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6.世界の真実
驚きの事実
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リリアが切り出した話の深刻さとは対照的に、何が恥ずかしいのか彼女の頬は留まる事無く赤くなっていく。今や彼女の肌は、聖霊ヴィス様もビックリと言う程に朱に染まっていた。
俺としては何故にリリアが此処まで照れているのかが分からないが、恐らく彼女は話す内容を頭の中で反芻しそれによって益々照れ臭くなっているんだろう。つまりは、自爆って奴だ。
「わ……私から話す前にか……確認しておきたいのだが……。ゆ……勇者はその……先日の話はどこまで……覚えているのだ……?」
それでも、このまま時間が過ぎるのを待っていてもどうしようもない。
リリアもそれを理解しているのだろう、俯き加減に上目遣いで、俺の反応を探る様に問いかけて来たんだ。
むぅ! そんな仕草も非常に可愛らしい!
こんな場所で無ければ……いや、俺が勇者ではなく彼女が魔王でなければきっと目を奪われて動けなくなっていた事だろう。
だがしかし!
俺は此処に、何も見目麗しい魔王リヴェリアの姿を愛でに来た訳じゃあないんだ!
「そうだな……。確か……人界と魔界を結び付ける方法が、実は以前から考えられていたとかなんとか……だったかな?」
そう……確かその様な話を彼女よりされた処までは覚えてるんだ。あの時は、立ち去ろうとする俺を呼び止めたリリアと……。
『その……きょ……今日は! 会談に応じてくれてその……ありがとう! こうして話す事が出来て……ほ……本当にうれしかった!』
『いや、それは俺も望んだことだからな。寧ろこちらが礼を言いたいくらいだ』
『いえ……これは、私が望んでいた事だ。それも、そなたが願うよりも遥か昔より……』
『そうか……。まぁ、新たな問題が浮上して俺達が話し合っても即平和とはいかない様だが……これから協力して、頑張って行こう』
『せ……聖霊様達の話には上らなかったのだが……ほ……本当は、人界と魔界を結び付ける方法は考えられていたのだ……。もうその時間も……無いのかもしれないのだが……』
と、こんな会話を交わした訳だ。
そして、いよいよリリアがその本題を口にしようとしたその瞬間より以降を……俺は覚えていないんだった。
俺がそう答えると、彼女は瞑目して何度も頷いていた。
それは、俺の話を咀嚼している様にも見えるが、自身の気持ちを……呼吸を整えている様にも見える。そんなに重要な話だった……のか?
「そう……そうだ……。人族と魔族……この、今まで隔てられ接点すら持てなかった2つの種族を比較的早く、そして効果的に結び付ける手段が……あるのだ」
そしてリリアは、その赤い顔はそのままに俺が話した内容を肯定した。
彼女の状態異常も気掛かりだが、俺の意識はその「2つの種族を結び付ける手段」に向いていた。
今の段階で取り得る手段は、2つの種族から有望と思われる若者たちを見つけ出して引き合わせ、友好関係を築かせると言うものだけだ。
力はあっても大人となり柔軟な思考が持てない人物では意味が無いし、何よりも過去に柵が無く将来に希望を見出せる人材でなければ意味がないからな。
ただし慎重に人選を進めた処で、それが成功するかどうかは分からない。
誰がどんな感情やら想いを抱いているかなど、流石の俺達でも分からないからだ。
つまり長い時間を掛けた処で、それが水泡に帰す可能性だってある。それは、クリーク達やメニーナ達に至っても同様に存在する懸念でもあるんだ。
しかし、そんな事ばかり考えていては物事も進まない。
だから俺達は、少しでも見どころの有る若者を選んで実験的に交流させようと考えているんだ。
そしてこれが上手くいった暁には、他の人材を引き合わせる際に彼等の手も借りて互いの仲を取り持って貰おうとも考えていた。
だがリリアの言う事が本当ならば、そんな懸念を抱く必要もなく、それ程の労力も必要が無いと言う事だ。
これは……正しく俺達が、今現在で最も望んでいる事ではないだろうか!
「リ……リリア。それは、本当なのか!? どうやって!?」
そう問い返す俺の声は、僅かに上擦っていたかもしれない。
彼女の言葉には、俺の動揺を誘うだけの威力があったのは間違いないんだからな!
