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とりあえずのご挨拶。
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あの後私は一応後頭部を打ったということでお医者様を呼ばれ、診察された。
特に異常は無いようで、まぁたんこぶは出来るかもしれないそうだ。
その調べ方も魔法らしく、スゴい!と思いながら見ていた。
この騒ぎを知ったエマは隣の家に文句を言ってくると言って隣の家に殴り込みに行こうとするし、ルディも相変わらず怒っていて一緒に行きましょうという始末。
とりあえず2人を止めはしたけど、両親には話がいったようだ。
たまたま家にいた両親は特に怒ることはなく、私の心配をして、とりあえず1日休むようにと言われた。
痛みだけで今日は健康だったのに急にベッド生活になり、ダラダラとしていた。
すると扉がノックされた。
「はい、どうぞ~。」
ダラダラしているとエマが怒るのでとりあえずベッドから上半身を起こす形で入ってくる人を迎えた。
中に入ってきたのは案の定エマだった。
「お嬢様にお客様です。どうされますか?追い返しますか?」
「え?」
「別に私的にはお会いしなくても良いと思いまして…。」
エマがそう言うと一気にエマの後ろにいるであろう人物が騒いでいた。
「わざとじゃないって言っただろ!お前の主人の客なんだから使用人が断るとかおかしいだろ!」
「言い過ぎよ!また怒られるわ!」
その声よ主を見るために振り返ったエマは
「やはり、うるさいですね。お嬢様は体調が優れません。お引き取り願う方が良いようですね。これが侯爵家の子だと思いません。どういう教育をされているのか…はぁ…。」
「お前使用人なのに俺たちに向かって偉そうだぞ!」
「私はあなた達の親に雇われてるわけではございません。主人の邪魔になるのならそれは排除すべきでしょう?」
「はぁ?」
どうもウマが合わないようだ。
「エマ、エマ。私な大丈夫よ。お会いするわ。せっかく来てくださったんだもの。」
「お嬢様…。かしこまりました。」
エマはそう言うと一旦扉を閉めた。
その一瞬で何が行われたのは分からなかったが、少し経った後、再び扉が開き、昨日の少年と少女が中に入ってきた。
2人の顔は相変わらず青ざめていた。
きっとそうなった原因はエマだろう。
一体何が行われたのか…。
「「失礼します…。」」
2人は入ってくるなり、とりあえず固まったまま何も話さなかった。
こういう時なんかルールがあったっけ?と思っていた。
「初めまして、私ブラック家の長男、ローレンスと申します。」
「初めまして、私はラズウェル家の長女、シャーリーンと申します。」
そう言ってローレンスは紳士の礼を、シャーリーンは淑女の礼をした。
一応私の方が位が高い為、2人は敬語で話した。
「初めまして、このような姿でごめんなさい。アタナシア家の一人娘であるルイーズと言います。どうぞ楽にしてください。」
そう言って頭を下げて挨拶をした。
「いえ、この度は大変申し訳ございませんでした。わざとでは無いのですが、アタナシア家に害をなしたと思われても仕方ありません。」
「本当に申し訳ございませんでした。」
2人の恐れ多い姿に複雑な気持ちだった。
正直この2人は前世でのゲームのキャラクターだ。
ローレンスはヒロインの攻略対象だき、シャーリーンはヒロインの友人の1人だ。
だからこそこんな幼い時期に会って、しかもこんなに恐れ多い態度をされるとどうしていいか分からない。
ゲーム内はヒロインの方が位が低いから最初から遠慮のないような話し方だったのだ。
だからこそ正直に言おうと思った。
「あの、今回の件、私は本当に気にしてないんです。」
「「え?」」
「確かに痛かったんですけど、子供のした事じゃないですか?まぁそういう私も子供ですし。だから先程の侍女や昨日私を抱えていた者ほど私は怒っていないんです。むしろ私の周りの人達がすごく怒ってしまってごめんなさい。」
そんなこと言われると思ってなかったのか2人ともキョトンとした顔をしていた。
「私からするとこうやって同世代の子に会えることの方が新鮮でむしろ嬉しいんです。ですから、またパーティーなどでお会いした時に少しでもお話出来れば私としては嬉しいです。」
