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ついにパーティーの始まりです!え?この世界って…?まさか?
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とりあえずルディが落ち着いてから部屋に来た要件を聞いた。
「ところでルディ、何かあったんじゃないの?今日会場までのエスコートはルディだから部屋の前で待つんじゃなかったっけ?」
「そうなんです。すっかりお嬢様の美しさに頭から要件が抜けてしまいました…。旦那様からの伝言があったんでした。」
(ルディ…それは使用人として頭から抜けてはいけないことじゃないかしら…。)
そう思ってちょっと苦笑いしてしまったのは仕方の無いことだと思う。
「旦那様の準備が出来次第、旦那様自らエスコートされるそうです。」
「え…?ほかのお客さまとのお話は?」
もうすでに他のお客さまはパーティー会場にいて、私の体調のことも含めてパーティーの半ばに出席して、色んな方とご挨拶したらすぐ引っ込むという手筈だ。
なのですでに来ているお客さまにお父さまとお母さんが対応しているというはずで、私をパーティー会場の入口まで運ぶのはルディの役目。
そのあとからがお父さまとお母さまと一緒に会場に入っていくというはずだった。
「早くお嬢様の姿が見たいのと、初めてのパーティーはずっと旦那様がエスコートしたいそうです。」
「あ、なるほど…。それならもうお父さまはお待ちなの?!」
「いえ、パーティーの半ばにお嬢様が参加されるのは変わりません。ですので時間になったら旦那様がお迎えにこられます。その間は奥様がお客様の対応をなされるそうです。私は常にお嬢様の傍に控えておりますのでご心配なく。」
「そう、分かったわ。なら今日は私を守ってね、ルディ。」
「かしこまりました。」
「エマも私から見える位置にいてくれる?それだけでお客さまの前に立っても落ち着いていられるから…。」
「もちろんでございます。私はメイドですので目立つところには入れませんが、なるべくお嬢様の視界に入るように見守っております。」
「ありがとう、エマ。ではパーティー半ばになったら向かいましょう!」
そうこうしているうちに、時間が経つのは早く、ドアをノックする音が聞こえた。
「ルゥ?準備は出来たかな?」
「どうぞ。」
そう言うとドアが開き、お父さまが部屋に入ってきた。
お父さまは黒い上着を羽織っていて、所々銀色の刺繍が入っているとてもお父さまにお似合いのタキシードだった。
この国には王族がいることは知っているが、案外私のお父さまは王子様、いや、王様なんじゃないかというぐらい威厳もあり何よりかっこいい。
いつも適当にまとめてある茶色の髪を今日は後ろにギュッと流しながら固めていて、いつもかっこいいのがより倍増している気がする。
「我が屋敷のお姫様、とても綺麗だね。そのドレスもとても似合ってるよ。」
「ありがとう、お父さま!でもお姫様っていうのは恥ずかしい…。」
「そうかい?でもあんなに弱々しかったのに、見違えるほど元気になってお父様はすごく嬉しいよ!さぁ、会場にゆっくり向かおうか。」
お父さまは椅子に座っていた私を軽く抱えて、お姫様抱っこされながら歩いていく。
「ルドルフ、必ずルゥの近くにいなさい。色んな人達が来ているからね。私達のルゥに触ろうとしたら誰であろうとも触らせないように動きなさい。これは命令だよ。」
「かしこまりました。」
「エマ、君は周囲の状況を把握しながら、ルゥに悪意を持つような者、利用しようとしている者、まぁそういう話をしている者等がいたらリストアップして後日私に渡しなさい。」
「はい、旦那様。」
エマとルディは2人とも右手を左胸にあて、お辞儀をしていた。
(え…?そんなに怖いものなの?普通に私の誕生日パーティーなんでしょ?なんか怖すぎない…?)
そう思って、私を抱えているお父さまの顔を見るとすぐ目が合って優しい笑顔でニッコリと微笑んでいた。
その笑顔が若干黒いことは見ないことにする。
「ルゥ、お父様はね、本当は誰にも君を見せたくないんだよ。こんなに可愛くて綺麗で賢くて、そんな大切な娘を家族以外の誰かに見せるなんて嫌でたまらないんだよー。」
会場まで歩きながらお父さまは語った。
歩くお父さまの後をルディとエマがついてきていた。
「ルゥはまだ知らないと思うけどね、この国は全然安定してないんだ。僕達は辺境伯だから国の境を守ってる。だから王都とかのいざこざに巻き込まれなくて一応済んでる。まぁ僕達の力が怖いというのもあるから余計に手を出せないんだけどね。でもこれから可愛くて優しいルゥがそんな社交に出なくてはいけないっていうのはお父様としては心配でたまらないんだ。本当に怖いからね…。だから元気になったのはとても嬉しいんだけど、元気になったら色んな所に出席しなくてはいけなくなるのはとても嫌なんだ。ルゥにはそういう場所は似合わないからね。」
「お父さま…。」
「まぁ社交界での立ち回りはお母様から教えてもらうと良いとは思うけど…。でもやっぱり他のヤツらに見せるのヤダなぁ~。なんか減る気がする…。」
そう駄々を捏ねていたお父さまを見ているとすぐパーティー会場である部屋の前に着いた。
そうするとお姫様抱っこしていたのを降ろしてくれて、乱れていたスカートなどをお父さまは整えてくれた。
「ではローズマリアの社交界に行きましょうか!」
(…ん?ローズマリア?え…?その言葉って…)
「お父さま、ごめんなさい。ローズマリアって?」
「ん?この国の名前だよ。どうかした?」
「い、いえ。そうでしたよね、あはは…。」
(もしかして、いや、もしかしなくてもローズマリアって前世で私が寝込みながらもハマった乙女ゲームの国の名前じゃなかったっけ…?あれ…?)
私はその動揺を隠しきれないまま、お父さまが差し出した手に捕まりながら、ゆっくりと会場へと足を踏み入れた。
「ところでルディ、何かあったんじゃないの?今日会場までのエスコートはルディだから部屋の前で待つんじゃなかったっけ?」
「そうなんです。すっかりお嬢様の美しさに頭から要件が抜けてしまいました…。旦那様からの伝言があったんでした。」
(ルディ…それは使用人として頭から抜けてはいけないことじゃないかしら…。)
そう思ってちょっと苦笑いしてしまったのは仕方の無いことだと思う。
「旦那様の準備が出来次第、旦那様自らエスコートされるそうです。」
「え…?ほかのお客さまとのお話は?」
もうすでに他のお客さまはパーティー会場にいて、私の体調のことも含めてパーティーの半ばに出席して、色んな方とご挨拶したらすぐ引っ込むという手筈だ。
なのですでに来ているお客さまにお父さまとお母さんが対応しているというはずで、私をパーティー会場の入口まで運ぶのはルディの役目。
そのあとからがお父さまとお母さまと一緒に会場に入っていくというはずだった。
「早くお嬢様の姿が見たいのと、初めてのパーティーはずっと旦那様がエスコートしたいそうです。」
「あ、なるほど…。それならもうお父さまはお待ちなの?!」
「いえ、パーティーの半ばにお嬢様が参加されるのは変わりません。ですので時間になったら旦那様がお迎えにこられます。その間は奥様がお客様の対応をなされるそうです。私は常にお嬢様の傍に控えておりますのでご心配なく。」
「そう、分かったわ。なら今日は私を守ってね、ルディ。」
「かしこまりました。」
「エマも私から見える位置にいてくれる?それだけでお客さまの前に立っても落ち着いていられるから…。」
「もちろんでございます。私はメイドですので目立つところには入れませんが、なるべくお嬢様の視界に入るように見守っております。」
