28 / 86
28、衝撃
しおりを挟む
湖上祭で覆った舟には王女が乗っていた、との噂は、凄まじい勢いで王都中に広まった。水に落ちた王女は体調を崩して寝込んでしまい、ラファエルは王女を危険にさらした責任を取って、護衛の職を辞そうとしたがそれは許されず、ただ王女が臥せっている数日の間、自宅での謹慎となった。ぶつかった方の舟は、王都で羽振りのいい商人のドラ息子が、娼婦を着飾らせて貴族と詐って舟に乗せ、さらに王女に狼藉を働いたということで、そちらは厳重な処罰を受けた。
やはり王女とラファエルは人目を忍ぶ仲だったのだ、と人々は噂しあう。ミレイユも当然、噂に衝撃を受けたクチだ。
「しかも助けたのがお兄様とエレイン様だったなんて」
ミレイユは異母兄とその恋人を前に、溜息をつく。
「湖上祭で舟に乗ってみたいという姫君の希望に添って、ラファエルが護衛として同乗したと言うのだが――」
「そんな言い訳、不自然よ。あの舟が恋人同士で乗るものだとは、皆、知っているのですから」
フィリップの言葉に、エレインが不満そうに言う。エレインは当然、銀髪の騎士と王女は恋人なのだと信じていた。実はフィリップの異母妹の恋人だと後から聞かされ、すっかりお冠であった。
「助けなきゃよかったわ」
「いや、ラファエルはともかく、姫君は助けなければまずいだろう」
フィリップがエレインを宥める。あの後、フィリップたちには王宮より丁寧な令状と褒賞があった。
「ラファエルはミレイユにはどう、説明しているのだ」
「それが――」
ミレイユが俯く。謹慎中だからと、手紙のやり取りも謝絶され、すべて戻ってきてしまった。恋人の不実を問い質したいのに、それすら拒否されている状態だ。
「お父様は、来月にはスール子爵とのお見合いをすると仰っていて、何とかその前に、一度ラファエルと話がしたいのに――」
とうとう、ミレイユは涙を零す。フィリップはその様子に、両腕を組んで思案した。
フィリップとラファエルは友人であるから、フィリップはラファエルとミレイユの仲を応援する立場を取っていたが、だが父親に対して働きかけるとか、そういう努力はしてこなかった。要はラファエルが爵位さえ得ればいいのであって、ラファエルほどの優秀な男なら、すぐにも叙爵は叶うと高を括っていたからである。
実際には、相当な功績をあげたらしいのに、ラファエルの叙爵は見送られた。何となく、背後に父アギヨン侯爵の暗躍があるのだろうと、フィリップは予想した。――つまり、父はラファエルに端からミレイユを嫁がせる気がないのだ。
その一件でラファエルも思うところがあったのか、あるいは、彼もさすがに切れたのか。そこに、王太子が出戻りの王女の降嫁をチラつかせたら。
しかも、フィリップの目にも王女は大変に美しいし、性格も素直そうだ。認められそうもないミレイユとの婚姻に拘るより、とっとと王女に乗り換えたいと、ラファエルでなくとも思うかもしれない。
ミレイユの兄としては、ラファエルの心変わりを責めたい気持ちはあるが、一人の男として冷静に見れば、あくまでミレイユとの結婚を認めず、未だに邸への出入りさえ許さないアギヨン侯爵家のやり方はひどい。自分だったら、もっと早くに匙を投げていたに違いない。
「――ミレイユ、ラファエルに結婚を申し込まれて、何年になる?」
ミレイユは手巾で目尻の涙をぬぐいながら、言う。
「十六の歳でしたから――三年になりますわ。何度もお父様には袖にされて、それでも諦めないと仰ってくださったのに」
「三年? 三年も、結婚の申し込みを断られ続けているの?」
思わずエレインが身を乗り出す。
「……それは、確かに彼だけを責めるのは酷ね。彼の家だって、そこまでされれば面白くないでしょうし、王家からお話が来れば、断るのは難しいわ」
エレインもまた、形のよい眉を顰めた。ミレイユが涙をぬぐいながら言う。
