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5,裏切り
裏切り
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――薔薇の、香りにむせ返りそう。
朦朧とする意識の中で、シウリンはアデライードの夢を見ていた。
何度も、何度も名を呼んで、抱きしめ、愛を囁く。――これが夢だと知っているからこそ、その一瞬の幸福を貪り尽くしたかった。それこそ、永遠に――。
やけに、柔らかい枕に埋もれるような自分に気づき、シウリンは目を覚ます。
(――頭が痛い。飲み過ぎってヤツだな)
シウリンは二、三度瞬きして、魔力を循環させる。
(それにしても――ここ、どこだっけ)
シウリンがうーんと伸びをして身体を起こすと、目の前に亜麻色の長い髪があった。
(――?)
「ああ、起きられましたの?――まだ、早いですわ。もう少し――」
その声とともに、シウリンの隣に寝ていた人物も起き上がる。上掛けで隠すようにしているが、その内側は間違いなく素肌のままだった。
シウリンは黒曜石の瞳を、これ以上はないくらいに大きく見開く。
「……ミカ、エラ……? なぜ?」
「なぜって……嫌だわ、昨夜はあんなに優しくしてくださったのに。まさか、全部忘れてしまわれたの?」
ミカエラが青い瞳を潤ませて妖艶に微笑んで、シウリンは心臓が凍る。
「な……どう、いう……」
「どうって……その、見ての通りですけれど」
ミカエラの勝ち誇ったような微笑みに、シウリンの中の何かが弾けた。
(僕は……アデライードを、裏切った……?)
こみ上げるように、胃の腑の中のものが逆流してくる。胃が痙攣し、キリキリと締めあげられる。
「う……あああああ!」
シウリンはミカエラを全力で突き飛ばすと、全裸で寝台から転がり落ちそのまま床を這っていき、途中で耐えきれずに絨毯の上に盛大にぶちまけた。
「誰かっ……!シウリン様が……っ!」
――結局、その後三日間、シウリンは高熱を上げて寝込んだ。
高熱に魘されるシウリンを、ミカエラは懸命に看病した。
シウリンの美しい額には玉の汗が浮かび、苦し気な表情で妻の名を呼び続ける。そのたびに、ミカエラの胸は潰れるように痛み、嫉妬で狂いそうだった。それでも、ミカエラは彼の側を離れることはできなかった。
シウリンが目を覚ましたのは、三日後の日も高くなってから。熱も下がってはいたが、まだ、状況を把握できないのか、ぼんやりとした表情で豪華な寝台の天蓋を眺めていた。
「シウリン様、ご気分は――」
ミカエラが覗きこんで問いかけるのを、じっと黒い瞳で見つめ、それから切れ長の目を見開く。熱を測ろうと額にかざしたミカエラのその手を、だがシウリンは乱暴に払いのける。
「――触るな」
地の底から響くような、低く、冷たい声。気づかいも思い遣りもなく、ただ、軽蔑が籠められた冷酷な声。
「――ジブリール……ジブリール、どこ……?」
起き上がり、寝台から下りようとして、シウリンは足に力が入らずに床に滑り落ちる。
「シウリン様! まだダメです。ずっと高熱が続いて――お願いですから、寝台に戻って!」
「嫌――だ」
「シウリン様! お願い、まだ無理です!」
物音を聞いて駆けつけたミカエラの乳母やユーリの面前で、しかしシウリンはミカエラを完全に拒絶した。
「僕に触るな!」
「シウリン――! 姫様になんてことを!」
咎めるユーリを、だがシウリンは不信の籠った瞳で睨みつける。
「あんた、酒に、何を入れた? 最初から、僕を嵌めるつもりだったんだ。――僕は砂漠であんたたちを助けた。砦の騎士達の遺品も運んできた。この領のために、何度も魔物を攘った。別に恩に着せるつもりはなかったけれど、まさかこんな――」
シウリンの黒曜石の瞳は、ギラギラと怒りで獣のように光っていた。ミカエラは、彼の金色の〈王気〉が、赤味を帯びた龍となって、声なき咆哮を上げて怒り狂うをの視た。
シウリン、落ち着け。聞いてくれ、ただ俺たちは――」
「うるさい! 言い訳なんて聞きたくない」
「ただ――姫様と俺たちを助けてもらいたかっただけで――子供が必要なんだよ、ガルシア家を継げる、魔力のある子供が――」
「ふざけるなっ!」
シウリンの〈王気〉の金の龍が、ぶおおと金色の焔を吐き出す。シウリンの黒い双眸から、みるみる滂沱たる涙が溢れ下る。
「僕はアデライードに誓った。生涯、愛するのは彼女だけだと――その、誓いを破らせた。それも、あんな卑怯な形で――! 僕は、あんたたちと自分が一生、許せない」
「シウリン、大げさだ! 別に女なんて何人抱こうが、減るもんじゃないだろうが! 落ち着けよ!」
「いいや、許せない!」
シウリンが目覚めたと聞き、部屋に入ってきたシュテファンは、やり取りを耳にして眉を顰める。
シウリンがこの部屋で倒れたこと、そしてその場にミカエラがいたことで、二人の関係はもう、城中の知るところとなっている。というより、事を謀った老臣たちがそう仕向け、シウリンの外堀を埋めて結婚に追い込むつもりなのだ。
「――シウリン。その、おぬしには不本意かもしれんが、実際に事が成っている以上は――」
シュテファンに向けるシウリンの視線は、彼を一瞬で氷漬けにするくらい冷たかった。
「僕は夢の中でアデライードを抱いたんだ! 何度も、彼女の名前を呼んで――聞こえてないはずはないよ! 僕が愛しているのは自分じゃないと知っていて、そのまま抱かれ続けるなんて――! どうしてそんなことができるの、気持ち悪い! それとも僕が寝ぼけているのを、嘲笑っていたの?!」
暴露されてミカエラは両手で顔を覆ってしまう。
違う、そんなつもりじゃない!そうじゃなくてただ――!
反論したくても、言葉は出てこない。ただ拒絶された悲しみと屈辱で心が悲鳴をあげる。
「出ていってよ。体力が戻ったらすぐにでもこの城から出て行く。あんたたちの誰一人、僕は信用できない」
「シウリン――」
なおも何か言おうとするユーリを、シュテファンが押しとどめる。
「残念だが、それはさせられない。おぬしは姫様と寝た。姫様の純潔を奪ったんだ。おぬしは男として、責任をとって姫様と結婚を――」
「結婚?! 僕はアデライード以外と結婚しないと言っている!」
「そんなわけにはいかぬのだ。女性の、それも貴族女性の純潔を奪ったら、責任を取らずには済ませられない」
「純潔って何の話だよ! 酒に薬まで入れて、騙すように……何だっけな、コレ、ああ、思い出した――美人局だよ、『聖典』に出てきた! そんな女と絶対に嫌だ!」
「シウリン!」
もう、ミカエラはシウリンの言葉を聞いていられなくなって、顔を覆って部屋から出て行ってしまう。
「シウリン、何て言い草だ。姫様は三日三晩、おぬしの看病をしたんだぞ?」
ユーリがシウリンを咎めるけれど、シウリンは怒りで興奮して、ただ首を振るだけだ。
「嫌だ、ジブリールはどこ! お前らみんな信用できない! 出てけよ!」
シュテファンは今、シウリンを説得するのは無理だと諦め、ユーリに命じてジブリールを連れて来ることと、食事を運ばせるために下がらせる。
「あんたも出てけよ、親切ごかした似非人格者が!」
全裸でフラフラの状態で、それでもギラついた瞳でシュテファンを睨みつけるシウリンを見て、シュテファンが溜息をつく。
「シウリン……このような手段をとったこと、騎士として俺は恥じている。だが、我がガルシア領はもう、ギリギリなんだ。おぬしさえここに残ってくれれば――」
「死んでも出て行く」
「シウリン、すまない。ただ、ミカエラ様がお子を孕むまででいいんだ。名目的に結婚してくれれば、それ以上は何も――」
「何に対して謝っているのか知らないけど、僕は何一つ許すつもりはない。もう謝らないで。不愉快なだけだ」
手を貸そうとするシュテファンを振り払い、シウリンはずるずると自力で寝台に戻ると、すべてを拒絶するように上掛けを頭からかぶってしまう。シュテファンは溜息をつくと、踵を返して部屋を出た。
朦朧とする意識の中で、シウリンはアデライードの夢を見ていた。
何度も、何度も名を呼んで、抱きしめ、愛を囁く。――これが夢だと知っているからこそ、その一瞬の幸福を貪り尽くしたかった。それこそ、永遠に――。
やけに、柔らかい枕に埋もれるような自分に気づき、シウリンは目を覚ます。
(――頭が痛い。飲み過ぎってヤツだな)
シウリンは二、三度瞬きして、魔力を循環させる。
(それにしても――ここ、どこだっけ)
シウリンがうーんと伸びをして身体を起こすと、目の前に亜麻色の長い髪があった。
(――?)
「ああ、起きられましたの?――まだ、早いですわ。もう少し――」
その声とともに、シウリンの隣に寝ていた人物も起き上がる。上掛けで隠すようにしているが、その内側は間違いなく素肌のままだった。
シウリンは黒曜石の瞳を、これ以上はないくらいに大きく見開く。
「……ミカ、エラ……? なぜ?」
「なぜって……嫌だわ、昨夜はあんなに優しくしてくださったのに。まさか、全部忘れてしまわれたの?」
ミカエラが青い瞳を潤ませて妖艶に微笑んで、シウリンは心臓が凍る。
「な……どう、いう……」
「どうって……その、見ての通りですけれど」
ミカエラの勝ち誇ったような微笑みに、シウリンの中の何かが弾けた。
(僕は……アデライードを、裏切った……?)
こみ上げるように、胃の腑の中のものが逆流してくる。胃が痙攣し、キリキリと締めあげられる。
「う……あああああ!」
シウリンはミカエラを全力で突き飛ばすと、全裸で寝台から転がり落ちそのまま床を這っていき、途中で耐えきれずに絨毯の上に盛大にぶちまけた。
「誰かっ……!シウリン様が……っ!」
――結局、その後三日間、シウリンは高熱を上げて寝込んだ。
高熱に魘されるシウリンを、ミカエラは懸命に看病した。
シウリンの美しい額には玉の汗が浮かび、苦し気な表情で妻の名を呼び続ける。そのたびに、ミカエラの胸は潰れるように痛み、嫉妬で狂いそうだった。それでも、ミカエラは彼の側を離れることはできなかった。
シウリンが目を覚ましたのは、三日後の日も高くなってから。熱も下がってはいたが、まだ、状況を把握できないのか、ぼんやりとした表情で豪華な寝台の天蓋を眺めていた。
「シウリン様、ご気分は――」
ミカエラが覗きこんで問いかけるのを、じっと黒い瞳で見つめ、それから切れ長の目を見開く。熱を測ろうと額にかざしたミカエラのその手を、だがシウリンは乱暴に払いのける。
「――触るな」
地の底から響くような、低く、冷たい声。気づかいも思い遣りもなく、ただ、軽蔑が籠められた冷酷な声。
「――ジブリール……ジブリール、どこ……?」
起き上がり、寝台から下りようとして、シウリンは足に力が入らずに床に滑り落ちる。
「シウリン様! まだダメです。ずっと高熱が続いて――お願いですから、寝台に戻って!」
「嫌――だ」
「シウリン様! お願い、まだ無理です!」
物音を聞いて駆けつけたミカエラの乳母やユーリの面前で、しかしシウリンはミカエラを完全に拒絶した。
「僕に触るな!」
「シウリン――! 姫様になんてことを!」
咎めるユーリを、だがシウリンは不信の籠った瞳で睨みつける。
「あんた、酒に、何を入れた? 最初から、僕を嵌めるつもりだったんだ。――僕は砂漠であんたたちを助けた。砦の騎士達の遺品も運んできた。この領のために、何度も魔物を攘った。別に恩に着せるつもりはなかったけれど、まさかこんな――」
シウリンの黒曜石の瞳は、ギラギラと怒りで獣のように光っていた。ミカエラは、彼の金色の〈王気〉が、赤味を帯びた龍となって、声なき咆哮を上げて怒り狂うをの視た。
シウリン、落ち着け。聞いてくれ、ただ俺たちは――」
「うるさい! 言い訳なんて聞きたくない」
「ただ――姫様と俺たちを助けてもらいたかっただけで――子供が必要なんだよ、ガルシア家を継げる、魔力のある子供が――」
「ふざけるなっ!」
シウリンの〈王気〉の金の龍が、ぶおおと金色の焔を吐き出す。シウリンの黒い双眸から、みるみる滂沱たる涙が溢れ下る。
「僕はアデライードに誓った。生涯、愛するのは彼女だけだと――その、誓いを破らせた。それも、あんな卑怯な形で――! 僕は、あんたたちと自分が一生、許せない」
「シウリン、大げさだ! 別に女なんて何人抱こうが、減るもんじゃないだろうが! 落ち着けよ!」
「いいや、許せない!」
シウリンが目覚めたと聞き、部屋に入ってきたシュテファンは、やり取りを耳にして眉を顰める。
シウリンがこの部屋で倒れたこと、そしてその場にミカエラがいたことで、二人の関係はもう、城中の知るところとなっている。というより、事を謀った老臣たちがそう仕向け、シウリンの外堀を埋めて結婚に追い込むつもりなのだ。
「――シウリン。その、おぬしには不本意かもしれんが、実際に事が成っている以上は――」
シュテファンに向けるシウリンの視線は、彼を一瞬で氷漬けにするくらい冷たかった。
「僕は夢の中でアデライードを抱いたんだ! 何度も、彼女の名前を呼んで――聞こえてないはずはないよ! 僕が愛しているのは自分じゃないと知っていて、そのまま抱かれ続けるなんて――! どうしてそんなことができるの、気持ち悪い! それとも僕が寝ぼけているのを、嘲笑っていたの?!」
暴露されてミカエラは両手で顔を覆ってしまう。
違う、そんなつもりじゃない!そうじゃなくてただ――!
反論したくても、言葉は出てこない。ただ拒絶された悲しみと屈辱で心が悲鳴をあげる。
「出ていってよ。体力が戻ったらすぐにでもこの城から出て行く。あんたたちの誰一人、僕は信用できない」
「シウリン――」
なおも何か言おうとするユーリを、シュテファンが押しとどめる。
「残念だが、それはさせられない。おぬしは姫様と寝た。姫様の純潔を奪ったんだ。おぬしは男として、責任をとって姫様と結婚を――」
「結婚?! 僕はアデライード以外と結婚しないと言っている!」
「そんなわけにはいかぬのだ。女性の、それも貴族女性の純潔を奪ったら、責任を取らずには済ませられない」
「純潔って何の話だよ! 酒に薬まで入れて、騙すように……何だっけな、コレ、ああ、思い出した――美人局だよ、『聖典』に出てきた! そんな女と絶対に嫌だ!」
「シウリン!」
もう、ミカエラはシウリンの言葉を聞いていられなくなって、顔を覆って部屋から出て行ってしまう。
「シウリン、何て言い草だ。姫様は三日三晩、おぬしの看病をしたんだぞ?」
ユーリがシウリンを咎めるけれど、シウリンは怒りで興奮して、ただ首を振るだけだ。
「嫌だ、ジブリールはどこ! お前らみんな信用できない! 出てけよ!」
シュテファンは今、シウリンを説得するのは無理だと諦め、ユーリに命じてジブリールを連れて来ることと、食事を運ばせるために下がらせる。
「あんたも出てけよ、親切ごかした似非人格者が!」
全裸でフラフラの状態で、それでもギラついた瞳でシュテファンを睨みつけるシウリンを見て、シュテファンが溜息をつく。
「シウリン……このような手段をとったこと、騎士として俺は恥じている。だが、我がガルシア領はもう、ギリギリなんだ。おぬしさえここに残ってくれれば――」
「死んでも出て行く」
「シウリン、すまない。ただ、ミカエラ様がお子を孕むまででいいんだ。名目的に結婚してくれれば、それ以上は何も――」
「何に対して謝っているのか知らないけど、僕は何一つ許すつもりはない。もう謝らないで。不愉快なだけだ」
手を貸そうとするシュテファンを振り払い、シウリンはずるずると自力で寝台に戻ると、すべてを拒絶するように上掛けを頭からかぶってしまう。シュテファンは溜息をつくと、踵を返して部屋を出た。
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