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ラカトリア学園 高等部
85 ハルトには仕返しを・・・ 2
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つ、疲れた。何でこんな所まできて走っていたんだ?
それでいて、あのバーサーカーは何で呑気にドーナツを食っているんだよ。
前回出したことのあるドーナツを、何個か放り投げたことでハルトの暴走は止まり、ようやく開放された。
一応俺達はパーティーであり友達なんだよな?
その友達に対して、あんなバカでかい剣を振り回して脅すものか?
だいたい、甘いものが好きだったら最初から言ってくれよ。
次からは人数分用意しておこう。特に甘いものに関しては、何個でもあったほうがいいな。
慌ただしい休憩も終わり、パメラやミーアの爆裂を使って敵を呼び寄せ、ハルトには強化魔法をかけて俺はサポートに徹していた。
魔物との戦闘も順調に進み、五階層へと辿り着いた頃には皆の顔には疲れが出ていた。
「そろそろ夕方だよ?」
「今から宿屋は空いているかしら?」
「戻るつもりだったのか? 五階層まで来たから俺はてっきりここに泊まるのかと思っていたぞ?」
まさか、こんな所まで来て引き返すことを考えていたなんて驚きだった。
「アレス様はダンジョンで寝泊まりをしていたのですよね?」
「ああ、戻るのが面倒だからな。冒険者たちもそうやっているだろ?」
冒険者たちもテントなどを使って、ダンジョンで野営することもある。
俺はダンジョンで寝泊まりをしていたから当たり前だったが、父上やセドラからはダンジョンは一人で寝るものじゃないと何度も言われたことがある。
「子供の頃と違って、今は魔晶石で結界を張って寝てる。スォークランに居たオーガに踏まれようがびくともしない。だから、ここだと問題はないだろう」
「ま、魔晶石? そのような物を一体どこで?」
魔晶石は鉱山で稀に採れる、とても希少価値の高いものだ。火魔法を溜めれば、石に込められた魔力が尽きるまで発動することも可能だ。
空になれば、別の魔法に変えることも出来る。実践にはあまり実用性もないので、結界の魔法を入れているので外部からの侵入は不可能にしている。
この魔晶石はダンジョンを攻略したことで、無理やり父上から貰ったものだ。
間違っても色々と貴重な物を置いてあった倉庫に夜な夜な忍び込み物色して、探し当てていたということは一切ない。
好きなものを持っていくと良いと言ったのは父上だから何の問題もない。
「とりあえず、見てみるのがいいだろ。ハルト動くなよ。四隅に魔晶石をおいて、この水晶から魔法を発動させる」
「光の壁みたい……触った感じ何というか不思議な感じがします」
「それじゃあ燃やすからな」
俺の両手には、大きめの火球を作り出す。
俺が今から何をするのか、中にいるやつが一番理解しているようだった。
「アレス? それは大丈夫じゃないと思う。さっき追いかけたのは謝るから、ここから出してよ!」
ハルトは身振り手振りで何かを言っている。お前には説明してなかったけど、音も遮断しているから何言ってるか全く聞こえないんだよ。
俺が口角を上げると、ハルトの顔を引き攣っていた。
「ははは。その中で逃げようとしても無駄だ。あーーはははっ」
燃えさかる炎を結界へと投げつけるが、一瞬にしてかき消える。
それを何度も繰り返し、ハルトは中で暴れまわっている。
「という感じだ。中からも外からも同じようにここで消える。パメラも触っているから分かると思うけど、物がないのに進まないようなそんな変な感じがしただろ?」
「うん。攻撃をしても止まるみたい。すごい魔法だよ」
「あのさ、それは分かったけど。ハルトをそろそろ開放してあげたら?」
結界を解くと、ハルトからの抗議を受けつつレフリアが宥めていた。
さっきの仕返しだと、言った所で俺はレフリアから放たれた強烈な拳が、腹部へとめり込んでいた……パメラからは自業自得と言われ、ミーアはただ困った顔をしているだけだった。
仲間で友達なんだよな?
それでいて、あのバーサーカーは何で呑気にドーナツを食っているんだよ。
前回出したことのあるドーナツを、何個か放り投げたことでハルトの暴走は止まり、ようやく開放された。
一応俺達はパーティーであり友達なんだよな?
その友達に対して、あんなバカでかい剣を振り回して脅すものか?
だいたい、甘いものが好きだったら最初から言ってくれよ。
次からは人数分用意しておこう。特に甘いものに関しては、何個でもあったほうがいいな。
慌ただしい休憩も終わり、パメラやミーアの爆裂を使って敵を呼び寄せ、ハルトには強化魔法をかけて俺はサポートに徹していた。
魔物との戦闘も順調に進み、五階層へと辿り着いた頃には皆の顔には疲れが出ていた。
「そろそろ夕方だよ?」
「今から宿屋は空いているかしら?」
「戻るつもりだったのか? 五階層まで来たから俺はてっきりここに泊まるのかと思っていたぞ?」
まさか、こんな所まで来て引き返すことを考えていたなんて驚きだった。
「アレス様はダンジョンで寝泊まりをしていたのですよね?」
「ああ、戻るのが面倒だからな。冒険者たちもそうやっているだろ?」
冒険者たちもテントなどを使って、ダンジョンで野営することもある。
俺はダンジョンで寝泊まりをしていたから当たり前だったが、父上やセドラからはダンジョンは一人で寝るものじゃないと何度も言われたことがある。
「子供の頃と違って、今は魔晶石で結界を張って寝てる。スォークランに居たオーガに踏まれようがびくともしない。だから、ここだと問題はないだろう」
「ま、魔晶石? そのような物を一体どこで?」
魔晶石は鉱山で稀に採れる、とても希少価値の高いものだ。火魔法を溜めれば、石に込められた魔力が尽きるまで発動することも可能だ。
空になれば、別の魔法に変えることも出来る。実践にはあまり実用性もないので、結界の魔法を入れているので外部からの侵入は不可能にしている。
この魔晶石はダンジョンを攻略したことで、無理やり父上から貰ったものだ。
間違っても色々と貴重な物を置いてあった倉庫に夜な夜な忍び込み物色して、探し当てていたということは一切ない。
好きなものを持っていくと良いと言ったのは父上だから何の問題もない。
「とりあえず、見てみるのがいいだろ。ハルト動くなよ。四隅に魔晶石をおいて、この水晶から魔法を発動させる」
「光の壁みたい……触った感じ何というか不思議な感じがします」
「それじゃあ燃やすからな」
俺の両手には、大きめの火球を作り出す。
俺が今から何をするのか、中にいるやつが一番理解しているようだった。
「アレス? それは大丈夫じゃないと思う。さっき追いかけたのは謝るから、ここから出してよ!」
ハルトは身振り手振りで何かを言っている。お前には説明してなかったけど、音も遮断しているから何言ってるか全く聞こえないんだよ。
俺が口角を上げると、ハルトの顔を引き攣っていた。
「ははは。その中で逃げようとしても無駄だ。あーーはははっ」
燃えさかる炎を結界へと投げつけるが、一瞬にしてかき消える。
それを何度も繰り返し、ハルトは中で暴れまわっている。
「という感じだ。中からも外からも同じようにここで消える。パメラも触っているから分かると思うけど、物がないのに進まないようなそんな変な感じがしただろ?」
「うん。攻撃をしても止まるみたい。すごい魔法だよ」
「あのさ、それは分かったけど。ハルトをそろそろ開放してあげたら?」
結界を解くと、ハルトからの抗議を受けつつレフリアが宥めていた。
さっきの仕返しだと、言った所で俺はレフリアから放たれた強烈な拳が、腹部へとめり込んでいた……パメラからは自業自得と言われ、ミーアはただ困った顔をしているだけだった。
仲間で友達なんだよな?
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