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35、夜の王宮
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王が挙行した大規模な狩猟に付随する王宮の舞踏会。夜の行事は基本、遠慮するジュスティーヌも、これは避けることはできなくて、濃紺に真珠を散りばめたドレスを纏い、静かに王宮の広間に現れた。
金色の髪はサイドを編み込んで上半分だけ結って、そのほかは自然に背中を覆っている。胸高に締めた帯も金色で、手の込んだ銀糸の刺繍がシャンデリアの明かりに煌く。少し開いた首筋を飾るのは、瞳の色と同じサファイアの首飾り。貞潔を意味するその宝石が、儚げな風情によく似合っていた。
ジュスティーヌの背後には、王家の紋章を織り込んだ、王宮騎士の青い制服を着たラファエルらが控える。容姿と言い立ち居振る舞いといい、王女に並ぶと絵のように似合いであった。
国王の開幕の辞が終わると、白地に金糸の刺繍を散りばめた上着に、白い脚衣を履いた王太子マルスランが、大きなお腹を抱えた王太子妃イザベルを伴っていったん、広間を退出する。イザベルを居室まで送って、その後もう一度、広間に戻る予定にしていた。
王太子夫妻がいったん退出した後は、音楽が鳴り響いてダンスに移る。ダンスと言っても抱き合うように密着して踊るのではなく、せいぜい男女で手を繋いで、その場でステップを踏む程度の、良識あるものだ。
ゆったりしたリズムの優雅な一曲を王と王妃が踊り終えれば、次はダンス巧者たちが技を競う、早いテンポの曲に移る。手拍子が打ち鳴らされ、翻る裾に歓声が上がる。壇上の椅子に座って、ジュスティーヌはそれを眺めている。
「一曲お願いできませんか」
高位貴族の青年がジュスティーヌに声をかけるが、ジュスティーヌは静かに首を振る。隣国ではダンスなどする機会はなくて、帰国後にダンスの教師についてはいるが、まだ人前で踊る勇気はなかった。
夜が更けるほどに、広間の熱気は高まっていく。だがその熱気に当てられたのか、ジュスティーヌは気分が悪くなって、そっと周囲に目配せして静かに席を立つ。すかさずラファエルが背後で手配して、広間近くに割り当てられた王女の休憩室へと下がった。
「人が多すぎて酔ってしまったみたい。お酒なんて一口も飲んでいないのに」
「姫様は注目を浴びていらっしゃったから。緊張なさったのでしょう。少し休憩なさいまし」
侍女が熱いお茶を淹れ、ジュスティーヌに差し出す。
「しばらく、この部屋で休んでいるから、あなたたちも休憩してくれていいわ」
ジュスティーヌに言われ、騎士たちも隣の控室に下がる。ラファエルは部屋の隅に控えているつもりだったが、騎士の一人が小さな紙に書いた言伝を渡してきた。それを見て一瞬、眉をひそめると、セルジュに頼んで少し抜けると言って部屋を出ていった。
手紙はフィリップからだった。
人気のない回廊の陰に、フィリップの姿があり、速足で近づく。
「何の用だ。俺は姫君の側を離れることはできないというのに」
「わかってはいるが、これが最後のチャンスなんだ。ミレイユに会ってくれ」
「ミレイユ? 来ているのか――」
「最後に、別れを言いたいと。それだけなんだ。頼む」
ラファエルは眉を寄せるが、だが観念して、指示された庭園の方に急ぎ足で歩く。
空に、月が出ていた。――今日は、姫君が水に映った月を見たがるかもしれない。早く、帰らなければ。
四阿の柱の陰に、見慣れた人影を認め、一瞬、深呼吸した。
――かつては、愛しいと思った人。姿を目にすれば愛も蘇るかと思ったが、だが、今のラファエルには何の感慨も呼ばなかった。
「――ミレイユ。こういうのは、困る」
ラファエルの足音に、ミレイユは振り返る。
「ラファエル――会いたかった」
「今日は姫君の警護で手が離せない。もう、戻らなければ――」
ミレイユはラファエルに近づいて抱き着こうとするが、ラファエルはその手を拒んだ。
「こんなところで――誰が見ているかわからない。やめてくれないか」
「愛しているの。だから――わたくしを連れて、逃げて」
「は?」
別れを告げるだけだと聞いていたラファエルは、予想外のミレイユの言葉に間抜けな声を出してしまう。
「逃げる? 逃げるってどこへ?」
「お父様が、年明けにもスール子爵の元に嫁げって。あなた以外の人は嫌。だから、わたくしのことを愛してくださっているなら、わたくしは何も望まないから――」
「な――何の話だ。俺は君が別れを言いたいだけだと聞いて――」
すっかり及び腰のラファエルの腕をミレイユは掴んで、離れまいとするように言う。
「あなたさえいてくれれば、どんな貧乏も耐えられるわ。だから、お願い。わたくしを攫って逃げて!」
「ちょっと待ってくれ、何でそんなことになっているんだ、ミレイユ」
「わたくしのこと、愛しているんでしょ? だったら――」
「愛してはいるが、駆け落ちとか、とんでもない。俺は王家の騎士だ。王家に対する忠誠も責任も捨てて女と逃げるなんて、できるわけないだろう」
呆れたように言うラファエルに、ミレイユが茫然とする。
「どうして――だって、わたくしのこと、愛しているって――」
「ミレイユ、落ち着いてくれ。自分が何を言っているか、わかっているか。たしかに君が好きだったけれど、物事にはいろいろと優先順位がある。俺は王家から代々、ジロンド領を預かる家に生まれた者としての責任があるし、王家に忠誠を尽くす義務がある。それは自分の愛だの、恋だのに優先すべきものだ。領民の生活だってかかっているのだから。君を選んで貴族としての責任を放棄することはできない」
ラファエルにしてみたら、しごく真っ当なことを言っているつもりなのだが、頭に血が上ったミレイユは納得しない。
「どうして! 愛しているって言ったじゃない!――やっぱり、噂のとおり、姫君のことが!」
「しっ! ミレイユ、こんなところで大声を出さないでくれ。誰かに聞かれたら――」
「裏切り者! 一生、わたくしだけって言ったくせに! 嘘つき! 姫君に心変わりするなんて!」
「ミレイユ、姫君とは何でもないんだって! 大声を出すのはやめてくれ!」
咄嗟にミレイユの口を大きな掌で覆い、暴れるミレイユを何とか宥めようとする。
「本当に姫君とは何もない。ただの護衛だ。――心変わりはしていない。誓いは守るつもりだったが、爵位を得られる当てもないし、君の父上の許しを得られない。君が結婚すると言うのを、俺には止める権利はないんだよ。わかってくれ」
「じゃあ、どこかに二人で逃げて――」
「うちの父も兄も、君との結婚は認めないと言われた。駆け落ちしたら勘当されるし、それは貴族としての責任を放棄することになる。俺は騎士として、貴族として、それはできない」
はっきりと言われて、ミレイユの青い瞳に涙が浮かぶ。――ああ、この瞳の色が、好きだったのだと、ラファエルは思い出す。
「そんな――愛しているの。他の人は嫌。あなたが、あなたがいいの」
「ミレイユ――俺には力がなくて、申し訳ない。救ってはやれない」
救ってやれると思っていた。あの家から。あの父親から。――でも、ラファエルは無力だった。
ほろほろと涙を流し、ミレイユもようやく落ち着いたように見えたので、ラファエルは姫君の元に戻らなければと思い出す。
「ミレイユ、悪いが俺はもう行かなければ――」
「お願い。初めてはあなたがいいの。一度だけでいいから――ラファエル」
何を要求されているのか一瞬、理解できなくて、ラファエルの動きが止まる。
「何を――言ってるんだ、ミレイユ」
「あんな二十も年上の男に触れられるのは嫌。せめて、初めては好きな人に捧げたいの。お願い――」
ミレイユの瞳がラファエルの瞳を射抜く。
「それは――」
数か月前であれば、ラファエルの心も動いたかもしれない。ずっと、ミレイユを愛していると、思っていたから。
だが今、ラファエルの脳裏には、同じ青い瞳の人の姿が浮かぶ。彼女の涙、金色の髪、そして――ちらりと見た、傷だらけのあの白い背中。
無理だ、とラファエルは思う。
ミレイユを抱くことはできない。なぜなら――。
ラファエルはすでに、姫を愛しているから。ずっと、心変わりはしていないと、思い込もうとしていたけれど、ラファエルは今、はっきりと自覚した。
