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第3章 学園編
42 美少年と王子様 後編
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気が付くと、目の前には緑色の芝生。
遠くには校舎が見える。
目を覚ました私だが、ぼんやりと眠気がまだ残っている。
が、こんなところで寝転がっているのを見られたら、周りになんと言われるか。
そう考えた私はゆっくりと上体を起こした。
一体、さっきのは何事だったのだろう。
アースと名乗る少年に転生者と言われて。
突然、首を絞められそうになって、殺されかけて。
———————————まさか、あれは夢だったのだろうか。
「ルーシー様」
「………………あれ、イザベラ」
私の近くに跪き、心配そうな顔を浮かべていたのは、侍女イザベラ。
そういや、さっきはイザベラに助けられたんだっけ?
「ルーシー様、お怪我はありませんか」
「ええ、ないわ。ただ、寝転んでいただけよ………それよりアースは? どこに行ったの?」
「それは私にも分かりません」
「そう………」
イザベラがそう答えるってことは、アースという少年は存在したってこと。
夢なんかではなかったのね。
と考え込んでいると、イザベラが話しかけてきた。
「あのルーシー様」
「なに? どうしたの?」
「差し出がましいことを言いますが、あの方と関わらない方がよろしいかと」
「………………」
あの方、というのはアースのことだろう。
イザベラは彼と何か話したのだろうか。
まさか、戦いになんてなってないだろうか。
「イザベラ。一応確認なんだけど」
「はい、何でしょう、ルーシー様」
「アースとは戦っていないわよね」
そう尋ねると、きょとんとするイザベラ。
そして、一時してウフフと笑みをこぼした。
「え? え? 私、何かおかしいこと言った?」
「ウフフ…………いえ、何もおかしいことは言ってませんよ。私が勝手に笑ってるだけです」
「なにそれー」
笑い続けるイザベラ。
私は何がおかしいのか、全く分からなかった。
「全く、イザベラはおかしな人ね」
「はい、私はおかしな人です」
「それで、アースとは戦ってないわよね?」
「ええ、戦っていません」
「その、彼と何か話したの?」
「………………まぁ、はい」
「なによ、そのはっきりしない返事は」
「ろくなことしか、話していないので」
「ろくなことって何よ」
「…………秘密です」
ろくなことしか話していないのなら、別に私に教えてくれたっていいじゃない。
と思ったが、イザベラが話そうとする気もなさそうで、私はこれ以上追及しないことにした。
「でも、あの方とお関わりにならないほうがいいですよ。特にルーシー様がお一人の時は」
「…………そういえば、私、アースに殺されそうになってたんだよね」
今回のことの発端は、私があの妖精を追いかけたことから始まった。
ルーシーが妖精を追いかけて、美少年に会うなんて話は、ゲーム上には存在しない。
そして、私の知る限り、大体アースなんてキャラは登場しない。
『ゲームと違うことをすれば、私を殺す』
今回のことはこういうことを言いたかったのだとしたら。
それが神様からのメッセージだとしたら。
私はまだ重い体を動かし、立ち上がる。
「ええ、彼とは関わらないことにするわ」
たとえ、悪役令嬢であっても。
たとえ、ゲームのような展開になっても。
私はできるかぎり生きていたいもの。
★★★★★★★★
次の日。
私はいつもの4人とともにいつもどおり教室へと向かった。
「ルーシー、君、昨日庭で寝転がっていたんだってね」
「…………なんで知っているのよ」
「噂になっていたよ、ラザフォード家のご令嬢が芝生の上でスヤスヤと眠られているって」
カイルから移動途中にそんな話をされる。
まさか、あれを誰かに見られていたなんて。しかも噂にまでなっているなんて。
周りには誰もいなかったのに。遠くで見た人がいたのかしら。
カイルからは噂のことに関して、「ルーシー、ラザフォード家みたいに学園を満喫しているみたいだね。良かった」なんて言われた。
別に好きであそこに寝ていたわけじゃないのだけど………。
まぁ、いっか。ミュトスのことよりかは大ごとではないのだし。
4人と雑談をしながら、教室に向かう。
が、教室はいつもどおりではなかった。
やけに騒がしかったのだ。
朝から誰かなにかやらかしたのかしら。
それで、公衆の面前で先生に叱責を食らっているのかしら。
だとしたら、どんまい。
なんてことを私は考えていたが。
聞こえてくる声はどれも女子の声。それも黄色い声だ。
おっ! おっ!
まさか、告白しているとか————!
と意気揚々と教室に入ると。
「やっほー! ルーシー!」
「え?」
違った。
告白現場ではなかった。
だが、何もなかったわけじゃない。
私の席には男子が座っていた。
あの美少年が座っていた。
なんであなたがここに、と聞こうとした時。
「お前なんでここに————」
エドガーが先に、彼に尋ねていた。
「やっほー、エドガー」
「………『やっほー』じゃない。なんでお前がここにいるんだ。研究室に閉じこもるんじゃなかったのか」
「そうするつもりではいたんだけどねぇ、ちょっと退屈しちゃってー。だから、僕は授業を受けることにしたんだー」
彼はエドガーの曖昧な問いに、そう答える。
エドガーと彼は面識があるの?
…………まぁ、会ってもおかしくないか。
彼、預言者って言ってたし。王子の1人、知り合いがいてもおかしくないか。
エドガーと話していた美少年は、こちらに向かって、手をひらひらと振る。
「お、お久しぶりです、アース」
「お久しぶりなんて、ひどいよー。昨日会ったばかりでしょ。それに、僕と君の間柄、かしこまらないでぇー」
そう言われてもな。
苦笑していると、カイルがそっと寄ってきて。
「ルーシー、知り合いなの?」
と耳打ちしてきた。
「あー、知り合いといえば、知り合い? 昨日会ったばかりだから、なんとも言えないけど」
「昨日、会ったのっ!?」
「うん、ちょっと偶然にね」
そう言うと、カイルは『僕がいない間にそんなことが…………』なんて呟いていた。
本当に偶然なんだけどね。
と話していると、アースは立ち上がり、私の前までやってくる。
立ち上がった瞬間の女子の黄色い声といったら。
ちらりと横を見る。
女子のリリーは、今にもアースにかみつきそうな顔を浮かべていた。
「ルーシー、君にちゃんと僕の名前を名乗っていなかったね」
「え? いえ、お名前は教えていただきました。あなたはアースで、よげ——」
「いいや、していないんだ。実は」
「え?」
何を言ってるのこの人。
すると、アースは丁寧に頭を下げる。
「僕はアストレア王国第7王子、王位継承権第10位アース・ステルラアリー・アストレア」
「えっ?」
は?
彼、王子って言った?
国賓レベルだったら、とか言ってたけど、あれ冗談じゃなかったのっ!?
予想外の自己紹介に、動揺する。
「改めましてルーシー、よろしくねぇー」
一方のアースは爽やかなにこり笑顔を浮かべていた。
そして、彼は私に右手を伸ばしてくる。
「よ、よろしくお願いいたします………」
私はから笑いしながらも、美少年の右手を取り、握手をした。
突然現れた預言者が隣国の王子様だなんて。
私の頭はオーバーヒートしていた。
遠くには校舎が見える。
目を覚ました私だが、ぼんやりと眠気がまだ残っている。
が、こんなところで寝転がっているのを見られたら、周りになんと言われるか。
そう考えた私はゆっくりと上体を起こした。
一体、さっきのは何事だったのだろう。
アースと名乗る少年に転生者と言われて。
突然、首を絞められそうになって、殺されかけて。
———————————まさか、あれは夢だったのだろうか。
「ルーシー様」
「………………あれ、イザベラ」
私の近くに跪き、心配そうな顔を浮かべていたのは、侍女イザベラ。
そういや、さっきはイザベラに助けられたんだっけ?
「ルーシー様、お怪我はありませんか」
「ええ、ないわ。ただ、寝転んでいただけよ………それよりアースは? どこに行ったの?」
「それは私にも分かりません」
「そう………」
イザベラがそう答えるってことは、アースという少年は存在したってこと。
夢なんかではなかったのね。
と考え込んでいると、イザベラが話しかけてきた。
「あのルーシー様」
「なに? どうしたの?」
「差し出がましいことを言いますが、あの方と関わらない方がよろしいかと」
「………………」
あの方、というのはアースのことだろう。
イザベラは彼と何か話したのだろうか。
まさか、戦いになんてなってないだろうか。
「イザベラ。一応確認なんだけど」
「はい、何でしょう、ルーシー様」
「アースとは戦っていないわよね」
そう尋ねると、きょとんとするイザベラ。
そして、一時してウフフと笑みをこぼした。
「え? え? 私、何かおかしいこと言った?」
「ウフフ…………いえ、何もおかしいことは言ってませんよ。私が勝手に笑ってるだけです」
「なにそれー」
笑い続けるイザベラ。
私は何がおかしいのか、全く分からなかった。
「全く、イザベラはおかしな人ね」
「はい、私はおかしな人です」
「それで、アースとは戦ってないわよね?」
「ええ、戦っていません」
「その、彼と何か話したの?」
「………………まぁ、はい」
「なによ、そのはっきりしない返事は」
「ろくなことしか、話していないので」
「ろくなことって何よ」
「…………秘密です」