「ありがとう、エマ。ではパーティー半ばになったら向かいましょう!」
そうこうしているうちに、時間が経つのは早く、ドアをノックする音が聞こえた。
「ルゥ?準備は出来たかな?」
「どうぞ。」
そう言うとドアが開き、お父さまが部屋に入ってきた。
お父さまは黒い上着を羽織っていて、所々銀色の刺繍が入っているとてもお父さまにお似合いのタキシードだった。
この国には王族がいることは知っているが、案外私のお父さまは王子様、いや、王様なんじゃないかというぐらい威厳もあり何よりかっこいい。
いつも適当にまとめてある茶色の髪を今日は後ろにギュッと流しながら固めていて、いつもかっこいいのがより倍増している気がする。
「我が屋敷のお姫様、とても綺麗だね。そのドレスもとても似合ってるよ。」
「ありがとう、お父さま!でもお姫様っていうのは恥ずかしい…。」
「そうかい?でもあんなに弱々しかったのに、見違えるほど元気になってお父様はすごく嬉しいよ!さぁ、会場にゆっくり向かおうか。」
お父さまは椅子に座っていた私を軽く抱えて、お姫様抱っこされながら歩いていく。
「ルドルフ、必ずルゥの近くにいなさい。色んな人達が来ているからね。私達のルゥに触ろうとしたら誰であろうとも触らせないように動きなさい。これは命令だよ。」
「かしこまりました。」
「エマ、君は周囲の状況を把握しながら、ルゥに悪意を持つような者、利用しようとしている者、まぁそういう話をしている者等がいたらリストアップして後日私に渡しなさい。」
「はい、旦那様。」
エマとルディは2人とも右手を左胸にあて、お辞儀をしていた。
(え…?そんなに怖いものなの?普通に私の誕生日パーティーなんでしょ?なんか怖すぎない…?)
そう思って、私を抱えているお父さまの顔を見るとすぐ目が合って優しい笑顔でニッコリと微笑んでいた。
その笑顔が若干黒いことは見ないことにする。
「ルゥ、お父様はね、本当は誰にも君を見せたくないんだよ。こんなに可愛くて綺麗で賢くて、そんな大切な娘を家族以外の誰かに見せるなんて嫌でたまらないんだよー。」
会場まで歩きながらお父さまは語った。
歩くお父さまの後をルディとエマがついてきていた。
「ルゥはまだ知らないと思うけどね、この国は全然安定してないんだ。僕達は辺境伯だから国の境を守ってる。だから王都とかのいざこざに巻き込まれなくて一応済んでる。まぁ僕達の力が怖いというのもあるから余計に手を出せないんだけどね。でもこれから可愛くて優しいルゥがそんな社交に出なくてはいけないっていうのはお父様としては心配でたまらないんだ。本当に怖いからね…。だから元気になったのはとても嬉しいんだけど、元気になったら色んな所に出席しなくてはいけなくなるのはとても嫌なんだ。ルゥにはそういう場所は似合わないからね。」
「お父さま…。」
「まぁ社交界での立ち回りはお母様から教えてもらうと良いとは思うけど…。でもやっぱり他のヤツらに見せるのヤダなぁ~。なんか減る気がする…。」
そう駄々を捏ねていたお父さまを見ているとすぐパーティー会場である部屋の前に着いた。
そうするとお姫様抱っこしていたのを降ろしてくれて、乱れていたスカートなどをお父さまは整えてくれた。
「ではローズマリアの社交界に行きましょうか!」
(…ん?ローズマリア?え…?その言葉って…)
「お父さま、ごめんなさい。ローズマリアって?」
「ん?この国の名前だよ。どうかした?」
「い、いえ。そうでしたよね、あはは…。」
(もしかして、いや、もしかしなくてもローズマリアって前世で私が寝込みながらもハマった乙女ゲームの国の名前じゃなかったっけ…?あれ…?)
私はその動揺を隠しきれないまま、お父さまが差し出した手に捕まりながら、ゆっくりと会場へと足を踏み入れた。
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