「う……うむ……」
そんな俺に気圧されたのか、それともそれ程言いにくい事なんだろうか。彼女は困った様な、恥ずかしい様な……どこかモジモジとした態度で更に俯いてしまったんだ。
おっと、いかんいかん。
女性を威圧するような言動は、勇者として以前に男として控えなければな。
即座にそう反省した俺は、彼女が口を開くのを待つ事にしたんだ。
暫し押し黙っていたリリアだったが、やがて意を決したような表情になって顔を上げた。
「今まで隔絶された世界で暮らして来た2つの種族なのだ……。相容れないのは仕方の無い事だろう……。ましてやこうも容姿が違えば、互いに違和感なり嫌悪感を抱いても仕方がない……。それに、両者には戦いの歴史と言う忌まわしい記憶さえある……」
口を開いたリリアは、随分と長い前置きを話し始めたんだ。
ただそれはその時に備えての前準備を行っている様にも見え、俺は口を挟む事無く彼女の前口上に耳を傾けた。
「……だが、そ……双方の世界で象徴となっている人物が結び付けば……それぞれの世界の住人達はその……その事実を認めざるを得ないとはお……思わないだろうか……?」
そしてリリアの口からは、その核心とも言うべき事が述べられた。
「それは……確かにそうだが……」
ただそれは、どうにも現実味の薄い話でもあった。
だから俺の口から零れた言葉は、どこか失望感を含んだものになってしまったんだ。
そりゃあ人界と魔界の代表者同士が誼を交わせば、双方の関係はぐっと良好になるだろうな。
でもその為には、互いの世界を代表する者たちの深い理解が必要になる。そしてそれこそが、火急にして最大の問題だと言えるんだ。
魔界を代表する人物と言えば……目の前にいる女性、魔王リヴェリアな訳だが、彼女に関しては問題なんてない。人界の人族……例えばそれが王族だろうとも貴族であっても豪商だろうが、彼女は偏見なく接する事が出来るはずだ。
そして人族の方も、色眼鏡で相手を見る事さえなければきっとリリアに好感を持ってくれるだろう。
聡明で機転が利き、何よりもこの容姿なのだ。もしも彼女が魔族でなく人族に生まれていたならば、それこそ人界を賑わす人物となっていた事は請け合いだからな。
ただし、そんな事が出来そうにないから……問題なんだよなぁ。
「そなたの懸念は、私にも良く分かっている」
そんな俺の考えを見透かしたように、リリアは僅かに微笑んで返答してきた。
ただ、彼女の話にはまだ続きがある様だった。
「そして私の言う各々の世界を象徴する人物とはその……権力者たちの事ではない……のだ……」
そこで言葉を区切った彼女は、またしてもその頬を赤らめていた。
ふむ……どうやら俺の想像は杞憂だった様だな。
考えてみれば……と言うか考えるまでもなく、俺が思いつく様な不安材料を彼女が気付かない訳がない……か。
それを踏まえた上での、彼女の提案なんだろうからな。
「それじゃあ、人界の代表を務める事が出来るのは誰だって言うんだ……? リリアのように、魔界全土にその名が響き渡っている〝魔王〟のような存在なんて、そうそういないぞ?」
人界全土にその名が知れているような人材なんて、始まりの街を城下に置くドヴェリエ王国国王か後は……光の聖霊アレティ様くらいじゃあないだろうか?
でも俺の考えも彼女の意見も、王族貴族では無いと結論付けている。
そして聖霊様なんだが……見た目の性別で言えば聖霊様は女性だし、そもそも聖霊様と親密な関係を築けるものなのか、それこそ疑問だからな。
「……いや……いる……のだ。と言うか、勇者よ……そなた、本当に気付いていないのか……?」
照れながらも不思議そうな表情をしたリリアが、俯き加減で考え込んでいた俺の顔を覗き込む様にして問いかけてきた。
そんな可愛らしい顔のリリアに見つめられて、俺は思考の底から引き揚げられた。
俺が……何に……気付いていない……だと……?
俺の呆けた表情を確認した彼女は、大きく息を吸い込むと矢継ぎ早に話し出したんだ!