愛しているのは、ミレイユではない。水に映った月のように、永久に触れることのできない、あのひとなのだ。
金色の髪はサイドを編み込んで上半分だけ結って、そのほかは自然に背中を覆っている。胸高に締めた帯も金色で、手の込んだ銀糸の刺繍がシャンデリアの明かりに煌く。少し開いた首筋を飾るのは、瞳の色と同じサファイアの首飾り。貞潔を意味するその宝石が、儚げな風情によく似合っていた。
ジュスティーヌの背後には、王家の紋章を織り込んだ、王宮騎士の青い制服を着たラファエルらが控える。容姿と言い立ち居振る舞いといい、王女に並ぶと絵のように似合いであった。
国王の開幕の辞が終わると、白地に金糸の刺繍を散りばめた上着に、白い脚衣を履いた王太子マルスランが、大きなお腹を抱えた王太子妃イザベルを伴っていったん、広間を退出する。イザベルを居室まで送って、その後もう一度、広間に戻る予定にしていた。
王太子夫妻がいったん退出した後は、音楽が鳴り響いてダンスに移る。ダンスと言っても抱き合うように密着して踊るのではなく、せいぜい男女で手を繋いで、その場でステップを踏む程度の、良識あるものだ。
ゆったりしたリズムの優雅な一曲を王と王妃が踊り終えれば、次はダンス巧者たちが技を競う、早いテンポの曲に移る。手拍子が打ち鳴らされ、翻る裾に歓声が上がる。壇上の椅子に座って、ジュスティーヌはそれを眺めている。
「一曲お願いできませんか」
高位貴族の青年がジュスティーヌに声をかけるが、ジュスティーヌは静かに首を振る。隣国ではダンスなどする機会はなくて、帰国後にダンスの教師についてはいるが、まだ人前で踊る勇気はなかった。
夜が更けるほどに、広間の熱気は高まっていく。だがその熱気に当てられたのか、ジュスティーヌは気分が悪くなって、そっと周囲に目配せして静かに席を立つ。すかさずラファエルが背後で手配して、広間近くに割り当てられた王女の休憩室へと下がった。
「人が多すぎて酔ってしまったみたい。お酒なんて一口も飲んでいないのに」
「姫様は注目を浴びていらっしゃったから。緊張なさったのでしょう。少し休憩なさいまし」
侍女が熱いお茶を淹れ、ジュスティーヌに差し出す。
「しばらく、この部屋で休んでいるから、あなたたちも休憩してくれていいわ」
ジュスティーヌに言われ、騎士たちも隣の控室に下がる。ラファエルは部屋の隅に控えているつもりだったが、騎士の一人が小さな紙に書いた言伝を渡してきた。それを見て一瞬、眉をひそめると、セルジュに頼んで少し抜けると言って部屋を出ていった。
手紙はフィリップからだった。
人気のない回廊の陰に、フィリップの姿があり、速足で近づく。
「何の用だ。俺は姫君の側を離れることはできないというのに」
「わかってはいるが、これが最後のチャンスなんだ。ミレイユに会ってくれ」
「ミレイユ? 来ているのか――」
「最後に、別れを言いたいと。それだけなんだ。頼む」
ラファエルは眉を寄せるが、だが観念して、指示された庭園の方に急ぎ足で歩く。
空に、月が出ていた。――今日は、姫君が水に映った月を見たがるかもしれない。早く、帰らなければ。
四阿の柱の陰に、見慣れた人影を認め、一瞬、深呼吸した。
――かつては、愛しいと思った人。姿を目にすれば愛も蘇るかと思ったが、だが、今のラファエルには何の感慨も呼ばなかった。
「――ミレイユ。こういうのは、困る」
ラファエルの足音に、ミレイユは振り返る。
「ラファエル――会いたかった」
「今日は姫君の警護で手が離せない。もう、戻らなければ――」
ミレイユはラファエルに近づいて抱き着こうとするが、ラファエルはその手を拒んだ。
「こんなところで――誰が見ているかわからない。やめてくれないか」
「愛しているの。だから――わたくしを連れて、逃げて」
「は?」
別れを告げるだけだと聞いていたラファエルは、予想外のミレイユの言葉に間抜けな声を出してしまう。
「逃げる? 逃げるってどこへ?」
「お父様が、年明けにもスール子爵の元に嫁げって。あなた以外の人は嫌。だから、わたくしのことを愛してくださっているなら、わたくしは何も望まないから――」
