8 / 36
もうすぐ4歳になります!
しおりを挟む
「お嬢様、私共は毎年毎年お嬢様のお誕生日を盛大にお祝いしたかったのです。ですが、元々お嬢様はあまりお体が丈夫ではありません。ですので、なるべく質素にお嬢様の体力を使わなくて尚且つなるべくなるべくお嬢様のお食事を出来る限り栄養のある豪華な物にと工夫をしてまいりました。ですが、今回はこんなに歩くことが出来るようになり、以前よりも遥かに体力がついております。ですからこそお祝いがしたいのです。それはルドルフも同じです。」
エマがそう言うとルディは頷いていた。
「ルドルフは最近このお家に勤めるようになりましたが、お嬢様に対する想いは我々と同じです。だからこそ教えて欲しかったのでしょう。でもそこはご自分で調べるべきだと私は思いますが…。」
エマは笑顔だか少し空気が冷たくなるような視線でルディを見た。
その表情に笑顔を向けながらルディは固まっていた。
「エマ…?」
「いえ、なんでもないんですよ?」
そう言ってエマは話を続ける。
「というかわけで、お嬢様は誕生日までにして頂かないといけないことが山積みなんです。」
「でもまだ日にちはあったはず…?」
「いいえ、確かにまだありますが、無いようなものですよ!」
「え…?」
「お嬢様の体調を見ながら無理のないようにドレスの採寸や、簡単な礼儀作法を覚えて頂かないといけないですし、それにドレスを着ていただくので少しでもヒールに慣れて頂かなくては!」
「皆だけなら別にドレスはいらないと思うのだけど…」
「いいえ、この度は何人かご主人様のお知り合いを呼ばれると言うふうに伺っております。」
「お父さまの?」
「はい。ですので、お嬢様が体調を崩されないように限界まで頑張って頂こうかと…」
エマの迫力にどんどんと何も言えなくなってきた。
「歩く練習も大事ですが、誕生日パーティの途中から椅子にずっと座って頂いても結構ですのでヒールを履いて少しだけ歩けるようにならなければなりません。そうしてお嬢様が元気だということをお見せしなければ!!」
「いや、エマ様まだお嬢様はお部屋の中だけしか何もなしで歩くことは出来ませんよ?廊下などでは誰かの支えありで何とかという所なのにヒールは難しいのでは?」
「いえ、そこのサポートはご主人様がして頂けるようです。お嬢様の手を取りながら歩きたいそうなので支えはあります。ですから今から靴の採寸をしなくてはいけないので、急いでお部屋にお戻りを。さぁルドルフ、お嬢様を抱えて来てください。時間はありませんよ!」
そう言ってエマは早歩きで私の部屋の方向へ歩いて行った。
私のルディは勢いに負けて、キョトンとした表情のままお互いに視線を合わして、お互いにため息をついた。
「ではお嬢様、失礼致します。」
「え…?ちょ、ル、ルディ?!」
ルディは軽々と私をお姫様抱っこするとエマの後を歩いた。
「ちょっとルディ、恥ずかしいわ!」
「仕方ありません。エマ様を怒らせるのは得策ではありませんので…。しかし、お嬢様、軽すぎませんか?もう少し食事の量を増やしましょう。」
「し、仕方ないわ…。これでも前よりはたくさん食べれるようになったのよ?」
「それでもです。無理をするのはいけませんが、このままだと風に飛ばされてしまいそうですよ?」
「そこまでじゃないと思うわ…。ルディは例えが言い過ぎよ…。」
そう言いながら大人しくお姫様抱っこされたままとなっていた。
部屋に着くとエマだけでなく他のメイド達もいて、皆の目が怖かった。
助けを求めてルディを見たが、
「殿方は出てください!!!」
そう他のメイド達に言われ、私の助けてメッセージは届かず、そのあとは色々と採寸され、着せ替えや色を合わせたりと張り切ったメイド達にあーでもない、こーでもないと言われながら長い長い採寸時間が経ったのだった。
私はやっぱりぐったりしてしまい、次の日久々に熱を出してしまい、エマを含めた採寸に関わったメイド達に謝罪されたのだった。
エマがそう言うとルディは頷いていた。
「ルドルフは最近このお家に勤めるようになりましたが、お嬢様に対する想いは我々と同じです。だからこそ教えて欲しかったのでしょう。でもそこはご自分で調べるべきだと私は思いますが…。」
エマは笑顔だか少し空気が冷たくなるような視線でルディを見た。
その表情に笑顔を向けながらルディは固まっていた。
「エマ…?」
「いえ、なんでもないんですよ?」
そう言ってエマは話を続ける。
「というかわけで、お嬢様は誕生日までにして頂かないといけないことが山積みなんです。」
「でもまだ日にちはあったはず…?」
「いいえ、確かにまだありますが、無いようなものですよ!」
「え…?」
「お嬢様の体調を見ながら無理のないようにドレスの採寸や、簡単な礼儀作法を覚えて頂かないといけないですし、それにドレスを着ていただくので少しでもヒールに慣れて頂かなくては!」
「皆だけなら別にドレスはいらないと思うのだけど…」
「いいえ、この度は何人かご主人様のお知り合いを呼ばれると言うふうに伺っております。」
「お父さまの?」
「はい。ですので、お嬢様が体調を崩されないように限界まで頑張って頂こうかと…」
エマの迫力にどんどんと何も言えなくなってきた。
「歩く練習も大事ですが、誕生日パーティの途中から椅子にずっと座って頂いても結構ですのでヒールを履いて少しだけ歩けるようにならなければなりません。そうしてお嬢様が元気だということをお見せしなければ!!」
「いや、エマ様まだお嬢様はお部屋の中だけしか何もなしで歩くことは出来ませんよ?廊下などでは誰かの支えありで何とかという所なのにヒールは難しいのでは?」
「いえ、そこのサポートはご主人様がして頂けるようです。お嬢様の手を取りながら歩きたいそうなので支えはあります。ですから今から靴の採寸をしなくてはいけないので、急いでお部屋にお戻りを。さぁルドルフ、お嬢様を抱えて来てください。時間はありませんよ!」
そう言ってエマは早歩きで私の部屋の方向へ歩いて行った。
私のルディは勢いに負けて、キョトンとした表情のままお互いに視線を合わして、お互いにため息をついた。
「ではお嬢様、失礼致します。」
「え…?ちょ、ル、ルディ?!」
ルディは軽々と私をお姫様抱っこするとエマの後を歩いた。
「ちょっとルディ、恥ずかしいわ!」
「仕方ありません。エマ様を怒らせるのは得策ではありませんので…。しかし、お嬢様、軽すぎませんか?もう少し食事の量を増やしましょう。」
「し、仕方ないわ…。これでも前よりはたくさん食べれるようになったのよ?」
「それでもです。無理をするのはいけませんが、このままだと風に飛ばされてしまいそうですよ?」
「そこまでじゃないと思うわ…。ルディは例えが言い過ぎよ…。」
そう言いながら大人しくお姫様抱っこされたままとなっていた。
部屋に着くとエマだけでなく他のメイド達もいて、皆の目が怖かった。
助けを求めてルディを見たが、
「殿方は出てください!!!」
そう他のメイド達に言われ、私の助けてメッセージは届かず、そのあとは色々と採寸され、着せ替えや色を合わせたりと張り切ったメイド達にあーでもない、こーでもないと言われながら長い長い採寸時間が経ったのだった。
私はやっぱりぐったりしてしまい、次の日久々に熱を出してしまい、エマを含めた採寸に関わったメイド達に謝罪されたのだった。
0
お気に入りに追加
143
あなたにおすすめの小説
優しく微笑んでくれる婚約者を手放した後悔
しゃーりん
恋愛
エルネストは12歳の時、2歳年下のオリビアと婚約した。
彼女は大人しく、エルネストの話をニコニコと聞いて相槌をうってくれる優しい子だった。
そんな彼女との穏やかな時間が好きだった。
なのに、学園に入ってからの俺は周りに影響されてしまったり、令嬢と親しくなってしまった。
その令嬢と結婚するためにオリビアとの婚約を解消してしまったことを後悔する男のお話です。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
貴方が選んだのは全てを捧げて貴方を愛した私ではありませんでした
ましゅぺちーの
恋愛
王国の名門公爵家の出身であるエレンは幼い頃から婚約者候補である第一王子殿下に全てを捧げて生きてきた。
彼を数々の悪意から守り、彼の敵を排除した。それも全ては愛する彼のため。
しかし、王太子となった彼が最終的には選んだのはエレンではない平民の女だった。
悲しみに暮れたエレンだったが、家族や幼馴染の公爵令息に支えられて元気を取り戻していく。
その一方エレンを捨てた王太子は着々と破滅への道を進んでいた・・・
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
【完結】要らないと言っていたのに今更好きだったなんて言うんですか?
星野真弓
恋愛
十五歳で第一王子のフロイデンと婚約した公爵令嬢のイルメラは、彼のためなら何でもするつもりで生活して来た。
だが三年が経った今では冷たい態度ばかり取るフロイデンに対する恋心はほとんど冷めてしまっていた。
そんなある日、フロイデンが「イルメラなんて要らない」と男友達と話しているところを目撃してしまい、彼女の中に残っていた恋心は消え失せ、とっとと別れることに決める。
しかし、どういうわけかフロイデンは慌てた様子で引き留め始めて――
「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう
天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。
侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。
その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。
ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる