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第1章 出会い編
13 お茶会へ 前編
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先日――――――というか、湖に行く前。
お母様が別荘に行く提案をしてくれた後のことだった。
「お母様。ところでどうされたのですか?」
普段は勉強している最中には来ないお母様。
そんな彼女が来るなど、何か私に用事があるに違いない。
すると、お母様は私にニコリと微笑み、1通の手紙を渡してきた。
「あなた宛ての手紙が私のところに来ていたから、持ってきたの」
一見普通の手紙だが、封蝋の印璽を見て、差出人が誰かすぐに分かった。
王族の紋章……………きっとライアン王子からのものだ。
お母様が去っていくと、私はさっと開ける。
そこには王子たち主催のお茶会の招待状があった。
★★★★★★★★
王子の婚約者だから、仕方がない。
そう。周りの目がキツいのは仕方がないことなのだ。
王子たち主催のお茶会の真っ最中であり、私はライアン王子の隣に静かに立っていた。
別荘から帰ってきて数日後に王子主催のお茶会が開かれることになっており、私はそれに参加していた。
自分が婚約者であり彼のパートナーであるため、ライアン王子と挨拶に回っているのだが、その令嬢の目が痛いこと、痛いこと。
別に私も好きで婚約者になったわけじゃないのよ。
変われるのなら、変わってあげたいわ。
と叫びたくなるほどだった。
しかし、一通り挨拶し終わると、私はライアンから解放された。
特にすることもないため、人込みから退散。
そして、私が壁に同化するぐらいじっと立っていると、彼がやってきた。
「やぁ、ルーシー」
「どうも、カイル。あなたも来ていたのね」
「もちろん。おかげさまで、ご令嬢がひっきりなしにやってくるよ」
「あら、自慢?」
私がそう言うと、彼はフフフと笑いを漏らす。
自分がイケメンだってこと自覚しているのね。このやろう。
「ねぇ、ルーシー、挨拶は終わったでしょ? よかったら、僕と2人でベランダに行かない? あっちの方がずっと静かで休めるよ」
「まぁ、確かに……」
人が多いし、ずっと挨拶ばかりで疲れた。
それにカイルとなら慣れてるし、友達だし。
すると、右手を誰かに取られた。
隣を見ると、いつの間にかキーランが立っていた。
「姉さん、僕とベランダに行きましょう」
「え?」
「キーラン。僕が先にルーシーを誘ったんだ。邪魔しないでくれる?」
「そっちこそ2人きりになろうとしているんですか。姉さん、この人危ないから、近づかない方がいいですよ」
「君の方が危ないと思うけど」
「……………………さぁ、3人で行くわよ……」
さっさと人の少ない場所に行きたいのと、人の注目が集まりつつあったため、私は2人の背中を押し、ベランダへ。
その時、ライアンは私の方に目をちらりと向けてきた。
その視線は鋭く刺さり、私はとっさに目を逸らす。
勝手に動く婚約者が気に食わない?
それとも私に嫉妬した?
まぁ、どちらでもいいわ。
今はあの人からできる限り離れたい。
婚約破棄のことがちらついて仕方がないから。
関係のないことを考えたい。
ベランダに行ってから、落ちつけた。
2人は私の気持ちを察したのかは知らないが、楽しい話題をたくさん出してくれた。
以前私が連れて帰ったシューニャ。
それがシューニャではなく、他の生物である可能性があること。
そのことをカイルが話してくれた。
また、キーランはあの地下通路をさらに広げてみたいという考えも話してくれた。
ラザフォード家の色んな所に繋がるようにすれば、面白そうだった。
まぁ、カイルは何の話か分かっていなかったけれど。
そうして話しているうちに、私は少しトイレに行きたくなり。
「私、少しお花を摘みに……」
と言って、ベランダを抜け出した。
カイルとキーランを2人きりにして、ケンカし始めないかと心配になったが、トイレに行く方が最優先だった。
そして、私は無事トイレに辿り着き、すっきりすることができた。
帰ろうと廊下を歩いていると、庭へと繋がる道を見つけた。
綺麗な庭ね……………………少しぐらい探検してもいいわよね?
ちょっと1人きりになりたいし。
その庭を少し歩き、庭の隅にあった長椅子を見つける。
私はそこに座り、休憩することにした。
「あのぉ……こちらよろしいでしょうか?」
「ええ、もちろ――」
顔を上げるとそこに立っていたのは1人の女の子。
ハーフアップした赤毛に、アンバーの瞳。
彼女の姿にはとても見覚えがあった。
――――――――――この子、リリーだわ。
リリー、リリー・スカイラー。
彼女はヒロインちゃんの友人で、プレイヤーにアドバイスしてくれるサポートキャラクター。
そんな彼女がなぜ私に声をかけたのだろうか?
ルーシーとリリーは仲が悪かった。
なんせルーシーがリリーをいじめていたから、悪くなるのも当然だろう。
ルーシーはリリーを嫌い、リリーはルーシーを苦手としていた。
確か、リリーがルーシーの意見に対して、どうこう言ったせいで、ルーシーが腹を立てたんだっけ?
内容はしょうもないことだったような気がする。服のことだったような?
そこからリリーはルーシーたちからいじめられ、入学してもいじめられていた。
いじめられていたリリーだけど、ヒロインちゃんが現れて、助けてもらって2人は友人に。
というのがゲームのシナリオ。
リリーと友人になったヒロインちゃんはルーシーに目をつけられるようになる。
標的がチェンジしたって感じね。
私がいくら、リリーをいじめなくたって、ヒロインをいじめなくたって。
ゲームのシナリオはきっと変わらない。
「ルーシー様はどうしてこちらに?」
と意外にもリリーから質問してきた。
答えないのはまずい。
「少し疲れたので、休憩したくて」
「私も同じです。人が多いところってなんだか疲れますよね」
フフフと笑みを浮かべるリリー。
彼女からは疲れなど一切見えなかった。
………………疲れを隠すのが随分と上手なのね。
ゲームでのリリーはお茶会に出向くことはそうなかった。
ルーシー派の女子にいじめられるというのもあったが、元々人見知りでお茶会自体苦手だったはず。
今日はさすがに王子主催のお茶会だから来たのだろう。
沈黙の時間が続く。
前世の記憶を思い出してからは威張り散らしたり、誰かをいじめることは一切やっていない。
しかし、隣に座るリリーはこちらに顔を向けることはなく、じっと黙ったまま。
私のことを怖がっているのかしら?
そうして、時間が経ち、戻ろうと立ち上がった瞬間。
「ルーシー様!」
と呼び止められた。
「……………はい、何でしょう?」
「わ、私とお友達になっていただけませんか?」
まさか、リリーからそんなことを言われるとは。
てっきり怖がられていると思ったのだけれど。
リリーを見ると、彼女の頬は赤く染まっていた。
よほど緊張していたのだろう。
それくらい私と友達になりたかったのだろうか?
……………………怖がられているというのは私の勘違いだったのかもね。
「ええ、いいですよ」
「本当ですか!?」
「はい」
そう答えると、リリーはぱぁと顔を明るくさせた。
「あの……私の魔法を見ていただけませんか! ルーシー様にどうしてもお見せしたくて、練習してたのです!」
リリーはどんな魔法を使えたっけ? 覚えてないわ。
「ぜひ見せて」
「はい!」
元気に返事をしたリリーは立ち上がり、私の前に立つと、手のひらから蔓を出し始める。
その蔓は彼女の周囲に伸び、私の顔横までやってきた。
そして、つぼみができ、花が咲く。
その花は薔薇。
真っ赤な薔薇だった。
ああ。
そういえば、リリーは植物を扱う緑魔法だったわね。
風が吹き、真っ赤な花弁が散っていく。
次にリリーは両手を交差し、伸びていた蔓を消す。
それと同時に、彼女は真っ赤な薔薇を手にしていた。
それも1本だけではなく、100本近い薔薇を。
リリーはどこから用意したのか、包装紙を取り出す。
そして、それで薔薇をつつみ、できた花束を私に向けてきた。
「どうぞ」
薔薇の花束を渡すリリーはまるでプロポーズしているようで。
不意打ちのことに、私は少しきょどってしまった。
「あ、ありがとう」
困惑しながらも、その花束を受け取る。
花束で前が見えなくなりそうだった。
これ、このまま戻ったら、人の注目集めそうだな…………ちょっとやだなぁ。
なんて考えながらも、どこか嬉しい気持ちがあった。
リリーも魔法がうまく使えたことが嬉しいのか、ニコニコ。
そうして、私が綺麗でたくさんの薔薇に見とれていると。
「すごい薔薇の数だな…………」
そんな声が聞こえてきた。
顔を上げると、少し離れたところに1人の男の子が。
あれは…………まさか。
くせのある紺色の髪に、鋭い灰色の瞳。
幼い姿でも、彼だとすぐに分かった。
――――――――――――エドガー王子。
顔つきから髪色、様々なところが異なるが、彼はライアン王子の双子の弟。
そして、「Twin Flame」の攻略対象者だった。
お母様が別荘に行く提案をしてくれた後のことだった。
「お母様。ところでどうされたのですか?」
普段は勉強している最中には来ないお母様。
そんな彼女が来るなど、何か私に用事があるに違いない。
すると、お母様は私にニコリと微笑み、1通の手紙を渡してきた。
「あなた宛ての手紙が私のところに来ていたから、持ってきたの」
一見普通の手紙だが、封蝋の印璽を見て、差出人が誰かすぐに分かった。
王族の紋章……………きっとライアン王子からのものだ。
お母様が去っていくと、私はさっと開ける。
そこには王子たち主催のお茶会の招待状があった。
★★★★★★★★
王子の婚約者だから、仕方がない。
そう。周りの目がキツいのは仕方がないことなのだ。
王子たち主催のお茶会の真っ最中であり、私はライアン王子の隣に静かに立っていた。
別荘から帰ってきて数日後に王子主催のお茶会が開かれることになっており、私はそれに参加していた。
自分が婚約者であり彼のパートナーであるため、ライアン王子と挨拶に回っているのだが、その令嬢の目が痛いこと、痛いこと。
別に私も好きで婚約者になったわけじゃないのよ。
変われるのなら、変わってあげたいわ。
と叫びたくなるほどだった。
しかし、一通り挨拶し終わると、私はライアンから解放された。
特にすることもないため、人込みから退散。
そして、私が壁に同化するぐらいじっと立っていると、彼がやってきた。
「やぁ、ルーシー」
「どうも、カイル。あなたも来ていたのね」
「もちろん。おかげさまで、ご令嬢がひっきりなしにやってくるよ」
「あら、自慢?」
私がそう言うと、彼はフフフと笑いを漏らす。
自分がイケメンだってこと自覚しているのね。このやろう。
「ねぇ、ルーシー、挨拶は終わったでしょ? よかったら、僕と2人でベランダに行かない? あっちの方がずっと静かで休めるよ」
「まぁ、確かに……」
人が多いし、ずっと挨拶ばかりで疲れた。
それにカイルとなら慣れてるし、友達だし。
すると、右手を誰かに取られた。
隣を見ると、いつの間にかキーランが立っていた。
「姉さん、僕とベランダに行きましょう」
「え?」
「キーラン。僕が先にルーシーを誘ったんだ。邪魔しないでくれる?」
「そっちこそ2人きりになろうとしているんですか。姉さん、この人危ないから、近づかない方がいいですよ」
「君の方が危ないと思うけど」
「……………………さぁ、3人で行くわよ……」
さっさと人の少ない場所に行きたいのと、人の注目が集まりつつあったため、私は2人の背中を押し、ベランダへ。
その時、ライアンは私の方に目をちらりと向けてきた。
その視線は鋭く刺さり、私はとっさに目を逸らす。
勝手に動く婚約者が気に食わない?
それとも私に嫉妬した?
まぁ、どちらでもいいわ。
今はあの人からできる限り離れたい。
婚約破棄のことがちらついて仕方がないから。
関係のないことを考えたい。
ベランダに行ってから、落ちつけた。
2人は私の気持ちを察したのかは知らないが、楽しい話題をたくさん出してくれた。
以前私が連れて帰ったシューニャ。
それがシューニャではなく、他の生物である可能性があること。
そのことをカイルが話してくれた。
また、キーランはあの地下通路をさらに広げてみたいという考えも話してくれた。
ラザフォード家の色んな所に繋がるようにすれば、面白そうだった。
まぁ、カイルは何の話か分かっていなかったけれど。
そうして話しているうちに、私は少しトイレに行きたくなり。
「私、少しお花を摘みに……」
と言って、ベランダを抜け出した。
カイルとキーランを2人きりにして、ケンカし始めないかと心配になったが、トイレに行く方が最優先だった。
そして、私は無事トイレに辿り着き、すっきりすることができた。
帰ろうと廊下を歩いていると、庭へと繋がる道を見つけた。
綺麗な庭ね……………………少しぐらい探検してもいいわよね?
ちょっと1人きりになりたいし。
その庭を少し歩き、庭の隅にあった長椅子を見つける。
私はそこに座り、休憩することにした。
「あのぉ……こちらよろしいでしょうか?」
「ええ、もちろ――」
顔を上げるとそこに立っていたのは1人の女の子。
ハーフアップした赤毛に、アンバーの瞳。
彼女の姿にはとても見覚えがあった。
――――――――――この子、リリーだわ。
リリー、リリー・スカイラー。
彼女はヒロインちゃんの友人で、プレイヤーにアドバイスしてくれるサポートキャラクター。
そんな彼女がなぜ私に声をかけたのだろうか?
