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第三章
婚約破棄
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舞踏会場にはしわぶき一つ漏れず、完全な沈黙が下りる。
アルバート殿下は金色の瞳でまっすぐにステファニー嬢を睨みつけている。そして左手はわたしの手を握り、その手は微かに震えていた。
婚約の破棄。――円満な解消ではなく、一方的な破棄。
王子の婚約が破棄されることが、どんな意味を持つのか、この場にいるものはみな理解している。
「お待ちください、アルバート殿下。そして、国王陛下」
重苦しい沈黙を割って進み出たのは、首相ウォルシンガム卿。
「アルバート殿下。第三王子であり、第二位の王位継承権を持つ、あなたの婚約は国事です。そのような勝手な宣言など、認められません」
「ならば王子の身分も、継承権も放棄しよう。俺には必要のないものだ」
「バーティ!」
王太子殿下が叫ぶ。
「待ってくれ、落ち着いてくれ。今は、継承権を放棄されると困るんだ、ブリジットをこれ以上、追い詰めないでくれ! バーティ!」
王太子殿下の横で、ブリジット妃殿下が真っ青な表情で震えている。――もし、アルバート殿下が継承権を放棄すれば、現行、王家には王位を継承できる男児がいなくなってしまう。
「アルバート、継承権の放棄は許可できぬ」
国王陛下の言葉に、殿下は言い切った。
「先ほども申し上げましたように、俺には継承権も、王子の身分も必要ない。俺は自分の力で金を稼げる」
「ならば何を望む」
「ミス・エルスペス・アシュバートンとの結婚を」
言い切った殿下に、ウォルシンガム卿が言う。
「アルバート殿下! 殿下の継承権は第二位。いえ、国王陛下がご譲位遊ばされ、王太子殿下がご即位の暁には、第一位の継承権をお持ちになる。つまり、あなたの奥方は我が国の王妃に上られる可能性が極めて高い。少なくとも、現状は、そうです。失礼ながら、ミス・アシュバートンはリンドホルム伯爵の法定代理人。建国以来の名家ではありますが、王妃を輩出したことはない。――そう、王妃には公爵家以上の家柄があり、父兄が閣僚の経験者であることが不文律で――」
「だから継承権は放棄すると言っている」
「バーティ!」
王太子殿下が前に出た。
「これ以上は堂々巡りだ。……まず、レコンフィールド公爵令嬢との婚約であるが、これを破棄したいというアルバートの希望には添うべきと考える」
「フィリップ殿下!」
レコンフィールド公爵が王太子殿下を咎める。王太子殿下はまっすぐにレコンフィールド公爵を見て言う。
「アルバートが婚約の解消を申し出ているのを、私自身も何度も、仲介したし、話合いにも加わった。議会の承認を盾にして、あまりに強硬過ぎる。もともと、ステファニー嬢とは婚約していないというバーティの主張を曲げ、婚約を認めた上で解消を申し出ているのに、一向に歩み寄る気配もない」
「ですが……ステファニーを王子妃にした上で、アシュバートンの女を妾にするのは譲歩しておりました!」
わたしが思わずレコンフィールド公爵を見る。
「妾? わたしが?!」
「ふざけるな! ステファニーと結婚したくないと言っているんだ! なんでステファニーを正妻にして、エルシーを妾にしにゃきゃならん! 今度言ったら殺すぞ?!」
「バーティ!」
王太子殿下がアルバート殿下を宥め、レコンフィールド公爵に言う。
「結婚したくないと言う相手に対し、妾を容認するのは譲歩のうちに入らないだろう。このご時世に、初めから愛人を前提にした結婚など、バカバカしい。世論の理解も得られまい」
「言っておくが、ステファニーを妾にするのも却下だぞ! 俺はエルシー一人でいいんだから!」
「リジー!」
余計なことを言う殿下をわたしが窘める。
「……現状、アルバートの即位の可能性はもちろんあるが、しかし、我が国では王妃の政治的権能はそれほど高くない。従来、公爵家で父兄に閣僚クラスを持つ女性という条件は、結果的に続いただけであって、それが王妃に必要な資格というわけではない。私は――」
王太子殿下が国王陛下に向き直り、頭を下げる。
「アルバートが望む女性を妻として迎えさせるべきと存じます。政略結婚ではなく、愛した女性を妻に。これが、現代に相応しい、新しい王家の結婚の在り方とすべきです」
「しかし!」
ウォルシンガム卿が一歩前に出る。
「私は反対です。たしかに、王妃の政治的権能はさほど高くない。だが、だからこそ、王家の外交的価値は高くなりつつある。外交の現場で求められるのは、王妃の容貌、マナー、そして家柄、機知。ステファニー嬢は幼少期から、王子妃としての教育を受けてきた。その教育にかかった資産、時間が無駄になるだけでなく、もう二十歳になろうというミス・アシュバートンを、今更教育するのでは――」
「異議あり」
首相の逆方向から、マールバラ公爵が一歩、前に出る。
「わしはビルツホルンで、ミス・アシュバートンと会話をしたが、今、首相が言った王妃の資質、ミス・アシュバートンがミス・グローブナーに劣る部分はほとんどないな。容貌……の好みは人それぞれだが、わしは彼女のような氷人形が趣味だ。わしの奥方の若い頃に似ておる。外国語の会話も十分でき、先ごろアルティニア皇太子と婚約した、グリージャのエヴァンジェリア王女とも親しくしていた。人脈も問題ないと思うがね」
首相が不愉快げに顔を歪め、言った。
「たしかに、ミス・アシュバートンは美貌だがね。少々、魔性に過ぎるのではないか?――まあ、実を言えば私も好みのタイプではあるが――」
「何の話だ! 俺のエルシーを変な目で見るな、クソジジイどもめ!」
殿下が悪態をつき、それから上着の胸ポケットから畳んだ紙を取り出しながら言った。
「それにだ、父上。それから首相。結婚を許可しないと言われても、もう手遅れです。事後承諾になりましたが、もう、結婚しました」
「はいいいい?」
「どういうことだ、バーティ!」
「殿下?!」
その場が騒然とし、わたしは訳が分からず茫然と殿下を見上げる。
「リジー?……」
殿下は一瞬、わたしを見て、気まずそうに眉を顰めてから、取り出した書類を広げ、段を上って国王にその紙を示す。何となく、あの紙に見覚えがあるのだが――。
紙を見せられた国王陛下は一瞬、目を見開き、しばらく目を閉じてから、深い溜息をついた。
「……馬鹿者が、先走りおって。……王室長官!」
国王陛下が背後に控えていた王室長官に呼び掛けると、素早く進み出た彼に紙を手渡す。
「サインも印章も本物のようだ。かくなる上は、認めざるを得ん。……よい、国王より二人の結婚を許す」
「父上! ありがとうございます!」
殿下は嬉しそうに言って、わたしを抱き寄せて頬にキスをする。
「あの紙はいったい!」
「まさか婚姻届け?だが――」
首相が叫ぶ。
「馬鹿な、王族の結婚には議会の承認が必要だ。承認がなければ、我が国では受理されないはず――」
「これはビルツホルンの大使館に提出され、聖誕節と年末年始の休暇を挟んで、一月以上かけて我が国に転送されて、先日、受理されています」
「何だと!」
王室長官が書類を印章と日付を見ながら言い、首相がつかつかと歩み寄って、その紙を奪い取る。それを覗き込んで、首相がブルブルと震え始める。
「どうしたのかね、ウォルシンガム?」
マールバラ公爵が怪訝な表情で問いかけ、やはり首相の手からそれを奪いとれば……。
ぷっ、と吹き出して、今度は身体を揺すって笑い始める。
「傑作だな、アルバート! いつの間に!」
「笑い事ですか!」
本気で怒っている首相を余所に、マールバラ公爵がいかにも面白そうに言った。
「なんと、証人のサインはアルティニア皇太子のフェルディナンド殿下のものだ。さすがにこの結婚証書を無効にはできまいよ! アルバートよ、いつの間にこんなに狡猾な男に育ったのだ!」
王太子殿下が王室長官に説明を求め、長官が慇懃に言った。
「こちらは、昨年十二月にビルツホルンの大使館に提出され、先月、つまり本年一月二十九日に我が国に転送され、王都にて受理された結婚証書です。新郎はアルバート・アーネスト・ヴィクター・レジナルド、つまりアルバート殿下で、新婦はエルスペス・アシュバートン。証人欄には、ビルツホルンの聖ゲオルグ大聖堂のヨハネス司祭と、アルティニア皇太子、フェルディナンド殿下のサインがございます」
それって――!
わたしが思わず殿下を見る。
……ビルツホルンの大聖堂で懺悔したときの!
結婚証書? どういうこと? 聞いてないけど!
茫然として立ち尽くすわたしの耳元で、殿下が囁く。
「すまん、エルシー、できればそれを使わずにいければよかったんだが――理由は後で話すから、今はそのままで」
声も出せずにいると、事情を知った貴族たちがざわざわと騒ぎ始める。
「結婚? もう結婚してるってこと?」
「ビルツホルンで? どういうこと?」
「証人欄にアルティニア皇太子って?」
ざわめきを制するように、王室長官が言った。
「国王陛下のご裁可も出ました。アルバート殿下とリンドホルム伯爵令嬢エルスペス・アシュバートン様の結婚が認められました」
「そんなのは認められない! 議会に対する裏切りだ!」
叫ぶ首相に、アルバート殿下が言い放った。
「最初に俺を裏切ったのは議会だ! 今、聞いただろう! 父上の許しは得た。俺とエルシーの結婚は成立している!」
「議会の承認を得ない結婚では継承権は――」
とうとう、耐えきれずに殿下が笑い始める。
「馬鹿なのか、ウォルシンガム! 俺は継承権なんていらんと、さっきから言ってる! 何度目だ?! とっとと剥奪でも何でもしやがれ、クソッタレが!」
アルバート殿下は金色の瞳でまっすぐにステファニー嬢を睨みつけている。そして左手はわたしの手を握り、その手は微かに震えていた。
婚約の破棄。――円満な解消ではなく、一方的な破棄。
王子の婚約が破棄されることが、どんな意味を持つのか、この場にいるものはみな理解している。
「お待ちください、アルバート殿下。そして、国王陛下」
重苦しい沈黙を割って進み出たのは、首相ウォルシンガム卿。
「アルバート殿下。第三王子であり、第二位の王位継承権を持つ、あなたの婚約は国事です。そのような勝手な宣言など、認められません」
「ならば王子の身分も、継承権も放棄しよう。俺には必要のないものだ」
「バーティ!」
王太子殿下が叫ぶ。
「待ってくれ、落ち着いてくれ。今は、継承権を放棄されると困るんだ、ブリジットをこれ以上、追い詰めないでくれ! バーティ!」
王太子殿下の横で、ブリジット妃殿下が真っ青な表情で震えている。――もし、アルバート殿下が継承権を放棄すれば、現行、王家には王位を継承できる男児がいなくなってしまう。
「アルバート、継承権の放棄は許可できぬ」
国王陛下の言葉に、殿下は言い切った。
「先ほども申し上げましたように、俺には継承権も、王子の身分も必要ない。俺は自分の力で金を稼げる」
「ならば何を望む」
「ミス・エルスペス・アシュバートンとの結婚を」
言い切った殿下に、ウォルシンガム卿が言う。
「アルバート殿下! 殿下の継承権は第二位。いえ、国王陛下がご譲位遊ばされ、王太子殿下がご即位の暁には、第一位の継承権をお持ちになる。つまり、あなたの奥方は我が国の王妃に上られる可能性が極めて高い。少なくとも、現状は、そうです。失礼ながら、ミス・アシュバートンはリンドホルム伯爵の法定代理人。建国以来の名家ではありますが、王妃を輩出したことはない。――そう、王妃には公爵家以上の家柄があり、父兄が閣僚の経験者であることが不文律で――」
「だから継承権は放棄すると言っている」
「バーティ!」
王太子殿下が前に出た。
「これ以上は堂々巡りだ。……まず、レコンフィールド公爵令嬢との婚約であるが、これを破棄したいというアルバートの希望には添うべきと考える」
「フィリップ殿下!」
レコンフィールド公爵が王太子殿下を咎める。王太子殿下はまっすぐにレコンフィールド公爵を見て言う。
「アルバートが婚約の解消を申し出ているのを、私自身も何度も、仲介したし、話合いにも加わった。議会の承認を盾にして、あまりに強硬過ぎる。もともと、ステファニー嬢とは婚約していないというバーティの主張を曲げ、婚約を認めた上で解消を申し出ているのに、一向に歩み寄る気配もない」
「ですが……ステファニーを王子妃にした上で、アシュバートンの女を妾にするのは譲歩しておりました!」
わたしが思わずレコンフィールド公爵を見る。
「妾? わたしが?!」
「ふざけるな! ステファニーと結婚したくないと言っているんだ! なんでステファニーを正妻にして、エルシーを妾にしにゃきゃならん! 今度言ったら殺すぞ?!」
「バーティ!」
王太子殿下がアルバート殿下を宥め、レコンフィールド公爵に言う。
「結婚したくないと言う相手に対し、妾を容認するのは譲歩のうちに入らないだろう。このご時世に、初めから愛人を前提にした結婚など、バカバカしい。世論の理解も得られまい」
「言っておくが、ステファニーを妾にするのも却下だぞ! 俺はエルシー一人でいいんだから!」
「リジー!」
余計なことを言う殿下をわたしが窘める。
「……現状、アルバートの即位の可能性はもちろんあるが、しかし、我が国では王妃の政治的権能はそれほど高くない。従来、公爵家で父兄に閣僚クラスを持つ女性という条件は、結果的に続いただけであって、それが王妃に必要な資格というわけではない。私は――」
王太子殿下が国王陛下に向き直り、頭を下げる。
「アルバートが望む女性を妻として迎えさせるべきと存じます。政略結婚ではなく、愛した女性を妻に。これが、現代に相応しい、新しい王家の結婚の在り方とすべきです」
「しかし!」
ウォルシンガム卿が一歩前に出る。
「私は反対です。たしかに、王妃の政治的権能はさほど高くない。だが、だからこそ、王家の外交的価値は高くなりつつある。外交の現場で求められるのは、王妃の容貌、マナー、そして家柄、機知。ステファニー嬢は幼少期から、王子妃としての教育を受けてきた。その教育にかかった資産、時間が無駄になるだけでなく、もう二十歳になろうというミス・アシュバートンを、今更教育するのでは――」
「異議あり」
首相の逆方向から、マールバラ公爵が一歩、前に出る。
「わしはビルツホルンで、ミス・アシュバートンと会話をしたが、今、首相が言った王妃の資質、ミス・アシュバートンがミス・グローブナーに劣る部分はほとんどないな。容貌……の好みは人それぞれだが、わしは彼女のような氷人形が趣味だ。わしの奥方の若い頃に似ておる。外国語の会話も十分でき、先ごろアルティニア皇太子と婚約した、グリージャのエヴァンジェリア王女とも親しくしていた。人脈も問題ないと思うがね」
首相が不愉快げに顔を歪め、言った。
「たしかに、ミス・アシュバートンは美貌だがね。少々、魔性に過ぎるのではないか?――まあ、実を言えば私も好みのタイプではあるが――」
「何の話だ! 俺のエルシーを変な目で見るな、クソジジイどもめ!」
殿下が悪態をつき、それから上着の胸ポケットから畳んだ紙を取り出しながら言った。
「それにだ、父上。それから首相。結婚を許可しないと言われても、もう手遅れです。事後承諾になりましたが、もう、結婚しました」
「はいいいい?」
「どういうことだ、バーティ!」
「殿下?!」
その場が騒然とし、わたしは訳が分からず茫然と殿下を見上げる。
「リジー?……」
殿下は一瞬、わたしを見て、気まずそうに眉を顰めてから、取り出した書類を広げ、段を上って国王にその紙を示す。何となく、あの紙に見覚えがあるのだが――。