そう言うとローレンスとシャーリーンは共に顔を見合わせた。
特に異常は無いようで、まぁたんこぶは出来るかもしれないそうだ。
その調べ方も魔法らしく、スゴい!と思いながら見ていた。
この騒ぎを知ったエマは隣の家に文句を言ってくると言って隣の家に殴り込みに行こうとするし、ルディも相変わらず怒っていて一緒に行きましょうという始末。
とりあえず2人を止めはしたけど、両親には話がいったようだ。
たまたま家にいた両親は特に怒ることはなく、私の心配をして、とりあえず1日休むようにと言われた。
痛みだけで今日は健康だったのに急にベッド生活になり、ダラダラとしていた。
すると扉がノックされた。
「はい、どうぞ~。」
ダラダラしているとエマが怒るのでとりあえずベッドから上半身を起こす形で入ってくる人を迎えた。
中に入ってきたのは案の定エマだった。
「お嬢様にお客様です。どうされますか?追い返しますか?」
「え?」
「別に私的にはお会いしなくても良いと思いまして…。」
エマがそう言うと一気にエマの後ろにいるであろう人物が騒いでいた。
「わざとじゃないって言っただろ!お前の主人の客なんだから使用人が断るとかおかしいだろ!」
「言い過ぎよ!また怒られるわ!」
その声よ主を見るために振り返ったエマは
「やはり、うるさいですね。お嬢様は体調が優れません。お引き取り願う方が良いようですね。これが侯爵家の子だと思いません。どういう教育をされているのか…はぁ…。」
「お前使用人なのに俺たちに向かって偉そうだぞ!」
「私はあなた達の親に雇われてるわけではございません。主人の邪魔になるのならそれは排除すべきでしょう?」
「はぁ?」
どうもウマが合わないようだ。
「エマ、エマ。私な大丈夫よ。お会いするわ。せっかく来てくださったんだもの。」
「お嬢様…。かしこまりました。」
エマはそう言うと一旦扉を閉めた。
その一瞬で何が行われたのは分からなかったが、少し経った後、再び扉が開き、昨日の少年と少女が中に入ってきた。
2人の顔は相変わらず青ざめていた。
きっとそうなった原因はエマだろう。
一体何が行われたのか…。
「「失礼します…。」」
2人は入ってくるなり、とりあえず固まったまま何も話さなかった。
こういう時なんかルールがあったっけ?と思っていた。
「初めまして、私ブラック家の長男、ローレンスと申します。」
「初めまして、私はラズウェル家の長女、シャーリーンと申します。」
そう言ってローレンスは紳士の礼を、シャーリーンは淑女の礼をした。
一応私の方が位が高い為、2人は敬語で話した。
「初めまして、このような姿でごめんなさい。アタナシア家の一人娘であるルイーズと言います。どうぞ楽にしてください。」
そう言って頭を下げて挨拶をした。
「いえ、この度は大変申し訳ございませんでした。わざとでは無いのですが、アタナシア家に害をなしたと思われても仕方ありません。」
「本当に申し訳ございませんでした。」
2人の恐れ多い姿に複雑な気持ちだった。
正直この2人は前世でのゲームのキャラクターだ。
ローレンスはヒロインの攻略対象だき、シャーリーンはヒロインの友人の1人だ。
だからこそこんな幼い時期に会って、しかもこんなに恐れ多い態度をされるとどうしていいか分からない。
ゲーム内はヒロインの方が位が低いから最初から遠慮のないような話し方だったのだ。
だからこそ正直に言おうと思った。
「あの、今回の件、私は本当に気にしてないんです。」
「「え?」」
「確かに痛かったんですけど、子供のした事じゃないですか?まぁそういう私も子供ですし。だから先程の侍女や昨日私を抱えていた者ほど私は怒っていないんです。むしろ私の周りの人達がすごく怒ってしまってごめんなさい。」
そんなこと言われると思ってなかったのか2人ともキョトンとした顔をしていた。
「私からするとこうやって同世代の子に会えることの方が新鮮でむしろ嬉しいんです。ですから、またパーティーなどでお会いした時に少しでもお話出来れば私としては嬉しいです。」
そう言うとローレンスとシャーリーンは共に顔を見合わせた。
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