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二十四、鷽
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鷽(ウソ) スズメより一回り大きい小鳥。喉が赤く、口笛のような鳴き声。
◆◆◆◆◆
その日、午後遅くにいらっしゃった陛下は、どことなく表情に翳があった。
「体の方はもう、いいのか」
「はい。おかげ様で。……ご心配をおかけしました」
陛下とは、夜の小喫に供された温かい饂飩(ワンタン)を一緒に食べた。
「昔、詩阿を膝に乗せて食わせってやったの、憶えてはいないだろうが」
「……そんな不調法なことを?」
わたしが目を丸くすれば、陛下が笑った。
「そなたと楽文で朕の膝を取り合ったのだぞ?」
楽文、というのはわたしがほとんど覚えていない弟だ。家に位牌があるので存在は知っている。
それからふと、わたしの髪を飾る笄《こうがい》を見て微笑んだ。
「つけてくれたのか」
「はい……いかがですか」
「よく似合う」
滅多に贈り物をしないという陛下だが、わたしには折に触れて何やかやと贈ってくださる。
不意に長椅子の上で抱きしめられ、耳元で囁かれた。
「……話は、聞いていると思うが……光華殿のこと」
光華殿とは、高昭容の住む殿舎の名前で、それをもって婉曲に昭容を指すのだ。
「ええ……」
わたしは皇后であるから、陛下が訪問した妃嬪は誰か、報告も入る。宮の者たちは気をつかって、余計なことは耳に入れないが、薛美人のようにいちいちご注進に来る人もいるから――
「妬いてくれないのか」
陛下のお言葉に、わたしは思わず目を瞬く。
「妬くなんて……陛下を独り占めするなんて、畏れ多いですもの」
「俺は妬いて欲しいし、独り占めして欲しいのだがな」
そんなことをすれば自分が苦しくなるだけだ。わたしは微笑んだ。
「わたしは、自分からは何も望んだりはしません……ああ、一つだけ」
「なんだ?」
「外命婦の朝賀の儀礼、あれ、必要ないならやめちゃだめですか? お年を召した方を寒い中に立たせておくのが申し訳なくて」
今度は陛下が黒い瞳を瞬く番だった。
「それは……たしかにたいした意味のない儀礼ではあるが、俄には返答できぬ。考えておこう」
「ありがとうございます」
わたしが礼を言うと、陛下は苦笑なさった。
「……太医はなんと申しておった?」
「ええと……別に、もう大丈夫だと……」
「そうか……ならば、抱いても?」
わたしは恥ずかしくて目を伏せる。陛下がわたしを抱き上げて、寝所に運んだ。
その夜の陛下は妙に慎重で……そして熱が籠っていた。
わたしの中を深く穿ちながら何度も耳元で囁いてくださる。
愛している、詩阿、そなただけ――
でも、これはわたしだけのものじゃない。高昭容も、薛美人も、それから他の人たちも、皆、この人に抱かれたのだ。
真に受けたら、だめ。
真に受けて、愛されていると思ったら、だめ。
愛してしまったら、だめ。
だって、これがいつ終わるかなんてわからない。
信じてしまったら、陛下なしでは生きていけなくなってしまう、そうなったら――
それなのにわたしの身体は快楽に溺れて、いくども陛下に縋りついてしまった。
それからも、陛下のお渡りは続いた。合間に韓充儀の元も訪れたらしく、わたしが陛下の閨を独占している、と批判されることはなくなった。
薛美人のお願いについては、密かに馬婆と王婆に相談していた。
「ありそうなことでございますね」
「そんなことだろうと思っておりましたよ」
二人が訳知り顔に頷く。
「……陛下には、わたしの口から他の女を薦めるのは聞きたくないと言われていて……」
二人が互いに顔を見合わせる。
「皇上は本気のようでございますねぇ」
「意外と一途ですのね……」
勝手に二人だけで納得して、言った。
「娘娘の口からお薦めなさる必要はないですよ。この老女にお任せください。上手く取り計らいますので」
馬婆が胸を叩き、王婆も頷いた。
「薛美人も気の毒と言えば気の毒ですね。三度もお召があれば、皇上のお心を信じたくもなりますもの。皇上もまんざらではなかったのかもしれませんが、でも、飽きられてしまったんですよ」
「……飽きられる……」
「君王の心は、うつろいやすいものでございますからねぇ……」
――わたしもいつか、飽きられてしまうのかしら――
そんな中で、陛下が薛美人の部屋も訪れたとの報せがあり、翌朝には頬を染めた薛美人本人から、じきじきにお礼まで言われた。
どうや馬婆がうまく取り計らってくれたらしい。
キラキラした瞳で昨夜の陛下が素敵だった、などと言われて、わたしは他の、高昭容や韓充儀の話を聞いた時とは違う胸の痛みを感じて戸惑った。
「中宮様は本当にお優しい……」
「ねえ、その……今回のことは偶然かもしれないの。だから他の人には言わないで欲しいの」
薛美人が不思議そうな顔でわたしを見る。
「わたしが口をきいて、必ず陛下のお召があるとは限らないのよ。他の人にも頼まれて、そして、上手くいかなかったとき、恨まれるのはわたしだわ。それは、困るの」
その言葉に、薛美人は頷いた。
「それは、そうですね。……我も我もと、中宮様に口利きを頼みに殺到しても困りますしね」
「お願いね、わたしには何の権限もないのだから」
わたしはため息をつく。
愛されなけば侮られ、愛されれば他から妬まれ、皇帝のお渡りに一喜一憂して――いつか寵愛の去る日を怯えて過ごす。
――ならば「お飾り皇后」のままの方が気楽だったのに――
ピギー! ピギャ! ピギー!
清明節も過ぎ、春の盛りを迎えた三月の半ば。花が咲き乱れる園林を散策していたわたしは、けたたましい鳴き声に驚いて、声のする方に足を向けた。
見れば、一羽の小鳥が地面の上で暴れていた。――上空を鳶が旋回している。
手巾に包んで小鳥を拾って持ち帰れば、馬婆と王婆は呆れながらも折れた羽に布を巻いてくれた。灰色の羽に、赤い喉が可愛いらしい。
自力では餌を食べられない小鳥に、すり餌を匙で食べさせて世話を焼く。そうすると、意外と慣れて、だんだんに回復してきた。
木箱に布きれや千切った反故紙を敷いて寝かせていたが、一度、陛下が訪れた時にひどく啼き騒いで、陛下が箱を覗きこまれた。
「これは、どうしたのだ」
「その……拾ったのです。怪我をしていて……」
「ふーん……」
何の鳥か知っているか? と尋ねられ、首を振ると、陛下がお笑いになった。
「鳥の種類も知らずに飼っていたのか。――これは鷽だろう」
「鷽……」
「意外と人にも慣れると聞くぞ?」
陛下はしばらく、その鳥を面白そうに眺めていらっしゃった。
野生の鳥というのは驚くほど強くて、数日もすると羽も直ってきた。
「そろそろ空に帰してやれるかしら」
後宮の庭はそれほど広くはないが、野生で生きられるならその方がいい。
そんな風に思っていると、廉公公が見事な竹細工の鳥籠を持ってきた。
「皇上からの贈り物でございます。そろそろ、その鳥も羽が治ってきたころでしょうし……」
繊細な細工が施され、青い染付の水入れや餌入れ、鞦韆のような止まり木を供えた豪華な鳥籠に、王婆も馬婆も目を瞠る。
――野生の鳥を鳥籠に?
空に返すつもりが、陛下から鳥籠をいただいてしまったら、もう、返すことはできない。
馬婆も王婆も、「こんな豪華な鳥籠を頂戴して、この鳥は果報者でございますね」などとはしゃいでいるけれど、わたしはなんとなく、心が重くなる気がした。
小鳥はためらいなく鳥籠に入り、鞦韆の止まり木に止まっては、チチチとさえずっている。
その様子を見て、この鳥はわたしと同じではないか――
そんな風に思ってしまい、思わず視線を逸らした。
チチチチ、チチチ……
自由を失ったというのに、鷽は何も知らずに鳥籠の中をさえずっている。
そして、高昭容が懐妊したという噂が流れてきた。
◆◆◆◆◆
その日、午後遅くにいらっしゃった陛下は、どことなく表情に翳があった。
「体の方はもう、いいのか」
「はい。おかげ様で。……ご心配をおかけしました」
陛下とは、夜の小喫に供された温かい饂飩(ワンタン)を一緒に食べた。
「昔、詩阿を膝に乗せて食わせってやったの、憶えてはいないだろうが」
「……そんな不調法なことを?」
わたしが目を丸くすれば、陛下が笑った。
「そなたと楽文で朕の膝を取り合ったのだぞ?」
楽文、というのはわたしがほとんど覚えていない弟だ。家に位牌があるので存在は知っている。
それからふと、わたしの髪を飾る笄《こうがい》を見て微笑んだ。
「つけてくれたのか」
「はい……いかがですか」
「よく似合う」
滅多に贈り物をしないという陛下だが、わたしには折に触れて何やかやと贈ってくださる。
不意に長椅子の上で抱きしめられ、耳元で囁かれた。
「……話は、聞いていると思うが……光華殿のこと」
光華殿とは、高昭容の住む殿舎の名前で、それをもって婉曲に昭容を指すのだ。
「ええ……」
わたしは皇后であるから、陛下が訪問した妃嬪は誰か、報告も入る。宮の者たちは気をつかって、余計なことは耳に入れないが、薛美人のようにいちいちご注進に来る人もいるから――
「妬いてくれないのか」
陛下のお言葉に、わたしは思わず目を瞬く。
「妬くなんて……陛下を独り占めするなんて、畏れ多いですもの」
「俺は妬いて欲しいし、独り占めして欲しいのだがな」
そんなことをすれば自分が苦しくなるだけだ。わたしは微笑んだ。
「わたしは、自分からは何も望んだりはしません……ああ、一つだけ」
「なんだ?」
「外命婦の朝賀の儀礼、あれ、必要ないならやめちゃだめですか? お年を召した方を寒い中に立たせておくのが申し訳なくて」
今度は陛下が黒い瞳を瞬く番だった。
「それは……たしかにたいした意味のない儀礼ではあるが、俄には返答できぬ。考えておこう」
「ありがとうございます」
わたしが礼を言うと、陛下は苦笑なさった。
「……太医はなんと申しておった?」
「ええと……別に、もう大丈夫だと……」
「そうか……ならば、抱いても?」
わたしは恥ずかしくて目を伏せる。陛下がわたしを抱き上げて、寝所に運んだ。
その夜の陛下は妙に慎重で……そして熱が籠っていた。
わたしの中を深く穿ちながら何度も耳元で囁いてくださる。
愛している、詩阿、そなただけ――
でも、これはわたしだけのものじゃない。高昭容も、薛美人も、それから他の人たちも、皆、この人に抱かれたのだ。
真に受けたら、だめ。
真に受けて、愛されていると思ったら、だめ。
愛してしまったら、だめ。
だって、これがいつ終わるかなんてわからない。
信じてしまったら、陛下なしでは生きていけなくなってしまう、そうなったら――
それなのにわたしの身体は快楽に溺れて、いくども陛下に縋りついてしまった。
それからも、陛下のお渡りは続いた。合間に韓充儀の元も訪れたらしく、わたしが陛下の閨を独占している、と批判されることはなくなった。
薛美人のお願いについては、密かに馬婆と王婆に相談していた。
「ありそうなことでございますね」
「そんなことだろうと思っておりましたよ」
二人が訳知り顔に頷く。
「……陛下には、わたしの口から他の女を薦めるのは聞きたくないと言われていて……」
二人が互いに顔を見合わせる。
「皇上は本気のようでございますねぇ」
