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第5話 バトルを仕掛けてきた!
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そうして、姉さんの命により、アメリカに行きが決まった俺。
なんと3日後には姉さんの師匠がいる学園の試験があるらしく、俺は超特急で準備。
姉さんも一緒に出国することもできたが、試験日に用事が入ってしまったらしく、俺1人で米国へと向かった。
今回は試験のための一時的な滞在。
だが、その旅行費も親やじぃちゃんたちは一円たりとも出さず、全部姉さんが出した。
さすがに申し訳ないと思って、自分の財産を使おうとした。
けれど、姉さんは『授業料とか試験料とか学校関係は自分が払うから。界は絶対に出さないで。自分の趣味に使いなさい』と強く言われ、財布の口を強制的に閉ざされた。
正直、試験に受かる自信が全くといっていいほどない。
別に試験内容の想像がつかなさすぎて、自信がないということではない。
大まかな流れは頭に入っている。
ペパーは今までの姉さんの熱い授業と教本があったから、どんな問題が来たとしてもそれはパスできるだろう。
…………でもな、実技試験が一番の俺の難所なんだよな。
姉が勧めてきたその魔法学校には、筆記試験、面接試験に加えて実技試験があった。
姉曰く、筆記試験は魔法術式や魔法界の歴史について回答するもので、面接は人格を見るもの。そして、実技はざっくばらんに言えば、魔法で的となっている魔法石を攻撃し、機械が出した得点で判断するものらしい。
彼女もそこに入学したわけではなく、師匠に聞いた話なので詳しいことは分からないとのこと。
「まぁ、何とかなるわよ!」
と、不安になっている俺に、超絶ポジティブな姉はそう言って俺の背中を叩き、送り出してくれた。
だから………自信はないけれど、ずっと信じて俺の魔法の開花を待ち、尚且つ今回の試験の後押しをしてくれた天才姉さんの言葉だけは信じてみようと思う。
そうして、向かったアメリカ・シカゴにあるルビナーツ魔法学園。
シカゴはビルがそびえたっている印象だったのだが、学園の周辺だけは雰囲気が違った。
広大な敷地に広がる森。
その中央にはとんがり屋根が複数つらなる古めかしいお城の校舎。
俺と同じであろう他の受験者の流れに乗って城へと繋がっていると思われるレンガ道を歩いていく。
そして、校舎内に入り、受付を済ませ、案内された教室へと向かった。
「――――ん?」
その途中で、美少女とすれ違う。
快晴の空のような水色の髪に、宝石が埋め込まれたような大きなエメラルドの瞳。
凛々しい雰囲気を持つ彼女は他の受験者の流れに逆らって、受験会場の教室とは逆の方向へと、スタスタと歩いた。
まだ試験は始まっていない。
普通の学校と違い、推薦入学もない。
彼女はまだ試験は受けていないはず。
なのに、何で帰ろうとしているんだ?
もしかして、自分の想像とは違う学校で嫌になったから、帰ろうとしているのか?
それとも――――。
引き留めようと踵を返そうとした。でも…………。
「セイバー家の方じゃない?」
同じく美少女を見たのであろう、近くにいた女の子が小さくこぼしていた。
魔法界の頂点にいる四家――――通称四星。
四星はプライドの塊なのか、自分の家が上に立つために、必至に争い合い蹴落とし合っていると聞いたことがある。
『あの子が鳴海家の魔流無し? かわいそー』
――――いつか日本の魔法名家が集合した時に、他家の子から言われたその言葉。
『次期当主が女子とは鳴海家は落ちぶれましたな』
――――鳴海家以外の当主全員に言われた、姉さんを見下すその言葉。
『お前が生まれて、他の家にどれだけなめられたことか!』
――――そして、鳴海家当主の祖父から言われたその言葉。
普通の家はあまり知っているわけじゃないけれど、日本の魔法界の家の争いはしょうもないことをよく知っている。
海外の家であってもそれは同じだろう。
名家の子と関われば、面倒ルート直行。
それは自分が一番分かっている。
馬鹿馬鹿しい家の争いはもう嫌だ。
絶対に関わりたくない。
俺は普通の平穏な学園生活を送れさえすればいい。
彼女がほしいけれど、四星の子でもなくてもいいだろう。
………………あの子、可愛いけどさ。迷子かもしれないけどさ。
だとしても、極力関わりは避けるべきだ。
大体、俺は彼女の心配をしている場合じゃないだろう。
実技試験が怪しい分、筆記試験は満点でいないといけない。
――――集中しろ、俺。
廊下で1人意気込み、美少女に背を向け、案内された教室に入室。
大学の講義室のような、階段状に並べられた机。
そこから、自分の受験番号が書かれた中央の席を見つけ、ようやく俺は腰を掛ける。バックから筆記用具を取り出し、準備。
時間があったので、唯一勉強道具として持ってきていた自分のノートを見返していた。
数分後、やってきた試験官から試験について説明があった。
どうやら、始めに筆記試験を受けるグループ、面接試験を受けるグループ、実技試験を受けるグループの3つに分かれているらしく、俺は最初に筆記試験を受けるグループに入れられていた。
さっきすれ違ったあの美少女はもしかしたら、先に面接試験もしくは実技試験を受けるグループなのかもしれない。
そうして、始まった筆記試験。
案の定、筆記試験は鬼のような姉の特訓を受けた俺には余裕のよっちゃんだった。
その途中で。
ドッガ—ン―――!!
外から、近くに置いていた立て筆箱が倒れてしまうぐらい大きな爆発音が響いてきた。
目の前の試験に集中していた全員が一斉に顔を上げてしまうぐらい、巨大。
何が起きているのか気になったが、すぐに先生がもともとかけていた音遮断魔法を強化。
揺れは感じるものの、そこからは外部からの音がなくなり、俺はまた試験を再開していた。
★★★★★★★★
途中で爆音が轟いてくるという小ハプニングはあったが、筆記試験、面接試験はどちらとも手ごたえがあった。
だけどな………。
残りの実技試験。
結果から話そう――――ダメだった。
ダメって一言で済ませるものではない。酷かった。
武器の持参はOKだったので、先が尖っている手のひらサイズの鉄の棒を持ってきていた。
その釘のような棒に“スベル”をかけ、空気抵抗を0に。
30m先で浮いている紫紺の魔法石を狙って投げる。
そのまま当たれば、滑って的を壊すことがないため、魔法を解除。
見事命中。
特典が表示される電子板にあった数字は――――「0」
魔法を解除すれば、魔法使用判定を受けない。
試験自体、魔法使用が必須条件となっている以上、いくら物理攻撃を与えても、表示される数値は0となってしまう。
仕方なく2回目は魔法を解除せずに、釘を投げる。
予想通り命中しても滑った。魔法石に傷一つつかない。
電子板に表示されたのはやはり「0」だった。
他の魔法は使えないため、どうしようもできなかった。
結局俺の実技試験は合計で「0」点。
受験者の中で最低点だった。
「他の魔法を使えばいいのに」
時折聞こえてきたその声に、俺は同意する。
初級でもいい、他の魔法さえ使えれば、「0」ではなかった。
点数がちゃんと取れていたはずだった。
もしくは魔法石での判定ではなく、他の方法で点数をつけてくれたら、1点でも点数は取れた気がする。
「はぁ………」
試験が終わった頃には、絶望感まみれの溜息をこぼしながら、肩を落としてオレンジ色の夕日に照らされるレンガ道を歩いていた。
他の受験者は、試験からの解放感からか笑顔の人が多い。
俺はとてもじゃないけれど、笑うことなんてできなかった。
姉さん、ごめん。俺、多分合格できない。
自由になるのはかなり時間がかかるみたいだ。
心の中で姉さんにひたすら謝り、地面と顔を向けて歩いていると。
「うっ」
正面からやってきたそれにぶつかった。
だが、痛みはない。柔らかなものが頭頂に当たっただけ。
「少年、前を向いて歩かないと危ないんじゃないかい?」
「すみません」と謝りつつ顔を上げると、そこにいたのは紫髪の美女。
何カップあるのだろうと考えさせてしまうほど大きな胸と、引き締まったお尻。
そして、胸元のボタンを大きく開けたワイシャツに、胸元をくいっと閉めるベルト。
ヒールにパンツと、仕事できる女感があふれ出すスタイル抜群の美女さんは、姉を思い出させるような、キラキラと菫色の瞳を輝かせ。
「君、鳴海界くんだろう? よければ、私と勝負しないかい?」
そして、突然バトルを仕掛けてきた。
――――
明日も更新します! 夜遅くにはなるかと思いますが、よろしくお願いします!
なんと3日後には姉さんの師匠がいる学園の試験があるらしく、俺は超特急で準備。
姉さんも一緒に出国することもできたが、試験日に用事が入ってしまったらしく、俺1人で米国へと向かった。
今回は試験のための一時的な滞在。
だが、その旅行費も親やじぃちゃんたちは一円たりとも出さず、全部姉さんが出した。
さすがに申し訳ないと思って、自分の財産を使おうとした。
けれど、姉さんは『授業料とか試験料とか学校関係は自分が払うから。界は絶対に出さないで。自分の趣味に使いなさい』と強く言われ、財布の口を強制的に閉ざされた。
正直、試験に受かる自信が全くといっていいほどない。
別に試験内容の想像がつかなさすぎて、自信がないということではない。
大まかな流れは頭に入っている。
ペパーは今までの姉さんの熱い授業と教本があったから、どんな問題が来たとしてもそれはパスできるだろう。
…………でもな、実技試験が一番の俺の難所なんだよな。
姉が勧めてきたその魔法学校には、筆記試験、面接試験に加えて実技試験があった。
姉曰く、筆記試験は魔法術式や魔法界の歴史について回答するもので、面接は人格を見るもの。そして、実技はざっくばらんに言えば、魔法で的となっている魔法石を攻撃し、機械が出した得点で判断するものらしい。
彼女もそこに入学したわけではなく、師匠に聞いた話なので詳しいことは分からないとのこと。
「まぁ、何とかなるわよ!」
と、不安になっている俺に、超絶ポジティブな姉はそう言って俺の背中を叩き、送り出してくれた。
だから………自信はないけれど、ずっと信じて俺の魔法の開花を待ち、尚且つ今回の試験の後押しをしてくれた天才姉さんの言葉だけは信じてみようと思う。
そうして、向かったアメリカ・シカゴにあるルビナーツ魔法学園。
シカゴはビルがそびえたっている印象だったのだが、学園の周辺だけは雰囲気が違った。
広大な敷地に広がる森。
その中央にはとんがり屋根が複数つらなる古めかしいお城の校舎。
俺と同じであろう他の受験者の流れに乗って城へと繋がっていると思われるレンガ道を歩いていく。
そして、校舎内に入り、受付を済ませ、案内された教室へと向かった。
「――――ん?」
その途中で、美少女とすれ違う。
快晴の空のような水色の髪に、宝石が埋め込まれたような大きなエメラルドの瞳。
凛々しい雰囲気を持つ彼女は他の受験者の流れに逆らって、受験会場の教室とは逆の方向へと、スタスタと歩いた。
まだ試験は始まっていない。
普通の学校と違い、推薦入学もない。
彼女はまだ試験は受けていないはず。
なのに、何で帰ろうとしているんだ?
もしかして、自分の想像とは違う学校で嫌になったから、帰ろうとしているのか?
それとも――――。
引き留めようと踵を返そうとした。でも…………。
「セイバー家の方じゃない?」
同じく美少女を見たのであろう、近くにいた女の子が小さくこぼしていた。
魔法界の頂点にいる四家――――通称四星。
四星はプライドの塊なのか、自分の家が上に立つために、必至に争い合い蹴落とし合っていると聞いたことがある。
『あの子が鳴海家の魔流無し? かわいそー』
――――いつか日本の魔法名家が集合した時に、他家の子から言われたその言葉。
『次期当主が女子とは鳴海家は落ちぶれましたな』
――――鳴海家以外の当主全員に言われた、姉さんを見下すその言葉。
『お前が生まれて、他の家にどれだけなめられたことか!』
――――そして、鳴海家当主の祖父から言われたその言葉。
普通の家はあまり知っているわけじゃないけれど、日本の魔法界の家の争いはしょうもないことをよく知っている。
海外の家であってもそれは同じだろう。
名家の子と関われば、面倒ルート直行。
それは自分が一番分かっている。
馬鹿馬鹿しい家の争いはもう嫌だ。
絶対に関わりたくない。
俺は普通の平穏な学園生活を送れさえすればいい。
彼女がほしいけれど、四星の子でもなくてもいいだろう。
………………あの子、可愛いけどさ。迷子かもしれないけどさ。
だとしても、極力関わりは避けるべきだ。
大体、俺は彼女の心配をしている場合じゃないだろう。
実技試験が怪しい分、筆記試験は満点でいないといけない。
――――集中しろ、俺。
廊下で1人意気込み、美少女に背を向け、案内された教室に入室。
大学の講義室のような、階段状に並べられた机。
そこから、自分の受験番号が書かれた中央の席を見つけ、ようやく俺は腰を掛ける。バックから筆記用具を取り出し、準備。
時間があったので、唯一勉強道具として持ってきていた自分のノートを見返していた。
数分後、やってきた試験官から試験について説明があった。
どうやら、始めに筆記試験を受けるグループ、面接試験を受けるグループ、実技試験を受けるグループの3つに分かれているらしく、俺は最初に筆記試験を受けるグループに入れられていた。
さっきすれ違ったあの美少女はもしかしたら、先に面接試験もしくは実技試験を受けるグループなのかもしれない。
そうして、始まった筆記試験。
案の定、筆記試験は鬼のような姉の特訓を受けた俺には余裕のよっちゃんだった。
その途中で。
ドッガ—ン―――!!