「人界で最も名の知れた、そして最も人々の信頼厚き人物、それは……勇者よ、そなただ。そなたが私と結ばれその事を広く公表すれば、人界魔界に横たわる殆どの障害は恐らく苦も無く取り除かれる事だろう」
そこまで一気に言い切ったリリアは、大きく息をついた。
そして俺の方はと言えば。
彼女の言った事を理解しようとして……失敗していたんだった。
俺としては何故にリリアが此処まで照れているのかが分からないが、恐らく彼女は話す内容を頭の中で反芻しそれによって益々照れ臭くなっているんだろう。つまりは、自爆って奴だ。
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それでも、このまま時間が過ぎるのを待っていてもどうしようもない。
リリアもそれを理解しているのだろう、俯き加減に上目遣いで、俺の反応を探る様に問いかけて来たんだ。
むぅ! そんな仕草も非常に可愛らしい!
こんな場所で無ければ……いや、俺が勇者ではなく彼女が魔王でなければきっと目を奪われて動けなくなっていた事だろう。
だがしかし!
俺は此処に、何も見目麗しい魔王リヴェリアの姿を愛でに来た訳じゃあないんだ!
「そうだな……。確か……人界と魔界を結び付ける方法が、実は以前から考えられていたとかなんとか……だったかな?」
そう……確かその様な話を彼女よりされた処までは覚えてるんだ。あの時は、立ち去ろうとする俺を呼び止めたリリアと……。
『その……きょ……今日は! 会談に応じてくれてその……ありがとう! こうして話す事が出来て……ほ……本当にうれしかった!』
『いや、それは俺も望んだことだからな。寧ろこちらが礼を言いたいくらいだ』
『いえ……これは、私が望んでいた事だ。それも、そなたが願うよりも遥か昔より……』
『そうか……。まぁ、新たな問題が浮上して俺達が話し合っても即平和とはいかない様だが……これから協力して、頑張って行こう』
『せ……聖霊様達の話には上らなかったのだが……ほ……本当は、人界と魔界を結び付ける方法は考えられていたのだ……。もうその時間も……無いのかもしれないのだが……』
と、こんな会話を交わした訳だ。
そして、いよいよリリアがその本題を口にしようとしたその瞬間より以降を……俺は覚えていないんだった。
俺がそう答えると、彼女は瞑目して何度も頷いていた。
それは、俺の話を咀嚼している様にも見えるが、自身の気持ちを……呼吸を整えている様にも見える。そんなに重要な話だった……のか?
「そう……そうだ……。人族と魔族……この、今まで隔てられ接点すら持てなかった2つの種族を比較的早く、そして効果的に結び付ける手段が……あるのだ」
そしてリリアは、その赤い顔はそのままに俺が話した内容を肯定した。
彼女の状態異常も気掛かりだが、俺の意識はその「2つの種族を結び付ける手段」に向いていた。
今の段階で取り得る手段は、2つの種族から有望と思われる若者たちを見つけ出して引き合わせ、友好関係を築かせると言うものだけだ。
力はあっても大人となり柔軟な思考が持てない人物では意味が無いし、何よりも過去に柵が無く将来に希望を見出せる人材でなければ意味がないからな。
ただし慎重に人選を進めた処で、それが成功するかどうかは分からない。
誰がどんな感情やら想いを抱いているかなど、流石の俺達でも分からないからだ。
つまり長い時間を掛けた処で、それが水泡に帰す可能性だってある。それは、クリーク達やメニーナ達に至っても同様に存在する懸念でもあるんだ。
しかし、そんな事ばかり考えていては物事も進まない。
だから俺達は、少しでも見どころの有る若者を選んで実験的に交流させようと考えているんだ。
そしてこれが上手くいった暁には、他の人材を引き合わせる際に彼等の手も借りて互いの仲を取り持って貰おうとも考えていた。
だがリリアの言う事が本当ならば、そんな懸念を抱く必要もなく、それ程の労力も必要が無いと言う事だ。
これは……正しく俺達が、今現在で最も望んでいる事ではないだろうか!
「リ……リリア。それは、本当なのか!? どうやって!?」
そう問い返す俺の声は、僅かに上擦っていたかもしれない。
彼女の言葉には、俺の動揺を誘うだけの威力があったのは間違いないんだからな!
