82 / 236
7、旅路
障壁を越えて
しおりを挟む
「あんまり自信はないけど」
「殿下は騎射の名手でした。以前に北方で習ったのです。……だいたい、技術的には戻っているはずです。あとは戦場でのカンを取り戻すだけです」
シウリンは籠に入れたジブリールが落ちないように奥に押し込むと、落ち着かせるように撫で、エールライヒを蒼穹に放ってから、馬腹を蹴って走り出した。
見ると、前方に木を組んだ障壁が作られ、数人の騎士が立っていた。
「停まれ! 検問だ! 攻撃されたく無ければーー」
騎士が走ってくる一団に声をかける。
「嬢ちゃん、障壁越せるな?!」
ゾラが振り返って叫ぶのに、アルベラが大声で怒鳴り返す。
「得意中の得意よ!」
「上等だ!」
後からゾーイとシウリンが集団を詰めるように円陣を組み、シウリンが弓を構え、足だけで馬を操りながら、障壁の前に立っていた騎士を狙う。
だが、僅かに迷いがあったのか、矢は外れた。
「殿下! 躊躇ってはなりません! 敵への無駄な情けは、味方の命取りになります!」
ゾーイに叱責されて、シウリンははっとする。
彼らを残せば、死ぬのは我らです! もうあなたは、僧院の見習い僧侶ではない!」
シウリンはしばしゾーイを見つめ、意味を悟ったのかきゅっと唇を噛む。視線を前方に向けると、次の矢をつがえ、一瞬目を閉じて、覚悟を決めて射た。今度は騎士の額を過たず射抜く。その騎士が倒れるのを横目に見ながら、一塊になって障壁に近づく。
障壁の前に二人の騎士が剣を抜いて立ちはだかるのを見据え、ゾラが馬上で剣を抜いて叫ぶ。
「越えるぜ、ついてこいよ!」
ゾラは片手で手綱を操って障壁を飛び越しながら、騎士の首を一刀のもとで切飛ばす。
ばしゅっ。ひらりっ。
血しぶきのアーチをくぐるように、フエルとランパが障壁を越える。障壁を越えようとしたアルベラの前に、別の騎士が撃ちかかろうとするが、横から二人を追い抜いて前に出たトルフィンが、剣を横に薙ぎ払い、騎士は胴を切り裂かれ、崩れ落ちる。トルフィンが先にひらりと障壁を越え、続いてアルベラがタイミングを計り、何とかギリギリで越える。シリルの馬は後ろ脚を僅かに引っ掛けるが、そのすぐ後ろについていたゾーイが、傾いた障壁を力任せに蹴っ飛ばし、シリルも障壁を越えた。シウリンは危なげなく突破し、振り向きざまに矢を射て、背後から狙おうとした騎士を至近距離で射落とす。
ドサっ。
馬から落ち、首があり得ない方向に曲がった騎士から、シウリンは目を離すことができない。ゾーイが声をかける。
「追手がかかった。スピードを上げます」
「先に行って! 数を減らす!」
シウリンは振り返りながら矢を射て、馬で追ってくる騎士に次々と命中させ、射落としていく。これは帝国北方の騎馬民族の技術で、西の騎士たちはおそらく初めて目にする技であった。
「もういいです、殿下。矢がもったいない!」
ゾーイに言われ、シウリンは馬の尻に鞭をあて全力で馬を走らせて前の仲間を追った。
地元民が使う間道を走り抜けながら、シウリンは無言であった。
ゾーイは敢えて声をかけず、周囲に注意を向けながら、ひたすら馬を走らせる。前方のゾラが振り向いて叫ぶ。
「前から来るぜ!……俺たちの馬蹄の音が邪魔で正確にはわかんねぇけど、おそらく三十騎はいる!」
「アルベール、シリル、ついてこれるな?!」
「死んでもついていきます!」
「その言葉忘れるな!……スピードを上げるぞ! 八対三十騎!実質的には六対三十だから、一人五騎だ! 我らが生き残るには皆殺ししかないぞ! 一人も討ち漏らすな!」
ゾーイが並走するシウリンの黒い瞳をじっと見る。シウリンの瞳は凪いだ湖のように静かで、もう迷いはなかった。
彼らの耳にも、前方から近づく馬蹄の音が聞こえ、砂埃が見える。
「東の奴等だ! 捕らえろ! アルベラ姫の行方を知っているかもしれん! かかれぇ!」
先頭の髭面の大柄な騎士が、大剣を振り上げて叫ぶ。
「おいでなすったぜ! フエル、ランパ、おめぇらは嬢ちゃんたちを守れ!」
ゾラが振り返ると、シウリンは弓をつがえ、馬腹を蹴ってスピードを上げ、脚だけで馬を操って、前に出た。
「殿下?」
シウリンは駆けながら矢を射る。凄まじいスピードで飛んだそれは、先頭を走ってきた騎士の、大きく開いた口の中に吸い込まれていく。
もんどりをうって騎士が馬から落ち、並走してきた騎士に激突して落馬させ、さらに隣の騎士をも巻き込み、落馬した騎士達が味方の馬蹄にかかる。
立て続けに二射し、一矢は乱れた馬脚を整えようと叫んでいた騎士の、ネックガードの隙間を正確に射抜き、もう一矢がその後ろの騎士の額の真ん中を貫く。
「突っ込むぜ! トルフィン!」
「おうよ!」
混乱する敵の集団に、ゾラが弾丸のようなスピードで馬を駆け、素早く抜いた剣で切り込む。一合も合わせる間もなく、先陣の騎士の首筋を跳ね上げ、血しぶきが飛び散る。馬が嘶き、暴れる。ついでトルフィンもまた、その隣の騎士に切り込んで、その頸動脈を正確に切り裂いていた。
ゾーイは敵の騎士たちの動きを見て、彼らがほとんど実戦の経験を持たないと見抜くと、若年組に言う。
「奴等の手綱か、馬の腹帯を狙え!こいつら、武装は立派だが素人に毛の生えた程度、おぬしらと変わらぬわ! 自信を持って突っ走れ!」
シウリンは数人、近距離の矢で射落としから、弓を鞍にかけると左手の聖剣を呼び出す。たまたまその瞬間を目にした騎士が青い目を瞠るのを、そのまま袈裟懸けにした。飛び散る血飛沫をほとんど無意識にマントを捌いて防ぎ、次の騎士の前に飛び込んで、今度は首を突く。
(憶えている……僕は、何人も殺してきたんだ、今までも……)
三人目の首筋を薙ぎ払って、その血糊がシウリンの頬に飛ぶ。次に大柄の騎士が憎しみと恐怖に歪んだ表情で、戦斧を振り上げてシウリンに撃ちかかる。
「おのれぇ! 死ね!」
大上段から振り下ろされる戦斧を、聖剣で受ける。普通の剣であれば折れていたかもしれない強烈な打撃。ガン!
シウリンはだが、それを力技で跳ね飛ばし、足だけで馬を操って騎士の脇をすり抜け、上半身を捻ってそのうなじに剣を叩きつける。スローモーションのようにゆっくり崩れ落ちる巨漢の背後で、西の騎士がアルベラとシリルに向かい、ランパとフエルが二人を庇って必死に防ごうとしていた。シウリンは馬腹を蹴り、一気に距離を詰める。
「姫様?!」
アルベラの顔を見て、一瞬、敵の騎士が怯んだ隙に、シウリンは馬を強引に割り込ませ、聖剣を叩きつける。
ガキーン!
「なぜ……姫様が……」
血しぶきをまき散らしながら、ずるりと崩れていく騎士を見て、シウリンがアルベラを振り返る。
「姫様ぁ?」
「殿下、もう一人来ます! 説明は後で!」
フエルの叫びに我に返り、剣を振り上げて走ってくる騎士の、無防備な胴を一閃する。
「あとは俺とゾラで片づける! トルフィンを先導に先にここを抜けろ!」
ゾーイの叫びを聞いて、トルフィンを先頭にして六騎は戦場を離脱した。シウリンは自分の血塗れになった聖剣を左手に仕舞うのが嫌で、ずっと左手に剣を握ったまま走り続けた。
「殿下は騎射の名手でした。以前に北方で習ったのです。……だいたい、技術的には戻っているはずです。あとは戦場でのカンを取り戻すだけです」
シウリンは籠に入れたジブリールが落ちないように奥に押し込むと、落ち着かせるように撫で、エールライヒを蒼穹に放ってから、馬腹を蹴って走り出した。
見ると、前方に木を組んだ障壁が作られ、数人の騎士が立っていた。
「停まれ! 検問だ! 攻撃されたく無ければーー」
騎士が走ってくる一団に声をかける。
「嬢ちゃん、障壁越せるな?!」
ゾラが振り返って叫ぶのに、アルベラが大声で怒鳴り返す。
「得意中の得意よ!」
「上等だ!」
後からゾーイとシウリンが集団を詰めるように円陣を組み、シウリンが弓を構え、足だけで馬を操りながら、障壁の前に立っていた騎士を狙う。
だが、僅かに迷いがあったのか、矢は外れた。
「殿下! 躊躇ってはなりません! 敵への無駄な情けは、味方の命取りになります!」
ゾーイに叱責されて、シウリンははっとする。
彼らを残せば、死ぬのは我らです! もうあなたは、僧院の見習い僧侶ではない!」
シウリンはしばしゾーイを見つめ、意味を悟ったのかきゅっと唇を噛む。視線を前方に向けると、次の矢をつがえ、一瞬目を閉じて、覚悟を決めて射た。今度は騎士の額を過たず射抜く。その騎士が倒れるのを横目に見ながら、一塊になって障壁に近づく。
障壁の前に二人の騎士が剣を抜いて立ちはだかるのを見据え、ゾラが馬上で剣を抜いて叫ぶ。
「越えるぜ、ついてこいよ!」
ゾラは片手で手綱を操って障壁を飛び越しながら、騎士の首を一刀のもとで切飛ばす。
ばしゅっ。ひらりっ。
血しぶきのアーチをくぐるように、フエルとランパが障壁を越える。障壁を越えようとしたアルベラの前に、別の騎士が撃ちかかろうとするが、横から二人を追い抜いて前に出たトルフィンが、剣を横に薙ぎ払い、騎士は胴を切り裂かれ、崩れ落ちる。トルフィンが先にひらりと障壁を越え、続いてアルベラがタイミングを計り、何とかギリギリで越える。シリルの馬は後ろ脚を僅かに引っ掛けるが、そのすぐ後ろについていたゾーイが、傾いた障壁を力任せに蹴っ飛ばし、シリルも障壁を越えた。シウリンは危なげなく突破し、振り向きざまに矢を射て、背後から狙おうとした騎士を至近距離で射落とす。
ドサっ。
馬から落ち、首があり得ない方向に曲がった騎士から、シウリンは目を離すことができない。ゾーイが声をかける。
「追手がかかった。スピードを上げます」
「先に行って! 数を減らす!」
シウリンは振り返りながら矢を射て、馬で追ってくる騎士に次々と命中させ、射落としていく。これは帝国北方の騎馬民族の技術で、西の騎士たちはおそらく初めて目にする技であった。
「もういいです、殿下。矢がもったいない!」
ゾーイに言われ、シウリンは馬の尻に鞭をあて全力で馬を走らせて前の仲間を追った。
地元民が使う間道を走り抜けながら、シウリンは無言であった。
ゾーイは敢えて声をかけず、周囲に注意を向けながら、ひたすら馬を走らせる。前方のゾラが振り向いて叫ぶ。
「前から来るぜ!……俺たちの馬蹄の音が邪魔で正確にはわかんねぇけど、おそらく三十騎はいる!」
「アルベール、シリル、ついてこれるな?!」
「死んでもついていきます!」
「その言葉忘れるな!……スピードを上げるぞ! 八対三十騎!実質的には六対三十だから、一人五騎だ! 我らが生き残るには皆殺ししかないぞ! 一人も討ち漏らすな!」
ゾーイが並走するシウリンの黒い瞳をじっと見る。シウリンの瞳は凪いだ湖のように静かで、もう迷いはなかった。
彼らの耳にも、前方から近づく馬蹄の音が聞こえ、砂埃が見える。
「東の奴等だ! 捕らえろ! アルベラ姫の行方を知っているかもしれん! かかれぇ!」
先頭の髭面の大柄な騎士が、大剣を振り上げて叫ぶ。
「おいでなすったぜ! フエル、ランパ、おめぇらは嬢ちゃんたちを守れ!」
ゾラが振り返ると、シウリンは弓をつがえ、馬腹を蹴ってスピードを上げ、脚だけで馬を操って、前に出た。
「殿下?」
シウリンは駆けながら矢を射る。凄まじいスピードで飛んだそれは、先頭を走ってきた騎士の、大きく開いた口の中に吸い込まれていく。
もんどりをうって騎士が馬から落ち、並走してきた騎士に激突して落馬させ、さらに隣の騎士をも巻き込み、落馬した騎士達が味方の馬蹄にかかる。
立て続けに二射し、一矢は乱れた馬脚を整えようと叫んでいた騎士の、ネックガードの隙間を正確に射抜き、もう一矢がその後ろの騎士の額の真ん中を貫く。
「突っ込むぜ! トルフィン!」
「おうよ!」
混乱する敵の集団に、ゾラが弾丸のようなスピードで馬を駆け、素早く抜いた剣で切り込む。一合も合わせる間もなく、先陣の騎士の首筋を跳ね上げ、血しぶきが飛び散る。馬が嘶き、暴れる。ついでトルフィンもまた、その隣の騎士に切り込んで、その頸動脈を正確に切り裂いていた。
ゾーイは敵の騎士たちの動きを見て、彼らがほとんど実戦の経験を持たないと見抜くと、若年組に言う。
「奴等の手綱か、馬の腹帯を狙え!こいつら、武装は立派だが素人に毛の生えた程度、おぬしらと変わらぬわ! 自信を持って突っ走れ!」
シウリンは数人、近距離の矢で射落としから、弓を鞍にかけると左手の聖剣を呼び出す。たまたまその瞬間を目にした騎士が青い目を瞠るのを、そのまま袈裟懸けにした。飛び散る血飛沫をほとんど無意識にマントを捌いて防ぎ、次の騎士の前に飛び込んで、今度は首を突く。
(憶えている……僕は、何人も殺してきたんだ、今までも……)
三人目の首筋を薙ぎ払って、その血糊がシウリンの頬に飛ぶ。次に大柄の騎士が憎しみと恐怖に歪んだ表情で、戦斧を振り上げてシウリンに撃ちかかる。
「おのれぇ! 死ね!」
大上段から振り下ろされる戦斧を、聖剣で受ける。普通の剣であれば折れていたかもしれない強烈な打撃。ガン!
シウリンはだが、それを力技で跳ね飛ばし、足だけで馬を操って騎士の脇をすり抜け、上半身を捻ってそのうなじに剣を叩きつける。スローモーションのようにゆっくり崩れ落ちる巨漢の背後で、西の騎士がアルベラとシリルに向かい、ランパとフエルが二人を庇って必死に防ごうとしていた。シウリンは馬腹を蹴り、一気に距離を詰める。
「姫様?!」
アルベラの顔を見て、一瞬、敵の騎士が怯んだ隙に、シウリンは馬を強引に割り込ませ、聖剣を叩きつける。
ガキーン!
「なぜ……姫様が……」
血しぶきをまき散らしながら、ずるりと崩れていく騎士を見て、シウリンがアルベラを振り返る。
「姫様ぁ?」
「殿下、もう一人来ます! 説明は後で!」
フエルの叫びに我に返り、剣を振り上げて走ってくる騎士の、無防備な胴を一閃する。
「あとは俺とゾラで片づける! トルフィンを先導に先にここを抜けろ!」
ゾーイの叫びを聞いて、トルフィンを先頭にして六騎は戦場を離脱した。シウリンは自分の血塗れになった聖剣を左手に仕舞うのが嫌で、ずっと左手に剣を握ったまま走り続けた。
20
お気に入りに追加
171
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。

〈完結〉毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる