21 / 36
2週間の天国と地獄…でした…。その2
しおりを挟む
まぁここまではいわゆる天国です。
知らなかったことも新たに分かったし、両親とずっと一緒に居れるなんて本当に天国だった。
そしてここからがこの2週間の地獄のお話。
まず1つ目、きっと色んな人が想像していたとおり、何度も熱を出しました。
多分2日に1回は高熱で馬車の中で寝込んでいたと思う。
馬車の内装はとても豪華でなおかつとても広い。
だからこそ私の大きさは座席で足を伸ばしても眠れるのだ。
まぁそれに合わせて作ってくれたのかもしれないが…。
2日に1回高熱でその次の日は高熱とは言わなくても微熱続き、少しマシになった時に外の景色を味わって、その次の日にはまた高熱。
本当にその繰り返しだった。
熱を出す度に私の両親、それと使用人たちが乗ってる馬車にいるエマや馬に乗って護衛をしているルディの大袈裟な心配。
それに加えてお父様やお母様付きの専用の使用人達もほんとにいつも以上の多いメンバーが心配してくれた。
迷惑かけてるなぁとは思っていたが体が本当に言うことを聞かないのだ。
帰りもこうなるかもしれないことを想定すると本当に地獄だ。
せっかくのお父様の計画立てたルートも正直半分ぐらいしか見れてないと思う。
ちょっと丈夫になったと思ったのだが、青の月の寒さと初の遠出ということもあって予測出来なかったのだ。
こんなに自分がダメなやつだと思わなかった。
その繰り返しの高熱がまた結構私のメンタルと体力を奪っていって、王都の別邸に着いた時には自分で歩くことが出来なかった。
なのでそのままルディに抱えてもらい直行でベッドにて安静となった。
まぁこれはここまでとは想定してなくても熱を出すことは想定していた。
でも私のメンタルがもっと削られたのは盗賊や野盗の襲撃だった。
確かに何台も馬車があることと私が乗ることでサイズを恐らく大きくしたことで目立つのだ。
いかにも金持ちが通りますよと言わんばかりなのだ。
お父様が考えたルートは確かに景色がとても綺麗だったのだが、それだけ有名な道は通っていないのだ。
お父様曰く、特別なお父様やお母様がよく馬で遠出した時に通った特別な道だそうで、だからこそ人の通りも少ない。
まぁ大きな馬車が通るから人通りの多いところとなると邪魔になるのかもしれない。
でもマイナーだからこそそこをそういう輩に狙われるのだ。
護衛役の人達、ルディも含めてとても強いので全然脅かされることはなかったのだが、こんな近くで戦闘が行われるということが初めての経験だった。
普通に日本に住んでいたらまず戦闘なんてゲームの世界ぐらいしか味わうことなどない。
だからどんな光景かは直接見てなくても声や音だけで充分怖かった。
本当に別の世界なんだと余計思わされたのだ。
たまに馬車に何かが当たる時とかは揺れたりするし、こっちは熱で朦朧としているのにそういう音があるせいでゆっくり休むことも出来ない。
そのことに関してはお父様もこの道を選んだことに反省しているらしい。
でもちゃんと私は感謝している。
でもそれにしても怖かった。
近くで初めてリアルに金目の物を奪え!とか1番大きな馬車を狙え!とか女子供を人質に!とか聞いたのだ。
さすがにテレビで聞いたことあるなぁとか簡単に思えなかった。
馬車のドアが開いたらどうしようとか、馬車の外からマジックじゃないけど、刺されたらどうしようとかぐるぐる考えるとまた熱が上がってくる。
ただ外の喧騒が怖かった。
ちなみにお父様は全然落ち着いていたし、震える私をお母様は抱きしめてくれていた。
どちらも笑顔で大丈夫だよ?というのも少し怖かった。
絶対なんにも起きない自信があるほど護衛達が強いのか、それともこういうことに慣れているから対処できるという気持ちがあるのか…。
若しかするとどちらも当てはまるのかもしれないが…。
こんなこと二度と起きて欲しくないことだけど、きっと貴族、しかも上位なので、こういうことはまた何度でも起きるのだろう。
多分アタナシア家で1番狙いやすいのは私だから。
その時までにそういうことが起きても対処できるような覚悟など出来るのだろうか…。
多分また帰りの馬車で同じ目に合うんだろうけど…。
とりあえず私はベッドの上で熱が下がることを祈りつつ、今後のことを考えていた…。
知らなかったことも新たに分かったし、両親とずっと一緒に居れるなんて本当に天国だった。
そしてここからがこの2週間の地獄のお話。
まず1つ目、きっと色んな人が想像していたとおり、何度も熱を出しました。
多分2日に1回は高熱で馬車の中で寝込んでいたと思う。
馬車の内装はとても豪華でなおかつとても広い。
だからこそ私の大きさは座席で足を伸ばしても眠れるのだ。
まぁそれに合わせて作ってくれたのかもしれないが…。
2日に1回高熱でその次の日は高熱とは言わなくても微熱続き、少しマシになった時に外の景色を味わって、その次の日にはまた高熱。
本当にその繰り返しだった。
熱を出す度に私の両親、それと使用人たちが乗ってる馬車にいるエマや馬に乗って護衛をしているルディの大袈裟な心配。
それに加えてお父様やお母様付きの専用の使用人達もほんとにいつも以上の多いメンバーが心配してくれた。
迷惑かけてるなぁとは思っていたが体が本当に言うことを聞かないのだ。
帰りもこうなるかもしれないことを想定すると本当に地獄だ。
せっかくのお父様の計画立てたルートも正直半分ぐらいしか見れてないと思う。
ちょっと丈夫になったと思ったのだが、青の月の寒さと初の遠出ということもあって予測出来なかったのだ。
こんなに自分がダメなやつだと思わなかった。
その繰り返しの高熱がまた結構私のメンタルと体力を奪っていって、王都の別邸に着いた時には自分で歩くことが出来なかった。
なのでそのままルディに抱えてもらい直行でベッドにて安静となった。
まぁこれはここまでとは想定してなくても熱を出すことは想定していた。
でも私のメンタルがもっと削られたのは盗賊や野盗の襲撃だった。
確かに何台も馬車があることと私が乗ることでサイズを恐らく大きくしたことで目立つのだ。
いかにも金持ちが通りますよと言わんばかりなのだ。
お父様が考えたルートは確かに景色がとても綺麗だったのだが、それだけ有名な道は通っていないのだ。
お父様曰く、特別なお父様やお母様がよく馬で遠出した時に通った特別な道だそうで、だからこそ人の通りも少ない。
まぁ大きな馬車が通るから人通りの多いところとなると邪魔になるのかもしれない。
でもマイナーだからこそそこをそういう輩に狙われるのだ。
護衛役の人達、ルディも含めてとても強いので全然脅かされることはなかったのだが、こんな近くで戦闘が行われるということが初めての経験だった。
普通に日本に住んでいたらまず戦闘なんてゲームの世界ぐらいしか味わうことなどない。
だからどんな光景かは直接見てなくても声や音だけで充分怖かった。
本当に別の世界なんだと余計思わされたのだ。
たまに馬車に何かが当たる時とかは揺れたりするし、こっちは熱で朦朧としているのにそういう音があるせいでゆっくり休むことも出来ない。
そのことに関してはお父様もこの道を選んだことに反省しているらしい。
でもちゃんと私は感謝している。
でもそれにしても怖かった。
近くで初めてリアルに金目の物を奪え!とか1番大きな馬車を狙え!とか女子供を人質に!とか聞いたのだ。
さすがにテレビで聞いたことあるなぁとか簡単に思えなかった。
馬車のドアが開いたらどうしようとか、馬車の外からマジックじゃないけど、刺されたらどうしようとかぐるぐる考えるとまた熱が上がってくる。
ただ外の喧騒が怖かった。
ちなみにお父様は全然落ち着いていたし、震える私をお母様は抱きしめてくれていた。
どちらも笑顔で大丈夫だよ?というのも少し怖かった。
絶対なんにも起きない自信があるほど護衛達が強いのか、それともこういうことに慣れているから対処できるという気持ちがあるのか…。
若しかするとどちらも当てはまるのかもしれないが…。
こんなこと二度と起きて欲しくないことだけど、きっと貴族、しかも上位なので、こういうことはまた何度でも起きるのだろう。
多分アタナシア家で1番狙いやすいのは私だから。
その時までにそういうことが起きても対処できるような覚悟など出来るのだろうか…。
多分また帰りの馬車で同じ目に合うんだろうけど…。
とりあえず私はベッドの上で熱が下がることを祈りつつ、今後のことを考えていた…。
0
お気に入りに追加
143
あなたにおすすめの小説
そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
【完結】もう辛い片想いは卒業して結婚相手を探そうと思います
ユユ
恋愛
大家族で大富豪の伯爵家に産まれた令嬢には
好きな人がいた。