「う……うむ……」
そんな俺に気圧されたのか、それともそれ程言いにくい事なんだろうか。彼女は困った様な、恥ずかしい様な……どこかモジモジとした態度で更に俯いてしまったんだ。
おっと、いかんいかん。
女性を威圧するような言動は、勇者として以前に男として控えなければな。
即座にそう反省した俺は、彼女が口を開くのを待つ事にしたんだ。
暫し押し黙っていたリリアだったが、やがて意を決したような表情になって顔を上げた。
「今まで隔絶された世界で暮らして来た2つの種族なのだ……。相容れないのは仕方の無い事だろう……。ましてやこうも容姿が違えば、互いに違和感なり嫌悪感を抱いても仕方がない……。それに、両者には戦いの歴史と言う忌まわしい記憶さえある……」
口を開いたリリアは、随分と長い前置きを話し始めたんだ。
ただそれはその時に備えての前準備を行っている様にも見え、俺は口を挟む事無く彼女の前口上に耳を傾けた。
「……だが、そ……双方の世界で象徴となっている人物が結び付けば……それぞれの世界の住人達はその……その事実を認めざるを得ないとはお……思わないだろうか……?」
そしてリリアの口からは、その核心とも言うべき事が述べられた。
「それは……確かにそうだが……」
ただそれは、どうにも現実味の薄い話でもあった。
だから俺の口から零れた言葉は、どこか失望感を含んだものになってしまったんだ。
そりゃあ人界と魔界の代表者同士が誼を交わせば、双方の関係はぐっと良好になるだろうな。
でもその為には、互いの世界を代表する者たちの深い理解が必要になる。そしてそれこそが、火急にして最大の問題だと言えるんだ。
魔界を代表する人物と言えば……目の前にいる女性、魔王リヴェリアな訳だが、彼女に関しては問題なんてない。人界の人族……例えばそれが王族だろうとも貴族であっても豪商だろうが、彼女は偏見なく接する事が出来るはずだ。
そして人族の方も、色眼鏡で相手を見る事さえなければきっとリリアに好感を持ってくれるだろう。
聡明で機転が利き、何よりもこの容姿なのだ。もしも彼女が魔族でなく人族に生まれていたならば、それこそ人界を賑わす人物となっていた事は請け合いだからな。
ただし、そんな事が出来そうにないから……問題なんだよなぁ。
「そなたの懸念は、私にも良く分かっている」
そんな俺の考えを見透かしたように、リリアは僅かに微笑んで返答してきた。
ただ、彼女の話にはまだ続きがある様だった。
「そして私の言う各々の世界を象徴する人物とはその……権力者たちの事ではない……のだ……」
そこで言葉を区切った彼女は、またしてもその頬を赤らめていた。
ふむ……どうやら俺の想像は杞憂だった様だな。
考えてみれば……と言うか考えるまでもなく、俺が思いつく様な不安材料を彼女が気付かない訳がない……か。
それを踏まえた上での、彼女の提案なんだろうからな。
「それじゃあ、人界の代表を務める事が出来るのは誰だって言うんだ……? リリアのように、魔界全土にその名が響き渡っている〝魔王〟のような存在なんて、そうそういないぞ?」
人界全土にその名が知れているような人材なんて、始まりの街を城下に置くドヴェリエ王国国王か後は……光の聖霊アレティ様くらいじゃあないだろうか?
でも俺の考えも彼女の意見も、王族貴族では無いと結論付けている。
そして聖霊様なんだが……見た目の性別で言えば聖霊様は女性だし、そもそも聖霊様と親密な関係を築けるものなのか、それこそ疑問だからな。
「……いや……いる……のだ。と言うか、勇者よ……そなた、本当に気付いていないのか……?」
照れながらも不思議そうな表情をしたリリアが、俯き加減で考え込んでいた俺の顔を覗き込む様にして問いかけてきた。
そんな可愛らしい顔のリリアに見つめられて、俺は思考の底から引き揚げられた。
俺が……何に……気付いていない……だと……?
俺の呆けた表情を確認した彼女は、大きく息を吸い込むと矢継ぎ早に話し出したんだ!
「人界で最も名の知れた、そして最も人々の信頼厚き人物、それは……勇者よ、そなただ。そなたが私と結ばれその事を広く公表すれば、人界魔界に横たわる殆どの障害は恐らく苦も無く取り除かれる事だろう」
そこまで一気に言い切ったリリアは、大きく息をついた。
そして俺の方はと言えば。
彼女の言った事を理解しようとして……失敗していたんだった。
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