雑学部にいると厄介ごとに巻き込まれるようです

運命の出会いは葬式から

　暗く重い空気が漂う大部屋。そこにいる誰もが悲しみの顔を浮かべていた。静かに正座する俺も例外じゃない。
　しかし、そんな中彼女は畳を踏み鳴らし、現れた。

「夏海憲一郎、私の部活に入らないか？？」

　見上げると、潤んだ瞳をした彼女が立っていた。彼女は俺に手を差し伸ばしている。情けなく大泣きしている俺に、だ。
　急な彼女の一言に俺は困惑してしまう。

　だって、今日初めて会ったばかりだし、この人の名前は知らないし、そして何よりこの人の髪型初めて見るし。
　こ、これ自分でセットしたのか？？

　驚きのあまり涙が引っ込みそうなぐらい派手な金髪のツインテールと、きっと２次元でしか出会わそうな髪のセットしている彼女。まるでプリキ○アに出てきそうなビジュアルである。
　でも、彼女が着ている制服を見て僕と同じ学校に通う人だってことはすぐに分かった。

　「あ、あなたの名前は……？？」
　「私の名前か？？　私は伊豆原　レイア。中等部３年だ。お前の先輩だ」

　俺の姉ちゃんと同じ学年……。

　「あ、あなたが入っている部活というのは……？？」

　俺はまじまじと尋ねると、潤んだ目をさせていた彼女は吹っ切れたようにニコリと自信あり気に答えた。

　「部活か？？　それは雑学部だ！！」

　俺が通う皇星学園にある雑学部。ライバルが入部していたその部活は噂でガリ勉の集まりと言われていた。
　ガリ勉の部活……………………。
　レイアさんは顔をさらに近づけてくる。

　「それで入るのか？？　入らないのか？？」

　ムカつくアイツがいるんだろ？？　そんなの決まってる。

　「入りますっ！！」

　涙目でそう答えた。
　レイア先輩の誘いにイエスと答えた俺は、その後部活の正体を知ることになる。
　雑学部は変人が集まるとんでもない部活であった。