ルーシーとリリーは仲が悪かった。
なんせルーシーがリリーをいじめていたから、悪くなるのも当然だろう。
ルーシーはリリーを嫌い、リリーはルーシーを苦手としていた。
確か、リリーがルーシーの意見に対して、どうこう言ったせいで、ルーシーが腹を立てたんだっけ?
内容はしょうもないことだったような気がする。服のことだったような?
そこからリリーはルーシーたちからいじめられ、入学してもいじめられていた。
いじめられていたリリーだけど、ヒロインちゃんが現れて、助けてもらって2人は友人に。
というのがゲームのシナリオ。
リリーと友人になったヒロインちゃんはルーシーに目をつけられるようになる。
標的がチェンジしたって感じね。
私がいくら、リリーをいじめなくたって、ヒロインをいじめなくたって。
ゲームのシナリオはきっと変わらない。
「ルーシー様はどうしてこちらに?」
と意外にもリリーから質問してきた。
答えないのはまずい。
「少し疲れたので、休憩したくて」
「私も同じです。人が多いところってなんだか疲れますよね」
フフフと笑みを浮かべるリリー。
彼女からは疲れなど一切見えなかった。
………………疲れを隠すのが随分と上手なのね。
ゲームでのリリーはお茶会に出向くことはそうなかった。
ルーシー派の女子にいじめられるというのもあったが、元々人見知りでお茶会自体苦手だったはず。
今日はさすがに王子主催のお茶会だから来たのだろう。
沈黙の時間が続く。
前世の記憶を思い出してからは威張り散らしたり、誰かをいじめることは一切やっていない。
しかし、隣に座るリリーはこちらに顔を向けることはなく、じっと黙ったまま。
私のことを怖がっているのかしら?
そうして、時間が経ち、戻ろうと立ち上がった瞬間。
「ルーシー様!」
と呼び止められた。
「……………はい、何でしょう?」
「わ、私とお友達になっていただけませんか?」
まさか、リリーからそんなことを言われるとは。
てっきり怖がられていると思ったのだけれど。
リリーを見ると、彼女の頬は赤く染まっていた。
よほど緊張していたのだろう。
それくらい私と友達になりたかったのだろうか?
……………………怖がられているというのは私の勘違いだったのかもね。
「ええ、いいですよ」
「本当ですか!?」
「はい」
そう答えると、リリーはぱぁと顔を明るくさせた。
「あの……私の魔法を見ていただけませんか! ルーシー様にどうしてもお見せしたくて、練習してたのです!」
リリーはどんな魔法を使えたっけ? 覚えてないわ。
「ぜひ見せて」
「はい!」
元気に返事をしたリリーは立ち上がり、私の前に立つと、手のひらから蔓を出し始める。
その蔓は彼女の周囲に伸び、私の顔横までやってきた。
そして、つぼみができ、花が咲く。
その花は薔薇。
真っ赤な薔薇だった。
ああ。
そういえば、リリーは植物を扱う緑魔法だったわね。
風が吹き、真っ赤な花弁が散っていく。
次にリリーは両手を交差し、伸びていた蔓を消す。
それと同時に、彼女は真っ赤な薔薇を手にしていた。
それも1本だけではなく、100本近い薔薇を。
リリーはどこから用意したのか、包装紙を取り出す。
そして、それで薔薇をつつみ、できた花束を私に向けてきた。
「どうぞ」
薔薇の花束を渡すリリーはまるでプロポーズしているようで。
不意打ちのことに、私は少しきょどってしまった。
「あ、ありがとう」
困惑しながらも、その花束を受け取る。
花束で前が見えなくなりそうだった。
これ、このまま戻ったら、人の注目集めそうだな…………ちょっとやだなぁ。
なんて考えながらも、どこか嬉しい気持ちがあった。
リリーも魔法がうまく使えたことが嬉しいのか、ニコニコ。
そうして、私が綺麗でたくさんの薔薇に見とれていると。
「すごい薔薇の数だな…………」
そんな声が聞こえてきた。
顔を上げると、少し離れたところに1人の男の子が。
あれは…………まさか。
くせのある紺色の髪に、鋭い灰色の瞳。
幼い姿でも、彼だとすぐに分かった。
――――――――――――エドガー王子。
顔つきから髪色、様々なところが異なるが、彼はライアン王子の双子の弟。
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