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【蛇足編】マクミラン侯爵夫人ローズマリー・ハミルトン
予期せぬ再会
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わたしの生い立ちや過去を知る人は、わたしの現在の状況を見て、とてつもない強運の持ち主か、そうでなければ善良な夫を色香で誑かした悪女だと思うかもしれない。わたし自身、波瀾万丈にも程があると思うもの。
借金まみれの貧乏男爵家の家計を助けるため、わたしはとある伯爵家にメイド奉公に出て、そこの嫡男デニスの子を孕んで、お屋敷を追い出されてしまった。大きなお腹を抱えて王都に出て、教会の慈善施設に転がり込み、なんとかルーカスを産んだ。
母一人子一人、死に物狂いで働いても、不運は続く。
ルーカスが流行り病にかかり、お金がなくて医者も診てくれない。仕事を休んで看病していたらクビになり、家賃が払えず借家を追い出されてしまった。着の身着のままで真冬の王都を彷徨って、医者、クライブ・マコーレーに拾われて、その囲い者になって二年。再び妊娠して、今度はクライブにも捨てられる。
そんなぼろぼろのわたしを、なぜか拾い上げてくれたのが今の夫、イライアス・ハミルトンだ。マクミラン侯爵で、王室からも引きのある優秀な医師。若くて独身で金髪に水色の瞳の素晴らしい美男子。仕立てのいい高そうな服を着て、物腰も柔らかで――何もかもが出来過ぎていて、むしろ胡散臭い。
彼はデニスの妻の従兄で、友人でもあり、戦死したデニスの最期を看取った人でもある。
医師である彼はわたしの妊娠に気づくと、お腹の子の父親は自分だと嘘をついて、わたしをマクミラン侯爵邸に連れて行った。結局、その時のお腹の子は不幸にも流産してしまったけれど、わたしはそのまま彼の妻に収まった。
こうやって説明すると、わたしがイライアスを色香で籠絡して、公爵夫人に成り上がったみたいに思われても、当然だと思う。流産してしまった子の父親はイライアス、てことになってるから、なおさらだ。実際、社交界であれこれ噂になっているようだが、誓って、わたしからイライアスに取り入ったわけではない。
そのあたり、イライアスが上手く説明してくれたのだろう、彼の母親のレディ・ヴェロニカも、執事のブレナンさんも家政婦のドーソン夫人も、屋敷のメイドたちもみなわたしたちに好意的で、ルーカスには家庭教師もつき、結婚式の後には無事に、今度は本当にイライアスの子を妊娠した。
わたしをアバズレと罵る噂については、イライアス自身が社交嫌いなのもあって、堅苦しい貴族的な集まりにもほとんど出ることはないから、今のところ実害はない。
ハンサムで優しい夫、温かい家、豪勢な食事、余裕のある暮らし。――すべてに恵まれて、この幸福が少し恐ろしいほど。そう、思っていた。
イライアスが妊婦もある程度は運動した方がいいと言うので、夫婦と息子ルーカスと、三人でよく散歩に出る。ちなみに、ルーカスは実の息子のように夫に懐いている。
植物園の楓並木の散歩道、イライアスが知り合いに出会って世間話をする間、わたしとルーカスは小さな女の子に会う。
紫色のドレスの上に白いエプロンを重ね、ボンネットには大きな赤いリボンを付けた、赤みがかった髪にヘーゼルの瞳の、四、五歳の可愛い子だ。
マリカ、と名乗った彼女は妙にルーカスに懐いて、ルーカスもまんざらでないのか、ずっと楓並木で遊んでいる。わたしはベンチに座って、その様子を見ていた。イライアスが戻ってきて、わたしたちもそろそろ帰ろうとなったが、女の子を一人で残していくことはできない。
マリカに聞けば、並木道のカフェでお茶を飲んでいるブルーグレーの落ち着いた色のドレスの貴婦人が母親だと言う。一言だけ挨拶をと近づいていくと、並んで歩いていた夫の足が止まる。
「イライアス?」
わたしが振り返れば、夫は青ざめた顔で貴婦人を凝視している。――その時に、何か嫌な予感がした。
「……モーガン公爵夫人……?」
「イライアス、お知り合い?」
「……ああ、昔の、患者さんだ……」
患者と言われて、わたしは改めて貴婦人を見る。ボンネットの陰で顔はよく見えなかったが、もう、けして若いとは言えない年齢だった。
ルーカスよりも小さな、四、五歳の子の母親にしては、ずいぶん――
そんな失礼なことを思いながら、貴婦人に微笑みかけると、彼女も優雅な会釈を返した。
「よろしければお座りになりませんこと?」
貴婦人に言われ、わたしは夫の様子が普通でないと気づいていたが、断る口実もなくて椅子に腰を下ろす。何しろ相手は公爵夫人だ。逃げ出すべきではないだろうと、わたしは思ったから。
モーガン公爵夫人が子供たちを遠ざけると、夫は突然に診療を放りだして戦地に行ったことを詫びている。額に汗が浮かび、緊張しているのがわかった。
すべてにソツのない夫の、唯一の欠点は女嫌い――というよりは、女性が苦手なことだという。私に対してはかなり強引に迫ってきた印象しかなく、まったく信じられないと思っていたけれど、こうして昔の患者を前にしてしどろもどろになっている様子を見ると、まんざら嘘でもないらしい。
わたしはテーブルの下で手を伸ばし、そっと、夫の手を握った。彼が一瞬驚いたように水色の瞳を見開き、わたしを見、ホッとしたように微笑んだ。
公爵夫人が優雅な手つきでコーヒーのカップをソーサーに戻す。
「わたくし、あの後、ランスに参りましたのよ」
「ランス……」
地理に疎いわたしが首を傾げると、イライアスが耳元に顔を寄せ、早口で言った。
「ランスは隣国ルーセンの海辺の保養地だよ。――あ、これは、妻のローズマリーです。昨年結婚しました」
夫が慌ててわたしを紹介すると、公爵夫人は遠くで遊ぶルーカスを見た。
「ルーカスはわたしの連れ子なんです」
未婚の母だけど、まあ、嘘ではない。マクミラン侯爵イライアス卿は、メイド上がりの子持ちのアバズレに誑かされて結婚した、という悪意ある噂については、外国から戻ったばかりの公爵夫人の耳には幸い、まだ届いていないようだ。彼女は頷いて、自分の状況を説明した。
「ランスで、とあるルーセンのご夫婦と知り合いまして、事情のあるお子さんを引き取って養女にしたんですのよ。年寄りばかりでは張り合いがございませんでしょう」
養女、と聞いたとたん、イライアスの口から安堵したようなため息が漏れた。どうりで、このご婦人の子にしては小さな子だと納得すると同時に、どうやら五、六年ほど前、イライアスと夫人は男女の関係にあったらしいと察してしまい、夫の正直さに吹き出しそうになった。
出会う前の夫の男女関係について、とやかく言うつもりはない。――とやかく言える立場にない、というのもあるけれど。
しかし、それにしてはずいぶんと年上の――
公爵夫人は、養女マリカ嬢が将来、世間からあれこれ言われるのではと心配していて、ある種、似たような境遇のルーカスと仲良くさせて欲しいと言う。わたしとしては断るようなことでもないので、是非、とニコニコ頷いておいたが、隣の夫は頬の肉がひきつっている。
後々の約束をしてその場は別れ、屋敷に戻ってきたのだが、その後のイライアスの様子は明らかに普通ではなかった。
「お義母様、モーガン公爵夫人ってご存知ですか?」
午後のお茶もそこそこに、逃げるように書斎に引っ込んでしまったイライアスを見送ってから、わたしは義母のレディ・ヴェロニカに尋ねてみる。
「……モーガン公爵夫人……ええ、モーガン公爵は貴族院議員としてはけっこうなやり手で……でも、首相の椅子まであと一歩、というときに卒中で倒れて、そのまま寝た切りになって、亡くなったのよね。もう五、六年も前……ああ、モーガン公爵はイライアスの患者だったわ」
「植物園で奥様にお会いしました」
「あら、外国の保養地に行かれたとばかり……戻っていらしたのね」
義母はしばらく考えて、わたしに言った。
「奥様も、イライアスの患者だったはずよ。……あの子はね、年増の患者に妙にモテるのよ。未亡人とか老嬢に」
「……はあ」
「ほら、あの最初の家庭教師のミス・トレヴィスみたいな、男性に縁がないまま嫁ぎ遅れてしまった女性に特にね。……そう言えば、彼女はどうやら、次の勤め先でうちの悪口を吹聴しているみたいね。イライアスは放っておけばいいと言うけど、あまりにひどいようならこちらも手段を講じないといけないわね」
「そんなことが!」
あまりに意外だったので、わたしは思わず義母の顔をじっと見てしまう。