彼からすれば誰にでも向ける微笑みだったが
令嬢はそれで恋に落ちてしまった。
だけど彼は私を利用するだけで
振り向いてはくれない。
ある日、薬の過剰摂取をして
彼から離れようとした令嬢の話。
* 完結保証付き
* 3万文字未満
* 暇つぶしにご利用下さい
あなたが望んだ、ただそれだけ
cyaru
恋愛
いつものように王城に妃教育に行ったカーメリアは王太子が侯爵令嬢と茶会をしているのを目にする。日に日に大きくなる次の教育が始まらない事に対する焦り。
国王夫妻に呼ばれ両親と共に登城すると婚約の解消を言い渡される。
カーメリアの両親はそれまでの所業が腹に据えかねていた事もあり、領地も売り払い夫人の実家のある隣国へ移住を決めた。
王太子イデオットの悪意なき本音はカーメリアの心を粉々に打ち砕いてしまった。
失意から寝込みがちになったカーメリアに追い打ちをかけるように見舞いに来た王太子イデオットとエンヴィー侯爵令嬢は更に悪意のない本音をカーメリアに浴びせた。
公爵はイデオットの態度に激昂し、処刑を覚悟で2人を叩きだしてしまった。
逃げるように移り住んだリアーノ国で静かに静養をしていたが、そこに1人の男性が現れた。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※胸糞展開ありますが、クールダウンお願いします。
心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。イラっとしたら現実に戻ってください。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】捨てられ正妃は思い出す。
なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」
そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。
人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。
正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。
人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。
再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。
デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。
確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。
––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––
他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。
前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。
彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。
優しく微笑んでくれる婚約者を手放した後悔
しゃーりん
恋愛
エルネストは12歳の時、2歳年下のオリビアと婚約した。
彼女は大人しく、エルネストの話をニコニコと聞いて相槌をうってくれる優しい子だった。
そんな彼女との穏やかな時間が好きだった。
なのに、学園に入ってからの俺は周りに影響されてしまったり、令嬢と親しくなってしまった。
その令嬢と結婚するためにオリビアとの婚約を解消してしまったことを後悔する男のお話です。
ある公爵令嬢の生涯
ユウ
恋愛
伯爵令嬢のエステルには妹がいた。
妖精姫と呼ばれ両親からも愛され周りからも無条件に愛される。
婚約者までも妹に奪われ婚約者を譲るように言われてしまう。
そして最後には妹を陥れようとした罪で断罪されてしまうが…
気づくとエステルに転生していた。
再び前世繰り返すことになると思いきや。
エステルは家族を見限り自立を決意するのだが…
***
タイトルを変更しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる