20 / 36
2週間の天国と地獄…でした…。その1
しおりを挟む
いや、無事に王都にある別邸に着いた。
この約2週間、天国と地獄でした…。
まず天国からお話すると…。
お父様の各地を見るプランとてもとても良かったのだ。
領地自体を見たこともどういう風な感じなのかも見たことなかったので、全てが新鮮でした。
なんと言ってもこの国の綺麗なこと。
お隣の領地を通ったりしたけど、湖があったり森を通ったりした。
何もかもが綺麗だった。
湖の清らかな水は青の月だというのもあってとても冷たかったのだが、エマに飲んでも大丈夫と言われて、飲んでみると本当に美味しかった。
普通の水のはずなのにそう思わせる空気が清からかだった。
森も木々の間から漏れる太陽の光も綺麗だったし、近くをたまに通ったりする動物達も可愛かった。
全く見たことない形や色をしていたが、それはやはり前世とは違う世界に来たのだから当たり前だと思った。
毎回私が綺麗とか可愛いとか楽しいとか言うとお父様とお母様は幸せそうに笑い返してくれた。
お父様も
「父様の作戦大成功だな!」と言っていて、私の反応に大満足みたいだ。
そして何より常にお父様とお母様がそばにいてくれた。
いつも食事の時や体調を崩した時、廊下ですれ違った時ぐらいしか会えない2人に常に一緒に居れることは嬉しいの一言だった。
日頃話せないこととかをたくさん話したし、お父様のお仕事やお母様のお仕事などもどういうことをしているのか簡単に教えてくれたのだ。
お父様は基本領地を管轄はもちろんだが、領地にいる兵たちの訓練をしたり、側近の人と戦略のお話したりしているそうだ。
お父様曰く、まだ隣国が攻めてくることは無いらしいが、いつでも備えておくのが1番重要な仕事だそうだ。
ちなみに私はまだその側近の人と会ってない。
どんな人なのか聞いたところ、
「んーー怖い人だからルゥが泣いちゃうと思うんだ…。ほんとに怖いやつだから…。」
と、遠い目をしたお父様だった。
その側近の人も自分のことをそう言ってるそうで、私に泣かれたくないので、会わないようにしているのだそうだ。
常に家に居るらしいので、絶対に見つけようと思う。
そしてお母様は基本この領地の補佐をしていて、決定をくだすのはお父様なのだが、だいたいの案などはお母様が許さないとお父様までいかないそうだ。
こういう時のお母様はお父様曰く、厳しいらしい。
それと他の貴族を呼ぶのは辺境伯なので、距離的に来てもらうのは厳しいから、行くことが多いらしい。
なんと、いつもおっとりしているお母様だが、めちゃくちゃ馬を乗りこなすらしく、お茶会に行ってくるわと言うと馬でその領地まで駆けるらしい。
なので馬車で準備して行くよりも全然早く行き来出来るらしい。
そして普通にお強いなのだそう…。
お父様はこの国の最強?と呼ばれているらしく、お母様が神秘の華と呼ばれているのだが、お母様はとても剣術と魔術に長けていて、お父様には叶わなくても充分自分の身は自分で守れるらしい。華のように美しく、触ると折れてしまいそうなほど、細いお母様がとてもお強いから誰もなかなか簡単に近づけないので、頭に神秘と付いたらしい。
誰も簡単に触ることの出来ない神秘的な美しい華がお母様ということだ。
そして社交界での立ち振る舞いは完璧なんだそうだ。
これは全部お父様が自慢のように話してくれた。
「ほんとに母様は昔から美しくてね。相手にしてもらうために必死に努力して、元々アタナシア家は俺の上に2人の兄が居たから俺が継ぐ必要はなかったんだけど、とっても強くて美しい母様と結婚する為に頑張ったら何故かこの国最強って言われて、跡継ぎってことになってたんだよね~。まぁジュリアに勝たないと結婚というか付き合ってもらえなかったからね~。」
その言葉に笑ってあの時は大変だったなぁ~という父様と微笑む母様。
いやいや、どれだけこの2人強いんだという話になってくる。
そこは怖くて聞けなかった。
でも実際問題強くないとこのアタナシアの領地を守ることは出来ないのだろうとは思った。
「だからきっとルゥも強いと思うんだ。俺たちの娘だからね。体は今弱いかもしれないけど、きっと色んな意味で強いんじゃないかなぁと思ってるよ。」
「私もお父様やお母様のように強くなれる?」
「もちろんよ。きっと虚弱なのにも意味があると母様は思うわ。まだここまで虚弱なのは原因が分からないからもし、王都に行って調べられたら調べてもらいましょう?なかなか王都の医師や魔術師には私たちの領地に来てもらうのは時間が無かったからね。せっかく少し元気になって王都にこうやって一緒に行けるようになったのだから、せっかくなので見てもらいましょうね。」
その言葉に、私はこの虚弱体質に何か原因があるのかと思ったのだ。あ生まれつき弱いんだなぁとしか思ってなかったのだが、案外原因があるのかもしれない。
まぁあまり期待はしないが、もしその原因が分かったら嬉しいなと思った。
この約2週間、天国と地獄でした…。
まず天国からお話すると…。
お父様の各地を見るプランとてもとても良かったのだ。
領地自体を見たこともどういう風な感じなのかも見たことなかったので、全てが新鮮でした。
なんと言ってもこの国の綺麗なこと。
お隣の領地を通ったりしたけど、湖があったり森を通ったりした。
何もかもが綺麗だった。
湖の清らかな水は青の月だというのもあってとても冷たかったのだが、エマに飲んでも大丈夫と言われて、飲んでみると本当に美味しかった。
普通の水のはずなのにそう思わせる空気が清からかだった。
森も木々の間から漏れる太陽の光も綺麗だったし、近くをたまに通ったりする動物達も可愛かった。
全く見たことない形や色をしていたが、それはやはり前世とは違う世界に来たのだから当たり前だと思った。
毎回私が綺麗とか可愛いとか楽しいとか言うとお父様とお母様は幸せそうに笑い返してくれた。
お父様も
「父様の作戦大成功だな!」と言っていて、私の反応に大満足みたいだ。
そして何より常にお父様とお母様がそばにいてくれた。
いつも食事の時や体調を崩した時、廊下ですれ違った時ぐらいしか会えない2人に常に一緒に居れることは嬉しいの一言だった。
日頃話せないこととかをたくさん話したし、お父様のお仕事やお母様のお仕事などもどういうことをしているのか簡単に教えてくれたのだ。
お父様は基本領地を管轄はもちろんだが、領地にいる兵たちの訓練をしたり、側近の人と戦略のお話したりしているそうだ。
お父様曰く、まだ隣国が攻めてくることは無いらしいが、いつでも備えておくのが1番重要な仕事だそうだ。
ちなみに私はまだその側近の人と会ってない。
どんな人なのか聞いたところ、
「んーー怖い人だからルゥが泣いちゃうと思うんだ…。ほんとに怖いやつだから…。」
と、遠い目をしたお父様だった。
その側近の人も自分のことをそう言ってるそうで、私に泣かれたくないので、会わないようにしているのだそうだ。
常に家に居るらしいので、絶対に見つけようと思う。
そしてお母様は基本この領地の補佐をしていて、決定をくだすのはお父様なのだが、だいたいの案などはお母様が許さないとお父様までいかないそうだ。
こういう時のお母様はお父様曰く、厳しいらしい。
それと他の貴族を呼ぶのは辺境伯なので、距離的に来てもらうのは厳しいから、行くことが多いらしい。
なんと、いつもおっとりしているお母様だが、めちゃくちゃ馬を乗りこなすらしく、お茶会に行ってくるわと言うと馬でその領地まで駆けるらしい。
なので馬車で準備して行くよりも全然早く行き来出来るらしい。
そして普通にお強いなのだそう…。
お父様はこの国の最強?と呼ばれているらしく、お母様が神秘の華と呼ばれているのだが、お母様はとても剣術と魔術に長けていて、お父様には叶わなくても充分自分の身は自分で守れるらしい。華のように美しく、触ると折れてしまいそうなほど、細いお母様がとてもお強いから誰もなかなか簡単に近づけないので、頭に神秘と付いたらしい。
誰も簡単に触ることの出来ない神秘的な美しい華がお母様ということだ。
そして社交界での立ち振る舞いは完璧なんだそうだ。
これは全部お父様が自慢のように話してくれた。
「ほんとに母様は昔から美しくてね。相手にしてもらうために必死に努力して、元々アタナシア家は俺の上に2人の兄が居たから俺が継ぐ必要はなかったんだけど、とっても強くて美しい母様と結婚する為に頑張ったら何故かこの国最強って言われて、跡継ぎってことになってたんだよね~。まぁジュリアに勝たないと結婚というか付き合ってもらえなかったからね~。」
その言葉に笑ってあの時は大変だったなぁ~という父様と微笑む母様。
いやいや、どれだけこの2人強いんだという話になってくる。
そこは怖くて聞けなかった。
でも実際問題強くないとこのアタナシアの領地を守ることは出来ないのだろうとは思った。
「だからきっとルゥも強いと思うんだ。俺たちの娘だからね。体は今弱いかもしれないけど、きっと色んな意味で強いんじゃないかなぁと思ってるよ。」
「私もお父様やお母様のように強くなれる?」
「もちろんよ。きっと虚弱なのにも意味があると母様は思うわ。まだここまで虚弱なのは原因が分からないからもし、王都に行って調べられたら調べてもらいましょう?なかなか王都の医師や魔術師には私たちの領地に来てもらうのは時間が無かったからね。せっかく少し元気になって王都にこうやって一緒に行けるようになったのだから、せっかくなので見てもらいましょうね。」
その言葉に、私はこの虚弱体質に何か原因があるのかと思ったのだ。あ生まれつき弱いんだなぁとしか思ってなかったのだが、案外原因があるのかもしれない。
まぁあまり期待はしないが、もしその原因が分かったら嬉しいなと思った。
0
お気に入りに追加
143
あなたにおすすめの小説
そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
【完結】捨てられ正妃は思い出す。
なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」
そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。
人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。
正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。
人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。
再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。
デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。
確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。
––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––
他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。
前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。
彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
ある公爵令嬢の生涯
ユウ
恋愛
伯爵令嬢のエステルには妹がいた。
妖精姫と呼ばれ両親からも愛され周りからも無条件に愛される。
婚約者までも妹に奪われ婚約者を譲るように言われてしまう。
そして最後には妹を陥れようとした罪で断罪されてしまうが…
気づくとエステルに転生していた。
再び前世繰り返すことになると思いきや。
エステルは家族を見限り自立を決意するのだが…
***
タイトルを変更しました!
【完結】要らないと言っていたのに今更好きだったなんて言うんですか?
星野真弓
恋愛
十五歳で第一王子のフロイデンと婚約した公爵令嬢のイルメラは、彼のためなら何でもするつもりで生活して来た。
だが三年が経った今では冷たい態度ばかり取るフロイデンに対する恋心はほとんど冷めてしまっていた。
そんなある日、フロイデンが「イルメラなんて要らない」と男友達と話しているところを目撃してしまい、彼女の中に残っていた恋心は消え失せ、とっとと別れることに決める。
しかし、どういうわけかフロイデンは慌てた様子で引き留め始めて――
【完結】どうして殺されたのですか?貴方達の愛はもう要りません
たろ
恋愛
処刑されたエリーゼ。
何もしていないのに冤罪で……
死んだと思ったら6歳に戻った。
さっき処刑されたばかりなので、悔しさも怖さも痛さも残ったまま巻き戻った。
絶対に許さない!
今更わたしに優しくしても遅い!
恨みしかない、父親と殿下!
絶対に復讐してやる!
★設定はかなりゆるめです
★あまりシリアスではありません
★よくある話を書いてみたかったんです!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる