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「起きてください!ご主人!朝です!」
『…んあ?』
テンションの高いしもべに起こされる。
『なんだよ…』
時計を見てみるとまだ朝の8時である…
『まだ、8時じゃないか…もう少しだけ寝かせてくれよ…』
そう言ってもう一度寝ようとする俺にアリスは
「いけません。昨日もそれでお母様に怒られたばかりでしょう!今日こそは起きてもらいます!それに私とお散歩に行く約束でしょう!」
『もう少しだけ…』
もう少し寝ようと布団に潜ろうとすると
「いいんですか?もう一度寝たら起きるまで顔という顔を舐め回しますよ!私はやると言ったらやりますよ!いいんですね!」
それはまずい。ついこの間も舐められて朝から風呂に入る羽目になったんだ。
『わかった!わかった!起きるから、舐めないでくれ!』
「お散歩に行きましょう!さぁ早く!」
『支度をするから待ってくれよ』
嬉しそうに尻尾をふっているアリスを見ながら支度をした。
アリスを連れて帰った日はとびっきり怒られた。こんな泥だらけにして、おまけに犬まで連れて帰ってくるなんてと。
アリスを追い出されそうになって自分が面倒を見るからとお願いしたのはいい思い出だ。 





散歩をするために靴を履いていると後ろから声をかけられた。
「息子よ、朝からどこに行くのだ?」
この声は俺の父親である
『アリスと散歩に行くのです』
「気持ちのいい朝だからな!散歩したくなる気持ちもわかるぞ!」
いや、俺は散歩するより寝てたいんだかな…
アリスに顔を舐められてしまうから行くだけで…
「あまり遠くへ行くなよ!それと朝ごはんまでには帰ってくるように」
『はい、父上。では行ってまいります』
「おう気をつけてな」
そう言って外に出た。
『どこを散歩しようかアリス。ついでに…スキルの練習でもできればいいんだが…』
 なんてことを言っていると
「近くの森はどうでしょう!あそこなら誰にも邪魔されずにスキルを使えるのではないでしょうか?」
なるほど…森か。
人目を気にせずスキルを使うにはもってこいな場所だな。
『よし、行くか!』
「はい!ご主人!」
アリスがいきなり走り出したことによって引っ張られ形なってしまった。


森についてからはアリスは蝶を追いかけて遊んでいる。
『あまり遠くに行くなよ。』
「はーい」
さて…
どうしようかな、また何かを作るか?
しばらく色々と作った。
うーん。とりあえずレベルを見てみるか…
『ステータスオープン』
ステータスを見るとLv.20と書かれている。
20か前よりは上がったな…
やはり何かものを作るのが1番効率よくレベルを上げられるのか?
「ご主人!レベルはどのぐらいになりましたか?」
蝶を追いかけて遊んでいたアリスがいつの間にか戻ってきていた
『なんだ、蝶を追いかけるのはもういいのか?』
「はい!満足しました!」
『あぁ、そう…』
「それより!レベルです!いくつになりました?」
レベルか…
『20だな…』
まだまだだな…
「20…なるほど…ご主人提案があります!」
提案?ろくでもないことじゃなきゃいいが…
『…なんだ?』
「ご主人!体力をつけましょう!」
はぁ?何を言ってるんだいきなり
それにレベルとなんの関係があるんだ
「ご主人、なんでいきなりレベルと関係ないことを言ってるんだ。と思ってますね?」
うわ…バレてる
「いいですか!敵と交戦中にもし魔力が尽きたらどうしますか?ご主人真っ先にやられてしまいますよ!」
いや、レベル関係ないし。森の奥の方に行けばダンジョンもある。ダンジョンにはモンスターも多くいると聞く。確かに今の俺には魔力が尽きたら戦う術がない。
なるほどアリスの言うことも一理ある。
「それに!ご主人体力ないのでご主人と遊べないです!」
お前、絶対そっちが本音だろ…
『体力つけるって言ってもなぁ…どうやってつければいいんだよ…』
「お父様です!お父様に剣の稽古をつけてもらいましょう!」
うぇ、まじで言ってるのか…
喜んでつけてくれるとは思うけど…
『うーん…父上にか…』
「はい!何か不都合でも?」
『父上、熱血だから…しばらく固有スキルの練習ができなくなるなと』
「それなら大丈夫ですよ!合間、合間にやればいいのです!」
うわ、さらっとえげつないこと言ったな。
『んー、まぁ帰りながら決めるか…
それよりレベルと関係なくないか?』
「そんなことありませんよー」
目を逸らすアリス
『おーい、目を逸らすな。こっち向けよ。』
そんなことを言いながら家に帰って行くことにした。

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