学校でHな事してるカップルを見つけた

アカミミガメ

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パルクールの舞台でイチャついてたやつは隣のクラスの遠藤と浮葉という2人で、遠藤は派手な見た目をしていたが浮葉は真面目そうな外見のクラス委員をしているような奴だった。

あんな真面目そうな見た目なのに、、、
優等生的な外見の委員長ですらイチャつくとあんな音がするんだ、、、

「うおおおおーーー!!」
「どうした?!」
「いやなんか気合い入れただけ」
「ビックリするわ!!」

入場の列を整理している俺が突然叫んだので、同じ仕事をしている友人の坂本に驚かれた。ほんとごめん。

気合いで煩悩を振り払い仕事に専念した。

2日に渡るイベントは無事に終わり、クラスのみんなで焼肉を食べにいく事になった。

どうでもいい話で盛り上がり食べ放題の肉を腹一杯食べてふと気がつくとなんとなく立田を探している自分がいる。いるわけがない。アイツは隣のクラスだってーの。

「はああああ!!」
「え?!なに?!」
「いや、アイス取りに行くから気合い入れた」
「その気合いの入れ方ヤメロ」

坂本をまたもや驚かせてしまった。しかも不審な目で見られた。俺は誤魔化すためにアイスを5種類山盛りに乗せ、食べきれずに一個坂本の皿に入れた。


翌日とその翌日は学校は休みだ。家でゴロゴロしてたら立田からメッセージがきた。

ー蜂飼の家に遊びに行っていい?

え?うちに来るの?まあいいけど。
俺もちょうどお前に用があったんだよ。

最寄りの駅まで迎えに行って家まで歩いた。途中のコンビニで適当にお菓子も買い込んで自分の部屋に案内する。

「蜂飼、犬飼ってるんだ。可愛いー」

黒いトイプードルが立田の足にまとわりついて嬉しそうに尻尾を振っている。

「で?なんでウチに来てくれたの?」
「蜂飼腰重そうだから俺が動かないと会えないと思って」
「なんで俺が出不精だって知ってんの」
「シャーペン一本しか持ってない時点でいろいろとおかしいだろ」

部屋に入るとミニテーブルにさっそくお菓子とジュースを広げた。

「いやーホントはさ、蜂飼が元気がない気がして。なんか思い悩んでる、とか?」

そう心配そうな目を向けられた。

おお!コレめっちゃいい機会なんじゃないの?
俺は思い切って立田に聞いてみた。

「俺一回キスしてみたいんだけど、立田俺としてくれない?」

立田がむせた。大丈夫か?ポテチ変なとこ入った?

犬にもうっすい黒い唇が存在するので試しに犬ともキスしてみたが犬の毛がモフッとしただけで唇がくっついた感じはしなかったしもちろんなんの音もしなかった。その後匂いを嗅がれて顔を舐められてクッサ!ってなった。

「ごほっ、いや、まあいいや。男同士とか大丈夫なんだ?」
「全然大丈夫!立田は?」
「俺も蜂飼とキスしたい。よかった!気持ちが通じてて。」


ベッドに並んで座りお互い慎重に顔を近づけて唇をくっつけた。むにっとした柔らかい感触。添えられた手にドキッとする。音はしないけど想像してたキスってこれだよ!
余韻に浸っていたら

「俺、蜂飼の事好きなんだよね」

立田が突然告白してきた。

「え?!」
「え?!って、、、そんな予想外?てか、蜂飼も俺の事好きだからキスしたいのかと思ってたけど違うの?!」
「あー好き好き。俺も立田の事好きだわ」
「しんじらんねーよ!!」

ですよねー。

タイミングも言葉のセレクトも悪すぎて、好きな気持ちは本心からなのにでまかせかましたみたいになってる。

「立田くん、好きです。僕とお付き合いしてください」
「よろしくお願いします」

俺達はめでたく付き合うことになった。

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