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番外編
侍従官ジョナサン・カーティスの独白③
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要するに、僕はデイジーに結婚を断られたのだ。
そのことに気づくまでに、僕は数日かかった。――かなり鈍いし、自分でも間抜けだとは思う。
でも母などは、僕とデイジーが婚約に至らなかったことを安堵しているようだったし、妹のドロシ―も「デイジーがお嫁に来なくてよかった」などと言っていた。嫡男クリスの婚約者として、我が家でわが物顔にふるまうデイジーを、煙たく思う使用人もいたらしい。僕は全然、気づいていなかったけれど。
向こうから誘うような形で関係を持ったクセに結婚を断るなんて、僕はデイジーの考えていることがわからなかった。いや、「誘われた」と思っているのは僕だけで、デイジーの意識の中では違うのだろうか?
僕が、女性というものをどこか、得体のしれない存在と思うようになったのは、間違いなくデイジーのせいで――ただ、その後の数か月、僕はクリスの落とした最後の爆弾の後始末に忙殺され、とてもじゃないが女性のことなど考えているひまもなかった。
僕はその年、士官学校を卒業する予定だった。就職先も陸軍省にほぼ決まりかけていた。
そこに降って湧いた兄クリスの不祥事。多額の金をばら撒いても、噂ははびこる。特に、身内の色恋関係の不祥事は。
――僕は陸軍省の仕事を辞退せざるを得なくなり、就職口に困った。
そんな時に、第三王子アルバート殿下の侍従官就任の話が来た。正直、意外だった。
僕が面接に出掛けると、普段は寄宿舎にいるはずの、殿下ご自身がいらっしゃった。
「やあ、舎監の先輩」
そう、殿下は僕と同じ寮で、僕は最高学年で舎監をしていた。――殿下はそれで僕の顔を名前を憶えていらっしゃったのだ。
「なんかね、調査報告書が来たけどさ、面倒くさいから読んでないんだ」
殿下は僕に封筒を差し出す。中は、クリスの事件の詳細が書かれ、「王子の侍従官には不適格」との論評があった。
僕はきっと、微妙な表情で殿下を見ただろう。
「何か、ろくでもないことが書いてありそうだけど、俺は、先輩さえよければ俺の下についてもらいたいと思っている。……第三王子で即位もしないから、たいして出世はできないけど」
「いえ……お仕えできますものなら、喜んで」
僕の答えを聞くと、殿下は僕から封筒をひったくり、それを火のついた暖炉に投げ込んでしまった。
「そう、じゃあ、決まりだね。何か言う奴はいるかもしれないが、気にしないでくれ」
殿下の話では、殿下は士官学校卒業までは、寄宿舎で暮らすけれど、卒業後は王都に邸宅を賜わる予定でいる。王族としての事務仕事などもそろそろ開始されるから、それで侍従官を選任することにしたらしい。
「二年間は王宮からもらう資産の管理と、独り立ちの準備くらいかな。だから一人で全部やらせてしまうことになるけど。言ってくれれば俺も少しは働く。あとはステファニーとのデートの時の護衛くらいかな。しょっちゅう、呼び出されて、あちこち連れ回される。先輩は貴族だから、そういう付き合いは問題ないよね。あとは――」
どこか投げやりな様子で仕事を列挙され、僕はそのまま、侍従官への任官が決まった。殿下が士官学校を卒業するまでは、週二日、寄宿舎に通って殿下と書類のやり取りをし、他は王都で事務仕事、週末の二日はステファニー嬢とのデートに護衛として付き添うことになった。
ステファニー嬢とのデートと言っても二人だけのことはまずない。お茶会や歌劇場へのエスコート、乗馬やピクニックが中心だったけれど、たいてい、ステファニー嬢の友人や姉妹が一緒だった。
参加者は、レコンフィールド公爵に関わる上位貴族の子弟、ステファニー嬢におもねる取り巻きの令嬢たち。娯楽の輪の中心は常にステファニー嬢で、殿下はいつもステファニー嬢を立てるように、一歩引いていた。――というか、微妙に退屈そうに僕には見えた。
上位貴族層の青年たちと、王都のクラブで歓談することもある。そんな時、殿下は僕を侍従官ではなく、貴族の友人として扱ってくれた。――殿下が僕を侍従官に選んだのは、僕がロックウィル伯爵の嫡男で、貴族青年の集まりに紛れても違和感がないせいだ。
考えてみれば、同じ寮に、伯爵位以上の爵位を持つ貴族子弟は僕を含めて数人だけだったし、彼らはもっと前途有望な出世コースに乗れる。第三王子の侍従官というのは、王子が即位する可能性もほぼないわけで、出世コースという観点から行けばかなり外れる。
そいういう意味で、たまたま兄の醜聞で就職がポシャった僕は、殿下にとってはうってつけだったわけだ。
侍従官になった最初の三年間、僕は実に唯一の殿下の配下として仕えた。休日に殿下がレコンフィールド公爵令嬢と出かける時、僕はほぼ毎回、付き従った。(だから殿下は、週の半ばに僕に休みをくれた。)殿下とレコンフィールド公爵令嬢、そしてその友人のシュタイナー伯爵令嬢のミランダ・コートウォール嬢と、彼女の婚約者のギルフォード侯爵子息アイザック・グレンジャー卿。いつからか、四人でのダブル・デートが定番になったが、殿下は必ず僕を連れていった。
――たぶん。あくまで僕の予想だけれど、殿下はアイザック・グレンジャーが苦手だった。
ステファニー嬢とミランダ嬢が女性同士で何かしている間、殿下はアイザック・グレンジャーと時間を潰さなければならない。どうもそれが苦痛だったらしいのだ。それで、そんな時は僕も間に入って会話をとりなした。アイザック・グレンジャーが大学を出る時に、彼を侍従官に登用するしないという話になったが、殿下は遠回しに拒否した。その頃はもう一人、ジェニングス侯爵の嫡男ジェラルド・ブルックを侍従として登用していたから、三人も必要ない、というのが殿下の意見だった。
殿下はレコンフィールド公爵家を中心とする、上位貴族の社交グループになじめていなかった。
僕とジェラルドを侍従に選んだのも、僕はリーデンシャーの田舎の伯爵家、ジェラルドは南部カールトンの出身で、王都の貴族社会と距離があり、要するに近くにいて疲れないからなのだろう。
そして殿下が感じていた疎外感は、そのまま殿下とレコンフィールド公爵令嬢との、なんとも言い難い歪な関係にそのまま反映されていた。
第三王子の婚約者としてふるまうレコンフィールド公爵令嬢レディ・ステファニーは、グループの中心であり、太陽であり、女神だった。グループ内の貴族子弟も令嬢も、みなレディ・ステファニーの機嫌を取ろうと必死だった。優先されるべきはレディ・ステファニーであり、殿下は常に、その意見を追認した。
アルバート殿下は、レコンフィールド公爵令嬢に首ったけだ――
そんな意見が普通に語られ、ステファニー嬢は満更でもない表情だったが、僕から見れば少しばかり異常だった。
王妃の姪で従妹とはいえ、なぜ王子より公爵令嬢が優先されるのだろう? ジェラルドなどは「殿下が我儘を許しているから」と評したが、それだけではない気がした。少なくとも殿下はステファニー嬢を愛してなどいないのでは? 彼女がいない場所で、殿下は一夜限りの浮気を繰り返した。本当にステファニー嬢が好きだったら、浮気なんてできないはず。
僕がそんな疑問を抱きはじめた時、殿下はある子爵夫人と出会った。
正確には、子爵夫人と、その幼い令嬢に――。
そのことに気づくまでに、僕は数日かかった。――かなり鈍いし、自分でも間抜けだとは思う。
でも母などは、僕とデイジーが婚約に至らなかったことを安堵しているようだったし、妹のドロシ―も「デイジーがお嫁に来なくてよかった」などと言っていた。嫡男クリスの婚約者として、我が家でわが物顔にふるまうデイジーを、煙たく思う使用人もいたらしい。僕は全然、気づいていなかったけれど。
向こうから誘うような形で関係を持ったクセに結婚を断るなんて、僕はデイジーの考えていることがわからなかった。いや、「誘われた」と思っているのは僕だけで、デイジーの意識の中では違うのだろうか?
僕が、女性というものをどこか、得体のしれない存在と思うようになったのは、間違いなくデイジーのせいで――ただ、その後の数か月、僕はクリスの落とした最後の爆弾の後始末に忙殺され、とてもじゃないが女性のことなど考えているひまもなかった。
僕はその年、士官学校を卒業する予定だった。就職先も陸軍省にほぼ決まりかけていた。
そこに降って湧いた兄クリスの不祥事。多額の金をばら撒いても、噂ははびこる。特に、身内の色恋関係の不祥事は。
――僕は陸軍省の仕事を辞退せざるを得なくなり、就職口に困った。
そんな時に、第三王子アルバート殿下の侍従官就任の話が来た。正直、意外だった。
僕が面接に出掛けると、普段は寄宿舎にいるはずの、殿下ご自身がいらっしゃった。
「やあ、舎監の先輩」
そう、殿下は僕と同じ寮で、僕は最高学年で舎監をしていた。――殿下はそれで僕の顔を名前を憶えていらっしゃったのだ。
「なんかね、調査報告書が来たけどさ、面倒くさいから読んでないんだ」
殿下は僕に封筒を差し出す。中は、クリスの事件の詳細が書かれ、「王子の侍従官には不適格」との論評があった。
僕はきっと、微妙な表情で殿下を見ただろう。
「何か、ろくでもないことが書いてありそうだけど、俺は、先輩さえよければ俺の下についてもらいたいと思っている。……第三王子で即位もしないから、たいして出世はできないけど」
「いえ……お仕えできますものなら、喜んで」
僕の答えを聞くと、殿下は僕から封筒をひったくり、それを火のついた暖炉に投げ込んでしまった。
「そう、じゃあ、決まりだね。何か言う奴はいるかもしれないが、気にしないでくれ」
殿下の話では、殿下は士官学校卒業までは、寄宿舎で暮らすけれど、卒業後は王都に邸宅を賜わる予定でいる。王族としての事務仕事などもそろそろ開始されるから、それで侍従官を選任することにしたらしい。
「二年間は王宮からもらう資産の管理と、独り立ちの準備くらいかな。だから一人で全部やらせてしまうことになるけど。言ってくれれば俺も少しは働く。あとはステファニーとのデートの時の護衛くらいかな。しょっちゅう、呼び出されて、あちこち連れ回される。先輩は貴族だから、そういう付き合いは問題ないよね。あとは――」
どこか投げやりな様子で仕事を列挙され、僕はそのまま、侍従官への任官が決まった。殿下が士官学校を卒業するまでは、週二日、寄宿舎に通って殿下と書類のやり取りをし、他は王都で事務仕事、週末の二日はステファニー嬢とのデートに護衛として付き添うことになった。
ステファニー嬢とのデートと言っても二人だけのことはまずない。お茶会や歌劇場へのエスコート、乗馬やピクニックが中心だったけれど、たいてい、ステファニー嬢の友人や姉妹が一緒だった。
参加者は、レコンフィールド公爵に関わる上位貴族の子弟、ステファニー嬢におもねる取り巻きの令嬢たち。娯楽の輪の中心は常にステファニー嬢で、殿下はいつもステファニー嬢を立てるように、一歩引いていた。――というか、微妙に退屈そうに僕には見えた。
上位貴族層の青年たちと、王都のクラブで歓談することもある。そんな時、殿下は僕を侍従官ではなく、貴族の友人として扱ってくれた。――殿下が僕を侍従官に選んだのは、僕がロックウィル伯爵の嫡男で、貴族青年の集まりに紛れても違和感がないせいだ。
考えてみれば、同じ寮に、伯爵位以上の爵位を持つ貴族子弟は僕を含めて数人だけだったし、彼らはもっと前途有望な出世コースに乗れる。第三王子の侍従官というのは、王子が即位する可能性もほぼないわけで、出世コースという観点から行けばかなり外れる。
そいういう意味で、たまたま兄の醜聞で就職がポシャった僕は、殿下にとってはうってつけだったわけだ。
侍従官になった最初の三年間、僕は実に唯一の殿下の配下として仕えた。休日に殿下がレコンフィールド公爵令嬢と出かける時、僕はほぼ毎回、付き従った。(だから殿下は、週の半ばに僕に休みをくれた。)殿下とレコンフィールド公爵令嬢、そしてその友人のシュタイナー伯爵令嬢のミランダ・コートウォール嬢と、彼女の婚約者のギルフォード侯爵子息アイザック・グレンジャー卿。いつからか、四人でのダブル・デートが定番になったが、殿下は必ず僕を連れていった。
――たぶん。あくまで僕の予想だけれど、殿下はアイザック・グレンジャーが苦手だった。
ステファニー嬢とミランダ嬢が女性同士で何かしている間、殿下はアイザック・グレンジャーと時間を潰さなければならない。どうもそれが苦痛だったらしいのだ。それで、そんな時は僕も間に入って会話をとりなした。アイザック・グレンジャーが大学を出る時に、彼を侍従官に登用するしないという話になったが、殿下は遠回しに拒否した。その頃はもう一人、ジェニングス侯爵の嫡男ジェラルド・ブルックを侍従として登用していたから、三人も必要ない、というのが殿下の意見だった。
殿下はレコンフィールド公爵家を中心とする、上位貴族の社交グループになじめていなかった。
僕とジェラルドを侍従に選んだのも、僕はリーデンシャーの田舎の伯爵家、ジェラルドは南部カールトンの出身で、王都の貴族社会と距離があり、要するに近くにいて疲れないからなのだろう。
そして殿下が感じていた疎外感は、そのまま殿下とレコンフィールド公爵令嬢との、なんとも言い難い歪な関係にそのまま反映されていた。
第三王子の婚約者としてふるまうレコンフィールド公爵令嬢レディ・ステファニーは、グループの中心であり、太陽であり、女神だった。グループ内の貴族子弟も令嬢も、みなレディ・ステファニーの機嫌を取ろうと必死だった。優先されるべきはレディ・ステファニーであり、殿下は常に、その意見を追認した。
アルバート殿下は、レコンフィールド公爵令嬢に首ったけだ――
そんな意見が普通に語られ、ステファニー嬢は満更でもない表情だったが、僕から見れば少しばかり異常だった。
王妃の姪で従妹とはいえ、なぜ王子より公爵令嬢が優先されるのだろう? ジェラルドなどは「殿下が我儘を許しているから」と評したが、それだけではない気がした。少なくとも殿下はステファニー嬢を愛してなどいないのでは? 彼女がいない場所で、殿下は一夜限りの浮気を繰り返した。本当にステファニー嬢が好きだったら、浮気なんてできないはず。
僕がそんな疑問を抱きはじめた時、殿下はある子爵夫人と出会った。
正確には、子爵夫人と、その幼い令嬢に――。
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