「何とか、彼と話がしたいの。お兄様、彼に手紙を渡して欲しいのよ」
フィリップは少し唇を引き結んで、渋々頷いた。
アギヨン侯爵家を出たフィリップとエレインは、馬車に同乗してエレインの家に向かう。その前に使者をジロンド伯爵家に向かわせ、この後の訪問の約束を取り付ける。
「俺はこの前、奴の命を救った恩人だ。俺の訪問までは拒否できないだろう」
エレインを家まで送ってから、その後にジロンド伯爵家に向かうつもりだった。
「どうしてあなたのお父様は、ミレイユ様とラファエル様の結婚に反対していらっしゃるの? 確かに爵位はないけれど、ジロンド伯爵の次男で王宮の騎士、それも王太子殿下のお気に入りだと聞きましたわ」
エレインは地方に領地を有する子爵家の娘で王都の情勢には疎いが、ラファエルが若手の中ではかなりの有望株だというのは情報として知っている。
「ジロンド伯爵家と繋がりができるのなら、たとえ爵位なんてなくても、彼を婿にという家は多いのではなくて?どうしてアギヨン侯爵様は、そんなに頑なに拒否なさるのかしら」
「ジロンド伯爵家は王党派だ。対して俺の親父は守旧派で、王家の力が強まるのを良しとしない。それに、親父はミレイユを爵位持ちの金持ちか、守旧派の権力を固めるのに役立ちそうな貴族に嫁がせるつもりでいる。ジロンド伯爵家は筋金入りの王党派で、ミレイユを嫁にやっても親父の派閥に寝返ってはくれない。嫁にやるだけ損だと思っているんだ」
フィリップの返事に、エレインは呆れる。
「つまり、あなたのお父様がわたくしとの結婚に同意したのも――」
「君の父上の領地には、銅の鉱山がある。親父はそこの利権に目を着けているんじゃないかな」
「――最悪ね」
「結婚、考え直すか?」
「あなたも鉱山目当てなの? 父がそれをわたくしの持参金に含めるとは思えないけれど」
ハシバミ色の瞳で問いかけるエレインに、フィリップが笑う。
「俺はそんな鉱山のことなんて、親父に聞いて初めて知ったよ。経営の仕方もわからんし、もらっても困る」
その返答にエレインも噴き出した。
やはり王女とラファエルは人目を忍ぶ仲だったのだ、と人々は噂しあう。ミレイユも当然、噂に衝撃を受けたクチだ。
「しかも助けたのがお兄様とエレイン様だったなんて」
ミレイユは異母兄とその恋人を前に、溜息をつく。
「湖上祭で舟に乗ってみたいという姫君の希望に添って、ラファエルが護衛として同乗したと言うのだが――」
「そんな言い訳、不自然よ。あの舟が恋人同士で乗るものだとは、皆、知っているのですから」
フィリップの言葉に、エレインが不満そうに言う。エレインは当然、銀髪の騎士と王女は恋人なのだと信じていた。実はフィリップの異母妹の恋人だと後から聞かされ、すっかりお冠であった。
「助けなきゃよかったわ」
「いや、ラファエルはともかく、姫君は助けなければまずいだろう」
フィリップがエレインを宥める。あの後、フィリップたちには王宮より丁寧な令状と褒賞があった。
「ラファエルはミレイユにはどう、説明しているのだ」
「それが――」
ミレイユが俯く。謹慎中だからと、手紙のやり取りも謝絶され、すべて戻ってきてしまった。恋人の不実を問い質したいのに、それすら拒否されている状態だ。
「お父様は、来月にはスール子爵とのお見合いをすると仰っていて、何とかその前に、一度ラファエルと話がしたいのに――」
とうとう、ミレイユは涙を零す。フィリップはその様子に、両腕を組んで思案した。
フィリップとラファエルは友人であるから、フィリップはラファエルとミレイユの仲を応援する立場を取っていたが、だが父親に対して働きかけるとか、そういう努力はしてこなかった。要はラファエルが爵位さえ得ればいいのであって、ラファエルほどの優秀な男なら、すぐにも叙爵は叶うと高を括っていたからである。