「意外と一途ですのね……」
勝手に二人だけで納得して、言った。
「娘娘の口からお薦めなさる必要はないですよ。この老女にお任せください。上手く取り計らいますので」
馬婆が胸を叩き、王婆も頷いた。
「薛美人も気の毒と言えば気の毒ですね。三度もお召があれば、皇上のお心を信じたくもなりますもの。皇上もまんざらではなかったのかもしれませんが、でも、飽きられてしまったんですよ」
「……飽きられる……」
「君王の心は、うつろいやすいものでございますからねぇ……」
――わたしもいつか、飽きられてしまうのかしら――
そんな中で、陛下が薛美人の部屋も訪れたとの報せがあり、翌朝には頬を染めた薛美人本人から、じきじきにお礼まで言われた。
どうや馬婆がうまく取り計らってくれたらしい。
キラキラした瞳で昨夜の陛下が素敵だった、などと言われて、わたしは他の、高昭容や韓充儀の話を聞いた時とは違う胸の痛みを感じて戸惑った。
「中宮様は本当にお優しい……」
「ねえ、その……今回のことは偶然かもしれないの。だから他の人には言わないで欲しいの」
薛美人が不思議そうな顔でわたしを見る。
「わたしが口をきいて、必ず陛下のお召があるとは限らないのよ。他の人にも頼まれて、そして、上手くいかなかったとき、恨まれるのはわたしだわ。それは、困るの」
その言葉に、薛美人は頷いた。
「それは、そうですね。……我も我もと、中宮様に口利きを頼みに殺到しても困りますしね」
「お願いね、わたしには何の権限もないのだから」
わたしはため息をつく。
愛されなけば侮られ、愛されれば他から妬まれ、皇帝のお渡りに一喜一憂して――いつか寵愛の去る日を怯えて過ごす。
――ならば「お飾り皇后」のままの方が気楽だったのに――
ピギー! ピギャ! ピギー!
清明節も過ぎ、春の盛りを迎えた三月の半ば。花が咲き乱れる園林を散策していたわたしは、けたたましい鳴き声に驚いて、声のする方に足を向けた。
見れば、一羽の小鳥が地面の上で暴れていた。――上空を鳶が旋回している。
手巾に包んで小鳥を拾って持ち帰れば、馬婆と王婆は呆れながらも折れた羽に布を巻いてくれた。灰色の羽に、赤い喉が可愛いらしい。
自力では餌を食べられない小鳥に、すり餌を匙で食べさせて世話を焼く。そうすると、意外と慣れて、だんだんに回復してきた。
木箱に布きれや千切った反故紙を敷いて寝かせていたが、一度、陛下が訪れた時にひどく啼き騒いで、陛下が箱を覗きこまれた。
「これは、どうしたのだ」
「その……拾ったのです。怪我をしていて……」
「ふーん……」
何の鳥か知っているか? と尋ねられ、首を振ると、陛下がお笑いになった。
「鳥の種類も知らずに飼っていたのか。――これは鷽だろう」
「鷽……」
「意外と人にも慣れると聞くぞ?」
陛下はしばらく、その鳥を面白そうに眺めていらっしゃった。
野生の鳥というのは驚くほど強くて、数日もすると羽も直ってきた。
「そろそろ空に帰してやれるかしら」
後宮の庭はそれほど広くはないが、野生で生きられるならその方がいい。
そんな風に思っていると、廉公公が見事な竹細工の鳥籠を持ってきた。
「皇上からの贈り物でございます。そろそろ、その鳥も羽が治ってきたころでしょうし……」
繊細な細工が施され、青い染付の水入れや餌入れ、鞦韆のような止まり木を供えた豪華な鳥籠に、王婆も馬婆も目を瞠る。
――野生の鳥を鳥籠に?
空に返すつもりが、陛下から鳥籠をいただいてしまったら、もう、返すことはできない。
馬婆も王婆も、「こんな豪華な鳥籠を頂戴して、この鳥は果報者でございますね」などとはしゃいでいるけれど、わたしはなんとなく、心が重くなる気がした。
小鳥はためらいなく鳥籠に入り、鞦韆の止まり木に止まっては、チチチとさえずっている。
その様子を見て、この鳥はわたしと同じではないか――
そんな風に思ってしまい、思わず視線を逸らした。
チチチチ、チチチ……
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