「あの子が突然、軍医になって戦地に行ったのも、どうやら女性の患者たちに嫌気が差したせいらしいのよ。口に出さずに溜め込んでしまう子だから、少し心配ね」
義母に言われ、イライアスにとっては深い傷になっているのかもしれない、とわたしは思った。
借金まみれの貧乏男爵家の家計を助けるため、わたしはとある伯爵家にメイド奉公に出て、そこの嫡男デニスの子を孕んで、お屋敷を追い出されてしまった。大きなお腹を抱えて王都に出て、教会の慈善施設に転がり込み、なんとかルーカスを産んだ。
母一人子一人、死に物狂いで働いても、不運は続く。
ルーカスが流行り病にかかり、お金がなくて医者も診てくれない。仕事を休んで看病していたらクビになり、家賃が払えず借家を追い出されてしまった。着の身着のままで真冬の王都を彷徨って、医者、クライブ・マコーレーに拾われて、その囲い者になって二年。再び妊娠して、今度はクライブにも捨てられる。
そんなぼろぼろのわたしを、なぜか拾い上げてくれたのが今の夫、イライアス・ハミルトンだ。マクミラン侯爵で、王室からも引きのある優秀な医師。若くて独身で金髪に水色の瞳の素晴らしい美男子。仕立てのいい高そうな服を着て、物腰も柔らかで――何もかもが出来過ぎていて、むしろ胡散臭い。
彼はデニスの妻の従兄で、友人でもあり、戦死したデニスの最期を看取った人でもある。
医師である彼はわたしの妊娠に気づくと、お腹の子の父親は自分だと嘘をついて、わたしをマクミラン侯爵邸に連れて行った。結局、その時のお腹の子は不幸にも流産してしまったけれど、わたしはそのまま彼の妻に収まった。
こうやって説明すると、わたしがイライアスを色香で籠絡して、公爵夫人に成り上がったみたいに思われても、当然だと思う。流産してしまった子の父親はイライアス、てことになってるから、なおさらだ。実際、社交界であれこれ噂になっているようだが、誓って、わたしからイライアスに取り入ったわけではない。
そのあたり、イライアスが上手く説明してくれたのだろう、彼の母親のレディ・ヴェロニカも、執事のブレナンさんも家政婦のドーソン夫人も、屋敷のメイドたちもみなわたしたちに好意的で、ルーカスには家庭教師もつき、結婚式の後には無事に、今度は本当にイライアスの子を妊娠した。
わたしをアバズレと罵る噂については、イライアス自身が社交嫌いなのもあって、堅苦しい貴族的な集まりにもほとんど出ることはないから、今のところ実害はない。
ハンサムで優しい夫、温かい家、豪勢な食事、余裕のある暮らし。――すべてに恵まれて、この幸福が少し恐ろしいほど。そう、思っていた。
イライアスが妊婦もある程度は運動した方がいいと言うので、夫婦と息子ルーカスと、三人でよく散歩に出る。ちなみに、ルーカスは実の息子のように夫に懐いている。
植物園の楓並木の散歩道、イライアスが知り合いに出会って世間話をする間、わたしとルーカスは小さな女の子に会う。
紫色のドレスの上に白いエプロンを重ね、ボンネットには大きな赤いリボンを付けた、赤みがかった髪にヘーゼルの瞳の、四、五歳の可愛い子だ。
マリカ、と名乗った彼女は妙にルーカスに懐いて、ルーカスもまんざらでないのか、ずっと楓並木で遊んでいる。わたしはベンチに座って、その様子を見ていた。イライアスが戻ってきて、わたしたちもそろそろ帰ろうとなったが、女の子を一人で残していくことはできない。
マリカに聞けば、並木道のカフェでお茶を飲んでいるブルーグレーの落ち着いた色のドレスの貴婦人が母親だと言う。一言だけ挨拶をと近づいていくと、並んで歩いていた夫の足が止まる。
「イライアス?」
わたしが振り返れば、夫は青ざめた顔で貴婦人を凝視している。――その時に、何か嫌な予感がした。
「……モーガン公爵夫人……?」
「イライアス、お知り合い?」
「……ああ、昔の、患者さんだ……」
患者と言われて、わたしは改めて貴婦人を見る。ボンネットの陰で顔はよく見えなかったが、もう、けして若いとは言えない年齢だった。
ルーカスよりも小さな、四、五歳の子の母親にしては、ずいぶん――
そんな失礼なことを思いながら、貴婦人に微笑みかけると、彼女も優雅な会釈を返した。
「よろしければお座りになりませんこと?」
貴婦人に言われ、わたしは夫の様子が普通でないと気づいていたが、断る口実もなくて椅子に腰を下ろす。何しろ相手は公爵夫人だ。逃げ出すべきではないだろうと、わたしは思ったから。
モーガン公爵夫人が子供たちを遠ざけると、夫は突然に診療を放りだして戦地に行ったことを詫びている。額に汗が浮かび、緊張しているのがわかった。
すべてにソツのない夫の、唯一の欠点は女嫌い――というよりは、女性が苦手なことだという。私に対してはかなり強引に迫ってきた印象しかなく、まったく信じられないと思っていたけれど、こうして昔の患者を前にしてしどろもどろになっている様子を見ると、まんざら嘘でもないらしい。
わたしはテーブルの下で手を伸ばし、そっと、夫の手を握った。彼が一瞬驚いたように水色の瞳を見開き、わたしを見、ホッとしたように微笑んだ。
公爵夫人が優雅な手つきでコーヒーのカップをソーサーに戻す。
「わたくし、あの後、ランスに参りましたのよ」
「ランス……」
地理に疎いわたしが首を傾げると、イライアスが耳元に顔を寄せ、早口で言った。
「ランスは隣国ルーセンの海辺の保養地だよ。――あ、これは、妻のローズマリーです。昨年結婚しました」
夫が慌ててわたしを紹介すると、公爵夫人は遠くで遊ぶルーカスを見た。
「ルーカスはわたしの連れ子なんです」
未婚の母だけど、まあ、嘘ではない。マクミラン侯爵イライアス卿は、メイド上がりの子持ちのアバズレに誑かされて結婚した、という悪意ある噂については、外国から戻ったばかりの公爵夫人の耳には幸い、まだ届いていないようだ。彼女は頷いて、自分の状況を説明した。
「ランスで、とあるルーセンのご夫婦と知り合いまして、事情のあるお子さんを引き取って養女にしたんですのよ。年寄りばかりでは張り合いがございませんでしょう」
養女、と聞いたとたん、イライアスの口から安堵したようなため息が漏れた。どうりで、このご婦人の子にしては小さな子だと納得すると同時に、どうやら五、六年ほど前、イライアスと夫人は男女の関係にあったらしいと察してしまい、夫の正直さに吹き出しそうになった。
出会う前の夫の男女関係について、とやかく言うつもりはない。――とやかく言える立場にない、というのもあるけれど。
しかし、それにしてはずいぶんと年上の――
公爵夫人は、養女マリカ嬢が将来、世間からあれこれ言われるのではと心配していて、ある種、似たような境遇のルーカスと仲良くさせて欲しいと言う。わたしとしては断るようなことでもないので、是非、とニコニコ頷いておいたが、隣の夫は頬の肉がひきつっている。
後々の約束をしてその場は別れ、屋敷に戻ってきたのだが、その後のイライアスの様子は明らかに普通ではなかった。
「お義母様、モーガン公爵夫人ってご存知ですか?」
午後のお茶もそこそこに、逃げるように書斎に引っ込んでしまったイライアスを見送ってから、わたしは義母のレディ・ヴェロニカに尋ねてみる。
「……モーガン公爵夫人……ええ、モーガン公爵は貴族院議員としてはけっこうなやり手で……でも、首相の椅子まであと一歩、というときに卒中で倒れて、そのまま寝た切りになって、亡くなったのよね。もう五、六年も前……ああ、モーガン公爵はイライアスの患者だったわ」
「植物園で奥様にお会いしました」
「あら、外国の保養地に行かれたとばかり……戻っていらしたのね」
義母はしばらく考えて、わたしに言った。
「奥様も、イライアスの患者だったはずよ。……あの子はね、年増の患者に妙にモテるのよ。未亡人とか老嬢に」
「……はあ」
「ほら、あの最初の家庭教師のミス・トレヴィスみたいな、男性に縁がないまま嫁ぎ遅れてしまった女性に特にね。……そう言えば、彼女はどうやら、次の勤め先でうちの悪口を吹聴しているみたいね。イライアスは放っておけばいいと言うけど、あまりにひどいようならこちらも手段を講じないといけないわね」
「そんなことが!」
あまりに意外だったので、わたしは思わず義母の顔をじっと見てしまう。
「あの子が突然、軍医になって戦地に行ったのも、どうやら女性の患者たちに嫌気が差したせいらしいのよ。口に出さずに溜め込んでしまう子だから、少し心配ね」
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