実際には、相当な功績をあげたらしいのに、ラファエルの叙爵は見送られた。何となく、背後に父アギヨン侯爵の暗躍があるのだろうと、フィリップは予想した。――つまり、父はラファエルに端からミレイユを嫁がせる気がないのだ。
その一件でラファエルも思うところがあったのか、あるいは、彼もさすがに切れたのか。そこに、王太子が出戻りの王女の降嫁をチラつかせたら。
しかも、フィリップの目にも王女は大変に美しいし、性格も素直そうだ。認められそうもないミレイユとの婚姻に拘るより、とっとと王女に乗り換えたいと、ラファエルでなくとも思うかもしれない。
ミレイユの兄としては、ラファエルの心変わりを責めたい気持ちはあるが、一人の男として冷静に見れば、あくまでミレイユとの結婚を認めず、未だに邸への出入りさえ許さないアギヨン侯爵家のやり方はひどい。自分だったら、もっと早くに匙を投げていたに違いない。
「――ミレイユ、ラファエルに結婚を申し込まれて、何年になる?」
ミレイユは手巾で目尻の涙をぬぐいながら、言う。
「十六の歳でしたから――三年になりますわ。何度もお父様には袖にされて、それでも諦めないと仰ってくださったのに」
「三年? 三年も、結婚の申し込みを断られ続けているの?」
思わずエレインが身を乗り出す。
「……それは、確かに彼だけを責めるのは酷ね。彼の家だって、そこまでされれば面白くないでしょうし、王家からお話が来れば、断るのは難しいわ」
エレインもまた、形のよい眉を顰めた。ミレイユが涙をぬぐいながら言う。
「何とか、彼と話がしたいの。お兄様、彼に手紙を渡して欲しいのよ」
フィリップは少し唇を引き結んで、渋々頷いた。
アギヨン侯爵家を出たフィリップとエレインは、馬車に同乗してエレインの家に向かう。その前に使者をジロンド伯爵家に向かわせ、この後の訪問の約束を取り付ける。
「俺はこの前、奴の命を救った恩人だ。俺の訪問までは拒否できないだろう」
エレインを家まで送ってから、その後にジロンド伯爵家に向かうつもりだった。
「どうしてあなたのお父様は、ミレイユ様とラファエル様の結婚に反対していらっしゃるの? 確かに爵位はないけれど、ジロンド伯爵の次男で王宮の騎士、それも王太子殿下のお気に入りだと聞きましたわ」
エレインは地方に領地を有する子爵家の娘で王都の情勢には疎いが、ラファエルが若手の中ではかなりの有望株だというのは情報として知っている。
「ジロンド伯爵家と繋がりができるのなら、たとえ爵位なんてなくても、彼を婿にという家は多いのではなくて?どうしてアギヨン侯爵様は、そんなに頑なに拒否なさるのかしら」
「ジロンド伯爵家は王党派だ。対して俺の親父は守旧派で、王家の力が強まるのを良しとしない。それに、親父はミレイユを爵位持ちの金持ちか、守旧派の権力を固めるのに役立ちそうな貴族に嫁がせるつもりでいる。ジロンド伯爵家は筋金入りの王党派で、ミレイユを嫁にやっても親父の派閥に寝返ってはくれない。嫁にやるだけ損だと思っているんだ」
フィリップの返事に、エレインは呆れる。
「つまり、あなたのお父様がわたくしとの結婚に同意したのも――」
「君の父上の領地には、銅の鉱山がある。親父はそこの利権に目を着けているんじゃないかな」
「――最悪ね」
「結婚、考え直すか?」
「あなたも鉱山目当てなの? 父がそれをわたくしの持参金に含めるとは思えないけれど」
ハシバミ色の瞳で問いかけるエレインに、フィリップが笑う。
「俺はそんな鉱山のことなんて、親父に聞いて初めて知ったよ。経営の仕方もわからんし、もらっても困る」
その返答にエレインも噴き出した。
41
お気に入りに追加
1,070
あなたにおすすめの小説
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
孕まされて捨てられた悪役令嬢ですが、ヤンデレ王子様に溺愛されてます!?
季邑 えり
恋愛
前世で楽しんでいた十八禁乙女ゲームの世界に悪役令嬢として転生したティーリア。婚約者の王子アーヴィンは物語だと悪役令嬢を凌辱した上で破滅させるヤンデレ男のため、ティーリアは彼が爽やかな好青年になるよう必死に誘導する。その甲斐あってか物語とは違った成長をしてヒロインにも無関心なアーヴィンながら、その分ティーリアに対してはとんでもない執着&溺愛ぶりを見せるように。そんなある日、突然敵国との戦争が起きて彼も戦地へ向かうことになってしまう。しかも後日、彼が囚われて敵国の姫と結婚するかもしれないという知らせを受けたティーリアは彼の子を妊娠していると気がついて……
死に戻りの花嫁は冷徹騎士の執着溺愛から逃げられない
無憂
恋愛
旧題:病める時も健やかなる時も、その溺愛はまやかし~死に戻りの花嫁と聖杯の騎士
結婚式の最中にセシリアは突如、前世の記憶を思い出す。それは、隣に立つ花婿ユードに裏切られ、父は冤罪で殺され、自身も彼の恋人ディートリンデの差し金で、何人もの男たちに陵辱されて死ぬ、という悲惨なものだった。どういう理由か、時戻りしたことに気づいたセシリアは、今度こそ破滅を回避するため、夫ユードと距離を取り、彼の不貞の証拠を掴んで離縁しようと画策する。しかし、ユードの方はセシリアの態度に不満を覚えて、グイグイ距離を詰めてくるのだが……。
*魔法はかなりご都合主義です。
*番外編を投稿します。R18部分には*印をつけました。前世のヒーローはクズ仕様となっておりますので、クズヒーローが許容できない方はご注意ください。
【R18】軍人彼氏の秘密〜可愛い大型犬だと思っていた恋人は、獰猛な獣でした〜
レイラ
恋愛
王城で事務員として働くユフェは、軍部の精鋭、フレッドに大変懐かれている。今日も今日とて寝癖を直してやったり、ほつれた制服を修繕してやったり。こんなにも尻尾を振って追いかけてくるなんて、絶対私の事好きだよね?絆されるようにして付き合って知る、彼の本性とは…
◆ムーンライトノベルズにも投稿しています。
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
冷酷無比な国王陛下に愛されすぎっ! 絶倫すぎっ! ピンチかもしれませんっ!
仙崎ひとみ
恋愛
子爵家のひとり娘ソレイユは、三年前悪漢に襲われて以降、男性から劣情の目で見られないようにと、女らしいことを一切排除する生活を送ってきた。
18歳になったある日。デビュタントパーティに出るよう命じられる。
噂では、冷酷無悲な独裁王と称されるエルネスト国王が、結婚相手を探しているとか。
「はあ? 結婚相手? 冗談じゃない、お断り」
しかし両親に頼み込まれ、ソレイユはしぶしぶ出席する。
途中抜け出して城庭で休んでいると、酔った男に絡まれてしまった。
危機一髪のところを助けてくれたのが、何かと噂の国王エルネスト。
エルネストはソレイユを気に入り、なんとかベッドに引きずりこもうと企む。
そんなとき、三年前ソレイユを助けてくれた救世主に似た男性が現れる。
エルネストの弟、ジェレミーだ。
ジェレミーは思いやりがあり、とても優しくて、紳士の鏡みたいに高潔な男性。
心はジェレミーに引っ張られていくが、身体はエルネストが虎視眈々と狙っていて――――
[R18] 18禁ゲームの世界に御招待! 王子とヤらなきゃゲームが進まない。そんなのお断りします。
ピエール
恋愛
R18 がっつりエロです。ご注意下さい
えーー!!
転生したら、いきなり推しと リアルセッ○スの真っ最中!!!
ここって、もしかしたら???
18禁PCゲーム ラブキャッスル[愛と欲望の宮廷]の世界
私って悪役令嬢のカトリーヌに転生しちゃってるの???
カトリーヌって•••、あの、淫乱の•••
マズイ、非常にマズイ、貞操の危機だ!!!
私、確か、彼氏とドライブ中に事故に遭い••••
異世界転生って事は、絶対彼氏も転生しているはず!
だって[ラノベ]ではそれがお約束!
彼を探して、一緒に こんな世界から逃げ出してやる!
カトリーヌの身体に、男達のイヤラシイ魔の手が伸びる。
果たして、主人公は、数々のエロイベントを乗り切る事が出来るのか?
ゲームはエンディングを迎える事が出来るのか?
そして、彼氏の行方は•••
攻略対象別 オムニバスエロです。
完結しておりますので最後までお楽しみいただけます。
(攻略対象に変態もいます。ご注意下さい)
【R18】国王陛下に婚活を命じられたら、宰相閣下の様子がおかしくなった
ほづみ
恋愛
国王から「平和になったので婚活しておいで」と言われた月の女神シアに仕える女神官ロイシュネリア。彼女の持つ未来を視る力は、処女喪失とともに失われる。先視の力をほかの人間に利用されることを恐れた国王からの命令だった。好きな人がいるけどその人には好かれていないし、命令だからしかたがないね、と婚活を始めるロイシュネリアと、彼女のことをひそかに想っていた宰相リフェウスとのあれこれ。両片思いがこじらせています。
あいかわらずゆるふわです。雰囲気重視。
細かいことは気にしないでください!
他サイトにも掲載しています。
注意 ヒロインが腕を切る描写が出てきます。苦手な方はご自衛をお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる