呟きの箱

十四年生

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鬼の子

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鬼の子

古いお堂 封じ
鬼子 嘆く

異形の角 トガビト
当てられる 石礫

無垢なまま 幼子
優しい微笑

形だけ 人の映る
振舞い 声色

心の中では
嗚呼……
欲望がにじり寄る

人の様に見えても
哀れな 鬼の子

幾千年重ねた 瞳から消えない
残酷共鳴した血煙戦場

嗚呼……

カタチだけ 真似ている
抗う 欲望

心の中では
嗚呼……
欲望が溢れている

人の様に見えても
哀れな 鬼の子


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