紙を見せられた国王陛下は一瞬、目を見開き、しばらく目を閉じてから、深い溜息をついた。
「……馬鹿者が、先走りおって。……王室長官!」
国王陛下が背後に控えていた王室長官に呼び掛けると、素早く進み出た彼に紙を手渡す。
「サインも印章も本物のようだ。かくなる上は、認めざるを得ん。……よい、国王より二人の結婚を許す」
「父上! ありがとうございます!」
殿下は嬉しそうに言って、わたしを抱き寄せて頬にキスをする。
「あの紙はいったい!」
「まさか婚姻届け?だが――」
首相が叫ぶ。
「馬鹿な、王族の結婚には議会の承認が必要だ。承認がなければ、我が国では受理されないはず――」
「これはビルツホルンの大使館に提出され、聖誕節と年末年始の休暇を挟んで、一月以上かけて我が国に転送されて、先日、受理されています」
「何だと!」
王室長官が書類を印章と日付を見ながら言い、首相がつかつかと歩み寄って、その紙を奪い取る。それを覗き込んで、首相がブルブルと震え始める。
「どうしたのかね、ウォルシンガム?」
マールバラ公爵が怪訝な表情で問いかけ、やはり首相の手からそれを奪いとれば……。
ぷっ、と吹き出して、今度は身体を揺すって笑い始める。
「傑作だな、アルバート! いつの間に!」
「笑い事ですか!」
本気で怒っている首相を余所に、マールバラ公爵がいかにも面白そうに言った。
「なんと、証人のサインはアルティニア皇太子のフェルディナンド殿下のものだ。さすがにこの結婚証書を無効にはできまいよ! アルバートよ、いつの間にこんなに狡猾な男に育ったのだ!」
王太子殿下が王室長官に説明を求め、長官が慇懃に言った。
「こちらは、昨年十二月にビルツホルンの大使館に提出され、先月、つまり本年一月二十九日に我が国に転送され、王都にて受理された結婚証書です。新郎はアルバート・アーネスト・ヴィクター・レジナルド、つまりアルバート殿下で、新婦はエルスペス・アシュバートン。証人欄には、ビルツホルンの聖ゲオルグ大聖堂のヨハネス司祭と、アルティニア皇太子、フェルディナンド殿下のサインがございます」
それって――!
わたしが思わず殿下を見る。
……ビルツホルンの大聖堂で懺悔したときの!
結婚証書? どういうこと? 聞いてないけど!
茫然として立ち尽くすわたしの耳元で、殿下が囁く。
「すまん、エルシー、できればそれを使わずにいければよかったんだが――理由は後で話すから、今はそのままで」
声も出せずにいると、事情を知った貴族たちがざわざわと騒ぎ始める。
「結婚? もう結婚してるってこと?」
「ビルツホルンで? どういうこと?」
「証人欄にアルティニア皇太子って?」
ざわめきを制するように、王室長官が言った。
「国王陛下のご裁可も出ました。アルバート殿下とリンドホルム伯爵令嬢エルスペス・アシュバートン様の結婚が認められました」
「そんなのは認められない! 議会に対する裏切りだ!」
叫ぶ首相に、アルバート殿下が言い放った。
「最初に俺を裏切ったのは議会だ! 今、聞いただろう! 父上の許しは得た。俺とエルシーの結婚は成立している!」
「議会の承認を得ない結婚では継承権は――」
とうとう、耐えきれずに殿下が笑い始める。
「馬鹿なのか、ウォルシンガム! 俺は継承権なんていらんと、さっきから言ってる! 何度目だ?! とっとと剥奪でも何でもしやがれ、クソッタレが!」
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