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Chapter 8  戦い

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「暗号でFBIとSWATチームを別の廃工場に行かせたんだ。
 他のとSWATチームはもうこの廃工場を囲んでいる。
 もう逃げ道はないぞゾラクス・ダークウッド」と、

複雑な心境でジェイク・ハリスはダークウッドに言った。


「変わったなジェイク・ハリス。FBIに侵入させたのが
 間違いだったようだ。FBIに情が移ったか?友よ。」と、

銃を横目に見ながら
ゾラクス・ダークウッドは、この場を切り抜けることを考えていた。


「さあ、小型爆弾ヴァニッシュを渡すんだ。
 ゾラクス・ダークウッド。俺は、お前を殺したくない。」

ジェイク・ハリスの銃は、ためらいを見せていた。

それを察したゾラクス・ダークウッドが後ろ回し蹴りを放つと、
ジェイク・ハリスの銃は壁に飛んで行ったきた


「甘いぞジェイク・ハリス!そんなことでは世の中は変えられない。
 小型爆弾ヴァニッシュは、もうある場所に仕掛けてきた。
 お前しか知らないデバイスの暗号は、消息不明の博士を見つけ出して、聞くさ」

そう言うとゾラクス・ダークウッドの右フックがジェイク・ハリスの
顔面にヒットした。


廃工場の外ではテロ集団「Blast(ブラスト)」のメンバーと
SWATチームの銃撃戦が始まっていた。
無数の弾丸の雨が左右に交差しいる。


ジェイク・ハリスも負けずにダークウッドにタックルをくらわした。
周囲の物を壊しながらダークウッドは押されて部屋の壁に叩きつけられた。

壁を背にしたダークウッドは、ジェイク・ハリスの後頭部を両手でつかみ
顔面に右ひざ蹴りをくらわせた。


格闘では、ダークウッドの方が一枚も二枚も上だった。


ジェイク・ハリスは、あまりの衝撃にうつ伏せに倒れて気を失った。


「あばよ、友よ。生きていたらまた会おう」
そう言ってゾラクス・ダークウッドは部屋を急いで出て行った


SWATチームは廃工場の中まで入ってきていた。
弾丸が壁に撃ち当たり鈍い音が響いている。


「このままじゃ持たないぞ!」
「Blast(ブラスト)」のメンバーが銃撃戦の中、
ゾラクス・ダークウッドを見つけると叫んだ。



「煙幕弾を使え!地下迷路から逃げるぞ」
ゾラクス・ダークウッドは「Blast(ブラスト)」
のメンバーに撤退の合図を出した。


煙幕が廃工場に充満してSWATチームは視界を奪われ
先に進めなくなっていた。


「Blast(ブラスト)」のメンバーと
ゾラクス・ダークウッドは、地下迷路に入ると内側からハッチを閉めた。
小さな灯りは、ジグザグに揺れながら、漆黒の闇へと消えていった。


煙幕が終わり廃工場の各部屋をSWATチームが探索すると
テーブルの上にアタッシュケースが置いてあった。


ケースを開けると小型爆弾ヴァニッシュとデバイスが中に入っていた。
「ヴァニッシュがあったぞ!奪還に成功」とSWAT隊員が無線で叫んだ。


違う部屋では、ジェイク・ハリスが
倒れているのをSWAT隊員が発見し、トム・ミラーに無線で知らせた。

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