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第2章
25 先輩に任せて
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Ⅱ級魔法、記憶遡上。
俺はその魔法を使い、エリィサの記憶をたどる。
ベルは一体どこに連れていかれたんだ?
脳内で再生される、エリイの目線の景色。
ウルフハウルのギルドに、そこの周辺の街並み。魔物の復活の件か、近郊の森や『アドの火』の連中も見えた。
「くっ」
Ⅱ級の魔法だけあって、きついな。頭に少し痛みが響く。
そうして、記憶をたどっていると、ある建物の地下へと歩いていく記憶を見つけた。
建物はウルフハウルの近く…………地下には牢屋があるのか?
牢屋にはベルがいた。
彼女はやせ細り、覇気もない。服もボロボロで、傷だらけ、まさに死にかけの状態だった。
この記憶は幸いつい最近のもの。だとしても、ベルがマズいな。
手をエリィサの頭からパッと離す。彼女はフラフラしながらも、座り込んだ。
…………記憶は吹き飛んでいないのか。
「記憶が吹き飛ばなくて良かったな」
「兄貴…………何を…………」
エリィサは何が起きているのか分からないのか、頭を抱えていた。
「スレイズくーん」
「?」
背後から聞こえてきた呑気そうな声。
振り向くと、そこにいたのは1人の少女。
彼女は鋭い黄色い瞳と、オレンジ色の髪をお下げにしていた。
まぁ、ここら辺は普通の女の子ぽいんだが。
目の前にいた少女は特徴的な猫耳フード付きの服を着ていた。
この人とちゃんと話したことないが、マスターに私のパーティーメンバーだって紹介されたな。結構前のことだったから忘れていたけれど。
確か、この人から「自分をアル先輩って呼んで」って以前言われたはず。
そのアル先輩はエリィサをじっと見て、首を傾げていた。
「彼女、座り込んでいるけど、どうしたんだにゃん?」
「アル先輩。コイツ、ウルフハウルの連中で…………」
「にゃるほど。だから、見ない顔だったんだにゃーん」
1人納得したアル先輩。彼女はうんうんと頷くと、また首を傾げた。
「それで…………スレイズくん、何があったんだにゃん? あたしに教えてくれないかにゃん?」
信用できるアル先輩に、俺はこれまでの事情を説明する。彼女は時折頷くも、何も言うことはなかった。
うーん。これで全部話したが…………。
アル先輩は全て聞き終えても、黙ったまま。しかし、一時して彼女の口は開いた。
「にゃるほどねぇ。ベルさんがねぇ…………それはヤバいにゃん」
「そうなんです。だから…………」
「君が行くのかにゃん? 1人で?」
「はい」
先輩は俺をまじまじと見ると、うんうんと頷き、
「わかったにゃん! 君ならまぁ大丈夫だにゃん。この人はあたしが見ておくから、行っておいでにゃん」
とニコリと笑い言ってくれた。
あ。
でも、エリィサ以外にもウルフハウルがいるんだよな。
どうしようか…………。
「あの…………」
「ん? どうしたにゃん?」
「外にもコイツの仲間がいるんで…………」
「おーけおーけ! そいつらもちゃんと捕まえておくにゃん。マスターにも伝えておくにゃん。先輩に任せてにゃん」
アル先輩は胸をとんと叩く。いい人だな。
「ベルさんのことは君に任せたにゃん!」
「はい!」
返事をすると、俺はすぐさまギルドを出る。そして、風魔法を使い、屋根へと上がった。
朝とはいえ、街にはすでに多くの人がいる。中心部にいけばいくほど、人も馬車も増えるだろう。
そう考えると、普通に道を走るよりも、屋根を使ってでの移動の方が早い。
そうして、俺は屋根から屋根へと飛び、ベルがいる建物へと向かった。
★★★★★★★★
スレイズがいなくなったシルバーローズのギルド。
朝から飲み始めているのか、それとも夜通し飲んでいたのか分からないが、そこにはおにいさんやおっさんたちが飲んでいた。
「アルちゃーん。そこで突っ立って、どーしたのさ? ん? 女が座りこんでいるじゃねーか。その子も連れて、こっちで飲まないか? 酒豪のアルちゃんは夜通し飲んでも、飲み足りないだろ?」
「そうだけどー。ちょっと待ってにゃんー」
猫耳パーカーを着る少女。
彼女が手にしているのは槍。その槍先をエリィサの首に向ける。
「テメェ、ナターシャちゃんと…………誰をよこせって言ったんだ?」
猫のような鋭い瞳。彼女の口調はまるで別人のように切り替わっていた。
何もできなくなっていたエリィサは彼女を睨む。
「その目はなんだ。抹殺されたいのか?」
「そんなことあんたにできるの? シルバーローズの…………よく分からないあんたに?」
「こんな見た目しているけど、私はこれでもマスターの右腕。なめないでもらいたいねぇ」
「ハッ。そんなに強いなら、とっとと私をやればいいじゃない」
エリィサは煽るように言った。すると、アルは槍先をグイっとエリィサの首に寄せる。
少しでも動けば、首を真っ二つにできる状況だった。
「ウルフハウルどもの下っ端のあんたのことなんて、私には全て簡単に消せる。存在しなかったことにもできるんだけどな…………」
アルはエリィサの首から槍先を離し、彼女に眠りの魔法をかける。
「そんなことすれば、兄上たちのお叱り確定になっちまうから、止めておくよ」
魔法をかけられたエリィサは睡魔と格闘していたが、一時して地面に寝転んだ。スヤスヤと眠りにつく。
そんな顔を見たアルは苛立ちこもった舌打ちをし、窓の外に目を向けた。
「ったく、あの野郎。妙な動きをしていると思ったら、ウルフハウルと繋がっていたか。兄上たちに報告しないとな」
彼女は小さく呟くと、エリィサから離れる。そして、さっきまで一緒に飲んでいた男の元へ。
「やっと来たか、マスターの右腕さんよぉ」
「来ましたにゃん。あ、でも、あの子、酔いつぶれちゃったみたいにゃーん」
「マジか。じゃあ、俺たちだけで飲もうぜ!」
出来上がりかけの男は上機嫌にジョッキを空に上げる。
しかし、アルの方は困った顔を浮かべた。
「…………そうしたいところなんだけれど、マスターからちょっーと頼まれ事していたの思い出したにゃん」
「おぅ、そうなのか。どのくらいかかるんだ?」
「すぐ終わるにゃん! だから、今すぐ庭に行って終わらせてくるにゃん。すぐに戻ってくるにゃん」
「そうか! じゃあ、用事が終わったら、飲もうぜ!」
「おーけにゃん! まぁ、でも、兄貴も酒はほどほどににゃーん」
「あいよー」
そうして、彼女は庭に繋がる出口へと歩いていった。
俺はその魔法を使い、エリィサの記憶をたどる。
ベルは一体どこに連れていかれたんだ?
脳内で再生される、エリイの目線の景色。
ウルフハウルのギルドに、そこの周辺の街並み。魔物の復活の件か、近郊の森や『アドの火』の連中も見えた。
「くっ」
Ⅱ級の魔法だけあって、きついな。頭に少し痛みが響く。
そうして、記憶をたどっていると、ある建物の地下へと歩いていく記憶を見つけた。
建物はウルフハウルの近く…………地下には牢屋があるのか?
牢屋にはベルがいた。
彼女はやせ細り、覇気もない。服もボロボロで、傷だらけ、まさに死にかけの状態だった。
この記憶は幸いつい最近のもの。だとしても、ベルがマズいな。
手をエリィサの頭からパッと離す。彼女はフラフラしながらも、座り込んだ。
…………記憶は吹き飛んでいないのか。
「記憶が吹き飛ばなくて良かったな」
「兄貴…………何を…………」
エリィサは何が起きているのか分からないのか、頭を抱えていた。
「スレイズくーん」
「?」
背後から聞こえてきた呑気そうな声。
振り向くと、そこにいたのは1人の少女。
彼女は鋭い黄色い瞳と、オレンジ色の髪をお下げにしていた。
まぁ、ここら辺は普通の女の子ぽいんだが。
目の前にいた少女は特徴的な猫耳フード付きの服を着ていた。
この人とちゃんと話したことないが、マスターに私のパーティーメンバーだって紹介されたな。結構前のことだったから忘れていたけれど。
確か、この人から「自分をアル先輩って呼んで」って以前言われたはず。
そのアル先輩はエリィサをじっと見て、首を傾げていた。
「彼女、座り込んでいるけど、どうしたんだにゃん?」
「アル先輩。コイツ、ウルフハウルの連中で…………」
「にゃるほど。だから、見ない顔だったんだにゃーん」
1人納得したアル先輩。彼女はうんうんと頷くと、また首を傾げた。
「それで…………スレイズくん、何があったんだにゃん? あたしに教えてくれないかにゃん?」
信用できるアル先輩に、俺はこれまでの事情を説明する。彼女は時折頷くも、何も言うことはなかった。
うーん。これで全部話したが…………。
アル先輩は全て聞き終えても、黙ったまま。しかし、一時して彼女の口は開いた。
「にゃるほどねぇ。ベルさんがねぇ…………それはヤバいにゃん」
「そうなんです。だから…………」
「君が行くのかにゃん? 1人で?」
「はい」
先輩は俺をまじまじと見ると、うんうんと頷き、
「わかったにゃん! 君ならまぁ大丈夫だにゃん。この人はあたしが見ておくから、行っておいでにゃん」
とニコリと笑い言ってくれた。
あ。
でも、エリィサ以外にもウルフハウルがいるんだよな。
どうしようか…………。
「あの…………」
「ん? どうしたにゃん?」
「外にもコイツの仲間がいるんで…………」
「おーけおーけ! そいつらもちゃんと捕まえておくにゃん。マスターにも伝えておくにゃん。先輩に任せてにゃん」
アル先輩は胸をとんと叩く。いい人だな。
「ベルさんのことは君に任せたにゃん!」
「はい!」
返事をすると、俺はすぐさまギルドを出る。そして、風魔法を使い、屋根へと上がった。
朝とはいえ、街にはすでに多くの人がいる。中心部にいけばいくほど、人も馬車も増えるだろう。
そう考えると、普通に道を走るよりも、屋根を使ってでの移動の方が早い。
そうして、俺は屋根から屋根へと飛び、ベルがいる建物へと向かった。
★★★★★★★★
スレイズがいなくなったシルバーローズのギルド。
朝から飲み始めているのか、それとも夜通し飲んでいたのか分からないが、そこにはおにいさんやおっさんたちが飲んでいた。
「アルちゃーん。そこで突っ立って、どーしたのさ? ん? 女が座りこんでいるじゃねーか。その子も連れて、こっちで飲まないか? 酒豪のアルちゃんは夜通し飲んでも、飲み足りないだろ?」
「そうだけどー。ちょっと待ってにゃんー」
猫耳パーカーを着る少女。
彼女が手にしているのは槍。その槍先をエリィサの首に向ける。
「テメェ、ナターシャちゃんと…………誰をよこせって言ったんだ?」
猫のような鋭い瞳。彼女の口調はまるで別人のように切り替わっていた。
何もできなくなっていたエリィサは彼女を睨む。
「その目はなんだ。抹殺されたいのか?」
「そんなことあんたにできるの? シルバーローズの…………よく分からないあんたに?」
「こんな見た目しているけど、私はこれでもマスターの右腕。なめないでもらいたいねぇ」
「ハッ。そんなに強いなら、とっとと私をやればいいじゃない」
エリィサは煽るように言った。すると、アルは槍先をグイっとエリィサの首に寄せる。
少しでも動けば、首を真っ二つにできる状況だった。
「ウルフハウルどもの下っ端のあんたのことなんて、私には全て簡単に消せる。存在しなかったことにもできるんだけどな…………」
アルはエリィサの首から槍先を離し、彼女に眠りの魔法をかける。
「そんなことすれば、兄上たちのお叱り確定になっちまうから、止めておくよ」
魔法をかけられたエリィサは睡魔と格闘していたが、一時して地面に寝転んだ。スヤスヤと眠りにつく。
そんな顔を見たアルは苛立ちこもった舌打ちをし、窓の外に目を向けた。
「ったく、あの野郎。妙な動きをしていると思ったら、ウルフハウルと繋がっていたか。兄上たちに報告しないとな」
彼女は小さく呟くと、エリィサから離れる。そして、さっきまで一緒に飲んでいた男の元へ。
「やっと来たか、マスターの右腕さんよぉ」
「来ましたにゃん。あ、でも、あの子、酔いつぶれちゃったみたいにゃーん」
「マジか。じゃあ、俺たちだけで飲もうぜ!」
出来上がりかけの男は上機嫌にジョッキを空に上げる。
しかし、アルの方は困った顔を浮かべた。
「…………そうしたいところなんだけれど、マスターからちょっーと頼まれ事していたの思い出したにゃん」
「おぅ、そうなのか。どのくらいかかるんだ?」
「すぐ終わるにゃん! だから、今すぐ庭に行って終わらせてくるにゃん。すぐに戻ってくるにゃん」
「そうか! じゃあ、用事が終わったら、飲もうぜ!」
「おーけにゃん! まぁ、でも、兄貴も酒はほどほどににゃーん」
「あいよー」
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