パレットに三色

梅干子

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「私には色が少ししかない」
「喜びの黄色、悲しみの青、そして怒りの赤」
「でも、ほとんどの場合は何色でもない無色透明」
「頭のなかに真っ白な絵の具が塗りたくられて」
「何も思い付かない」
「何も感じない」
「それが通常形態」
「私には色が少ししかない」
「他の人は何故あんなに色鮮やかなのか」
「私は薄くて色が少ないから」
「見向きもされない」
「目立たない」
「何にもない」
「ああ、私の心は」

「なんて」

「なんてつまらない人生」





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