「な――何の話だ。俺は君が別れを言いたいだけだと聞いて――」
すっかり及び腰のラファエルの腕をミレイユは掴んで、離れまいとするように言う。
「あなたさえいてくれれば、どんな貧乏も耐えられるわ。だから、お願い。わたくしを攫って逃げて!」
「ちょっと待ってくれ、何でそんなことになっているんだ、ミレイユ」
「わたくしのこと、愛しているんでしょ? だったら――」
「愛してはいるが、駆け落ちとか、とんでもない。俺は王家の騎士だ。王家に対する忠誠も責任も捨てて女と逃げるなんて、できるわけないだろう」
呆れたように言うラファエルに、ミレイユが茫然とする。
「どうして――だって、わたくしのこと、愛しているって――」
「ミレイユ、落ち着いてくれ。自分が何を言っているか、わかっているか。たしかに君が好きだったけれど、物事にはいろいろと優先順位がある。俺は王家から代々、ジロンド領を預かる家に生まれた者としての責任があるし、王家に忠誠を尽くす義務がある。それは自分の愛だの、恋だのに優先すべきものだ。領民の生活だってかかっているのだから。君を選んで貴族としての責任を放棄することはできない」
ラファエルにしてみたら、しごく真っ当なことを言っているつもりなのだが、頭に血が上ったミレイユは納得しない。
「どうして! 愛しているって言ったじゃない!――やっぱり、噂のとおり、姫君のことが!」
「しっ! ミレイユ、こんなところで大声を出さないでくれ。誰かに聞かれたら――」
「裏切り者! 一生、わたくしだけって言ったくせに! 嘘つき! 姫君に心変わりするなんて!」
「ミレイユ、姫君とは何でもないんだって! 大声を出すのはやめてくれ!」
咄嗟にミレイユの口を大きな掌で覆い、暴れるミレイユを何とか宥めようとする。
「本当に姫君とは何もない。ただの護衛だ。――心変わりはしていない。誓いは守るつもりだったが、爵位を得られる当てもないし、君の父上の許しを得られない。君が結婚すると言うのを、俺には止める権利はないんだよ。わかってくれ」
「じゃあ、どこかに二人で逃げて――」
「うちの父も兄も、君との結婚は認めないと言われた。駆け落ちしたら勘当されるし、それは貴族としての責任を放棄することになる。俺は騎士として、貴族として、それはできない」
はっきりと言われて、ミレイユの青い瞳に涙が浮かぶ。――ああ、この瞳の色が、好きだったのだと、ラファエルは思い出す。
「そんな――愛しているの。他の人は嫌。あなたが、あなたがいいの」
「ミレイユ――俺には力がなくて、申し訳ない。救ってはやれない」
救ってやれると思っていた。あの家から。あの父親から。――でも、ラファエルは無力だった。
ほろほろと涙を流し、ミレイユもようやく落ち着いたように見えたので、ラファエルは姫君の元に戻らなければと思い出す。
「ミレイユ、悪いが俺はもう行かなければ――」
「お願い。初めてはあなたがいいの。一度だけでいいから――ラファエル」
何を要求されているのか一瞬、理解できなくて、ラファエルの動きが止まる。
「何を――言ってるんだ、ミレイユ」
「あんな二十も年上の男に触れられるのは嫌。せめて、初めては好きな人に捧げたいの。お願い――」
ミレイユの瞳がラファエルの瞳を射抜く。
「それは――」
数か月前であれば、ラファエルの心も動いたかもしれない。ずっと、ミレイユを愛していると、思っていたから。
だが今、ラファエルの脳裏には、同じ青い瞳の人の姿が浮かぶ。彼女の涙、金色の髪、そして――ちらりと見た、傷だらけのあの白い背中。
無理だ、とラファエルは思う。
ミレイユを抱くことはできない。なぜなら――。
ラファエルはすでに、姫を愛しているから。ずっと、心変わりはしていないと、思い込もうとしていたけれど、ラファエルは今、はっきりと自覚した。
愛しているのは、ミレイユではない。水に映った月のように、永久に触れることのできない、あのひとなのだ。
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