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【後日譚】天涯の夜明け
うらぶれた男
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その赤茶けて乾いた大地は、まさしく天涯の果て。
夜明けは、荒れ果てた砂漠をも照らす。
太陽と月、昼と夜、天と地、東と西。
世界の中心から最も離れたこの土地でも、人は陰と陽のはざまでしか、生きられない――。
***********
「――で、その男がはるばる西南辺境まで行ってくれるって言うのか? 本気で?」
白鳥城と呼ばれるナキアの王城の一角、女王の棟の中の、「行在所」と呼ばれる皇帝兼、執政長官の執務室。肘掛椅子に長い足を組んで座り、肘掛に頬杖をついたややだらしない姿勢で、皇帝シウリンは兄、賢親王からの手紙を見て、ついでに前で片膝をつく側近と、彼が連れてきた男にちろりと目をやった。
「もう、賢親王殿下からは辞令ももらっちまってるっすから、今さら嫌とは言えねぇっすよ。ねえ、ジュラの兄貴」
三十を越したと言うのに、相変わらず蓮っ葉な喋り方の側近に、シウリンは軽く眉を顰める。
「お前は――結婚したんだから、もう少しは落ち着くかと思ったのに」
シウリンが溜息をつくが、ゾラはまるで気にも留めない。
「まあ、お勤めは果たしてきたっすから。あとはナキアで遊び放題。なかなかいいもんすね、別居結婚も」
「お前なあ――」
がっくりと項垂れて、シウリンは首を振る。このどうにもならない遊び人、ようやく身を固めると思ったのだが――。
「その紅華公主とやら言う私の異母妹も、いったい、こんな遊び人のどこが気に入ったのやら」
「そら、集団強姦されそうな危機一髪に、俺様が華麗に登場してお助けしちゃいましたからね。天上の女神様だって惚れちまいそうなかっこよさでしょ。まあ、どうしても俺がいいってんだから、しゃあないやね」
三年前になる帝都の叛乱の時、囚われたシウリンを探して後宮に突入したゾラは、途中、暴徒に襲われていた第二十七公主の紅華公主を救ったのだ。以来、よせばいいのに、公主は一途にゾラへの降嫁を願った。
ゾラの家は八侯爵家で本来ならば皇家との婚姻は許されない。そこを、皇帝の側近であるゾラへの恩典として、特に許しが出たというわけだ。もっとも、東の公主をナキアに輿入れさせるわけにいかず、ゾラはゾラで、皇帝の側を離れるくらいなら、結婚なぞしないと言い張る。それで、毎年数か月をゾラが帝都で過ごす別居婚で話がついた。まだまだ遊びたいゾラにとっては渡りに船みたいな話だ。
「だからと言ってお前な……フォーラ家の跡継ぎなんだぞ? ちゃんと子供をつくらないと……」
「そこはさあ、新婚の一か月の間、ちゃーんと仕込んできたから大丈夫っす。何しろ、ここ数年、陛下ときたら百発百中でしょ? その妊娠菌をたっぷりもらってるし、まあ、見ててくださいって!」
妙なところで自信満々のゾラに、シウリンはがっくりと背もたれに背中を預ける。この男のいい加減さは今に始まったことではないが……。
そして目の前に、神妙に膝をついている、もう一人の男を見た。
騎士らしく短く切った黒髪に、鍛えた精悍な体つき。顔つきはゾラに似ていなくもないが、不真面目そうなところを全部取り除いたような雰囲気。
(――でも、コイツって……)
賢親王の寄越した履歴書を見て、やっぱり、と頷く。
「お前、ツイファの前の旦那じゃないのか?」
男がはっとして顔を上げる。顔も整っていて、信頼できそうな見かけだが、年齢は履歴書にある三十七歳というよりは、もう少し老けて見えた。
「……はい。帝都にいらっしゃる間には、ツイファがお世話になりました」
男がやや苦い表情で頭を下げるのを、シウリンはじっと上から見下ろすようにして、観察した。この男はゾラの又従兄弟で、帝都騎士団を管轄するフォーラ家の出。賢親王の息子定郡王の侍従武官を務めていたはずだ。
シウリンがまだ十代で、帝都で毎夜のように夜遊びに出歩いていた時分、この男の当時の妻とひょんなところで知り合ったのだ。
妻のツイファはこの男の長きにわたる裏切りに疲れて、娘たちを連れて実家に戻っている時だった。話を聞いたシウリンもツイファに同情して、ツイファが円満に離婚できるよう、陰ながら協力したものだ。その後紆余曲折あって、ツイファは無事、トルフィンの従兄シルフィンと再婚し、今はもう、何人も子供がいると聞いている。
シルフィンの方は現在、摂政の賢親王の下でこき使われているらしいが、一方の棄てられた夫のことなど、シウリンは今の今まで考えたこともなかった。
「そうか、定郡王は叛乱で殺されたのだったな」
ぽつりと言えば、男はなお一層、頭を下げる。
「はい。お救いすることもできず、不甲斐なく思っております」
たまたま、ジュラはその日は非番で、家に帰っていた。当時、主についていた他の文武の侍従も全て殺され、生き残ったのはジュラ一人であると言う。帝都騎士団の一人として叛乱の鎮圧には功績があったが、結局、主を守ることはできず、これまで欝々として過ごしていたらしい。
「それで――今回のお話を賢親王殿下よりいただいたのでございます」
まっすぐにシウリンを見つめる黒い瞳に迷いはないが、どこか、虚ろであった。
「だがお前――三十七とあるが、妻子は? 辺境に連れて行くのか? 言っておくが、東の西方辺境白虎州あたりとは、段違いなド田舎だぞ」
だがジュラは緩く首を振った。
「妻子はおりません。……ツイファとの間の娘二人はあちらに引き取られておりますし……俺はその後、ずっと独り身ですので」
「再婚していないのか」
「妻を蔑ろにし、妻の従姉と通じていた男に、娘を嫁がせたいと思う、貴種の家などありません」
皮肉っぽく唇を歪めた表情に、苦い後悔が滲み出ていた。
「娘も最近では訪ねてくれることもなくて……両親も他界し、主も失いましたから……」
何ともうらぶれた、濡れ落ち葉のような雰囲気に、シウリンが思わず眉を顰める。
「なんかお前……ずいぶんと暗いな。そんなんで、大丈夫なのか?」
「はい……傅役としては薹が立っておりますが、賢親王殿下には、皇子殿下が十歳になれば後宮に呼んで教育を施すから、それまでの監護を、ということですし。一応、幼い娘なら育てたこともございますので」
皇子の傅役は八侯爵家以上の出であることが不文律だが、ミカエラの産んだ子は何しろ辺境過ぎて、そんなところに赴任してくれる貴種の男などいやしまいと、シウリンは半ば諦めていた。普通、皇子が生まれた時に成人直後から二十歳前後だった若者が傅役に任じられ、一生をかけて皇子を撫育する。だが、現在、西南辺境のガルシア領は、魔物の害で先代当主のフェルディナンドやその側近を失い、領政も乱れているという。皇子に付けた護衛の騎士たちからの報告では、ガルシア城の重鎮たちとシュテファンら若手の対立が深まり、領地の復興も進んでいない。
「まあ、くそ爺どもがいまだに幅を利かせているらしいからな。二十歳前の若造じゃあ、到底無理だ。お前くらいのオッサンの方がいいんだろうが……」
名目的には皇子の傅役だが、魔物の害でガタガタになったガルシア領を立て直すにあたって、帝国側の監視人の役割が大きい。将来皇子が辺境伯を継承する際に、破産した領地では困るからだ。
「だが、お前は騎士畑で、地方領の改革なんてできないだろう?」
「はい……それで……恥ずかしながら、ツイファを通じてシルフィンに相談しまして、幕友を数人、紹介してもらいました。俺は聖騎士の立て直しを担当しようかと」
実務担当の幕友は表に出ることはないから、若造でもよかろうと、二十代の若手を数人、連れてきたと言う。
「西では実務は女どもがやることが多い。法もずいぶん違うから、軋轢は多いだろう」
「はい、でも一応、最長でも十年の期限付きですし、なにより手当は通常の倍ですから。皆、張り切っておりますよ」
彼らは下級貴族から中には平民もいるため、皇帝への謁見は叶わない。
「なるほど、私からも賞与を出すから、頑張ってきてくれ。米の飯が食いたくなったら、遠慮なく言え、すぐに送らせる」
シウリンの言葉に、ジュラが渋みのある表情を少しだけ緩める。
「郷に入っては郷に従え。現地の食べ物も、楽しみの一つです」
こうして、フォーラ家のうらぶれた騎士、ジュラは皇子エドゥアルドの傅役に任じられて、西南辺境のガルシア領へと赴任した。
夜明けは、荒れ果てた砂漠をも照らす。
太陽と月、昼と夜、天と地、東と西。
世界の中心から最も離れたこの土地でも、人は陰と陽のはざまでしか、生きられない――。
***********
「――で、その男がはるばる西南辺境まで行ってくれるって言うのか? 本気で?」
白鳥城と呼ばれるナキアの王城の一角、女王の棟の中の、「行在所」と呼ばれる皇帝兼、執政長官の執務室。肘掛椅子に長い足を組んで座り、肘掛に頬杖をついたややだらしない姿勢で、皇帝シウリンは兄、賢親王からの手紙を見て、ついでに前で片膝をつく側近と、彼が連れてきた男にちろりと目をやった。
「もう、賢親王殿下からは辞令ももらっちまってるっすから、今さら嫌とは言えねぇっすよ。ねえ、ジュラの兄貴」
三十を越したと言うのに、相変わらず蓮っ葉な喋り方の側近に、シウリンは軽く眉を顰める。
「お前は――結婚したんだから、もう少しは落ち着くかと思ったのに」
シウリンが溜息をつくが、ゾラはまるで気にも留めない。
「まあ、お勤めは果たしてきたっすから。あとはナキアで遊び放題。なかなかいいもんすね、別居結婚も」
「お前なあ――」
がっくりと項垂れて、シウリンは首を振る。このどうにもならない遊び人、ようやく身を固めると思ったのだが――。
「その紅華公主とやら言う私の異母妹も、いったい、こんな遊び人のどこが気に入ったのやら」
「そら、集団強姦されそうな危機一髪に、俺様が華麗に登場してお助けしちゃいましたからね。天上の女神様だって惚れちまいそうなかっこよさでしょ。まあ、どうしても俺がいいってんだから、しゃあないやね」
三年前になる帝都の叛乱の時、囚われたシウリンを探して後宮に突入したゾラは、途中、暴徒に襲われていた第二十七公主の紅華公主を救ったのだ。以来、よせばいいのに、公主は一途にゾラへの降嫁を願った。
ゾラの家は八侯爵家で本来ならば皇家との婚姻は許されない。そこを、皇帝の側近であるゾラへの恩典として、特に許しが出たというわけだ。もっとも、東の公主をナキアに輿入れさせるわけにいかず、ゾラはゾラで、皇帝の側を離れるくらいなら、結婚なぞしないと言い張る。それで、毎年数か月をゾラが帝都で過ごす別居婚で話がついた。まだまだ遊びたいゾラにとっては渡りに船みたいな話だ。
「だからと言ってお前な……フォーラ家の跡継ぎなんだぞ? ちゃんと子供をつくらないと……」
「そこはさあ、新婚の一か月の間、ちゃーんと仕込んできたから大丈夫っす。何しろ、ここ数年、陛下ときたら百発百中でしょ? その妊娠菌をたっぷりもらってるし、まあ、見ててくださいって!」
妙なところで自信満々のゾラに、シウリンはがっくりと背もたれに背中を預ける。この男のいい加減さは今に始まったことではないが……。
そして目の前に、神妙に膝をついている、もう一人の男を見た。
騎士らしく短く切った黒髪に、鍛えた精悍な体つき。顔つきはゾラに似ていなくもないが、不真面目そうなところを全部取り除いたような雰囲気。
(――でも、コイツって……)
賢親王の寄越した履歴書を見て、やっぱり、と頷く。
「お前、ツイファの前の旦那じゃないのか?」
男がはっとして顔を上げる。顔も整っていて、信頼できそうな見かけだが、年齢は履歴書にある三十七歳というよりは、もう少し老けて見えた。
「……はい。帝都にいらっしゃる間には、ツイファがお世話になりました」
男がやや苦い表情で頭を下げるのを、シウリンはじっと上から見下ろすようにして、観察した。この男はゾラの又従兄弟で、帝都騎士団を管轄するフォーラ家の出。賢親王の息子定郡王の侍従武官を務めていたはずだ。
シウリンがまだ十代で、帝都で毎夜のように夜遊びに出歩いていた時分、この男の当時の妻とひょんなところで知り合ったのだ。
妻のツイファはこの男の長きにわたる裏切りに疲れて、娘たちを連れて実家に戻っている時だった。話を聞いたシウリンもツイファに同情して、ツイファが円満に離婚できるよう、陰ながら協力したものだ。その後紆余曲折あって、ツイファは無事、トルフィンの従兄シルフィンと再婚し、今はもう、何人も子供がいると聞いている。
シルフィンの方は現在、摂政の賢親王の下でこき使われているらしいが、一方の棄てられた夫のことなど、シウリンは今の今まで考えたこともなかった。
「そうか、定郡王は叛乱で殺されたのだったな」
ぽつりと言えば、男はなお一層、頭を下げる。
「はい。お救いすることもできず、不甲斐なく思っております」
たまたま、ジュラはその日は非番で、家に帰っていた。当時、主についていた他の文武の侍従も全て殺され、生き残ったのはジュラ一人であると言う。帝都騎士団の一人として叛乱の鎮圧には功績があったが、結局、主を守ることはできず、これまで欝々として過ごしていたらしい。
「それで――今回のお話を賢親王殿下よりいただいたのでございます」
まっすぐにシウリンを見つめる黒い瞳に迷いはないが、どこか、虚ろであった。
「だがお前――三十七とあるが、妻子は? 辺境に連れて行くのか? 言っておくが、東の西方辺境白虎州あたりとは、段違いなド田舎だぞ」
だがジュラは緩く首を振った。
「妻子はおりません。……ツイファとの間の娘二人はあちらに引き取られておりますし……俺はその後、ずっと独り身ですので」
「再婚していないのか」
「妻を蔑ろにし、妻の従姉と通じていた男に、娘を嫁がせたいと思う、貴種の家などありません」
皮肉っぽく唇を歪めた表情に、苦い後悔が滲み出ていた。
「娘も最近では訪ねてくれることもなくて……両親も他界し、主も失いましたから……」
何ともうらぶれた、濡れ落ち葉のような雰囲気に、シウリンが思わず眉を顰める。
「なんかお前……ずいぶんと暗いな。そんなんで、大丈夫なのか?」
「はい……傅役としては薹が立っておりますが、賢親王殿下には、皇子殿下が十歳になれば後宮に呼んで教育を施すから、それまでの監護を、ということですし。一応、幼い娘なら育てたこともございますので」
皇子の傅役は八侯爵家以上の出であることが不文律だが、ミカエラの産んだ子は何しろ辺境過ぎて、そんなところに赴任してくれる貴種の男などいやしまいと、シウリンは半ば諦めていた。普通、皇子が生まれた時に成人直後から二十歳前後だった若者が傅役に任じられ、一生をかけて皇子を撫育する。だが、現在、西南辺境のガルシア領は、魔物の害で先代当主のフェルディナンドやその側近を失い、領政も乱れているという。皇子に付けた護衛の騎士たちからの報告では、ガルシア城の重鎮たちとシュテファンら若手の対立が深まり、領地の復興も進んでいない。
「まあ、くそ爺どもがいまだに幅を利かせているらしいからな。二十歳前の若造じゃあ、到底無理だ。お前くらいのオッサンの方がいいんだろうが……」
名目的には皇子の傅役だが、魔物の害でガタガタになったガルシア領を立て直すにあたって、帝国側の監視人の役割が大きい。将来皇子が辺境伯を継承する際に、破産した領地では困るからだ。
「だが、お前は騎士畑で、地方領の改革なんてできないだろう?」
「はい……それで……恥ずかしながら、ツイファを通じてシルフィンに相談しまして、幕友を数人、紹介してもらいました。俺は聖騎士の立て直しを担当しようかと」
実務担当の幕友は表に出ることはないから、若造でもよかろうと、二十代の若手を数人、連れてきたと言う。
「西では実務は女どもがやることが多い。法もずいぶん違うから、軋轢は多いだろう」
「はい、でも一応、最長でも十年の期限付きですし、なにより手当は通常の倍ですから。皆、張り切っておりますよ」
彼らは下級貴族から中には平民もいるため、皇帝への謁見は叶わない。
「なるほど、私からも賞与を出すから、頑張ってきてくれ。米の飯が食いたくなったら、遠慮なく言え、すぐに送らせる」
シウリンの言葉に、ジュラが渋みのある表情を少しだけ緩める。
「郷に入っては郷に従え。現地の食べ物も、楽しみの一つです」
こうして、フォーラ家のうらぶれた騎士、ジュラは皇子エドゥアルドの傅役に任じられて、西南辺境のガルシア領へと赴任した。
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