外から、近くに置いていた立て筆箱が倒れてしまうぐらい大きな爆発音が響いてきた。
目の前の試験に集中していた全員が一斉に顔を上げてしまうぐらい、巨大。
何が起きているのか気になったが、すぐに先生がもともとかけていた音遮断魔法を強化。
揺れは感じるものの、そこからは外部からの音がなくなり、俺はまた試験を再開していた。
★★★★★★★★
途中で爆音が轟いてくるという小ハプニングはあったが、筆記試験、面接試験はどちらとも手ごたえがあった。
だけどな………。
残りの実技試験。
結果から話そう――――ダメだった。
ダメって一言で済ませるものではない。酷かった。
武器の持参はOKだったので、先が尖っている手のひらサイズの鉄の棒を持ってきていた。
その釘のような棒に“スベル”をかけ、空気抵抗を0に。
30m先で浮いている紫紺の魔法石を狙って投げる。
そのまま当たれば、滑って的を壊すことがないため、魔法を解除。
見事命中。
特典が表示される電子板にあった数字は――――「0」
魔法を解除すれば、魔法使用判定を受けない。
試験自体、魔法使用が必須条件となっている以上、いくら物理攻撃を与えても、表示される数値は0となってしまう。
仕方なく2回目は魔法を解除せずに、釘を投げる。
予想通り命中しても滑った。魔法石に傷一つつかない。
電子板に表示されたのはやはり「0」だった。
他の魔法は使えないため、どうしようもできなかった。
結局俺の実技試験は合計で「0」点。
受験者の中で最低点だった。
「他の魔法を使えばいいのに」
時折聞こえてきたその声に、俺は同意する。
初級でもいい、他の魔法さえ使えれば、「0」ではなかった。
点数がちゃんと取れていたはずだった。
もしくは魔法石での判定ではなく、他の方法で点数をつけてくれたら、1点でも点数は取れた気がする。
「はぁ………」
試験が終わった頃には、絶望感まみれの溜息をこぼしながら、肩を落としてオレンジ色の夕日に照らされるレンガ道を歩いていた。
他の受験者は、試験からの解放感からか笑顔の人が多い。
俺はとてもじゃないけれど、笑うことなんてできなかった。
姉さん、ごめん。俺、多分合格できない。
自由になるのはかなり時間がかかるみたいだ。
心の中で姉さんにひたすら謝り、地面と顔を向けて歩いていると。
「うっ」
正面からやってきたそれにぶつかった。
だが、痛みはない。柔らかなものが頭頂に当たっただけ。
「少年、前を向いて歩かないと危ないんじゃないかい?」
「すみません」と謝りつつ顔を上げると、そこにいたのは紫髪の美女。
何カップあるのだろうと考えさせてしまうほど大きな胸と、引き締まったお尻。
そして、胸元のボタンを大きく開けたワイシャツに、胸元をくいっと閉めるベルト。
ヒールにパンツと、仕事できる女感があふれ出すスタイル抜群の美女さんは、姉を思い出させるような、キラキラと菫色の瞳を輝かせ。
「君、鳴海界くんだろう? よければ、私と勝負しないかい?」
そして、突然バトルを仕掛けてきた。
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