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第2話 愚者の魔法 前編
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「お前はできそこないだ」
「天才の姉に、愚者の弟とは……本当に血が繋がっているのか?」
「界は鳴海家の恥だ」
生まれた頃からずっと言われたその言葉。
俺がただ魔法を使えないだけで、言われた罵倒の言葉。
あいつらにとっては、きっと初級魔法すら使えないという認識なんだろう。
だが、魔法がなんだ?
魔法が無くとも生きている人間はわんさかいるではないか?
なのに、そこにこだわるなど、バカの極み。
視野の狭い人間だ、と思わずにはいられない。
でも、思ったところで、それを家の人間に言ったところで意味はない。
俺が生まれた場所は、魔導士しか人間として認めないそういう家だから。
俺、鳴海界は、日本の魔法界の名家である鳴海家に生まれた。
女子ばかりが生まれる中、俺はようやく誕生した男児。
だけど、生まれた時から、ほぼ全て親族から忌み嫌われていた。
全身にある魔力の流れ“魔流”は、魔流魔導士であれば他人の流れも認識できる。
体のどこかに触れていなくても、分かるものらしく、祖父や父は出生直後に確認され、大きな魔力の流れを感知されたようだ。
だが、俺にはそれがなかった。
触れていなくても魔流が分からない。体に触れても何も感じない。
――――つまり、俺は魔導士としての能力がない。
そう判断された瞬間から、俺は出来損ない扱い。
鳴海家の当主である祖父からは会うたびに愚痴をこぼされ、父は話はおろか会うこともない、母は話しかけても無反応。
虐待も同然の状況で俺は育った。
いやぁ、我ながらそんな環境でよく育ったと思う。
頑張った! 俺、マジで偉い!
………………。
まぁ、こんなふうに己を鼓舞しないと、自己肯定感をあげていかないとやってられなかったんだけどな。
氷漬けのように冷たい家の中で、俺に関わってくれた人間は2人ほど。
1人は姉。1人は乳母。
この2人がいなかったら、俺は本当に死んでいたかもしれない。
乳母はただただ優しかった。
俺のわがままも聞いてくれて、家族があまりにも冷たく泣いていた時には、優しくなだめてくれた。
そして、姉。
黒髪の俺とは真逆の白銀の髪を持つ、2歳年上の姉愛衣は、天才児だった。
3歳の頃には、魔法大学の卒業時に習得するはずの“碧の魔術”を全て使え、6歳になることにはほとんどの魔法を使えた。
そのため、彼女は家の人間には優しくされ、祖父には甘やかされていた。
だが、彼女は他の家族のように見下し、落ちこぼれ扱いはしなかった。
むしろ。
「あんたはきっと凄い人間になれる!」
「姉さんの目に間違いはない! 100%、あんたはめちゃくちゃヤバい人間になれる!」
としきりに言われた。
「何を根拠に言ってるの?」と聞くと、「さぁ、直感かしら?」と答えられ、思わず俺は溜息。
さすが天才児。彼女がくれるのは直感的な応援だった。
そんな野性的天才児な姉だが、俺が忌み嫌れていたのにも関わらず、所かまわず声をかけ、関わってくれた。
正直嬉しかった。
姉さんと話す時は、時間も、家のことも、嫌なこと全部忘れられた。
直感的に判断することが多い姉。
しかし、彼女が魔法理論や術式の組み方についてレクチャーする時には、別人のように丁寧に解説してくれ、「百聞は一見にしかず! 生で見てみるべし!」と言って、魔法を実演してくれた。
最高の先生が、俺にはついていた。
たとえ、魔法が使えないとしても、魔法に憧れていた俺にとっては、姉さんの授業は楽しい。もっと知りたいと思うほどに、面白い。
「普通は12歳ぐらいだけれど、界は特別だから! きっといつか魔法が使えるようになるわ! 多分、15歳ぐらいに!」
と適当なことを言ってくることもあったが、姉さんの過ごす時間は本当に煌めていた。
そんなギスギスなような、温かいような家庭環境で過ごし、俺が15歳、姉さんが17歳になった頃。
その日も姉さんは訓練場となっている裏山で魔法の自主練習していた。
山の姿はなく、綺麗な更地となってしまっているその場所。
でも、そこは確かに“裏山”だった。
以前は森があった。木がちゃんと生えていた。
しかし、姉さんの訓練場となってからは、木々は姉さんが放った巨大な炎の弾によって燃え、山は爆風ともいえる風魔法によって切り崩され、昔から平野だったように真っ平となってしまっていた。
家の人間の中には、そんな姉さんを怖いと恐れる人もいた。
確かにやっていることは怪物じみているとは、俺も思う。
だけど、怖いと感じない。
あまりにも憧れと尊敬の気持ちが大きすぎて、恐怖心が小さい。
そして、今日も何もない更地でひたすらに魔法をぶっ放す姉さんを、俺は手作りの教本を手に、姉さんが生やしてくれた木の下で座って見ていた。
姉さんはどんなふうに術式を編み、魔法を展開するのか、じっと観察。
魔流は分からないけれど、肉眼で把握できる情報で考え、教本と照らし合わせる。
そうやって、ただ見ているだけで楽しかった。
あんなふうに、魔法を使っていくんだと思うと、面白かった。
「界も試しにぶっ放さない?」
と、魔法を使って気分が上がった姉さんに「試しにやってみよ」と言われ、彼女に言われるままに魔法を使う練習をしてみた。
でも、魔流も分からない人間に、魔法を放てと言われても、ピンとこない。
使えない俺が、魔法の練習ほど無駄なことはない。
それを知っている姉が「姉ちゃんにかけてみなさーい」と冗談っぽく言って見せる。
そして、俺も遊び100%で魔法を使うふりをした時だった。
「ん?」
感じたことのない全身に熱い電流が走る。
津波のように波及するその巨大な流れが俺の右手へと集まり、星彩のような光が指先に生成。
その光は瞬きの間に飛び、そして、姉の足に当たった。
「…………」
その瞬間、姉は何か感じたかのように止まった。
というか、小鹿みたいに足がプルプルしていた。
「界……」
と俺の名前を呼んで踏み出した瞬間、彼女の足がツルツルと、滑る滑る滑る。
「わ、わ、わ」
前へ後ろへ重心を動かし、何とかバランスを取るが、今にも転びそうな姉さん。
危ないと思い、俺は駆けよって手を差し伸べる。
姉さんがその手を掴み、ようやく立てたところで、俺は姉さんの碧眼と目があう。
彼女の足元に氷はない。春になって温かいし、今の時間は昼。
土の地面に滑る物なんて、あるはずがなかった。
「ねぇ、界」
「なに、姉さん」
姉の揺れる碧眼。
そこに見えたのは、俺と同じ動揺と期待。
「――――これ、魔法じゃない?」
――――
お読みいただきありがとうございます!
明日も更新します! よろしくお願いします! <(_ _)>
「天才の姉に、愚者の弟とは……本当に血が繋がっているのか?」
「界は鳴海家の恥だ」
生まれた頃からずっと言われたその言葉。
俺がただ魔法を使えないだけで、言われた罵倒の言葉。
あいつらにとっては、きっと初級魔法すら使えないという認識なんだろう。
だが、魔法がなんだ?
魔法が無くとも生きている人間はわんさかいるではないか?
なのに、そこにこだわるなど、バカの極み。
視野の狭い人間だ、と思わずにはいられない。
でも、思ったところで、それを家の人間に言ったところで意味はない。
俺が生まれた場所は、魔導士しか人間として認めないそういう家だから。
俺、鳴海界は、日本の魔法界の名家である鳴海家に生まれた。
女子ばかりが生まれる中、俺はようやく誕生した男児。
だけど、生まれた時から、ほぼ全て親族から忌み嫌われていた。
全身にある魔力の流れ“魔流”は、魔流魔導士であれば他人の流れも認識できる。
体のどこかに触れていなくても、分かるものらしく、祖父や父は出生直後に確認され、大きな魔力の流れを感知されたようだ。
だが、俺にはそれがなかった。
触れていなくても魔流が分からない。体に触れても何も感じない。
――――つまり、俺は魔導士としての能力がない。
そう判断された瞬間から、俺は出来損ない扱い。
鳴海家の当主である祖父からは会うたびに愚痴をこぼされ、父は話はおろか会うこともない、母は話しかけても無反応。
虐待も同然の状況で俺は育った。
いやぁ、我ながらそんな環境でよく育ったと思う。
頑張った! 俺、マジで偉い!
………………。
まぁ、こんなふうに己を鼓舞しないと、自己肯定感をあげていかないとやってられなかったんだけどな。
氷漬けのように冷たい家の中で、俺に関わってくれた人間は2人ほど。
1人は姉。1人は乳母。
この2人がいなかったら、俺は本当に死んでいたかもしれない。
乳母はただただ優しかった。
俺のわがままも聞いてくれて、家族があまりにも冷たく泣いていた時には、優しくなだめてくれた。
そして、姉。
黒髪の俺とは真逆の白銀の髪を持つ、2歳年上の姉愛衣は、天才児だった。
3歳の頃には、魔法大学の卒業時に習得するはずの“碧の魔術”を全て使え、6歳になることにはほとんどの魔法を使えた。
そのため、彼女は家の人間には優しくされ、祖父には甘やかされていた。
だが、彼女は他の家族のように見下し、落ちこぼれ扱いはしなかった。
むしろ。
「あんたはきっと凄い人間になれる!」
「姉さんの目に間違いはない! 100%、あんたはめちゃくちゃヤバい人間になれる!」
としきりに言われた。
「何を根拠に言ってるの?」と聞くと、「さぁ、直感かしら?」と答えられ、思わず俺は溜息。
さすが天才児。彼女がくれるのは直感的な応援だった。
そんな野性的天才児な姉だが、俺が忌み嫌れていたのにも関わらず、所かまわず声をかけ、関わってくれた。
正直嬉しかった。
姉さんと話す時は、時間も、家のことも、嫌なこと全部忘れられた。
直感的に判断することが多い姉。
しかし、彼女が魔法理論や術式の組み方についてレクチャーする時には、別人のように丁寧に解説してくれ、「百聞は一見にしかず! 生で見てみるべし!」と言って、魔法を実演してくれた。
最高の先生が、俺にはついていた。
たとえ、魔法が使えないとしても、魔法に憧れていた俺にとっては、姉さんの授業は楽しい。もっと知りたいと思うほどに、面白い。
「普通は12歳ぐらいだけれど、界は特別だから! きっといつか魔法が使えるようになるわ! 多分、15歳ぐらいに!」
と適当なことを言ってくることもあったが、姉さんの過ごす時間は本当に煌めていた。
そんなギスギスなような、温かいような家庭環境で過ごし、俺が15歳、姉さんが17歳になった頃。
その日も姉さんは訓練場となっている裏山で魔法の自主練習していた。
山の姿はなく、綺麗な更地となってしまっているその場所。
でも、そこは確かに“裏山”だった。
以前は森があった。木がちゃんと生えていた。
しかし、姉さんの訓練場となってからは、木々は姉さんが放った巨大な炎の弾によって燃え、山は爆風ともいえる風魔法によって切り崩され、昔から平野だったように真っ平となってしまっていた。
家の人間の中には、そんな姉さんを怖いと恐れる人もいた。
確かにやっていることは怪物じみているとは、俺も思う。
だけど、怖いと感じない。
あまりにも憧れと尊敬の気持ちが大きすぎて、恐怖心が小さい。
そして、今日も何もない更地でひたすらに魔法をぶっ放す姉さんを、俺は手作りの教本を手に、姉さんが生やしてくれた木の下で座って見ていた。
姉さんはどんなふうに術式を編み、魔法を展開するのか、じっと観察。
魔流は分からないけれど、肉眼で把握できる情報で考え、教本と照らし合わせる。
そうやって、ただ見ているだけで楽しかった。
あんなふうに、魔法を使っていくんだと思うと、面白かった。
「界も試しにぶっ放さない?」
と、魔法を使って気分が上がった姉さんに「試しにやってみよ」と言われ、彼女に言われるままに魔法を使う練習をしてみた。
でも、魔流も分からない人間に、魔法を放てと言われても、ピンとこない。
使えない俺が、魔法の練習ほど無駄なことはない。
それを知っている姉が「姉ちゃんにかけてみなさーい」と冗談っぽく言って見せる。
そして、俺も遊び100%で魔法を使うふりをした時だった。
「ん?」
感じたことのない全身に熱い電流が走る。
津波のように波及するその巨大な流れが俺の右手へと集まり、星彩のような光が指先に生成。
その光は瞬きの間に飛び、そして、姉の足に当たった。
「…………」
その瞬間、姉は何か感じたかのように止まった。
というか、小鹿みたいに足がプルプルしていた。
「界……」
と俺の名前を呼んで踏み出した瞬間、彼女の足がツルツルと、滑る滑る滑る。
「わ、わ、わ」
前へ後ろへ重心を動かし、何とかバランスを取るが、今にも転びそうな姉さん。
危ないと思い、俺は駆けよって手を差し伸べる。
姉さんがその手を掴み、ようやく立てたところで、俺は姉さんの碧眼と目があう。
彼女の足元に氷はない。春になって温かいし、今の時間は昼。
土の地面に滑る物なんて、あるはずがなかった。
「ねぇ、界」
「なに、姉さん」
姉の揺れる碧眼。
そこに見えたのは、俺と同じ動揺と期待。
「――――これ、魔法じゃない?」
――――
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