ろくなことしか話していないのなら、別に私に教えてくれたっていいじゃない。
と思ったが、イザベラが話そうとする気もなさそうで、私はこれ以上追及しないことにした。
「でも、あの方とお関わりにならないほうがいいですよ。特にルーシー様がお一人の時は」
「…………そういえば、私、アースに殺されそうになってたんだよね」
今回のことの発端は、私があの妖精を追いかけたことから始まった。
ルーシーが妖精を追いかけて、美少年に会うなんて話は、ゲーム上には存在しない。
そして、私の知る限り、大体アースなんてキャラは登場しない。
『ゲームと違うことをすれば、私を殺す』
今回のことはこういうことを言いたかったのだとしたら。
それが神様からのメッセージだとしたら。
私はまだ重い体を動かし、立ち上がる。
「ええ、彼とは関わらないことにするわ」
たとえ、悪役令嬢であっても。
たとえ、ゲームのような展開になっても。
私はできるかぎり生きていたいもの。
★★★★★★★★
次の日。
私はいつもの4人とともにいつもどおり教室へと向かった。
「ルーシー、君、昨日庭で寝転がっていたんだってね」
「…………なんで知っているのよ」
「噂になっていたよ、ラザフォード家のご令嬢が芝生の上でスヤスヤと眠られているって」
カイルから移動途中にそんな話をされる。
まさか、あれを誰かに見られていたなんて。しかも噂にまでなっているなんて。
周りには誰もいなかったのに。遠くで見た人がいたのかしら。
カイルからは噂のことに関して、「ルーシー、ラザフォード家みたいに学園を満喫しているみたいだね。良かった」なんて言われた。
別に好きであそこに寝ていたわけじゃないのだけど………。
まぁ、いっか。ミュトスのことよりかは大ごとではないのだし。
4人と雑談をしながら、教室に向かう。
が、教室はいつもどおりではなかった。
やけに騒がしかったのだ。
朝から誰かなにかやらかしたのかしら。
それで、公衆の面前で先生に叱責を食らっているのかしら。
だとしたら、どんまい。
なんてことを私は考えていたが。
聞こえてくる声はどれも女子の声。それも黄色い声だ。
おっ! おっ!
まさか、告白しているとか————!
と意気揚々と教室に入ると。
「やっほー! ルーシー!」
「え?」
違った。
告白現場ではなかった。
だが、何もなかったわけじゃない。
私の席には男子が座っていた。
あの美少年が座っていた。
なんであなたがここに、と聞こうとした時。
「お前なんでここに————」
エドガーが先に、彼に尋ねていた。
「やっほー、エドガー」
「………『やっほー』じゃない。なんでお前がここにいるんだ。研究室に閉じこもるんじゃなかったのか」
「そうするつもりではいたんだけどねぇ、ちょっと退屈しちゃってー。だから、僕は授業を受けることにしたんだー」
彼はエドガーの曖昧な問いに、そう答える。
エドガーと彼は面識があるの?
…………まぁ、会ってもおかしくないか。
彼、預言者って言ってたし。王子の1人、知り合いがいてもおかしくないか。
エドガーと話していた美少年は、こちらに向かって、手をひらひらと振る。
「お、お久しぶりです、アース」
「お久しぶりなんて、ひどいよー。昨日会ったばかりでしょ。それに、僕と君の間柄、かしこまらないでぇー」
そう言われてもな。
苦笑していると、カイルがそっと寄ってきて。
「ルーシー、知り合いなの?」
と耳打ちしてきた。
「あー、知り合いといえば、知り合い? 昨日会ったばかりだから、なんとも言えないけど」
「昨日、会ったのっ!?」
「うん、ちょっと偶然にね」
そう言うと、カイルは『僕がいない間にそんなことが…………』なんて呟いていた。
本当に偶然なんだけどね。
と話していると、アースは立ち上がり、私の前までやってくる。
立ち上がった瞬間の女子の黄色い声といったら。
ちらりと横を見る。
女子のリリーは、今にもアースにかみつきそうな顔を浮かべていた。
「ルーシー、君にちゃんと僕の名前を名乗っていなかったね」
「え? いえ、お名前は教えていただきました。あなたはアースで、よげ——」
「いいや、していないんだ。実は」
「え?」
何を言ってるのこの人。
すると、アースは丁寧に頭を下げる。
「僕はアストレア王国第7王子、王位継承権第10位アース・ステルラアリー・アストレア」
「えっ?」
は?
彼、王子って言った?
国賓レベルだったら、とか言ってたけど、あれ冗談じゃなかったのっ!?
予想外の自己紹介に、動揺する。
「改めましてルーシー、よろしくねぇー」
一方のアースは爽やかなにこり笑顔を浮かべていた。
そして、彼は私に右手を伸ばしてくる。
「よ、よろしくお願いいたします………」
私はから笑いしながらも、美少年の右手を取り、握手をした。
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