いなのは、ここが空洞ってだけだな。
「殺すます。殺すます」
全く、強者はどいつもこいつもこんなんばっかりかよ。
「す、じゃなくて。し、だからな」
もしかして、アイツは馬鹿だからここに留まっていたとか無いだろうな。
馬鹿ならあのギミックも理解出来無さそうだしな……というかさ、何首を傾げてやがるんだ?
そういう動作が興味を持たれるのは、可愛いから許される行為だぞ?
お前だと違和感しか無いからな。
「殺すまし。殺すまし!」
ムキムキな両腕を振り上げ、叫ぶように声を発している。
やっぱりこいつはただの馬鹿だな……何でそっちを変えるんだよ。
「ちげーよ!」
俺はツッコミと同時に三連バーストロンドを放つ。
叫びのような声を爆音がかき消していく。
シールドを張り、ブレイブオーラで強化をする。
煙幕が薄くなってくると、アイツは顔をかばう腕、体には魔法による傷がついていた。
つまり、ベルフェゴルとは違ってこいつには俺の魔法が通用するということになる。
これだけで俺の勝機が見えてくる。
「ぎぎゃ」
「黒の反対は白だから、魔法じゃなくて物理が無効なのか?」
数発のエアスラッシュを放つと、風の斬撃がアスタロトの体を切り刻んでいく。
やはり、アイツには魔法が確実に効く。
きっとそれなりに抵抗はあるだろうが、全く効果がなかった相手よりも数段楽だ。
再度、エアスラッシュを放ち続け、アスタロトは翼を使い防御に徹していた。
「てんで弱いじゃねえかよ。これなら、もっと打ち込むだけだー!!」
それでも相手は強者だ。
そう簡単には倒れないだろうが、アイツも防御するだけで手一杯のご様子。
警戒すべきは、ベルフェゴルが使ってきた衝撃による範囲攻撃。
それでも、強化版のシールドならある程度は防げるだろうな。
とはいえ、これだけ攻撃を繰り出していれば、いつかは必ずアイツが先に倒れる。俺の魔力量からすれば多分問題はないだろう。
この調子ならドゥームブレイドを使うことは無さそうだな。
「殺すまし! 殺すまし!」
「それは怒っているのか? だけどな、そう簡単にこの攻撃は突破できないぞ」
エアスラッシュを少しだけ弱め、左手に魔力を集めていく。
ドゥームブレイドは大量の魔力を消費するが、アスタロトには魔法が効くから接近する必要もない。上位魔法を使うのに時間稼ぎはこれだけでも十分だ。
同時魔法だと、いくら慣れているとは言え手数はそれなりに減ってしまう。
それでも、防御だけに徹している状況から考えれば問題は無さそうに見える。
シールドとブレイブオーラを一旦解除して、魔力を集中させていく。
「デカイの一発くれてやるからな」
アスタロトは、俺が繰り出すエアスラッシュに耐えるだけ。
上位魔法が後少しで完成するはずだったが、俺の真横には大きな白い魔物が出現した。慌ててシールドを張ったが、間に合わなかったのかその打撃を受けてしまい大きく飛ばされた。
「ぐはっ」
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