【短編】 婚約破棄された天才魔法師はダンジョンで運命の出会いをする

せんぽー

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婚約破棄された天才魔法師はダンジョンで運命の出会いをする

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 「カレン、ごめん。君との婚約を破棄してほしいんだ」

 好きだった婚約者レーガンから、突然そんなことを言われた。

 これまで、私は忙しい中でも彼に好いてもらえるように努力した。
 メイクとか、お料理とか、決して私の得意分野ではなかったけれど、私なりに彼にすいてもらえるように頑張っていた。

 頑張った。頑張ったのに……。
 私はいら立ちを抑えながら、静かに彼に尋ねる。
 
 「婚約破棄の理由を聞かせてもらってもいいかしら」
 「ちょっと君、重すぎるし、その……不気味だから……」

 レーガンは目を逸らしながら、そう言ってくる。

 重すぎる? 不気味?
 なんて理由なの。
 思っても言わないでしょ、普通。

 理由を聞いて、さらに湧いてくる怒り。
 しかし、その怒りは抑えきれなくなり、彼のことを殴りそうになった私は、なんとか抑えて彼に背を向けて歩き出す。
 
 「ちょっとカレン! 話はまだ……」
 「いいわよ! 婚約破棄でしょ! 分かったよ! そんなもんこっちからしてやるわ!」

 そう言い捨てて、私は彼の元を去る。
 そして、自分の研究室に行き、机に置いていたグローブと大杖を持ってダッシュ。

 そのままの勢いで学園の近くにある森の奥のダンジョンに入った。
 普通なら1人でダンジョンに入るのは危険。推奨はされていない。
 夜ならモンスターが狂暴化するため、尚更グループで入ることを勧められる。

 だが、私はどうでもよかった。
 
 すでにとっくに夜になっていたが、とにかくこの怒りを発散したかったので、1人でダンジョンに入っていった。

 倒して、倒して、倒して。
 怒りのままに、下の階層へと下りていく。

 「ん?」

 そうして、どんどん進んでいると、ミノタウロスと戦っている青年を見つけた。
 ローブを深く被っており誰かは判断つかなかったが、周囲を見る限り1人で戦っているよう。
 魔法オンリーで戦う人が多いが、彼は2つの短刀で戦っていた。

 でも、ダンジョンに人がいるのは当たり前のこと。
 同じチームや見知った顔でない限り、スルーするのが基本。
 なので、私はそのまま通り過ぎようとしていたのだが。
 
 あの子……ヤバくないか。

 2つの短刀で戦う人が珍しく、戦う様子を見ていたのだが、彼の怪我がかなりミノタウロスにやられたのか複数の切り傷があった。

 知らない人だけど、これは助けに入らないとまずくないか?

 私は杖を振り、援護。
 大きな魔法石が付いている杖の上部をミノタウロスの方に向ける。
 そして、氷の塊を形成、その氷を風魔法で吹き飛ばし、ミノタウロスの目を潰す。

 その瞬間、青年はこちらに気づいたのか、背後をちらりと見て。

 「ありがとう!」

 と言って、彼は瞬時にミノタウロスの背部を取る。
 そして、首を切り、ミノタウロスを倒した。

 倒されたミノタウロスは黒い瘴気を放ち、魔石と変わった。
 彼、結構な怪我をしてたから、撤退を提案しようとも考えていただけど、よかった。無事、倒せたわ。

 そうして、戦闘を終え、私は青年のところに駆け寄った。

 「あなた、随分怪我をしているみたいだけど、ポーションとか持ってきてる?」
 「持ってはきていたんですけど、全部使ってしまって」
 「そう。なら、回復魔法は使える?」
 「ちょっとしか使えません」
 「じゃあ、ちょっと傷を見せてくれる?」
 「え?」
 「いいから。早く見せて」

 出血もあるみたいだし、早くしないとまずいわ。
 私はせかして、彼に服をめくってもらう。
 彼の体を見ると、想像以上に傷だらけだった。

 うわぁ……見てられないぐらい酷い傷ね。
 全身に傷があるじゃない。
 これまでの傷も残っているみたい。
 この人、ちゃんと回復魔法を受けてこなかったのかしら。受けたら傷一つなくできるだろうに。

 酷い傷を目にした私は、今回受けたであろう傷だけでなく、古傷も全部治してあげることにした。

 「ヒーリング」

 そうして、彼の傷に手を当て、回復魔法を唱える。
 数分後、無事全部の傷を治すことができた。

 「これでよしっと」
 「ありがとうございます」
 「どういたしまして……でも、あなた、古傷放置してたでしょ。次からちゃんと大傷ができたら、回復士とかに見てもらうのよ」
 
 そう忠告すると、彼は素直に「はい」と返事。
 その瞬間、彼と目があった。

 さっきまで怪我のことばかりに集中していたのと、ローブがあったのとで、顔が見えなかったけど、彼、随分と綺麗な顔をしてるじゃない。

 二刀流の青年は吸い込まれるような青の瞳、そして、絹糸のように艶めかしい白い髪を持っていた。

 私は彼の美しさに思わず見とれてしまいそうになったが、すぐに彼から離れる。

 「ところで、あなたも1人でここまできたの?」
 「はい……でも、ちょっと進みすぎたかもしれません。あなたの助けがなければ、危うく死ぬところでした。ありがとうございました」
 「いいえ、私は偶然ここを通りかかっただけだから、気にしないで……でも、あなた、みない顔ね」

 そう言うと、キョトンとする青年。

 「え? みない顔ですか?」
 「ええ」

 彼の顔はとっても綺麗だけど、見たことがない。
 もちろん、こんな綺麗な顔の人だったら、覚えている。

 だが、私は授業が免除されているし、教室に行かず、研究室にこもりっきりだから、知らないのは当たり前か。
 今日までレーガンにしか興味がなかったし。

 「あなたは学生? 学園の人?」
 「はい。学生です」
 
 学生か。
 授業も課題もあるだろうに、1人でここにくるなんて偉いな。

 そうして、気になることを一通り聞くと、私は立ち上がった。

 「会ったばかりなのに質問責めにして、ごめんなさいね。じゃあ、私はこれで。二刀流さん、気をつけて帰ってね」
 「はい……あなたは戻らないんですか?」
 「ええ、もうちょっと下まで行くわ」

 結構下まで来たとはいえ、まだ倒したりない。
 それに研究の材料を回収したい。
 そうして、下に続く階段へと向かおうとした時。
 
 「あの! あなたの名前は!?」

 背後からそんな声が聞こえてきた。
 振り向くと、二刀流さんが必死に尋ねてきていた。

 「カレン……カレン・アバディーンよ」
 「カレンさん! では、またどこかで!」
 「ええ、またどこかで」

 そう言ったものの、研究室から出ないと決めた私は、もう彼と会うことはないだろう。
 その時はそう思っていた。


 
 ★★★★★★★★



 今日は最悪の気分だった。
 元婚約者レーガンが他の女子といちゃいちゃしているところを見てしまった。
 
 気になる授業があって、その授業が行われる教室に行く途中で見てしまったのだ。

 最悪。
 こんなのを見るんだったら、いくら気になる授業があったとはいえ、研究室から出るんじゃなかった。
 そうして、嫌な気分になり、怒りが湧いてきた私はまたあのダンジョンへ。

 「カレンさん、こんばんは」
 「これはどうも……」

 そして、また彼と会った。
 二刀流さんとばったり会ったのは以前よりも下の階層。
 どうやら二刀流さんは腕を上げたようだ。

 彼の近くにはかなり大きな魔石が落ちていた。
 かなり強いモンスターでも倒したのだろう。

 「1人でここまできたの?」
 「はい、やっと1人でここまで来れるようになりました。カレンさんもお1人で?」
 「ええ」

 そのまま別れようとしたのだが、「カレンさん、待ってください」と彼に引き留められた。

 「何か用? もしかして、怪我して治してほしいとか?」
 「いえ、怪我はありません」

 それじゃあなんだろう?
 と首を傾げていると、二刀流さんは。

 「あのよかったら、僕と一緒に組みませんか?」

 と言ってきた。

 「え?」

 私は思わず驚きの声を上げてしまう。

 突然ということもあるが、私はそこに驚いていたのではない。
 私は一度も他の人から「チームを組もう」などと誘われたことがなかったからこそ、驚いていた。

 よほど強い相手でなければ、私はだいたい1人で敵を倒してしまう。

 授業でダンジョンに入る機会があったのだが、その時の評価がモンスター撃退数及び獲得経験値数できまる。
 そのため、1人で敵を仕留めてしまう私は、他の人から誘われることなく。

 勇気を振り絞って、誰かにチームに入れてと頼むと、「ちゃんは1人で全部倒しちゃうから、組みたくない」という理由で断られる。
 その授業では仕方なく、先生と組んでダンジョンに入ったという記憶があった。
 
 だから、人生で一度も誘われるなんてことはなかったのだけど……。

 驚きのあまり呆然としていると、二刀流さんは。

 「やっぱりだめですか……」

 と悲し気にこぼしていた。
 正気に戻った私は、ぶんぶんと横に首を振る。

 「そんなことない! 全然構わないんだけど……私なんかでいいの?」
 「はい! カレンさんがいいです!」

 元気よく笑顔で答える二刀流さん。
 うぉ、眩しいっ。
 イケメンが笑うと、こんなにも眩しいのかっ。

 イケメンの輝きに耐えながら、私は手を差し出す。
 彼もまた右手を出し、私たちは握手を交わした。

 「よろしくお願いします」
 「こちらこそ、よろしくお願いします」

 そこからは二刀流さんとともに戦闘。
 二刀流さんは接近戦が得意なのか、敵との距離をぐっと縮めて戦う。
 一方、長距離・中距離戦を得意とする私は、離れていた位置から攻撃。
 たまに、私が敵に近づくということもあったが、基本は前衛が二刀流さん、後衛が私というポジションになっていた。

 「カレンさんは本当に強いですね」
 「そう?」
 「ええ、とっても頼りになります」

 頼りになるなんて、言われたことがない。

 「恐縮です。ありがとうございます」

 私は心中喜びながら、そう答えていた。



 ★★★★★★★★


 
 次の週。
 二刀流さんとダンジョンに行く約束をしていたので、また一緒に戦った。
 そして、モンスターに出くわすまでの最中、二刀流さんは以前学生だって教えてくれたけど、どこの学年の子なのだろう、と気になったので、尋ねてみると。

 「僕のクラスですか? 2-Aですよ」

 と彼は快く答えてくれた。
 2年生だったか……私と同級生になるわけか。
 学園での二刀流さんが気になった私は、研究室を出て、2-Aの教室に向かった。
 普段見ない人間であるせいか、多くの学生の視線が私に集まった。

 視線がきつい。こんなに注目されるのは嫌だ。

 そう思いながらも、学生服姿の二刀流さんを見たいと思って教室を覗く。しかし、二刀流さんっぽい人間は見当たらない。

 もしかして、二刀流さんお休み?
 今日はダンジョンで会う約束していたんだけどな。
 うーん。二刀流さんが休みなら、今日はソロかな。

 と思い、1人でダンジョンに向かった。
 だが、そこには日中見なかった二刀流さんの姿があった。

 「二刀流さん、来てたのね。今日は来ないかと思ったわ」
 「え? なぜです?」
 「今日さ、二刀流さんの教室に行ってみたんだけど、君の姿が見えなかったから」

 そう言うと、二刀流さんは頬をかき、笑った。
 
 「ああ、今日はちょっと、王城に用がありまして……」
 「王城?」
 「はい」

 え? 
 今日、王城に行った?
 学園までは結構距離があると思うのだけれど。
 それで今このダンジョンに来てるの?
 すごいな。
 
 「よく1日で帰ってこれたね」
 「はい、大変でしたけど、カレンさんと一緒に戦いたかったので、すぐに帰ってきました」
 「それはどうも」

 そして、私たちはいつものようにバンバンモンスターを倒していく。
 2人ということもあり、ソロの時よりも進みが早い。
 
 そうして、地下50階に来たころだろうか、丁度いい休憩場所を見つけたので、私はちょっとだけ休むことにした。
 その休憩場所は、星空のように光るという特殊な岩がある場所。

 見上げると、本当に天に星空があるようで美しかった。

 座って、その星空を見ていると、隣の二刀流さんが尋ねてきた。

 「カレンさんはなぜダンジョンにこられるんです?」

 なぜダンジョンにくるか、か。

 「大した理由じゃないわ、単なるストレス発散よ」
 「ストレス発散?」
 「ええ。二刀流さんと初めて出会った時があったでしょ? あの時さ、私、婚約を破棄されちゃったのよ……彼との婚約は親同士で決められたことだったけど、私は彼のことが好きだった。だからこそ、婚約破棄を言い渡された時かなりショックを受けて、いら立ちがおさまらなくなって、そのままダンジョンに来たってわけ」
 「そんなことがあったんですか……嫌なことを思い出すようなことを聞いてすみません」

 そう言って、二刀流さんはしゅんとして、ぺこりと頭を下げる。
 知らなかったんだから、そんな気遣いいらないだろうに。
 この人、本当に優しい人だな。

 「気にしないで。かなり前の話だし……でも、彼との婚約が破棄されたからこそ、こうして二刀流さんと出会えたから、結果的にはよかったのかもしれないわ。私、誰かと一緒に戦ったことがなかったから、あなたと戦うのは楽しいのよ」

 彼と出会わなければ、チームで戦うよさ、楽しさを知ることができなかった。
 まぁ、2人だから、コンビと言ったほうがいいかもしれないが。

 ともかく、彼と出会わなければ、一生ソロで戦っていた。

 「だから、ありがとう。二刀流さん」

 私は彼に感謝の言葉を言う。
 そう言うと、二刀流さんはにこりと笑ってくれた。



 ★★★★★★★★


 
 今日は随分と廊下が騒がしい。
 研究棟の廊下は、研究に支障を及ぼすことがあるため、基本私語厳禁。
 しゃべっても小さな声で、というのが基本ルールだ。

 だけど、今日は本当に騒がしい。
 
 ま、どうせルールのしらない学生が遊んで騒いでいるのだろう。
 もしくは廊下では騒いでなくって、外の声が中まで入ってきているのか。

 …………いつか静かになるか。

 だが、その騒ぎは収まることはなく、逆にどんどん近づいてくる。
 そして、扉からノック音が聞こえてきた。

 私は見知った人間が入ってくるのだろうと思い、椅子から立ち上がることはなく、「どうぞ」とだけ声をかける。

 「失礼します」

 と言ってきた声は知り合いの者、他の関わりのある研究者の声ではなかった。
 この声、知ってるけど……。
 信じられず振り向くと、入ってきていたのは見覚えのある青年。

 「二刀流さんじゃないですか」

 そう。
 入ってきたのはダンジョンでいつも会っていたあの二刀流の青年。
 ダンジョンで一緒に戦い、私が二刀流さんと呼んでいたイケメンさんだ。

 だが、彼はいつもの服装とは違って、制服姿。
 しかも、彼の後ろには人間がいる。従者っぽい人だった。
 ドアの向こうを見ると、人でいっぱい。時折女子の黄色い声も聞こえてくる。彼らは研究室の中を見ようと必死になっているようだった。

 従者っぽい人はぱたんとドアが閉める。
 そして、二刀流さんはにこりと微笑んできた。

 「改めまして、カレンさん。こんにちは」
 「こんにちは……」

 こうして、学園での彼を見ると、ダンジョンで会う時とは違う雰囲気があり、気品さを感じた。
 もしかして、かなりいいところのお貴族様だったのか。
 
 「あの……それで一体どのようなご用で? 何か用があって私の研究室にきたんだよね?」
 「はい、カレンさんには少しお願いがあってまいりました。ですが、その前にあなたにご挨拶をしなければなりません」
 「挨拶?」

 首を傾げていると、二刀流さんは胸に右手を当て、お辞儀をした。
 
 「お初にお目にかかります、カレン・アバディーンさん。僕はアキレア王国第1王子、ルーファス・セシル・アキレアです」
 「え?」

 衝撃の挨拶に私は思わず驚きの声を漏らしてしまう。

 二刀流さんが王子? 
 一緒にダンジョンで戦っていた人が王族?
 うそでしょ。

 王子と名乗る彼は私の前で跪き、そして、手にしていた小さな箱を開いた。
 そこにあったのは大きなダイヤの指輪。

 「カレンさん、どうか僕の婚約者になっていただけませんか?」
 
 真っすぐな瞳でそう言ってきた二刀流さん。
 のちに、彼がダンジョンで出会った時点で私に一目ぼれをしていたという告白を受けるのだが……その時の私には想像もつかないことだった。
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